研究成果報告書 J96C0411.HTM

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[C−4 東アジアの酸性雨原因物質等の総合化モデルの開発と制御手法の実用化に関する研究]

(1)酸性雨原因物質の制御と評価に関する研究

�〇誓�雨原因物質排出制御技術の実用化に関する研究


[研究代表者]

資源環境技術総合研究所統括研究調査官  ●城戸伸夫

[通産省 工業技術院資源環境技術総合研究所]

熱エネルギー利用技術部燃焼システム研究室

●幡野博之・鈴木善三・松田 聡

[岐阜大学]

工学部 応用化学科

●守富 寛


[平成6〜8年度合計予算額]

21,752千円

(平成8年度予算額 7,225千円)


[要旨]

 中国等の東アジア地域の実状に即した酸性雨原因物質の排出制御技術の実用化を目的に、石炭燃焼装置に対する簡易脱硫法を検討した。特に早急な対策を迫られている中小規模のストーカボイラを対象に、脱硫剤を担持させた成形炭による方法を検討した。これは、採掘された石炭を粉砕してそのまま燃料として用いている現状に対して、石炭に脱硫剤を担持させたものを燃料として用いることによってSOx排出量の低減を図るというものである。
 まずラボスケールで実験を行った結果、脱硫剤を担持させなかった場合を基準に脱硫率を求めると、Ca/Sが4の場合でおよそ6割から7割の脱硫率が得られた。脱硫特性としては、揮発分燃焼時に排出されるSOxを除去するのが困難であり、脱硫率を向上させるには揮発分燃焼時のSOx対策が重要であることがわかった。脱硫剤として石灰石と消石灰を比較すると消石灰のほうが効果的だった。また、1〜3t/��2の範囲においては、Ca/Sが1から8のどの条件においても、成形圧は脱硫率に対し顕著な影響は見られなかった。
 この成形炭による簡易脱硫技術を中国で実証することにした。まず、中国において一般に多く普及している形式のストーカボイラをモデルボイラとして選定した。選定したのは中国東北部の瀋陽市にあるガラス機械廠で稼働中の実機ボイラで、脱硫処理を行っていない状態での酸性雨原因物質の排出状況を調査したところ、通常運転の場合SOxは約600ppm、NOxは約180ppmの排出量であることがわかった。このボイラに、脱硫剤として消石灰をCa/Sが2の割合で担持させた成形炭を燃料として用いた場合、約70%の脱硫率が得られ、SOxの排出量は通常運転時で約140ppmとなることがわかった。よって、成形炭による簡易脱硫法は十分実用的であることが実証された。


[キーワード]

東アジア、酸性雨、石炭燃焼、硫黄酸化物、脱硫、成形炭