白神山地は青森県南西部と秋田県北西部の県境にまたがる標高100メートルから1,200メートルあまりに及ぶ山岳地帯の総称です。遺産地域はこの白神山地の中心部に位置する約17,000haの地域で、都市から遠く離れ、傾斜が急峻なため、ほとんど手つかずの広大で原生的なブナ林が残されています。
白神山地のブナ林内には多種多様な植物群落が共存し、また多くの動物群も生息していることから、わが国の固有種であるブナを中心とした森林生態系の博物館的景観を呈しています。たとえばアオモリマンテマ等の地域固有の植物をはじめ500種以上の植物が生育しているほか、ツキノワグマ、ニホンカモシカ等14種の中大型哺乳類、イヌワシ、クマゲラ等84種の鳥類、約2,000種の昆虫類など、多様な動物が生息しています。
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