平成９年度環境庁重点施策（案）
環境庁重点施策
平成９年度環境庁重点施策（案）
平成９年１月
環 境 庁
単位：百万円
(前年度予算額)
平成９年度環境庁予算総額(案)
７９，３０４(７５，６３６)
うち 公共事業関係経費
１２，８０７(１１，６４２)
単位：百万円
(前年度予算額)
７，０１６( ５，８０５)
（１）地球温暖化防止京都会議の開催を契機とした地球温暖化対策の抜本的強化
８００( ５１８)
人類の生存に関わる地球温暖化問題の解決に向け、本年12月に京都で開催される地球温暖化防止京都会議（気候変動枠組条約第三回締約国会議）において、2000年以降の国際的な温暖化防止対策の在り方が決定される。このため、国民各界各層を挙げて、同会議に向けて取組を推進するとともに、地球温暖化防止行動計画の2000年目標の達成及びそれ以降の対策の強化に向け、国内の取組の抜本的強化を進める。
i. 地球温暖化防止京都会議の成功へ向けた取組の推進
３３２( １０９)
地球温暖化防止京都会議において、温暖化防止のための国際的取組に対する我が国の中長期的な考え方を明らかにし、我が国のリーダーシップの下で環境保全上実効ある国際約束を決定する。このため、幅広い分野における温暖化対策の実行可能性の調査、各種対策の効果を評価する指標づくり等を通じて、数量目的の設定及び政策・措置等に関する議論を促進する。また、幅広い国民の参加のもと、シンポジウム等の同時開催事業を実施する。
(新)気候変動に関する国際連合枠組条約第三回締約国会議開催経費等
２２１( ０)
(新)地球温暖化対策成果国際指標開発調査費
１７( ０)
ii. 地球温暖化防止京都会議を契機とした対策の充実
４６８( ４０９)
地球温暖化防止京都会議の開催に当たり、国内の取組を抜本的に強化するため、21世紀初頭までを見通し地球温暖化防止行動計画の見直しを進めるとともに、地域において率先的に温暖化防止に取り組むモデル事業に対する支援及び事業場や家庭において広く国民が参加し、取り組むことのできる温暖化防止対策の展開等広範な取組を推進する。また、温暖化防止に係る共同実施活動を推進する等地球規模での対策を強化する。
(新)地球温暖化防止行動計画見直し調査費
２１( ０)
(新)地球温暖化対策地域推進モデル事業費補助
２００( ０)
（２）地球環境問題への戦略的取組
６，２１６( ５，２８７)
地球サミット（1992年開催）の成果であるアジェンダ２１の実施状況の点検を目的として1997年（平成９年）に開催される国連環境特別総会の主要なテーマである持続可能な開発の実現に向け、各般の地球環境問題について戦略的な対応を図る。
i. 地球環境戦略研究機関設立に向けた取組の推進
１８０( ４０)
持続可能な開発のための戦略づくりを行い、その成果を政策等に具体化する地球環境戦略研究機関の平成１０年度の設立に向けて、所要の準備を進める。
(新)地球環境戦略研究機関設立準備費
１８０( ０)
ii. アジア太平洋地域を中心とする国際協力の戦略的展開
１，４７６( １，２９９)
アジア太平洋地域における持続可能な開発の実現に向け、エコアジア長期展望プロジェクトの結果を踏まえ、環境問題解決の行動計画の策定を進める。
国際環境協力に関する取組方針の作成及び成果の評価等を行うとともに、途上国への技術移転促進のための専門家養成を推進する。さらに、酸性雨、砂漠化等個別の対策に係る効果的な協力を進めるとともに、アジア太平洋地域における環境教育の展開やアジアエコクラブの普及推進を図る。
アジア太平洋地球変動研究ネットワーク（ＡＰＮ）の活動を支援するセンターの設置に向け、調査を行う。
(新)アジア太平洋地域の環境の長期展望に基づく行動計画策定調査費
３５( ０)
(増)東アジア酸性雨モニタリングネットワーク推進経費
８３( ７０)
(増)砂漠化防止対策モデル事業調査費
１３６( ８０)
(新)アジアエコクラブ推進費
１５( ０)
iii. 生物多様性保全及び海洋環境保全に係る施策等の充実強化
４，５６０( ３，９４８)
生物多様性国家戦略を踏まえ、生物との共生を図る地域づくりのための生息環境 （ビオトープ）の保全・形成事業の支援等を行う。また、我が国の生物多様性の状況の継続的な把握、自然環境調査資料館を活用した生物多様性に関する情報の体系的収集・管理・提供体制の整備・充実を図る。
国連海洋法条約の締結、陸上からの汚染の防止に関する世界行動計画の採択等海洋生態系を始めとする海洋環境保全に関する国際的な取組の進展を踏まえ、海洋生物・生態系の現状把握を行うとともに、国内行動計画の策定に向けて廃プラスチックや残留性有機汚染物質（ＰＯＰｓ）による海洋汚染防止対策等の検討を行う。
南極地域について、環境保護に関する南極条約議定書の発効に当たり、国内法制度の整備と着実な運用を図る。
オゾン層破壊物質であるフロンの回収・破壊について、フロン破壊モデル事業の拡充により、一層の充実を図る。
(新)自然共生型地域づくり事業費補助
２２０( ０)
(増)海域自然環境保全基礎調査費
４９( ２０)
(新)廃プラスチックによる海洋汚染防止対策検討調査
２９( ０)
(増)フロン破壊モデル事業
５５( ４０)