 渡り鳥の飛来経路について
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渡り鳥の生態
日本で見られる野鳥の多くは、季節によって移動しています。移動する距離は、山地と平地、北海道と本州、日本と海外など様々ですが、日本と海外とを移動するものを「渡り鳥」と呼んでいます。特に、夏に日本を訪れる鳥を「夏鳥」、冬に訪れる鳥を「冬鳥」、渡りの途中で日本に立ち寄る鳥を「旅鳥」と呼びます。日本で見られる代表的な冬鳥は、マガモ・コガモ・ヒドリガモ・オナガガモ・マガン・オオハクチョウなどです。
日本で見られる冬鳥の多くは夏の間シベリアで繁殖し、寒い冬を日本や東南アジアなどで過ごします。カモ類など冬鳥の主要な渡りの経路はカムチャッカ半島・千島列島経由、樺太経由、日本海横断、朝鮮半島経由が考えられています。カモ類は、9~10月頃日本に渡り、冬を過ごして4~5月頃北方に渡ります。
渡り鳥飛来経路解明調査
<調査の概要>
ハクチョウ・カモ類の渡りについては、これまで繁殖地と越冬地はわかっているものの、繁殖地からどのような経路を通って越冬地に飛来しているのか、について明らかになっておりませんでした。部分的に、鳥類標識調査により、越冬地である我が国で足環を付けられた個体がロシアなどで捕獲されたことにより、渡りの途中で通過する地点がわかることがある程度でした。
このような中、最近の技術の発展により、人工衛星の送信機を鳥類に装着し経路を把握することができるようになりました。 環境省は、平成17年度から主要な渡り鳥に送信機を付け飛来経路を追跡することを始め、個体数は限られるものの、我が国で越冬しているカモ類がどのような経路を通って繁殖地へ渡っているか、また、繁殖地からどのような経路で越冬地へ南下するか、が明らかになってきました。
<調査結果:主要な渡り鳥の飛来経路>
図1.オナガガモの飛来経路
※秋の渡り開始9~10月頃
図2.マガモの飛来経路
※秋の渡り開始8月下旬~10月頃
図3.ヒドリガモの飛来経路
※秋の渡り開始9月~10月頃
図4.オオハクチョウの飛来経路
※秋の渡り開始9月下旬~10月頃
図5.ユリカモメの飛来経路
※秋の渡り開始8月~10月頃
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