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[F−5 サンゴ礁における生物多様性構造の解明とその保全に関する研究]

(3)サンゴ礁生物多様性モニタリング手法の開発に関する研究


�▲妊�ジタル空中画像によるサンゴ礁生物多様性の解明


[研究代表者]

海中公園センター

●藤原秀一

[環境庁自然保護局計画課]
(委託先)財団法人海中公園センター

海中公園センター

●木村 匡

カールツアイスビジョン

●須貝一則

東京商船大学

●大島正毅


[平成9-11年度合計予算額]

23,509千円

(平成11年度予算額7,063千円)


[要旨]

 サンゴ礁の保全を図る上で必要なサンゴ礁生態系の変動に関する情報を得るため、データ処理が容易なディジタル空中画像を使用して造礁サンゴ群集の被度を測定することを目的として、サンゴ礁において空中ディジタル画像の取得を行うとともに、サンゴ群集の被度調査を行い、画像データによるサンゴ群集被度の解析を試みた。
 沖縄県八重山群島石西礁湖海域において、水深2.5mのコリンボース型ミドリイシ群集及び水深2.0mの枝状コモンサンゴ群集に、調査線を設定し、調査線上空から模型ヘリコプターに装着したディジタルカメラを用いて、調査線全域をカバーするように撮影を行なった。設定した調査線に沿って両側で、1m×1mのコドラート調査を順次繰り返すことによりサンゴ群集の被度測定を行った。撮影画像はコンピューターに入力後、対空標識をもとに各コドラートの大きさに分割し、画像解析装置を用いて、各コドラートのRGBごとの平均濃度値を測定し、標準偏差を算出した。
 コリンボース型ミドリイシ群集の平均被度は24.1%で、出現優占種はA.millepora、A.nasutaであった。平均植被は75.9%で、主な出現海藻はアミジグサ類、藍藻類、皮殻状紅藻、糸状紅藻であった。枝状コモンサンゴ群集の平均被度は51.1%で、出現優占種はMontipora digitata、M.stellataであった。平均植被は25.7%で、主な出現海藻は無節サンゴモであった。
 礁池における低被度サンゴ群集の画像はその輪郭が「ボケ」ることが知られている。「ボケ」が濃度のゆらぎと考えれば、濃度値の標準偏差として捉えることができ、ゆらぎ、すなわち「ボケ」が大きくなれば、標準偏差が大きくなることが予想される。そこで、RGBごとに標準偏差の濃度値に対する比を求め、標準偏差比とサンゴ被度との相関を検討した。その結果、R、G、Bともに負の相関を示し、サンゴ被度が高いと標準偏差比が小さく、サンゴ被度が低い、すなわち植被が高いと標準偏差比が小さくなる傾向が得られた。植被の割合の高い画像はサンゴ被度の高い画像に比較して、藻類の存在の態様が水の動きに対し不安定であるため、「ボケ」をより強く起こし、その結果標準偏差比が大きくなり、負の傾向を持つことが示唆された。


[キーワード]

 サンゴ礁、空中写真、ディジタル画像、画像解析、サンゴ被度