研究成果報告書 J98B0642.HTM

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[B−6.陸域生態系の二酸化炭素動態の評価と予測モデリングに関する研究]

(4)グローバル・カーボン・サイクル・モデルの開発

��局地二酸化炭素循環のモデル開発とそれを用いた陸上生態系の役割の解明

[研究代表者]

気象研究所環境・応用気象研究部第3研究室

●佐藤康雄

[運輸省気象庁気象研究所]

気候研究部第1研究室

●馬淵和雄

環境・応用気象研究部第3研究室

●佐々木秀孝・足立万代

(委託先)

筑波大学生物科学系

●及川武久・伊藤昭彦

[平成8〜10年度合計予算額]

13,029千円

(平成10年度予算額4,403千円)

[要旨]

 その季節変化等を外部パラメータとして与えられた陸上生態系と大気との間の熱、水、二酸化炭素の交換を数値的に表現する、水平格子間隔30�劼龍秒脇鷸晴獣坐能朶張皀妊襪鯑�本列島域を対象地域として1985年8月〜1991年の6年半について積分した。植物種としては、常緑広葉樹、落葉広葉樹、混合林、常緑針葉樹、落葉針葉樹、草地、耕作地、都市域等15種類を与えた。境界条件として、気象変数については気象庁の客観解析値、大気中二酸化炭素濃度については空間的には一定値、時間的には東北大の飛行機観測で得られているトレンドを与えた。モデルによって計算された高分解能の局地気候をアメダス等と、大気中二酸化炭素濃度については東北大学による飛行機観測とそれぞれ比較した。モデル計算結果では、植生による二酸化炭素吸収の効果は500hPa面より上空にはこの領域内では現れない。年々変動について調べた結果は1986、87年の2年間は1988年以降と異なって、植物の生育期間が好天であったことによって植物の光合成活動が活発であり、それによって大気中二酸化炭素濃度の減少が下部対流圏大気で卓越した。このことは東北大学による飛行機観測とも対応することが分かった。(気象研究所)
 アジア・オーストラリア地域と太平洋・インド洋との境界領域には夏と冬とで風向が反転する、いわゆるアジアモンスーンが卓越しており、それがこの領域の陸上生態系の種類や分布の力学を決定している。また、この領域は世界最大の人口密度を有しており、現在も高い人口増加率を有しているために、土地利用および土地被覆の変化率も大きい。そして現在進行しつつあると見られる地球温暖化はこれらの変化をポジティブフィードバックの形で強化しつつある。
 上記の背景のもとに、モンスーンアジア領域の炭素収支がMonsi and Saeki(1953)によって確立された植物生産理論を基にしたSim-CYCLEと呼ばれる地域モデルを用いてシミュレートした。モンスーンアジア(2千60万平方キロメートル、すなわち全地球陸地面積の15%)の陸上生態系を緯度経度0.5度の分解能で28個の植物種に区分けした。C4植物が熱帯乾燥草原の植物現存量の大部分を占めており、これらは植物生理学上の違いによって、C3植物と区別される。Sim-CYCLEを用いて総生産(GPP)、一次の純生産(NPP)、生態系純生産(NEP)の様な炭素フラックスをシミュレ−トした。(筑波大学)

[キーワード]

局地気候モデル、陸面植生モデル、二酸化炭素フラックス、生態系純生産、モンスーンアジア