ちょっとecoに詳しくなる ecojin's EYE 環境のことを考えるヒントとなる、エコなキーワードを解説します。
今週のテーマ 地中熱
地中熱は、再生可能エネルギーの一つです。私たちの足元にある地中は、実は年間を通してほぼ一定の温度に保たれています。深さ10mほどの地温は、その地域の年平均気温とほぼ同じ。つまり、夏は気温より低く、冬は気温より高いという特徴があります。この地中熱を冷暖房に利用すると、外気を温めたり冷やしたりするよりも大幅に電力消費が抑えられ、CO2排出量削減や電気代の節約につながります。また、排熱を放出しないのでヒートアイランド現象の緩和にも貢献します。
近年、公共施設などで地中熱の利用が徐々に広がり、東京スカイツリータウン®︎とその周辺施設や横浜市庁舎では冷暖房の熱源として活用されています。自然エネルギーの中でも季節や天候に左右されにくく、安定的にいつでも利用できる地中熱。今後さらなる活用と普及が期待されています。
東京スカイツリータウン®と
その周辺の建物、施設の冷暖房に
地中熱を利用
横浜市庁舎1階アトリウムの
空調などに地中熱を利用
ecojin's EYE
日本の産業や家庭で消費される「最終エネルギー消費量」は、冷暖房や給湯などの熱利用が多くを占めています。そのため、カーボンニュートラル実現のためには、熱利用の脱炭素化が重要です。地中熱をはじめとする再生可能エネルギー熱を効率的に利用し、エネルギー消費の脱炭素化を進めることが求められています。