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豊かな生命を支える海氷
知床では海氷とともにもたらされる大量のプランクトンが基礎となり、海―川―森の各生態系にわたるダイナミックな食物網が形成されています。
オホーツク海は、季節的に海氷ができる海洋の中で世界で最も低緯度に位置しています。これは、オホーツク海が表層と中層以深の塩分濃度が著しく異なる二重の海洋構造を形成していること、周囲を陸で囲まれ、外海との海水の交換が極めて少ないこと、シベリアの寒気が吹き抜けるため海水が効率的に冷却されること、という特異な条件がそろうためです。
海氷ができると海水の対流が促進され、海の下層にあった栄養が表層まで循環します。また、光や温度などの条件にも恵まれるため、海氷の下部は植物プランクトンの格好の生育場となります。海氷が融け始めると植物プランクトンは爆発的に増殖しますが、知床ではそうした増殖がオホーツク海の中で一番早く起こります。植物プランクトンは、それを餌とする動物プランクトン、さらにそれを食べる魚類や海棲哺乳類、陸上の生物にまでつながる食物網を支えているのです。
海氷の隙間からは光が注ぎ、
重なり合った氷の迷路は、
自然が作り上げた氷のオブジェです。
知床の海で見られる氷は、海水が凍結して出来たもので海氷と呼ばれます。流氷とは、海上を流れ漂っている氷を指す言葉です。
知床半島(北緯44度)は、ワインで有名なフランスのボルドー(44度51分)や、水の都として知られるイタリアのベネチア(45度26分)よりも南に位置しています。
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