Interview 職員インタビュー

環境省に入省した理由

 国家公務員には、法律・国家予算・外交など、ここでしかやれない仕事があり、それが環境問題の解決に対し大きな役割と果たすと確信したため、国家公務員を志望しました。自分が入省した15年前と比べれば、今では気候変動を含めた環境問題への対応を最優先事項に掲げる企業が多くあり、環境問題を仕事とするための選択肢は各段に増えました。しかし、現在においても、国家公務員には、気候変動・プラスチック汚染・生物多様性保全など世界的なルール作りや各種取組の加速に向けた予算・法律の対応など、まだまだ重要な役割があり、今でも15年前の入省当時の思いを持ちながら仕事をしています。

これまでのキャリアパス

 環境省内外を割と幅広く異動し、PCBなど有害廃棄物の処理、都市鉱山の利活用、プラスチックの輸出入規制、福島の除染、化学物質汚染への対応、再生可能エネルギー・省エネルギー技術などの地球温暖化、国際協力、水道行政などを幅広く担当してきました。約15年間で前半は国内中心、後半は国際中心で業務を行ってきています。どこの部署に行っても一から勉強となりますが、常に新鮮な気持ちで仕事をしています。

今の仕事の説明
  

 現在の担当業務は「日本企業の技術力を使って、途上国の環境問題を解決すること」です。各国との調整では、国内を相手とした業務と異なり予想外のことが多く起こるので、正直うまくいかないことばかりです。しかし、多くの環境問題に苦しむ途上国の実情に接するたびに、自分の今の仕事に強いやりがいを感じます。実際のプロジェクトの実施に関係国と合意できた時の達成感は何者にも代えがたいものです。

印象的だった業務・最大の思い出

 2019年5月の有害廃棄物の輸出入を規制するバーゼル条約締約国会議です。海洋プラスチック汚染問題を解決するため、不法なプラスチックの輸出入を規制する条約改正に携わったことが最大の思い出です。長い交渉期間では、一時決裂寸前までもめましたが、日本がリーダーシップを発揮し、最終的にぎりぎりの文言で調整ができました。全加盟国が合意した瞬間の長い拍手は忘れられません。

仕事をする上で大切にしていること

 仕事の目的が何であるかを常に考えることを大切にしています。それにより無駄な仕事を削減して、意味ある仕事に集中する時間を捻出するとともに、自分や周りの同僚のモチベーションを維持することができると思っています。 これを意識することで、常に楽しそうに仕事する人でありたいと思っています。

オフタイムは何をしている?

 週末の時間を使ってロックバンドでギターを弾いています。学生時代から続けており、このままずっと続けていく予定です。こうした仕事と家庭以外のコミュニティを持つことは、単にストレスをためないということだけでなく、仕事における視野を広げる意味でもとても重要と感じます。

子育てや家庭との両立について

 十分両立できています。正直自分が入省した15年前は今思うとひどい状況であったと感じますが、霞ヶ関の働き方改革、特に環境省の働き方改革は加速度的に進んでいます。現状では、テレワーク、時差出勤、家族の予定のための休暇取得もごく普通ことであり、これらを積極的に活用しながら、平日にも仕事以外の時間を多く作ることができています。

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