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第3章 環境政策の新たな展開

 第1章「環境の現状」でみたとおり、大都市圏を中心とする窒素酸化物による大気汚染、生活雑排水による水質汚濁等環境汚染の悪化や、産業活動や開発に伴う新たな環境汚染の可能性等近年の我が国における環境問題には広がりがみられる。また、うるおいとやすらぎのある環境を求める国民のニーズに対応して、地域の住民がふるさとと感じられるような魅力ある快適な環境を形成していくことが重要となっている。さらに、オゾン層の破壊、地球の温暖化、熱帯林の減少等地球環境問題に世界的な関心が集まっている折から、我が国は、世界に貢献する国家として、地球環境の保全に積極的に取り組む必要がある。こうした環境問題の多様化と広がりに対応して、総合的な取組を強化するととともに、新たな視点に立った環境政策を展開していくことが求められている。
 本章では、昭和63年度に実施された施策を中心として最近の環境政策の動向をみるとともに、新たな視点に立った環境政策の展開の方向について述べる。

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