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研究代表者 |
国立環境研究所 |
坂東博 |
環境庁 |
国立環境研究所 |
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地球環境研究グループ |
温暖化現象解明研究チーム |
坂東博 |
横内陽子 |
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酒巻史郎 |
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化学環境部 |
計測技術研究室 |
向井人史 |
動態化学研究室 |
田中敦 |
平成2-4年度合計予算額 61,509千円
近年の対流圏オゾンの増加にみられるように、大気中の反応を通して温室効果気体の生成・消滅に影響を与えることによって間接的に温室効果をもたらす気体(反応性温室効果気体)も地球の温暖化に大きな役割を果たしている。これらの物質はその反応性の故に分布が一様ではなく、その大気中における動態は未だ明らかになっていないものが多い。そこで、本研究では大気中に微量で存在し反応性温室効果気体として重要な非メタン炭化水素、窒素酸化物、イソプレン、ジメチルサルフォキサイドについてその分析手法を確立した。その手法を使って航空機や船舶を使った空間分布測定や、定点での継続的なサンプリングによる濃度の時間変化測定を実施し、これら反応性温室効果気体の大気中での動態を調べた。メタン、非メタン炭化水素を含めた軽炭化水素(C1-C5)については北西太平洋上大気中における濃度レベルとその空間分布、日本近傍のバックグラウンド域での季節変動を、窒素酸化物では日本周辺海洋上での濃度レベルと分布、流入経路別の汚染状況を、イソプレンについては発生源である亜熱帯・温帯の広葉樹林内における濃度とその変動、発生量評価の改善法を、ジメチルサルファイドについては太平洋上大気中の緯度分布と発生源としての土壌の重要性を、明らかにした。
反応性温室効果気体、非メタン炭化水素、窒素酸化物、有機硫黄化合物、時間・空間分布