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[H−4 東アジア諸国での日本発の使用済み自動車及び部品の不適切な使用・再資源化による地球環境負荷増大の実態とその防止策の検討]

(3)自動車及び部品としての使用の詳細把握と地球環境負荷発生量への影響分析

中央大学理工学部

谷下雅義

中央大学理工学部

鹿島茂

<研究協力者>    

 

独立行政法人産業技術総合研究所

布施正暁

タイ国 チュラロンコン大学

Dr. Sorawit Narupiti

タイ国 チュラロンコン大学

Dr. Kanit Wattanavichen

 

[平成15〜17年度合計予算額]

 平成l5〜17年度合計予算額 2,202千円
 (うち、平成17年度予算額 576千円)

[要旨]

  本研究は、東アジア諸国の中から日本から使用済み自動車を中古車及び部品として使用する国としてタイを選定し、日本発の使用済み自動車が中古車、中古部品、材料として使用・再資源化される際に発生する環境負荷量とその削減のための個別防止策の効果を定量的に評価する手法を開発した。平成15年度は、タイの研究者と協力して、政府機関の関係者へのヒアリング調査より手法開発に必要となる基礎統計の整備状況やその性質を把握した。さらに入手した統計を用いてタイでの自動車の保有と使用のモデル化(自動車保有・使用モデル)を試みた。平成16年度は、タイでの車検制度等の運輸政策の評価が出来るように平成15年度に試作した自動車保有・使用モデルを精緻化し、運輸政策について各種シミュレーション分析を行った。また、自動車の再資源化量やそれに伴う環境負荷量を推計するモデルを開発するため、サブテーマ(2)で作成した日本とタイを対象にしたアジア国際自動車リサイクル産業連関表を基に産業連関モデル(自動車再資源化モデル)を開発した。さらに開発したモデルを用いて日本からタイへの使用済み自動車の輸出を全面禁止にして両国が各自に再資源化処理を行う自動車国内再資源化システムと、輸出は自由化にしてタイで発生した使用済み自動車を日本で再資源化処理を行う自動車国際再資源化システムについて評価した。平成17年度は、平成16年度に精緻化した自動車保有・使用モデルを用いて、車検制度の改善、中古車輸入規制の緩和について影響分析を行った。また平成16年度に行った自動車再資源化モデルを用いた分析に、新たに日本に使用済み自動車を輸出せずタイ国内において適切な再資源化処理を行う自動車国際再資源化システムの評価を加えた。

[キーワード]

 個別防止策、評価手法開発、タイ、自動車保有・使用モデル、自動車再資源化モデル