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3.循環型社会の実現に向けた廃棄物・リサイクル対策の推進

1,794億円(1,542)


 現在の大量生産・大量消費型の社会経済活動は、廃棄物の排出量の高水準での推移、最終処分場の残余容量の逼迫、不法投棄の多発といった問題を発生させています。その解決のため、社会の在り方を改革し、天然資源の消費が抑制され環境への負荷の低減が図られた循環型社会の構築を目指して、「循環型社会形成推進基本計画」に基づく廃棄物等の発生抑制と適正な循環的利用及び処分を総合的かつ計画的に推進します。


[1] 産業廃棄物不適正処理対策の強化と支障除去の計画的実施
  •  産業廃棄物の不適正処理を防止するため、本年6月の「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」の改正により明確化された国の責任の下、地方環境対策調査官事務所も活用し、環境パトロール活動・立入調査の実施や関係都道府県等との不法投棄防止のネットワーク構築を進めるとともに、GPSを活用したシステム導入の検討、電子マニフェストの普及拡大等を進めます。
  •  また、優良な処理業者の育成等を進め、循環型社会ビジネスの振興と安全で安心できる産業廃棄物の適正処理を推進します。さらに、過去に不適正処分された産業廃棄物について、「特定産業廃棄物に起因する支障の除去等に関する特別措置法」に基づき支障の除去を計画的に実施します。
【主な予算措置】 百万円
(新)産業廃棄物不法投棄防止ネットワーク強化事業 20 (   0)
廃棄物適正処理監視等推進費 332 ( 211)
(新)電子マニフェスト普及促進事業費 249 (   0)
産業廃棄物処理業優良化推進事業費 51 ( 40)

[2] 循環型社会の基盤となる廃棄物処理・リサイクル施設の効果的整備等
  •  一般廃棄物処理施設に関し、ダイオキシン対策に重点を置いた方向性を転換し、地球温暖化対策や循環型社会構築に向けた政策誘導に特に重点を置き、効果的な施設整備と技術開発を進めます。
  •  逼迫した最終処分場について、公共関与により効果的な整備を行うとともに、廃棄物処理施設整備の一環として、廃止された廃棄物焼却炉の円滑な解体を促進します。
  •  また、長期にわたり保管が続いてきたPCB廃棄物の早期かつ円滑な処理を進めるため、拠点的処理施設の整備をはじめ、全国的な処理体制の整備を着実に進めていきます。
  •  このほか、本年3月に策定した「循環型社会形成推進基本計画」に基づき、地域コミュニティにおける廃棄物等の発生抑制や再使用等の促進を図るとともに、各種リサイクル法の見直しに備えた実態把握や分析を行います。また、環境と経済の統合に資する物質フロー会計の国際共通手法の開発に向けた国際的共同研究等の取組を主導的に推進します。
【主な予算措置】 百万円
廃棄物処理施設整備費〔公共〕 170,565 (147,305)
ゴミゼロ型地域社会形成推進施設整備費 1,500 ( 517)
(新)産業廃棄物処理施設の立地促進策検討調査事業費 28 (   0)
(新)リサイクル制度の体系化・高度化推進事業費 140 (   0)
(新) 循環基本計画に係る物質フロー会計の拡充と国際的展開 41 (   0)
エコ・コミュニティ事業経費(再掲)
【主な予算措置】
再商品化設備等に係る特別償却制度及び廃棄物再生処理用設備に係る固定資産税の課税標準の特例措置を延長するとともに、その対象を拡充し、新たに建設汚泥再生処理装置を追加

[3] 市町村における浄化槽の整備推進事業の促進
 地域の特性に応じた効率的効果的な汚水処理施設の整備を図り、健全な水循環の確保と水質浄化を進めるため、浄化槽市町村整備推進事業を中心に浄化槽の整備を拡充します。特に浄化槽市町村整備推進事業の全国的展開を図るため、都道府県による支援体制の強化による事業の普及啓発と計画的推進を図るとともに、水質保全の観点から浄化槽の管理体制の向上を図ります。
【主な予算措置】 百万円
浄化槽整備事業の促進(廃棄物処理施設整備費補助のうち)〔公共〕 25,659 (21,146)
(新)浄化槽整備支援等事業費 286 (   0)