阿蘇くじゅう国立公園

火山、草原、水。
多様な恵みの物語を紡ぐ地球シアター。

阿蘇くじゅう国立公園は、熊本県と大分県にまたがる公園で指定区域面積は72,678ha、国立公園の指定が始まった1934年(昭和9)に誕生した歴史ある国立公園です。
大きな特長は、大カルデラにそびえる阿蘇山やその北に連なるくじゅう連山などの火山群、そして、その周囲に広がる雄大でなだらかな草原と豊かな水の恵みです。

地図:九州における阿蘇くじゅう国立公園の位置

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地図:阿蘇くじゅう国立公園における、特別保護区、特別地域、普通地域の区分マップ

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国立公園では、優れた自然景観・風景を保護するため、開発行為等が規制されています。特別保護地区及び特別地域では工作物の設置、土石の採取、樹林の伐採等は禁止されています。普通地域では日常生活の規制はありませんが、大規模な開発の際には事前に届け出る必要があります。
連絡先:環境省阿蘇くじゅう国立公園管理事務所(0967-34-0254)

阿蘇地域

写真:大観峰から望む阿蘇五岳

噴煙をあげる中岳の火口や美しい円錐形をした米塚、広大な草千里ヶ浜、それらを取りまく火口原と外輪山など、雄大で素晴らしい風景を連続して見ることができます。阿蘇五岳、広大な草原、水田の広がる阿蘇谷まで、大観峰から一望することができます。

阿蘇の火山

南北約25km、東西約18kmにおよぶ世界最大級のカルデラを有し、最高峰の高岳(1,592m)をはじめ阿蘇五岳からなる中央火口丘や、その周囲の火口原と外輪山によって構成されています。中岳火口は一般の観光客が火口をのぞきこむことができる、世界でもめずらしい活火山です。

阿蘇の草原

中央火口丘の周辺や外輪山には、多くの植物が生育する草原景観が広がり、阿蘇の特産であるあか牛や馬が草を食む牧歌的な風景を見ることができます。草原では、春になるといっせいに野焼きが行われます。これは草原が樹林へと移り変わらないように千年以上前から続いている営みです。

阿蘇の水

阿蘇の地層の特徴は、堅い基盤岩の上に、水を透しやすい砂礫層が堆積していることです。この砂礫層がたくわえた豊富な地下水が、1,500ヵ所以上の湧水となり、阿蘇をうるおす水の恵みとなっています。菊池渓谷を彩る伏流水も、同じしくみの水の恵みです。

くじゅう・由布鶴見地域

写真:平治岳から望むくじゅう連山、坊ガツル湿原とミヤマキリシマ

硫気現象による火山特有の風景があちらこちらで見られるほか、久住高原や飯田高原などの広大な草原、タデ原湿原や坊ガツル湿原など学術的にも貴重な湿地など、見どころが豊富な地域です。鶴見岳や由布岳からはくじゅう連山から別府湾まで一望することができます。

くじゅう連山

標高1,791mの中岳を最高峰に、1,700m級の峰々が連なるトロイデ(鐘状)型の火山地形は織りなす変化のある景観を満喫できます。また、硫気現象がみられる火山特有の風景地が点在するほか、周辺には久住高原や飯田高原などの広大な草原が広がっています。

坊ガツル湿原・タデ原湿原

くじゅう山麓湧水地に形成された中間湿原で、山岳地に形成された中間湿原として国内最大級の面積を有します。ラムサール条約湿地に登録されています。坊ガツル湿原を一望できる平治岳では、早春、山頂一帯に拡がるミヤマキリシマの群落を見ることができます。

鶴見岳・由布岳

眼下に別府湾を見渡せる鶴見岳は、春はミヤマキリシマ、夏は清涼感、秋は紅葉、冬は霧氷と、変化に富んだ四季を楽しめます。由布院の背後にそびえる由布岳は、美しい山容から豊後富士と呼ばれており、秋には見事な紅葉が中腹を彩ります。

こちらでも阿蘇くじゅう国立公園について紹介しています

南阿蘇ビジターセンター

阿蘇の魅力を紹介し、自然を楽しむきっかけを提供する施設です。隣接する阿蘇野草園では、四季折々の阿蘇の植物や野鳥、昆虫などの生きものを見ることができます。入館無料。

阿蘇草原保全活動センター

草原学習館と草原情報館の2つの施設があります。阿蘇の草原について楽しみながら学び、交流できる場として、草原をめぐるさまざまな活動の拠点となっています。入館無料。

長者原ビジターセンター

くじゅうの自然について模型・標本・写真・映像などでわかりやすく紹介するミニ博物館です。タデ原湿原への自然観察路に直接つながっており、四季折々の自然を身近に体験できます。入館無料。


画像:九州地方環境事務所ロゴマーク

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