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[B‐14 動物プランクトン群集組成の長期変動データに基づく海洋生態系の気候変動応答過程の解明に関する研究]
(2)北西太平洋における気候/海洋環境変動に関する研究
国立大学法人
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東京大学海洋研究所・教授
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安田一郎
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(協力)
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東京大学気候システム研究センター
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建部洋晶
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(協力)
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東京大学海洋研究所
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長船哲史
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独立行政法人
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水産総合研究センター中央水産研究所
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能登正幸
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[平成15〜17年度合計予算額]
平成l5〜17年度合計予算額 8,654千円
(うち、平成17年度予算額 2,345千円)
[要旨]
本研究では、本プロジェクトでターゲットとしている親潮域・混合水域・黒潮続流域の動物プランクトンの種組成・量・体長などの長期変動と海洋環境・気候の長期変動の関連を明らかにするために以下の研究を行った。1)親潮域に分布し気候変動に影響を及ぼすと考えられている大型動物プランクトンであるネオカラヌス属の体長及び量の長期変動について、サブグループ1,3,4と連携して検討した。2)対象海域の流れの変動を明らかにするために、風応力場のデータを与えた3層数値モデルを開発・計算を行い、観測と比較するとともに変動機構を考察した。3)北太平洋亜寒帯海域を対象に、表中層水塊の長期変動についてデータ解析を行った。4)北太平洋亜寒帯海域クリル列島とアリューシャン列島の海峡付近における潮汐混合の比較的大きな海域での海面水温に表れる長期変動の原因を考察した。また、混合水域・黒潮続流域の海面水温変動を戦前のデータに遡って補正する方法を考案し、マイワシ資源変動との関連を検討した。本研究により、クリル列島海峡付近及びアリューシャン列島海峡付近及び北太平洋亜寒帯海域全域での月の章動に起因する潮汐混合18.6年周期に対応すると考えられる表中層水塊変動が見出され、風系の変動に起因する変動を考慮しながら、動物プランクトンの変動要因について考察した。また、観測データに現れた水塊の長期変動と温暖化との関連について検討した。
[キーワード]
親潮、海峡付近、18.6年周期、潮汐混合、海面水温