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[研究代表者] |
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農業生物資源研究所 |
●友岡憲彦 |
[農林水産省 国際農林水産業研究センター] |
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生物資源部 |
●江川宜伸 |
[農林水産省 農業生物資源研究所] |
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遺伝資源第一部 植物探索評価研究チーム |
●友岡憲彦 |
13,804千円
熱帯林生態系に近縁な野生植物が豊富に分布している(種多様性が高い)のは、種分化が高度に進んだためと考えられる。種分化は、種内の遺伝的変異の蓄積から生じるものであるが、熱帯林生態系に分布する植物の種内変異に関する情報は少ない。そこで、高度な種分化が進行するような環境下(マレー半島:熱帯多雨林気候)に分布する野生植物には、亜熱帯気候下(南西諸島)に分布する同種あるいは近縁種より高い種内変異が蓄積しているかどうかをアイソザイムを指標として調べた。その結果、今回調べたVigna属の野生種に関しては、アイソザイムの種内変異の大きさに両地域間で大きな違いはないと考えられた。
熱帯多雨林での多様な種の共存は、種間の微妙な戦略の差によって可能になっており、熱帯林生態系内の植物は種間の生存戦略に関する変異が大きいものと恩われる。そこで、パソーのマメ科樹種の生存戦略に関係する重要な形質である窒素固定能の種間変異を調べるため自然条件下での窒素固定を推定できる重窒素自然存在比法の適用を検討した。その結果、窒素固定をしていない非マメ科稚樹の重窒素自然存在比(δ15N)がゼロに近かったことから、パソー熱帯林の表層土壌のδ15Nが低いことが示唆され、土壌表層から窒素を吸収している稚樹の窒素固定能をこの方法で調べることは難しいことが判明した。マメ科稚樹の窒素固定能の測定には重窒素施肥等の実験的環境設定が必要である。一方、マメ科高木のδ15Nは5.19と高く、このことから土壌下層のδ15Nは高く、土壌下眉から窒素を吸収している高木の窒素固定能はこの方法で推定できる可能性が示唆された。
マメ科植物 種内変異 アイソザイム 種間変異 窒素固定