環境省地球環境・国際環境協力カーボン・オフセットカーボン・オフセットに用いられるVERの認証基準に関する検討会

カーボン・オフセットに用いられるVER(Verified Emission Reduction)
の認証基準に関する検討会(第6回)議事録

平成20年11月11日

於・三田共用会議所 大会議室

開会
挨拶(寺田地球環境局長) 
議事
 (1)オフセット・クレジット(J−VER)制度案に対する意見募集の結果等について
 (2)VER検討会の今後の進め方について
閉会

開会

○高橋室長 それでは、ただいまから第6回カーボン・オフセットに用いられるVERの認証基準に関する検討会を開催させていただきます。
 本日も委員の皆様方、ありがとうございます。また、今回も多数の傍聴の方に来ていただきまして改めて御礼を申し上げます。
 本日、委員の中では水野委員が御欠席となっております。

○高橋室長 それでは、検討会の開催に当たりまして、寺田地球環境局長より一言御挨拶を申し上げます。

○寺田地球環境局長 地球環境局長の寺田でございます。本日は、大変お忙しいところ検討会に御出席賜りましてまことにありがとうございます。
 さて、ホットなニュースから言いますと、今朝方、某放送局の報道によれば、2007年の温室効果ガスの排出量が環境省の調べによれば過去最高になったというニュースが流れておりまして、これは実は明日発表することになっているので、これ以上は申し上げませんけれども、実はこれは柏崎刈羽がずっと止まっているという非常に不幸なこともありまして、こういったことになっているわけでございます。第一約束期間に突入した2008年に入ってからも、ずっと柏崎刈羽を中心とする原発の稼働率の低下の状況は続いているわけでございます。正直なところ申し上げまして、京都議定書の目標達成というものにさらに全力を尽くさねばならないということかと思っております。
 また同時に、既に京都の後のどういうフレームワークにするかという交渉は、昨年末のバリ島のCOP13からもう2年間の予定で始まっておりますけれども、この次のフレームワークでは、恐らく京都議定書とは比較にならないほど大きな削減をしなければならないだろうと思われております。また、我が国自身、2050年という長期を見据えてではございますけれども、我が国の温室効果ガスの排出量を60%から80%削減するという目標を本年7月、「低炭素社会づくり行動計画」で明らかにしたところでございます。その低炭素社会づくり行動計画では、大きな道筋としては、さまざまな既存の技術、革新的な技術、そういった技術開発が是が非でも必要であるということと、もう1つは、低炭素社会を可能とするような社会の仕組みづくりがぜひとも必要だということでございました。この社会の仕組みづくりの基盤となる物事の考え方が、私ども1つは炭素に値段をつけるということなのであろうと考えているところでございます。
 つい先日、炭素に値段をつける試みの1つとしまして、排出量取引の国内統合市場の試行的実施を開始いたしました。また、今回この政治情勢の中でどうなるかというのはちょっと未知数のところはありますけれども、税制の抜本改革の中で、環境税というものも議論されようかと思っております。その他、エコポイントであるとかさまざまな炭素に値段をつける試み、環境省は一生懸命やっているところですが、その中で非常に重要な部分として、カーボン・オフセットというものがあるのは御承知のとおりでございます。
 このカーボン・オフセットというものに信頼性を付与し、国内の排出削減・吸収プロジェクトからカーボン・オフセットに利用できるようなクレジットを生み出すことのために、いろいろな御検討をお願いしてきたわけでございます。それを踏まえまして、私どもオフセット・クレジット(J−VER)と申しましょうか、この制度の案を策定しましてパブリックコメントにかけたところでございます。
 本日は、その結果なども御報告し、御議論を賜りながら、このオフセット・クレジット制度の完成に向かってまいりたいと考えておるところでございます。どうかよろしくお願いいたします。

○高橋室長 それでは、今後の議事の進行につきましては新美座長にお願い申し上げます。

○新美座長  それでは、事務局から資料の確認をお願いしたいと思います。

○三菱UFJリサーチ&コンサルティイング それでは、お手元の資料の確認をさせていただきたいと思います。議事次第をめくっていただきますと、資料1として今回のパブリックコメントの概要でございます。資料2としてパブリックコメントの結果とその対応方針についての整理表ということでA4横でございます。それから、資料3が多いんですけれども、資料3−1がJ−VER制度の実施規則(案)でございます。資料3−2がそのポジティブリスト(案)でございます。資料3−3が排出削減・吸収量の算定及びモニタリングに関する方法論(案)でございます。資料3−4がJ−VER認証運営委員会に関する規程(案)でございます。資料3−5がプロジェクト申請書(案)でございます。資料3−5の別紙としてA4横のモニタリングプラン(案)の申請書でございます。資料4が1枚ものでVER検討会の今後の進め方について(案)でございます。
 それから、参考資料1がオフセット・クレジット(J−VER)制度についてのパワーポイントの資料でございます。参考資料2がモニタリング方法ガイドライン(案)でございます。参考資料3がモニタリング報告書の検証のためのガイドライン(案)、参考資料4が森林吸収WGの設置について、参考資料5が「森林カーボン・オフセット制度」(仮称)の説明資料でございます。
 なお、参考資料の2と3は委員限りの席上配付とさせていただきまして、検討が終わり次第ホームページで速やかに公表させていただきたいと思っております。
 以上でございます。

○新美座長 どうもありがとうございます。
 資料について過不足ございましたら事務局まで御連絡いただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。

議事
  (1)オフセット・クレジット(J−VER)制度案に対する意見募集の結果等に
     ついて【資料1〜3、参考資料1〜3】

○新美座長 それでは、議事に入りたいと思います。前回の8月の検討会から大分時間があいておりますので、議事に入る前に、オフセット・クレジット制度の目的・位置づけについて、前回の検討会からの変更点を環境省から御説明いただきたいと思います。よろしくお願いします。

○高橋室長 それでは、資料の説明に入る前に若干御説明させていただきたいと思います。
 先ほどの局長の御挨拶にもございましたように、本検討会においてはこの3月以降、個人、企業、自治体等による主体的なカーボン・オフセットの取り組みに活用することができる国内の削減・吸収活動によるクレジットというものを創設するということで検討を始めていただいたものでございます。途中、例えばグリーン電力証書をそういう中に位置づけていくことについて御議論をかなりしていただきました。
 また、その後、より幅広いクレジット、VERのあり方についても御議論いただきました。特に、この秋からの排出量取引の国内統合市場の試行的実施という話が6月以降出てまいったということで、そういうものとの関わり、例えば自主行動計画などの遵守目的にこういうクレジットを使うことができるのか、そういう条件についても御議論いただきました。8月の時点では、そういう遵守目的で使うクレジット、あるいは自主的なオフセットに使うクレジットの違いについても御議論いただいているところでございます。
 その後、本日の検討会に至るまでの間でございますが、1つは国内排出量取引の統合的市場の試行的実施という中身について政府の中でいろいろと詰めていったわけですが、その中でVERの位置づけについて整理しました。このVERについては、自主行動計画などの遵守目的では現時点ではなくて、基本的には個人、企業、自治体等による自主的・主体的なカーボン・オフセットの目的、それを主眼として、その際に使う信頼性の高い、また市場流通可能なクレジットということで、排出削減のみならず森林吸収によるクレジットも視野に入れて各種基準を整備していく、それを実施に移していくということで考え方を整理させていただきました。そういう考え方について、9月でしたか、事務局として委員の先生方からいろいろと御意見をいただいたところでございます。
 それを踏まえて、本日御議論いただいておりますVER関係の認証基準について、事務局のほうでオフセット・クレジット案というものを作成しまして、先月10月24日から11月6日までパブリックコメントをさせていただきました。後ほど御紹介いたしますが、多数の御意見をいただきました。それを踏まえて、各種分野ごとに分かれておりますが、制度案について案を取りまとめたものでございます。それを御議論いただきたいと思っておる次第でございます。
 前回の検討会以降の簡単な経緯、オフセット・クレジットの趣旨等については、以上でございます。

○新美座長 どうもありがとうございました。
 今の変更点等の御説明を前提にしまして、議論に入りたいと思います。少々資料説明が長くなるかと思いますけれども、全体像を把握していただいてから質疑応答に入りたいと思います。
 最初に、資料1及び2について環境省から説明をいただけますでしょうか。

○環境省 それでは、資料1と資料2に基づきまして、オフセット・クレジット制度案に対する意見募集結果、それから、その対応について御説明したいと思います。
 資料1は、オフセット・クレジット制度案に対する意見募集結果について、先ほど室長からも説明がありましたように、本年の10月24日から11月6日までの間、パブリックコメントを実施しました。
 提出された意見は、合計で27の団体から、意見の数として85件ございました。この意見については資料2のほうで整理しておりまして、類似の意見については幾つか統合しておりますので、資料2では、件数としては72の御意見という形で整理しております。
 意見の提出者は、資料1にあるように電気関係、ガス関係の方々、それから個別の会社のさまざまな業種の方、また、自治体、カーボン・オフセットのプロバイダーの方々、その他の事業者の方からも御意見をいただいたところでございます。
 4.の主な意見の部分について、資料2と照らし合わせながら、どういった御意見があったか、それに対する対応について御説明したいと思います。
 まず(1)のオフセット・クレジット制度実施規則(案)、これがこの制度の一番上位に位置する文章になりますが、こちらについていただいた御意見として、基本的な考え方について、本制度の主旨、本制度によって創出されるクレジットの用途について明確にするべき、といった御意見をいただいております。
 これについては、資料2の御意見の1番、2番あたりで、この実施目的、主旨、活用可能範囲を明確にするべき、あるいは統合市場において使えることを前提とするべきだというような御意見をいただいております。
 この点については、先ほど室長からも説明がありましたが、「オフセット・クレジット制度というのは、カーボン・オフセットの取組を一層促進するために、カーボン・オフセットに活用できる国内の排出削減・吸収活動による信頼性の高いクレジットを供給することを目的としたものである。その上で、消費者等にとっても安心して利用できるように、一定の信頼性を確保できる制度としている。なお、本クレジットの遵守目的への利用、例えば排出量取引などについては、各制度の管理者の判断によってそれを活用することがあり得る。そういう可能性を排除するものではない」という回答をさせていただいております。
 それに関連して、別途、排出量取引の国内統合市場で活用されている国内クレジット制度との違いを明確にしていただきたいという御意見もいただいております。資料2で言うと70番にありますが、既に実施されている国内クレジット制度との違いを明確にしていただきたい、という御意見をいただいております。
 国内クレジット制度については、自主行動計画を策定している大企業等が、自主行動計画を策定していない中小企業等と協働(共同)でプロジェクトを実施し、当該プロジェクトによる認証された排出削減量を大企業等が自主行動計画の目標達成に活用できるという仕組みになっております。
 一方、本検討会で議論いただいているオフセット・クレジットというものは、個人といったところにも着目して自主的なカーボン・オフセットに用いられることを主眼として、市場流通可能なクレジットを創出するところがこの制度の趣旨であります。プロジェクト事業者の判断によって、どちらの制度を活用するかを選択していただけると考えておりますが、排出削減量のダブルカウントを防ぐ観点から、国内クレジットが創出された排出削減量について、本制度を利用してクレジットを創出することはできないという形で整理したいと考えております。
 また、対象とするプロジェクトとして、オフセット・クレジット制度では、今後、森林整備等によるCO2吸収量――排出削減量だけではなくて、吸収量についてもクレジットとして認証する基準について検討しているところでございまして、対象プロジェクトの分野についても両制度は異なっていることが言えるのではないかと考えております。
 資料1にまた戻りまして、プロジェクト申請の流れとルールについて幾つか御意見をいただいております。まず、ポジティブリスト、適格性基準及び方法論の更新方法・スケジュールについて御質問いただいております。
 ポジティブリストというのは、本制度で対象とするプロジェクトの種類をリストアップしたものでありまして、そのプロジェクト種類についてどのような基準を満たしていればよいかを整理したのが適格性基準です。さらに、個々のプロジェクトについて、どのように排出削減・吸収量を計算して、その計算に用いるパラメーターをどのようにモニタリングするのかということをまとめたのが方法論ですが、現時点でパブリックコメントにかけた段階では、未利用林地残材を用いて化石燃料を代替するというプロジェクトについてのみポジティブリスト、適格性基準、方法論としてそろったものとしてはお出ししておりませんでしたが、これについてどういったスケジュールで今後増やしていくのかという御質問をいただいております。
 具体的には、資料2の13番から16番あたりが、それらに該当するものでございます。
 まず14番ですが、ポジティブリストの更新手順等についての記載がないということです。これは、いつまでもポジティブリストをこのままにしておくというわけではなくて、順次更新していく予定ですが、近々、オフセット・クレジットの創出モデル事業を公募する予定にしております。そちらのモデル事業における検討結果も踏まえて、新規プロジェクトを随時ポジティブリストとして追加していくことを考えております。
 また、13番の御意見の中で、そういったモデル事業を継続して実施していただきたい。また、自らのプロジェクトを提案できるなどの柔軟な仕組みとしていただきたいという御意見をいただいております。こちらについても、オフセット・クレジット創出モデル事業の実施に当たって、できる限り幅広い分野のプロジェクトを採択したいと考えておりますし、モデル事業の中から、その事業のみではなくて、幾つかほかにも広がっていく波及効果が期待できるプロジェクト種類について、できるだけ迅速に追加していきたいと考えております。
 個別のプロジェクトの提案については、オフセット・クレジット制度の事務局である気候変動対策認証センターにおいて、プロジェクト種類等に関する意見提出窓口を設置しますので、こちらに適宜御意見をお寄せいただき、検討してまいりたいと考えております。
 それから、適格性基準、方法論を策定する際に、パブリックコメントを経るという内容にしております。この点については意見15の中で御指摘いただいておりますが、パブリックコメントの期間については、現時点では10営業日ぐらい、今回の制度のパブリックコメントと同等程度は確保したいと考えておりますが、最終的には、この制度を実施していくオフセット・クレジット認証運営委員会等の判断に委ねる方針としております。
 冒頭、御説明を忘れておりましたが、「オフセット・クレジット理事会」という名前でパブリックコメントにかけておりましたが、名前の趣旨、この制度上の趣旨からかんがみて、「認証運営委員会」と名称を変更しております。こちらの委員会の判断に委ねるという方針でございます。
 それから、意見16として、具体的な意見を受け付けるスケジュールについてどうなっているのかという御意見をいただいております。本制度が立ち上がり次第、速やかに気候変動対策認証センターのWebページ上で、その方法についてお知らせしたいと考えております。
 また資料1のほうに戻りますが、温室効果ガス排出削減・吸収量の算定方法について、幾つか実施規則の中で方法をお示ししていたのですけれども、過去の排出量と比較するという方法が含まれており、これが削減効果を適切に評価できないので、削除するべきではないかという御意見をいただいております。
 細部の議論になってしまって恐縮ですが、御意見の22番、23番においてそういった御意見をいただいております。こちらについてはクリーン開発メカニズム(CDM)の方法論も参考にしながら、いろいろな種類があることを例示したものでございまして、個別の方法論においてどういった算定式を用いるかについては、それぞれお示しすることになるかと思います。
 続いて、意見36、37として、プロジェクトの申請等に係る手数料、検証費用が発生するのかどうかという点について御質問をいただいております。こちらについては、気候変動対策認証センターが当該センターの事業として実施する部分については、必要最小限の実費程度を手数料として徴収する予定としております。その旨、実施規則のほうも修正させていただいております。
 また、排出削減・吸収量の検証については、一律にこちらの認証センターで決定するわけではなく、プロジェクト等によっても検証費用は異なると考えられますので、当制度において規定することはございませんが、お支払いいただくことになるかと思います。もちろん本制度の利便性の確保のため、手数料等の負担については、できる限り軽減する方向で考えております。
 続きまして、御意見の32番、33番に戻りますが、ダブルカウントの防止策について明記すべきであるという御意見をいただいております。
 32番においては、「このクレジットを他社に販売した場合には、売った方は、削減したとは主張できない。削減したと主張したらこれはダブルカウントになるということを整理するべきだ」という御意見をいただいております。こちらについては実施規則の中でも書いておりますが、このクレジットの発行に当たって、他の制度等における排出量の報告とのダブルカウントを避けるための所要の措置をとるということを書いております。具体的な仕組みについては、今後引き続き検討、調整してまいりたいと考えております。
 また、御意見の33番で、プログラム認証の御意見をいただいております。グリーン電力認証制度等が想定されると回答させていただいておりますが、もちろん他の制度、プログラムとの間で、ダブルカウントの回避が担保できることが前提になるということで、こちらもダブルカウントに関連する御意見として御紹介いたしました。
 続きまして、資料1で(2)としてポジティブリストに案についての御意見も多数いただいております。ポジティブリストについてほとんどの御意見は、個別のこういったプロジェクトをポジティブリストに追加するべきだという御意見でした。
 資料2の44番から51番で、化石燃料から林地残材への燃料代替については、薪やチップも加えるべきだ。ストーブも加えるべきだ。バイオディーゼルへの燃料代替も加えるべきだ。フロンをノンフロンに切り替えるプロジェクトも対象にするべきだ。原生林あしたばの二酸化炭素吸収能力についても追加するべきだ。「高効率機器への転換」も追加するべきだ。下水汚泥のエネルギー利用、51番では下水バイオマスの利用、類似しているかと思いますが、こういった御意見をいただいております。
 本制度の特色として、個別に方法論の提案を事業者にしていただくというのではなくて、新規プロジェクトのポジティブリストへの追加、その適格性基準、方法論の策定というのは、プロジェクト実施のニーズがどのくらいあるのかも踏まえて、あるいは採算性、実施状況等の調査に基づいて認証運営委員会で行う、いわゆるポジティブリスト方式という形をとらせていただいております。パブリックコメントでいただいた御意見については、認証運営委員会における検討の際に御参考にさせていただきたいと考えております。
 それから、最後に54番から56番は方法論に関する御意見ですが、系統電力のCO2排出係数のデフォルト値の数値や考え方についての御意見をいただいております。こちらについては非常に多様な考え方があると申しますか、まずマージナル電源での排出係数を設定するべきだという御意見。それに対して、全電源での係数とするべきだという異なる考え方が御意見として挙がってまいりました。
 こちらについて対応として書いておりますが、電力の排出係数については、地球温暖化対策推進法との整合性を図る観点から当面の間、プロジェクト事業者が適切と考える排出係数。その具体例としては、温対法に基づいて一般電気事業者、特定規模電気事業者の排出係数として環境大臣、経済産業大臣が公表する係数、それから、そういった事業者並びにその団体等がホームページ、環境報告書等で公表している係数、温対法に定めるデフォルト値などを利用することとして、本日、席上配付しております「オフセット・クレジットモニタリング方法ガイドライン」において示しております。今後、必要に応じて、各種の公的な検討結果を踏まえて適切な排出係数について見直しを図ってまいりたいと考えております。
 特に御意見の多かったところについてまとめて御説明いたしましたが、パブリックコメントの結果については以上でございます。

○新美座長 どうもありがとうございました。
 御質問等あろうかと思いますが、引き続き次の論点について御説明していただいた上で、質疑応答等に移りたいと思います。
 それでは、資料3−1から3−5にわたって事務局から御説明をお願いします。

○三菱総合研究所 それでは、事務局より資料3−1から資料3−5について御説明したいと思います。
 まず、資料3−1がオフセット・クレジット制度実施規則ということですが、この制度の基本的なルールを示したものになります。こちらについて御説明します。
 1ページ、第1章、基本的な考え方です。先ほど環境省から説明がありましたとおり、この制度の位置づけとして、オフセットに用いることのできるクレジットを創出することを目的としたものとするということでございます。本制度で重視している信頼性の確保という点について1.3で説明しておりますが、このオフセット・クレジット(J−VER)は、クレジットとして商品で市場流通を想定しておりますので、実際に取引がなされる観点から、クレジットとしての品質を確保したものであって、国際的なこういった制度との整合性を確保することが重要になる。こういった観点から、この制度では、温室効果ガスの削減量の考え方を示したISO14064-2及び3、あるいは検証についてはISO14065で認定された検証機関が実施することとしております。
 2ページ目に整合性について表として示しておりますが、こういった形で国際標準と合わせることを前提としております。
 また、なお書きのところにございますが、オフセット・クレジットが発行された場合には、クレジットの二重使用を防ぐ観点から、当該クレジットの発行を受けたプロジェクトの事業者は、自らの排出量を対外的に報告・公表する際には、発行されたオフセット・クレジットに相当する量を排出量として適宜上乗せすることが必要であるということで、削減量のダブルカウントが起きないことを制度で担保するということを考えております。
 次に、プロジェクトの追加性の観点です。追加性についてはこの制度でいろいろ議論をしまして、3ページの本制度における追加性立証方法のところに結論を示しております。このプロジェクトの追加性は御存知のとおり、京都メカニズムのCDMでも非常に重視されている点ですが、一方でその基準が明確でなく、プロジェクト事業者が混乱する、あるいは立証に係る第三者審査などの費用がプロジェクト事業者の負担になるなどの問題点も指摘されております。したがって、こういった問題点を踏まえて、この制度では追加性の立証に係る基準はなるべく明確化し、プロジェクト事業者が立証しやすいものとすると考えております。
 具体的には制度運用側、環境省あるいは事務局、認証センターになりますが、採算性、現在の実施状況等の現状調査に基づいて本制度にて積極的に促進支援すべきプロジェクトの種類を特定し、それを「ポジティブリスト」としてプロジェクトを登録します。あわせてプロジェクト種類ごとに追加性立証のための基準を、プロジェクト種類ごとに「適格性基準」として示します。したがって、プロジェクト事業者は、明確に示されたプロジェクト種類と適格性基準を見て、これに合致しているプロジェクトであればプロジェクトを申請できる。すなわちプロジェクトの追加性を立証したとみなされるという仕組みとしております。また後ほど具体的なポジティブリストについては御説明したいと思います。
 この制度に関するルールとして、この実施規則以外に、4ページの表1-2に示しておりますが、こういうガイドラインを策定しております。
 全体の基本的なルールとしては、現在説明している「実施規則」があります。具体的なモニタリング、あるいは算定のルールに関しては、きょう配付しておりませんが、「モニタリング方法ガイドライン」、検証については「検証ガイドライン」、対象となるプロジェクト種類一覧表として「ポジティブリスト」、具体的なそれぞれのプロジェクト種類の削減量の計算等に関しての文書として「方法論」、J−VER(オフセット・クレジット)認証運営委員会に関する規程としてその「規程」、こういったものをガイドラインルールとしてお示ししております。
 次に、この制度における原則として、ISOにのっとって6原則示しております。
 5ページに参りまして、プロジェクト申請の流れとルールです。体制としては、表2-1に示しているとおり、認証センター事務局、オフセット・クレジット認証運営委員会、方法論パネル、第三者独立委員会というものを設置して、それぞれ右側に示しているような業務内容を担うこととしております。
 6ページ、これが具体的なJ−VER制度のプロジェクト申請の流れです。左側が全体の流れになります。プロジェクト事業者、検証機関、認証センター・J−VER認証運営委員会の3者が主なアクターになるかと思いますが、こういった流れになっている。それの具体的な説明を7ページ以降でしたいと思います。
 [1]としてポジティブリスト、適格性基準、方法論の設計です。この制度で対象となるプロジェクトは、認証センターが示す「ポジティブリスト」に掲載されるプロジェクト種類に合致をするもの、さらにプロジェクト種類ごとに示された基準を満たすものといたします。
 J−VER認証運営委員会は、プロジェクト実施のニーズ等を踏まえ、このポジティブリストに新たなプロジェクトの種類を追加し、あわせて基準、方法論を公表いたします。これについてはパブリックコメントを経ることになります。
 プロジェクト事業者は、削減量の算定、モニタリングについては、定められた方法論にのっとって行う。
 基本的にポジティブリスト、先ほどのパブコメにもありましたが、プロジェクトの種類を追加してほしいとか、現在示されているプロジェクト種類へのコメント、方法論へのコメントは広く一般より受け付けることにしております。
 8ページにまいりまして、プロジェクトの計画です。まず事業者が最初にやるべきこととして、申請書を作成する行為があります。申請書については、後ほど資料3−5で説明したいと思います。
 9ページ、[3]の申請です。申請受付として、ポジティブリストに掲載されたプロジェクト種類で、しかも基準を満たすものであれば、だれでも申請ができる。その際には最低限の手数料が発生します。
 受理したプロジェクトについては、一般からのパブリックコメントを募集します。
 プロジェクトが幾つか細かいものがある場合には、まとめて申請することもできるとしております。
 補助金については、一律の判断基準は設けませんが、ポジティブリストの中でプロジェクトの種類ごとに、例えば補助金で十分に進んでいるプロジェクトであれば、それはポジティブリストの対象にはなりにくい判断を個別にしていくことになります。
 次に、具体的な削減量等の算定方法についてです。こちらについては個別の方法論において示すことになります。
 11ページにまいります。まず申請書を提出して、その中でモニタリングプランについてもプロジェクト事業者は提出する。それについては認証センターがルールへの準拠性について、バリデーションチームにて確認してバリデーション報告書を作成します。このバリデーションチームは、CDMで言う第三者検証機関がやるのではなくて、認証センター内に設置されるバリデーションチームにおいて行うことを考えております。このバリデーション報告書を受けて、運営委員会はそのプロジェクトの登録可否を審議の上、適切であると認める場合には登録いたします。登録の際には、最低限の手数料を支払う。
 プロジェクトの登録は、当該プロジェクトについて、本制度上正式に手続を開始することを宣言するものでありますので、何ら法的な効果を得るものではない。また、登録されたプロジェクトについてオフセット・クレジットの発行を保証するというものではありません。
 登録プロジェクトについては、Web上で広く一般に公開いたします。
 却下されたプロジェクトについても、再度申請を行うことが可能としております。
 [5]番のモニタリングについては、モニタリングの基本的なルールは後ほどWeb上にアップしますが、モニタリング方法ガイドラインに示されます。具体的なプロジェクトの種類について細かいモニタリング方法については、方法論の中でも示される。
 事業者は、モニタリング方法ガイドラインと方法論を参照しながら、モニタリングを行って報告書を作成することが必要になります。
 12ページ、[6]の検証です。こちらの検証は、ISO14065に基づいて認定を受けた検証機関、または認定審査を行っている機関が実施するものとします。検証は、またこちらも後ほどWebにアップしますが、「モニタリング報告書の検証のためのガイドライン」というガイドラインを公表しますので、そちらを使って検証を行うことになります。
 検証機関は、検証結果に基づいて、検証報告書を作成し、モニタリング報告書とあわせて認証センターに提出いたします。
 [7]番、オフセット・クレジットの認証です。認証は、J−VER認証運営委員会が行います。これは先ほど検証機関のほうで作成された検証報告書及びモニタリング報告書に基づいて、プロジェクトから生じる削減量・吸収量について認証を行うことになります。
 13ページ、[8]の発行です。認証の後に発行となりますが、発行はこの運営委員会が行います。先ほど検証機関は、14065の認定を受けたところ、あるいは認定申請中の検証機関と御説明しましたが、その申請中の検証機関が検証を行ったものについては、原則としてその機関が認定された後に発行されることになります。発行単位は1トン単位となります。また、ほかの制度とのダブルカウントについては所要の措置をとることにしております。
 このプロジェクトの対象ですけれども、基本的に2008年4月1日に開始したプロジェクトが本制度の対象になります。ただし、制度によるクレジット利益がなければプロジェクトの継続は困難であると認められる場合には、それ以前のプロジェクトについてもEarly Actionsとして認められることがございます。2008年4月1日以前に始められたプロジェクトについては、ポジティブリスト上で対象になることとなった期日から1年後までに申請されたものに限定することにしております。
 また、クレジットの発行対象期間は2008年4月1日から2013年3月31日までとなります。
 14ページに参りまして、クレジットの登録・管理です。この制度専用の登録簿が作成さされます。認証センターは、オフセット・クレジットを発行した場合には、その登録簿の口座にクレジットを移転して、その旨をプロジェクト事業者に通知します。
 事業者がクレジットを受け取る場合には、事業者は登録簿口座開設申請を行う必要がございます。その際、手数料が発生します。その際の移転単位は、1トン単位となります。
 [10]番としてプログラム認証です。先ほども説明がございましたが、認証運営委員会以外の機関が実施する制度が、本制度の全部又は一部と整合していると認められる場合、「プログラム」としてポジティブリスト上に位置づけて、本制度から発行されたクレジットに代替して、追加的な手続が必要な場合には、それをとった上でクレジットを発行する。こういったプログラム認証スキームも設けることとしております。
 続きまして、資料3−2に基づいてポジティブリストについて御説明したいと思います。
 このポジティブリストの位置づけですが、先ほど説明しましたとおり、この制度では、基本的にポジティブリストに記載されたプロジェクトの種類について制度の対象になる。
 そのポジティブリストの掲載プロジェクトとして、2番に示しておりますが、現在、具体的な方法論等を示したものとして、化石燃料から未利用林地残材へのボイラー燃料代替というものを既に作成しております。そのほか現在検討しているものとして、新エネルギー対策の推進、木質ペレットの化石燃料からの代替、再生可能エネルギー設備導入(太陽光パネル等の設置)、森林整備等によるCO2の吸収(森林管理)、こういったものを想定しております。
 これ以外にも、モデル事業の中で有望と見られるプロジェクトの種類については、適宜、ポジティブリストに追加していくことを考えております。
 2ページに参りまして、具体的に現在既に作成しましたポジティブリストの1つ目ですが、化石燃料の未利用林地残材へのボイラー燃料転換。
 プロジェクト概要としては、ボイラーで使用する化石燃料の一部または全部を未利用林地残材に転換するものである。適格性基準は4つの条件を示していますが、この4つの条件をすべて満たすものに限られます。
 条件の1として、代替対象となるボイラー燃料は、化石燃料であること。
 2番として、使用するボイラーについては、既存ボイラーをそのまま使用する。新たなボイラーで交換する。既存ボイラーの一部を新たな装置で交換する。新たなボイラーを導入する、としております。
 条件3として、プロジェクトの燃料となるバイオマスは、日本国内で産出された林地残材(間伐材、枝葉、等)としております。
 条件4として、プロジェクトの投資回収年数が3年未満でないこと。この基準は、プロジェクトが通常でも行われる可能性があることを排除するために、こういった基準を置いております。一般的な基準として投資回収年数3年というものを置いておりますが、必ずしもこの計算方法が適さないケースもございます。そういった場合には、例えば化石燃料と林地残材のコスト比較、そういったほかの分析方法によってその採算性がないということを示すことにより、この条件4を満たすということもできます。
 以上、簡単ですけれども、ポジティブリストの説明を終わります。

○パシフィックコンサルタンツ 続きまして、排出削減・吸収量の算定及びモニタリングに関する方法論(案)について御説明いたします。お手元の資料の3−3を御覧ください。
 こちらは先ほど御説明したポジティブリストとセットになるものですが、ポジティブリストにありました、化石燃料から未利用林地残材へのボイラー燃料の代替を促進するプロジェクトを対象としております。ポジティブリストに記載されている適格性基準をすべて満たすプロジェクトを対象としておりまして、そのプロジェクトにおいて排出削減量をどのように算定するか、どのようなパラメータをモニタリングするかを示しております。
 2番のベースラインシナリオですが、既存ボイラーの場合は、未利用林地残材が利用されず、当該ボイラーでこれまでと同じ種類の化石燃料が使用されることがベースラインになります。新規ボイラーの場合は、保守性の観点から当該ボイラーでの使用が想定される燃料のうち、最も排出係数の小さい都市ガス、ただし、プロジェクト事業者が、ベースラインシナリオでは都市ガス以外の燃料を使用していたことを証明できれば、その燃料をベースラインとすることが可能となっております。
 3番には、排出削減量の算定で考慮すべき温室効果ガスの排出活動を示しております。ベースラインにおいては、バイオマス使用がなければ、利用されていたであろう化石燃料によるCO2の排出を算定することになっております。プロジェクトにおいては、対象として林地残材の運搬による化石燃料の消費による排出、それから、林地残材の破砕、選別等の事前処理によるCO2の排出を対象としております。
 4番からは個別具体的な計算式になってまいりますが、4番は排出削減量の算定、5番はベースライン排出量の算定、6番はプロジェクト排出量の算定でございまして、6.1に林地残材の車両運搬に伴うプロジェクト排出量の算定をしています。6.2に林地残材の事前処理に伴うプロジェクト排出量の算定式を示しております。最後に、6.2.2に事前処理に電力を使用する場合のプロジェクト排出量の算定を示しております。
 7番はモニタリングでございます。モニタリングが必要なパラメータ、測定の方法例。例えば一番上の林地残材の重量で言いますと、納品書や計量器で把握する。最後に測定頻度ですが、この例でいきますと、仕入れ単位毎に1回以上という形で、すべてのモニタリングが必要となるパラメータにつきまして、この3つの内容を示しております。
 5ページは、この方法論に関するFAQ。それから6ページと7ページにおいては、化石燃料の単位発熱量、排出係数のデフォルト値を示しております。こちらのほうはJVETS、温室効果ガスの算定報告制度等に準拠しております。
 簡単ですが、以上でございます。

○気候変動対策認証センター 続きまして、資料3−4の説明に移らせていただきます。先ほど資料3−1の御説明のときは制度のフローについて御説明したものでございまして、3−1の説明については、3−1の6ページのルールのフローを御覧いただければおわかりいただけるかと思います。
 私のほうの説明は資料3−4ですが、参考資料1の裏側を御覧いただきながら御説明を聞いていただきたいと思います。
 先ほどの制度の運用をどういう体制で行っていくかというのがこの内容でございます。参考資料1については、以前さまざまなところで、この資料に似たものをお配りしておりました。当初は「J−VER理事会」という名前で御説明しておりましたが、いろいろな観点、日本風の名前のほうがよいのではないかということで、「オフセット・クレジット制度認証運営委員会」と名前を変えました。
 3−4の規程というのが、認証運営委員会の具体的な活動の根本ルールの1つとなるところでございます。構成としては第1条から第8条まで、目次を御覧いただければと思います。その次に、プロジェクトの登録に関するところが直近重要となってきますので、付則として御提示しております。
 2ページを御覧ください。目的としては、この認証運営委員会の活動をつかさどるルールを決めるということですが、この認証運営委員会がJ−VER制度の認証・発行・管理についての管理監督を行う権限を持つことになります。
 具体的にどういう事項を取り扱うかというところが、第3条のJ−VER認証運営委員会による審議事項でございます。具体的に申し上げますと、1としてポジティブリスト、方法論に関する決定、2としてJ−VERプロジェクトの登録、3として排出削減量・吸収量の認証、4としてJ−VERの発行に関する事項について決定を行う。5として発行されたクレジットが管理される登録簿についても決定を行う。6として第三者独立委員会、これは類似の取り組みである、例えばCDMについてこういう取り組みはないんですが、第三者独立委員会であるとか、その他のステークホルダーの皆さんから意見、苦情をいただけるときに、これについてきちんと議論を行う。それから、制度については新しくできるものですから、不足するところについては新たに認証運営委員会自体がルールを作っていくということで、7としてのガイダンスの決定がございます。
 第4条については、この審議事項を具体的にどういうふうにやっていくかというブレークダウンが書いてあるものになります。特に第4条の2のプロジェクトの登録のところは、後で少し付則の説明として加えたいと思っております。
 このポンチ絵を御覧いただいたときに1つ重要になってくるのが、方法論パネルでございます。ポジティブリスト、方法論について新しく増やしていったり、それから具体的に現存している既存の方法論について見直しすることが必要になってくるかと思いますが、これは第5条、4ページに示していますが、方法論パネルを設置して、認証運営委員会の指示のもと、この方法論パネルが技術的な観点から、各方法論、ポジティブリストについて議論を行うようになっております。
 それからもう1つ、この制度の特徴的なところは検証機関でございます。この検証機関については、ISO14065にのっとって認定を行う予定になっております。
 それから、第三者独立委員会も先ほど申し上げたとおりでございまして、委員会の運営がきちんとなされているか、それが妥当であったかということを第三者の立場から検討していただくことになります。
 それから、付則に移りたいと思います。プロジェクト登録の手続で、先ほどの御説明と少し重複するかもしれませんが、実際にプロジェクトとして申請していただいて、それをチェックする。CDMで言うとバリデーションの手続に近いところですが、ここに具体的な手続が書いてございます。
 どういったもので具体的に申請をやっていただくかということですが、第3条のプロジェクトの申請書というのがございます。これは資料3−5として配付資料がございますが、具体的に3−5の様式に従ってプロジェクトの申請書を認証センターのほうに提出していただいて、これを書面ベースで検討を行うものでございます。
 また、この制度の特徴的なところは、第4条の登録手続の3ですが、CDMでは外部のバリデーションを行うということで、プロジェクトを開始するときにかなり費用負担が大きい。それが事業者がプロジェクトを行う1つのコスト的な障害になっているという御指摘があったため、この制度については、内部でバリデーションチームを構成して、事業者さんの負担を軽減することを考えております。
 細かい内容についてはわかりづらいところもあるかと思いますが、これが制度の根幹の1つとなるルールでございまして、不足するところについてはJ−VER認証運営委員会が新たに手続を採択していくことを考えております。
 以上でございます。

○三菱総合研究所 続きまして、資料3−5の申請書について簡単に御説明します。
 資料3−5は2つありまして、縦書きの申請書と、3−5別紙のモニタリングプランの2種類がございます。こちらの書類は2つとも、プロジェクトの申請する際に、プロジェクト事業者が作成して認証センターのほうに提出するものになります。
 申請書は、1ページに基本的な参加者情報、2ページ目がプロジェクトの概要、3ページ目に削減量、プロジェクトの開始年月日、クレジット期間、補助金の有無等、4ページに先ほど説明したポジティブリスト、あるいは適格性基準との整合性のチェック、適用する方法論を書いております。5ページに関連する法令、あるいは環境影響評価が必要とされている事業について記載いただくというものです。
 あわせて、そのプロジェクトでどのくらい削減量、吸収量があるかということを、あらかじめモニタリングプランとして計画いただいて御提出いただく。それが資料3−5別紙の横表のものになりますが、こちらを提出いただくことになります。
 簡単に、ベースライン排出量、プロジェクト排出量としてどんなものがあるかというのが1ページ目です。
 2ページ目では、先ほど説明がありましたが、方法論で示された算定式を使って具体的な計算を示します。
 次のページで、モニタリングの詳細として、これで言うと一番上が例ですが、方法論のパラメータはどれに関して、例えば一般炭の燃料使用量を自社の管理計量器で把握する。それは実測で月1回。こういった細かい内容についてあらかじめ御記入いただくことにより正確なモニタリングを行う。これはいずれかの段階で行わなければいけないものですので、最初の申請段階で、こういったものを提出していただくことを考えております。
 IV番としてモニタリングフロー図ということで、今回プロジェクトで対象となる排出源についてどんなものがあり、どういった形で把握するのかということを書いております。
 V番としてモニタリングの体制図。これは、だれが何を把握するのか。こういった情報を記載いただくことによって正確なモニタリングをする。こういったものを申請段階で提出していただくことになります。
 説明は以上です。

○新美座長 どうもありがとうございました。
 たくさんの資料について説明していただきましたが、今の御説明について質疑応答に移りたいと思います。御質問、御意見のございます方はお手元のネームプレートを立てていただきたいと思います。私のほうから指名させていただきます。どうぞよろしくお願いします。
 それでは、向井さんお願いします。

○向井委員 これは前からの課題になっていると思いますが、センターの法的位置づけというのは相変わらず何も示されていませんが、これはどうなっているんですか。どういう根拠に基づいてこれだけの権限が与えられるのかということを前も質問しましたけれども、それはどうですか。

○新美座長 お願いします。

○高橋室長 それについては、きょう御議論いただいております制度実施規則(案)、環境省という名前で出しておりますけれども、一義的にはこの実施規則に基づいて、事務局たる認証センターにこういう業務、役割を担ってもらうことを規定しているということかと思います。

○向井委員 例えば何かトラブった場合、訴訟の相手は環境省ですか。

○新美座長 それは多分トラブルの内容によって変わるだろうと思うんです。システムそのもの、制度そのものに何か欠陥があったときには、環境省になるんでしょうけれども、個別のプレイヤーにおいて何かトラブルがあったときには、個別のプレイヤーが相手になると思います。

○向井委員 ちょっとその辺が危なっかしいなと前々から思っていて、意見も前に申し上げましたけれども、結論をそろそろ出していただきたいと思います。

○新美座長 小林さんお願いします。

○小林委員 別に環境省に助け船を出すわけでもないんですが、私自身今の御指摘は非常に大事な御指摘だと思うんです。国内における排出量取引、カーボン・オフセットを含めて、今後さまざまな法整備が必要になるかもしれませんが、現実的には法的根拠というのはこれからの課題ではないかと私は思うので、今のところ、どこまで環境省の責任か、どこまで当事者の責任かという仕分けは明確に言えないのではないかと思います。それはもちろん、それぞれの機関がやるべきことをやらないで起こした問題については責任を問われるでしょうけれども、その辺はまだこれからの課題であると私は思います。
 御専門から見て、新美先生いかがですか。

○新美座長 このバリデーションとかプロジェクトの問題、認証センターそのものが行う業務がまずければ、これは認証センター、すなわち環境省の責任になるわけですけれども、その後については特に考えることはないのではないかと私は思っております。どういうトラブルか、どういう紛争なのかによって違いが出てくると思います。向井さんの想定されているのが、どういうトラブルかによるということです。

○向井委員 私たちは企業の省エネを推進する活動を自主的に4年もやっているわけですが、民間版のプライベートなカーボン・オフセット証書も発行して、その流通も一部やっているという立場からですね。さっきの実施規則で御説明があったように、今度の認証センターを経由して、そういうスクリーニングを経た上であれば、J−VERになるという趣旨の説明がありました。ということは、私たちがプライベートで出しているカーボン・オフセット証書も、今後はJ−VERを経由、J−VERに転換することができると理解したんですが、それでいいですか。
 ということは、私たちが発行したクレジットがトレーダブルなクレジットであるわけですね。プライベートであっても、今までは。

○三菱総合研究所 事務局から御説明いたしますが、基本的にこの制度にのっとって、この制度に準拠したプロジェクトで発行されたものであれば、このJ−VERとして認められますし、そうでないものを完全に否定することはできないと思いますが、その場合はJ−VERとして登録簿には載ってこない、そういった整理になるかと思います。

○向井委員 さっきの14ページの[10]、プログラム認証のところです。まさしくこれが、認証センター以外の機関が実施する制度というのは私たちの制度なわけですが、これが今回の制度と整合していると認められた場合には云々と書いてありますね。オフセット・クレジットを発行し云々と書いてあるので。そういうことで転換するのかなというふうに理解したんですけれども。そうすると例えば私たちがプライベートで発行しているものも、J−VERという位置づけに衣替えというか、いわばJVETSにおけるjCERみたいなものですか。

○三菱総合研究所 既に発行してしまっているものについてどうするかというのは、恐らく今後検討しなければいけないものだと思いますけれども、ほかの制度として既にプログラムをやっている場合、それがそのまま認められるのか、こちらに書いているとおり、基本的にこの制度と同等の基準を満たしていることが認められた場合においてのみ、その制度でのクレジットをこの制度と同じものとして認めるということになりますので、今こちらに示しているような基準を満たせばという前提になろうかと思います。

○向井委員 私たちもそういう前提で組み立てをし直しているわけですけれども、そうすると、それだけの権威をこのセンターが持つことになると、どういう法的裏づけがあるのかなということを前々から確認したいと思っていたわけです。だから、小林先生がおっしゃったように検討課題であるということの位置づけであれば、検討課題とそのまま残しておけばいいと思います。ただ、ネグレクトするのはちょっとまずいんじゃないのかなと。

○新美座長 どうぞ。

○工藤オブザーバー 日本エネルギー経済研究所の工藤と申します。
 グリーンエネルギー認証センター、もしくは前身のグリーン認証機構の業務でも、その辺のところは当然ポイントになっています。今回のこの制度は、基本的には事業者なり個人の自主的な行動を前提としたプログラムです。ここは大事だと思います。認証センターが従前から始めたこれも企業等による自主的な行動の枠の中で、当然のことながらそういった紛争的な要素も含めた体制をどのように担保するかは非常に大事なポイントで、1つは申請事業者等の、当然事業者間の契約上そういうことをちゃんと担保してくださいとしています。それから、認証センター等、ここで言いますと認証全体の事務局に当たりますが、そこの登録する段階において、そういった法的な免責事項なり何なりということを明確に書面なり何なりで取り交わすことをしています。
 今、実施規則でしたか、センターの規則の最後に免責事項が書いてありますから、この免責事項等も含めて、この辺のとりあえずは当面自主的に動いていますということに関する法的な裏づけは、多分確認しておく必要がある。だから、想定としてどういうことが起こり得て、その場合においてこの規約もしくは手続きでしっかりと法的な担保ができているかどうか。そういう何か係争等が起こった場合。そして、それに必要な追加的な申請書類なりエビデンスというものをしっかりと、恐らく今後の運営上検討しておく必要があると思います。我々のほうでも既にそういうことは経験しておりますし、かつ法的にいろいろ確認は適宜やっておりますので、必要でしたらそうした経験に基づく情報は御提供できるかと思います。

○向井委員 そういうフォローをいただきたい。ありがとうございました。そういうことを懸念しております。

○新美座長 ほかに。どうぞ小原さん。

○小原委員 資料3−1、オフセット・クレジット制度に関する実施規則の一番根本に当たるものをずっと拝見させていただきまして、1つほかの制度との関係を教えていただきたいんですけれども、この制度に関する専用の登録簿をつくる。この登録簿自体は、同じところに国別の排出量の登録簿と同等の管理をするんだよということが書いてあるんですが、実際の同等の対象になる国別の登録簿と専用の登録簿との関係は、現時点ではどういう形に位置づけられることを想定されているのかを教えていただきたいんです。

○新美座長 お願いします。

○高橋室長 登録簿ですが、正確に言うと国別登録簿ではなくて、環境省の自主参加型国内排出量取引制度、JVETSの登録簿の機能を活用することを考えております。国別登録簿とは別のものでございます。したがって、京都クレジットなどと混在することはない。この自主参加型のJVETSの登録簿というのは、機能としては国別登録簿と似ておりますけれども、1点大きな違いは、口座を持った方が自分で自分の口座にアクセスしてクレジットの移転、売り手、買い手の間の移転ができるというところが国別登録簿とは違っております。国別登録簿の場合は、個々の取引において国のほうに申請しなければいけませんが、そこは直接アクセスすることができるということで、ある意味では利便性が高いものになっております。
 いずれにしても、この機能がございますので、これを活用してそこに新たなエリアとしてJ−VERの管理をするエリアを設けるというイメージでございます。その中でJ−VERの発行、移転、あるいはオフセットに使った場合の無効化、そういう手続、管理を登録簿の1つのエリアの中で確実に行うということを想定しております。

○小原委員 今の私の質問のポイントは、今回のJ−VERの制度、オフセット・クレジットの制度が、国における国別登録簿というか、排出削減を総量としてコントロールしている仕組みとどういう位置づけの関連性を持つのかというところがポイントでして、ここでオフセット・クレジットの仕組みについて、手続から認証方法、方法論とかすごく細かく規定されることで、J−VERに載っているクレジットであるならば、ちゃんと削減はしているようであるということは、確かにそうでありそうだなということで担保されるんだと思うんです。ただ、それ以上の効果がこの規則自体から見えないんです。つまり、そのクレジットを取得したらどうなるんですかというところは、自主的に取得される方がそういうものを取得することを主体に考えていて、ただし、自治体などが制度を運用している立場で、その利用することは妨げない。
 私は東京都の人間ですので、東京都は大規模事業所に対する排出削減の義務づけということは既に条例化しておりまして、その条例の中で環境価値の取得を義務の履行手段として条例上に位置づけておりますから、その環境価値としてどういったものを認めていくのかというのは、東京都の問題としてあるんです。その際に、これだけの専門的な検討を経て、確かに減っていますということに対して証拠までしっかりしている制度がここにあるんだとしたら、それは東京都の立場で、あくまで東京都の制度的な必要性というものが中心になるんですけれども、評価し、採用するしないというのを考えていく上での大きな目安になるんだろうなと思うんです。
 ただ、それはあくまで制度管理者の立場で見ているだけの話であって、もっと一般的な話として、J−VERを取得した人が、日本国の環境省の制度でもあるものですから、日本国内におけるさまざまな制度の中でどういう効果を手にすることができるのかというのは、実はこの資料の中からは直接は出てこない話なんです。そういうことなんですよねということを確認するために、国別登録簿とどういう関係にあるんですかということをお尋ね申し上げたんです。
 そうすると、ここの中身自体の話とはちょっとずれますので、きょうこの場で話す話ではないのかと思うんですけれども、たしかに課題として出てくるのは、ここまで確かなものをつくったときに、それを取得した人にとって、取得した効果がどのように得られることになるのか。例えば温対法で、算定・公表制度のところで報告する義務を負っている方が、そのときに排出量のところからオフセットした形で報告できることになるのであれば、そういう制度の中における効果が手に入るとか。それはJ−VERの制度自体とはまた別のところで、そのJ−VERを活用した別の制度がどう扱うかという話なものですから、今日の話とはちょっと違うのかもしれません。
 ただ、実を申しますと、ここでの検討はカーボン・オフセットに用いられるVERの検討をしてきたということがありますから、一言で言うと、カーボン・オフセットの効果というのは「なに」というところが今後必ず出てこないと、この議論は完結しないはずなので。今日のこの中身については異論はないです。ただ、それがどう使われるかというところが、全くフリーになっているのをそれで議論が終わりということにされてしまうと、いいものはつくったんだけれども、その仏には魂が入らないことになってしまうなという懸念を持っています。
 以上です。

○新美座長 ありがとうございます。
 どうぞ。

○高橋室長 また後の資料でも御説明しますが、全くおっしゃるとおりでございまして、この基準の中で1つだけ言えるのは、このJ−VERというのは、確実に何らかの排出削減・吸収の増加に貢献している。そういう意味での追加性があるものを認証し発行するものであるということであります。それをどう使うかについては、それぞれの別の制度の管理者に判断していただかなければいけませんが、当面、温対法に基づく算定・報告・公表制度をどう扱うかということは当然議論していきたいと考えております。

○新美座長 今の御指摘は非常に大事だと思います。ただ、J−VERはもともとマルチパーパスだと考えていただくといいと思うので、そういう性格のものを我々は制度としてつくり上げてきて、それをどう使うかというのは、使う側の制度でどういうふうに位置づけるかということになると思います。それは今室長おっしゃったように、また後で議論していく。御指摘は非常に重要なことだと思います。
 工藤さんお願いします。

○工藤オブザーバー すみません、たびたび。先ほども言いましたが、自主的な宣言に対して使うのは当面の事項ですので、今お二方からもあったとおり、従来型のプログラム認証の中で我々が扱っているグリーン電力認証のほうもできるだけ使っていただける部分があればという気持ちがあります。ただ、それぞれ歴史的に動いているところもございますので、うまく現行制度の中身と整合性がとれるような議論が今後できればなと思っております。
 ただ、我々が今までやってきた経験の中で、今回の契約等で1点だけ気になるのは、まさに今小原さんが御指摘になったとおり、実はキャップアンドトレード的にクレジットもしくは目標達成に充当するだけでは多分おさまらなくて、自主的な宣言ということになりますと、環境価値的なものを行使するという、いろいろなバリエーションがございます。グリーン認証でも既にかなり経験しておりまして、今回のセットは削減量をいかに厳格、的確に評価するかということなんですが、恐らくシーソーの片方では、それをどのように活用されるかというところのガイダンスなりガイドラインが、多分これから求められる。
 特に、どこで環境価値を行使しましたか、行使した後にトレードできますかという、まさに無効化の話はいろいろな場合を想定した上でルールを作りませんと、いろいろな意味でオフセット・クレジットの価値は、このJ−VERが何を担保しているかを問われる可能性がございます。それはいろいろなプログラムをやられている方々が経験されていると思いますが、我々も随時経験していて、かつそれに関する表現のガイドラインを既に構築し、さらに深めようということをやっておりますので、その辺はオープンに、今後の運営上必要とされることはディスカッションさせていただければいいんじゃないかという気がいたします。これは先ほどのパブリックコメントで、ダブルカウントを相当気にされている方がいて、そこの点は手続上どのように担保するかということが非常に大事かなという気がいたします。
 それから1点気になったのは、当面バリデーションの部分については、事務局サイドでとりあえずやりますという話なんですが、これもボリュームと作業量の兼ね合いで、どこまでそれが耐えられるのかなというのは、今後どのくらい出てくるのかとの兼ね合いがあります。というのは、例えばここの中で1つ質問したかったんですが、どのくらいの頻度で認証なり発行を申請できるんでしょうかという問い合わせなんですけど、例えばグリーン電力認証の場合は最近、短期的なニーズに対応して証書が欲しいという方々が出てくると、短期的にサーティフィケーションしてほしいという要請が出るのをある程度対応しようかということで、四半期ぐらいまで期間を縮めたんです。
 そういうことをやり始めると事務局業務はどういう形になるかというと、いろいろな意味で業務量的に想定外のことが起こり得る可能性があるので、初めから決めてかかるのではなく、逆に言えばそういうことが起こり得ることを視野に入れた上で、体制的なことをいろいろ考えておいたほうがいい。逆に言うとコスト的な要素はそれに左右されるので、その辺のところについては多分視野に入れておいたほうがいい。そういう意味で発行頻度をどのようにお考えになっているのか、文章的に見当たらなかったものですから、その辺を教えていただければなという気がいたしました。
 あとは細かいことがあったので、事務局の方に後ほど御説明しようと思います。

○新美座長 今のコメントについて回答はございますか。

○環境省 御指摘ありがとうございます。オフセット・クレジットの認証・発行をつかさどるのはJ−VER認証運営委員会になりますので、その開催頻度に依存するんだろうと考えておりますが、J−VER認証運営委員会は少なくとも年4回程度開催することを考えておりますので、そのタイミングで認証・発行という作業が行われるのだろうと考えております。

○新美座長 よろしいでしょうか。
 日比さんお願いします。

○日比委員 今回、このJ−VERの日本語名ですか、「オフセット・クレジット」という言い方をされているんですが、最初はわかりやすいなと思って聞いていたんですが、途中でふと考えると、もともとこの検討会のタイトルも「カーボン・オフセットに用いられるVERの認証基準」で、昨年度、例えばオフセットのガイドラインをつくったのからいくと、これはクレジット自体を買えばオフセットしたという誤解を招くのではないか。つまりもともとの排出があって、それをまず減らすというのがボランタリーなオフセットの大前提であるはずであって、それでも減らせないところは、しっかり減らしたことがわかるJ−VERというものでオフセットするというのがオフセット・ガイドラインの考え方かなと理解しているんですが、そこの整理はこのネーミングの中ではどうなるんでしょうか。

○高橋室長 今おっしゃったことは、まさにカーボン・オフセットの大変重要な要素でありまして、オフセット、埋め合わせをする前の見える化なり削減努力が重要であることは言うまでもないことでありまして、今回の名前がこうだからといってそこをないがしろにするということではありませんし、これまで出している例えば情報提供ガイドラインとか、別途検討しているオフセット自身の第三者認証の中でも明確にすることは述べておりますので、そこは何ら揺らいでいるものではないということは御理解いただければと思います。

○新美座長 山本さんお願いします。

○山本委員 先ほど小原委員からあったことに関係するかもしれませんが、今後の進め方にも関係するかと思ったんですが、非常に国際的な整合もとれて、ここで得られたクレジットは相当信頼性が確保されたものであり、国際的に見ても全く恥ずかしくないと思います。せっかくいい制度ができたので可能な限りこれを活用して、目的としては排出削減を進めるということなので、その辺がもう少し見えるような形で、どういうふうに進めていくのかということがもっと見える形であったほうがいいんじゃないかと思います。
 それと若干具体的になりますが、資料3−5で申請書があります。逆に皆さんにこのいい制度を使っていただくためには、できる限りわかりやすい形でやらないといけない。これでトンと出されると、まだ何を書いていいのかわからない方もおられると思うので、記入例とか、あと説明会でできる限り広げるとか、こういう効用があるとか、これは非常に使いやすくていいもので日本のそういった排出削減に非常に寄与できるものですよという広報活動等もやって、せっかくいいものを作ったんだからどんどん活用できるようにしていただきたいと思います。
 それから、CDMでも非常に問題になっていた検証機関のクオリティーの低下で、CDM理事会が検証機関がやったことをまたチェックして、二重、三重のチェックに陥ってCDMのスキームが全く動かない状態になっているので、そういったことを避けるためにもできる限りやっている内容を、だれもがきちんとやっているということがわかるようにしていただきたい。それと余りに厳しくやり過ぎると停滞する。要は認定するんだったら認定するだけとか、そういったことを考えるのではなくて、プロジェクトを進めて排出削減をどんどんやっていくんだということを主眼に置いて、できる限り全体をうまく動かすコントロール機能をきちんと、それをどこで持たせるかというのはいろいろ検討が必要だと思いますが、そういうふうにして進めることでやっていただければと思います。
 以上です。

○新美座長 ありがとうございました。
 今の点で何か。

○高橋室長 記入例を含めてわかりやすく説明しなければいけないのは御指摘のとおりでございますし、さまざまな活用方法について検討していきたいと思っております。まずはカーボン・オフセットという取組を広めていくということを今一生懸命やっておりますので、そういう中でVERを活用していくことがまずあると思いますけれども、それ以外についてもさまざまな活用があると思いますので、今日の御指摘も踏まえて引き続き検討してまいりたいと思っております。

○新美座長 それでは、冨田さんお願いします。

○冨田委員 少々細かいことになりますが、この規則等、多分最後の機会になるかと思いますのでコメントさせていただきます。
 まず、資料3−1のうちの制度実施規則の6ページにあるプロセスのフローチャートなんですけれども、後段を読むとわかるんですが、一番右側の列の認証センターと運営委員会が1つの箱に入っていて、同一のように見えまして、これは多分独立性の問題もあります。先ほど工藤さんからコメントもありましたが、頻度の問題も今後影響してくると思いますので、ここは明確に2つ分けた形でフローチャートを記載したほうがいいのではないかということが1つです。
 もう1つは未利用林地残材のほうですが、実務的に言うと未利用林地残材と通常のバイオマスの混焼というケースも可能性としては考えられると思うんですが、今回、読む限りにおいては、そういったケースは現時点で排除していると理解しています。FAQの中で少なくとも現時点ではそれはスキームに載ってこないんだったら、載ってこないという形で明確に記述しておいたほうがいいのではないかと思います。

○新美座長 ありがとうございます。
 今のはコメントとして受けとめておくということでいいですか。何か答えることはありますか。

○気候変動対策認証センター 御指摘のフローチャートの件ですけれども、事務局の機能と運営委員会の機能を明確に区別しておくべきというのは御指摘のとおりだと思いますので、今後資料をつくるときに新しく整理をし直したいと思います。ありがとうございます。

○新美座長 関連ですか。

○パシフィックコンサルタンツ 先ほど混焼プロジェクトについてコメントいただきました。方法論の1ページ目の注意書きになりますが、化石燃料を部分的に林地残材で代替するプロジェクトや化石燃料と林地残材を混焼しているボイラーで、新たな林地残材を使用することで、化石燃料消費量を削減するプロジェクトも対象にするということで書かせていただいております。少しわかりにくかったと思いますので、わかりやすい形で示すことを検討させていただければと思います。

○冨田委員 この注釈には化石燃料等の混焼が述べられているんですね。私が聞きたかったのは、未利用林地残材とそれ以外のバイオマスの混焼ということです。そのほうが発生する可能性はあるんじゃないかと思うんです。そこを容認するとこの方法論、基準の4つ目ですか、回収年数の問題のところの計算が非常に厄介になるということなので、これを認めるとかなり見直さないといけないという気がしますので、現時点で差し支えないようであれば、明確に排除すべきかなというのが私の意見です。

○新美座長 関連のコメントはございますか。

○小林委員 これについては何カ所かで出てくるんですが、ポジティブリストのところ、それから方法論のところで出てくるんですが、バイオマス燃料でこの場合に、林地残材というふうに限られてしまっているんですが、このポジティブリストの2ページを読むと、もう少し拡大して解釈できるような感じもするんです。条件3のところに、「(間伐材、枝葉、等)であること。」というふうに入っています。「等」があるので拡大できるのかなと思いますが、「林地残材」とすると非常に幅が狭くなってしまうと私は思うんです。
 例えば、現に植林して、それをバイオマスに使おうというプロジェクトも計画されています。当然そういうのは私は入るべきだと考えるんです。それは余りにポジティブリストで範囲を限ってしまうと、その植林木を使ったものについては新たに方法論を出す必要があるのかということになってくると思うので、もう少しこれを拡大して解釈できるようにお願いしたいと思います。

○新美座長 今のコメントについてはどうですか。

○三菱総合研究所 御指摘ありがとうございます。いわゆる林地残材以外のバイオマスについても適用可能にすべきではないかということで、パブコメでもそういったコメントがあったんですけれども、当然そういったバイオマスをこの制度で排除するということではございません。このポジティブリストをこういった形で林地残材に限定しておりますのは、限定することで方法論なりを非常にシンプルにできるというか、そういった特定の種類のプロジェクトを前提とすることで方法論を単純化できる、そういった観点でこういうふうにしております。
 それ以外のバイオマスを使う場合について、現在の方法論とかなり近いものになると思いますが、別なものをつくることによって、そのプロジェクト事業者さんにとっては、どちらか特定のもののプロジェクトをやるということになりますと、そこは限定したほうが使いやすいのではないかという考えですので、今後どんどんポジティブリストには、ほかのバイオマス利用のプロジェクトも追加していきたいと考えております。

○小林委員 といいますと、とりあえずは今私が言いましたように植林木でやろうとした場合に、ポジティブリストに入らなくて、新たに方法論をつくる必要があるということですか。もしくは、これはある程度柔軟的に解釈していただいて、このポジティブリストの中でそれは解決できると考えてよろしいんでしょうか。私はそうすべきだと思います。

○三菱総合研究所 今のところは作っていく中で、どちらのほうが事業者さんにとって使いやすいかという観点で考えていく必要があると思いますけれども、いわゆるCDMのように、例えば1つの方法論で少しリバイスしたものを出すのか、全然別のものを出すのかというのは今後検討していきたいと思います。基本的に今のスタンスとしては別のプロジェクト、林地残材を使うもの、製材場のバイオマスを使うものであれば、別の方法論をつくったほうが事業者にとっては余計なことを考えなくていいので、使いやすいのではないかという観点です。

○小林委員 私が申し上げるのは、方法論が幾つか出たあかつきにはいいんですけれども、当初手がける場合に、CDMのときも同じなんですが、新しく作らなければいけないでしょう。ニューメソドロジーみたいに。だから、それを避ける意味では、もう少しこれを柔軟的に解釈してもらったほうが事業者にとってやりやすいのではないかと思います。特に植林木と林地残材の場合、違いがあるかもしれないけれども、これは柔軟的にできるのではないかと思います。

○三菱総合研究所 そのあたり、どういった方法論をつくっていくかは今後検討していきたいと思いますが、なるべくそこは柔軟に対応できるようにしていきたいと考えております。

○小林委員 わかりました。

○新美座長 今のは非常に難しい。洋服をつくるときに、オートクチュールでいいのかプレタポルテでいくのかといった類の問題だと思います。プレタポルテでサイズが柔軟になるとコストがかかってしまうということで、その辺はどういう形でやるのかは少し検討していただくということで。貴重な御意見だと思いますので、それはもう少し詰めていただきたいと思います。

○小林委員 もう1点、大事なポイントでお聞きしたいことがあるんですが、もしあれでしたらほかの方の後でも結構ですけれども。

○新美座長 それでは、ついでにということで。

○小林委員 別の問題になりますが、先ほどの小原委員の御指摘のポイントについて、要するにこのクレジットはどういうメリットがあるかということで確認したいと思います。まず最初に、制度の実施規則の13ページのボックスの下に、「各種規制等においても制度管理者の判断により削減取り組みの補完的機能(排出削減義務等遵守目的への利用など)として活用することも想定される」、こういうことがあります。
 それからもう1つ、それに関連して、パブリックコメントの1のところの指摘事項への対応の下の3行ほどのところですが、「なお、本クレジットの遵守目的への利用については、各制度の管理者の判断によって活用することを排除するものではありません。」とあります。
 もう1つは、プログラム認証のところですが、プログラム認証では、先ほど向井さんから御指摘もあったように、プログラム認証したものについてどう扱うか。その中には、前々から出ております、自治体でさまざまな排出削減とか吸収源の制度が既にあります。そういったものをどこまで認めるかということも絡んでくるんですが、その辺あわせてお考えがありましたらお聞かせいただきたいと思います。
 具体的に言いますと、他の遵守目的に使えるということは、例えば現在さまざまな自治体で、排出削減ということが自主取り組みであろうが、ある程度条例で定めたものであろうが、取り組むケースがあります。そのときに吸収量を補完的に使えるとか、さまざまなことが既に生まれてきております。そういったことを念頭に置いて、自治体の取り組み等で他の遵守目的に使えると考えていいのかどうか、プログラム認証のことを具体的にどういうものがプログラム認証の対象になるか、その辺についてお聞きしたいと思います。それはこのクレジットが、先ほど指摘がありました価値にとって非常に大事な問題であると私は考えております。

○新美座長 現在の段階では、吸収の場合には、それがトレーダブルなものとしてどこまで行けるかということを検討している状況です。今後の検討で、それがどこまで行けるか見極められるかですね。

○高橋室長 吸収については、後で御紹介しますけど、小林委員を初めとして今検討いただいていますので、吸収のクレジットの扱いについては、またその議論を踏まえて考えるべきことかと思っております。どういうものがプログラム認証の対象になるかというのは、今の段階で典型的な例はグリーン電力証書ではないかと思っておりますが、それ以外にどういうものがあるかということについて、現時点でこういうものというふうに具体的なものを申し上げるところはありませんが、いずれにしても、このスキームと整合性のあるものについてプログラム認証もやっていきたい。その辺の手続については、今後また運営委員会で御議論いただいていきたいと思っております。

○新美座長 よろしいでしょうか。
 それでは、仲尾さんお願いします。

○仲尾委員 検証機関についてなんですが、ここにあります14065に基づいて認定されたということで、品質確保という点では非常によく考えられていると思うんです。国際認定機関フォーラム(IF)のメンバーによる認定に基づきとなっていますが、近々、モデル事業を公募するということなんですが、この認定スキームというのは多分まだ公にはできていないと思うんです。この検証機関の供給、我々検証機関のこれは責務なんですけど、認定スキームがまだ公にできていない今の段階で、この公募を始めて間に合うのかなと非常に不安なんですが、いかがなんでしょうか。

○高橋室長 その辺は、私どももISO14065に基づく認定が、現時点ではモデル的なものとして始められていると認識しておりますが、そういうものの進捗も見ながら。ここで「原則として」という言葉を入れておりますのは、確かにおっしゃるとおり、この認定がどう進むのかということがまだはっきりしていないところもありますので、方向としては国際的な標準に基づいたところが認定していく方向ではないかと思っておりますが、一足飛びにそこまで行かない部分について経過措置的なことも考えながら、考え方としてはこういう方向性でやっていきたいという趣旨でございます。またこの辺の具体的な進め方については、関係者の御意見をいただきながら進めていきたい。おっしゃるとおり、認定を受けている機関が存在しないので話が進まないということにならないようにしていきたいと思っております。

○新美座長 よろしいでしょうか。
 それでは、向井さんお願いします。

○向井委員 先ほど来の議論にまた立ち戻って恐縮ですが、このクレジットの使い道として――使い道の前に、まず供給側の組み立ては非常によくできてきたな、苦労した甲斐があったなと先ほどの説明を聞きながら思ったわけですが、肝心の需要側ですね、このJ−VERというカーボン・オフセット・クレジットを必要とするというか、購入してそれをオフセット商品につけようという企業の側に立ってみると、カーボン・オフセット商品が世の中に2種類出回ることになるんじゃないかという気がするんです。
 最近のカーボン・オフセットのいろいろな流行を見ますと、京都議定書目標達成計画に役に立ちますよ、みたいなうたい文句のオフセット商品も数多く出てきております。今回のJ−VERは、京都議定書目標達成計画には無関係だよ、ということが明確になっています。あるいは試行事業にも入りませんよということは明確なんですが、逆に企業の立場からすると、京都議定書目標達成計画にも使うわけでもない。
 つまり、どういうオフセット商品になるのか想像がつかないんですが、一般市民の立場からすると、京都クレジットをオフセットに使った商品がまず世の中に既に何種類もある。その一方で、今回新しく誕生するJ−VERという、それ以外のカーボン・オフセット専用のクレジットをカーボン・オフセットに使った商品が世の中に出てくるということになってくると、これはちょっと首をひねりますよね。京都クレジット系オフセット商品とそれ以外のオフセット商品と2つ店頭に並ぶんです。そうなってくると、どうやって差別化してどうやって市民は使い分けるというか、買い分けるんですか。その辺が企業にとっても混乱するでしょうし、一般市民にとってもちょっとこれは、どっちがどっちなんだろうということになります。これは基本的な問題ですけれども。
 ですから、今日の説明で需要側の組み立てはしっかりとできてきたなということで私も大いに評価しているわけですが、需要側の事情というか、カーボン・オフセット・クレジットを買うほうの企業、さらにそれを買う一般市民からすると、どういうふうに混乱を回避したらいいのか。実際に目の前に近づいてきた今現在、ちょっと心配しているわけです。それをどうやって説明をきちっとしますか。

○高橋室長 そこはわかりやすく説明していくことが必要かと思っております。私どもは必ずしも混乱とは考えておりませんで、むしろ多様なニーズにこたえる手段を用意していることになるのではないかと思っております。現時点では、京都議定書に基づくクレジットが主に信頼性の高いものとして使われておりますが、これはそれを償却することによって日本の排出枠をふやすという直接的な貢献があるわけですが、他方で国内の削減、あるいは吸収に伴うJ−VERというものを適切に発行することにより、それを活用することにより、国内における削減、吸収というもので自らの行動、例えば地方に来るイベントをオフセットできるということで、これはこれできちっと説明すれば非常にわかりやすく、また身近な形でオフセットができるということで、そういうニーズも強くあると思っております。確かに丁寧に説明しないと最初はわかりにくいところがあるかと思いますが、その辺は二通りのオフセットがあっていいと思っておりますし、そこはわかりやすく活用いただけるようなPRにも努めていきたいと思っております。

○新美座長 続きまして、山本さんお願いします。
 時間がありませんので、山本さんの後、小原さん、日比さん、明日香さんと名札が挙がっておりますが、とりあえずお四方で閉じさせていただきます。

○山本委員 資料3−3の方法論で、先ほど冨田委員のほうからあった件ですけれども、脚注を読むと、「化石燃料を部分的に林地残材で代替するプロジェクトや化石燃料と林地残材を混焼しているボイラー」と書いてあるんですが、そもそもこの方法論は、もともと林地残材と言って間伐等で要らなくなって森林の中で廃棄されていた間伐材、残材をお金をつけて運搬して。だから、本来であれば放置していたということで、それにVERのクレジットの収入を持ってくることによってその運搬費用を代替しようというものだと。それで林地残材に非常にこだわっているということだと思うので、そこでアディショナリティーはあるんです。それであればここに書いてあるように、あえて化石燃料と何とかを混焼するということを。林地残材でなければいけないということはないと思うんです。だから、この辺はもう少し使いやすいようにしないと、せっかく林地残材のところでアディショナリティーをとっているのに、ほかのところで逆に使えなくしていて、もう林地残材を使っておかないと使えないようなもの。今まで林地残材以外のものを使っていたら使えないというんだったら、相当狭められるのではないか。逆にそれは使えないんじゃないかという気がしますので、ここはちょっと直していただきたいと思います。

○新美座長 結局これは林地残材のところとエネルギーのボイラーのところと2つ絡まっているので、使いづらくなっているという御指摘なんですね。
 どうぞ。

○小林委員 これは多分私がお手伝いしているあるプロジェクトだと思うんですけれども、山本さんおっしゃるとおり、これは林地残材を何とか使っていこうというのが大きな目的にあったものですから、それだけが表面に出てしまったような感じになっているのではないかと思うんです。その辺をもう少し柔軟性を持ってやっていただくほうがいいのではないかと思います。これに絡んでもう1つは、ここで林地残材の運搬費、運搬するときのCO2の排出を排出に計上しているんですが、前々から私はその点については、この場でも御指摘したと思うし、ほかでも言っているんですけど、化石燃料運搬のほうの排出を計上しなくてバイオマスのほうだけ、山から運び出してくるときだけ計上しているのは、私はおかしいのではないかと思います。
 もちろん、それは山から林地残材を運び出すときのCO2排出が全体の排出削減量に比べて小さければ、それはネグレクトできるということは多分できると思うんですが、基本的な考えとして私はそれははずすべきだと考えますが、いかがですか。

○新美座長 お願いします。

○パシフィックコンサルタンツ 今の質問に関しては、資料2の対応方針の整理番号57番で御説明しています。8ページ目の一番上です。運搬に関しても今回、プロジェクトでは考慮すべき重要な活動だと考えておりまして、それに加えて温室効果ガスの排出削減量を保守的に見るという観点、それから、CDMにおける扱いを参考に算定式を組み立てております。そのような経緯で運搬も入れておる状況です。

○小林委員 それは入れるということで、例えばそれをあるプロジェクトで排出量を計上せずに提出した場合、それは跳ね返されるんですか。例えば山元から工場のヤードまで林地材を運び出すときに、トラックが排出するCO2を計上せずにプロジェクトを出した場合に、そのプロジェクトは認められなくなるんですか。

○パシフィックコンサルタンツ 今の段階で、その方法論のほうでバウンダリーに含まれるものとして運搬というもの、バウンダリーに入るものということで算定式を入れさせていただいておりますので、そこの部分はプロジェクト排出量として見てもらう形で算定のほうとモニタリングプランのほうの作成をお願いする形になると思います。

○三菱総合研究所 簡単に補足しますと、林地残材の運搬の部分の排出を入れるかどうかで随分議論したんですが、1つの考え方として、例えば化石燃料であれば通常のルートで一緒に運ばれれば、その排出は林地残材として新たに山から持ってくるものに比べると大きくはないんじゃないか。例えば国外から持ってくるものに関しては、当然国内に入ってくるところまでは対象になりませんし、国内に入ってきたところからであれば、現在の燃料の活用を考えると林地残材のほうが新たに発生する部分が大きいのではないか。
 もう1つの点として、排出がどのぐらいになるかというところもあると思うんですが、モニタリング・ガイドラインを別途今日お配りしておりますが、そちらで少量排出源という考え方を示しておりますので、当然排出量が小さければ、その部分は少量として対象外になる。その場合それが説明できれば、それを考慮しなくてもこの方法論はそのまま使えるということになります。
 また、運搬の部分の排出を余り厳密に計算するのは大変だと思いますので、それについてもこちらの方法論で示しておりますが、簡易的な、今省エネ法で3つの方法、燃費法とかいろいろありますが、そちらの考え方に沿っていれば簡易的な方法で排出量を計算することを認めておりますので、そういった形で事業者にとっては、それほど使いにくくない方法論にしているかなと考えております。

○小林委員 使いやすい使いにくいではなしに、私は基本的に林地残材を山から出してくる燃料の排出を入れるのは、入れないほうがいいのではないかという意見を申し上げています。

○新美座長 今のは結局評価の問題ですね。ネグリジブルであるかどうかということの評価になりますので、今のところはコンサーバティブにやろうということで、ネグリジブルでないという前提で方法論をつくっているということで、現実にそれをモニタリングして少量であればネグリジブルなものとして扱うということだと思うんです。

○小林委員 それはネグリジブルではないということを既に計算されたんですか。まだそうではないでしょう。であろうという推定でしょう。

○三菱総合研究所 それは恐らくどこから運んでくるかということになりますので、プロジェクトごとに違いますし、今検討している高知県の案件では、ある程度の排出がありますのでそれは入れていく。その場合は概算的な方法で入れることにしています。それはこの制度で信頼性を重視しておりますので、そういった意味である程度保守的にと。CDMでもやっているので、そこは基本的にはその考え方でやっていくことを考えております。

○小林委員 これ以上言いません。わかりました。

○新美座長 それでは、小原さんお願いします。

○小原委員 まず情報提供が1つ、あと意見が1つです。情報提供としては、この規則の9ページで申請受付のポツが4つあるうちの一番最後、補助金等の公的資金を活用するというくだりなんですけれども、ここは情報提供だということなんですが、基本的に行政が補助金みたいなものを出すときは、投資回収年数が短くて普通にできるようなものに対しては補助金は出さないです。つまり投資回収年数が長くて、補助金がなければ成立しないような取り組みを政策的に進めるために補助金を出しているわけです。
 実際こういう補助金を受けて何かやる。例えば太陽光発電装置に対して補助金が入って装着ができるという場合、そこでもらっている補助金は一時収入とか雑収入とかで、言ってみれば所得税の対象になるのかというのは論理的には一応検討材料になりますが、実際にはなっていません。つまり割に合わないものをあえてやろうとする人に対する支援として出てきているのが補助金であるから、そもそもそういうものに対して所得税の対象にならないわけです。
 ここでJ−VERというのは、あえて削減価値を生み出すようなプロジェクトをやろうという方々から見たときに、投資回収年数3年というのは1つの目安としてあると思うんですが、そのJ−VERというものを売却して得られる収入が投資回収の年数を縮めるのに役立つ。つまりそういう追加的な費用の取得があることがその取り組みを進めることに役立つから、その取り組みをやろうかやるまいかと思っている人たちが、もう一歩踏み出してやろうというところを広げることを通じて、実はJ−VERというのは温室効果ガス排出削減に機能する仕組みとして出しているわけでございます。
 そうすると投資回収年数で見るのはいいんですけれども、補助金のあるなしというのは、実を言うと投資回収年数の中に含めても評価され尽くしてしまうもので、あえてここに出すようなタイプのものでもないし、実際ここでの扱いもそういうふうになっているというので1つ情報提供です。
 意見としては、これは向井委員のおっしゃられた需要側の話と関連する部分ですけれども、J−VERという制度は、それ自体は国の行政の権力的作用ではなくて、むしろサービスとして提供される作用になるものでございます。そのサービスの向かう先は、需要者と供給者それぞれに対して向かっていると評価しております。
 つまり需要側から見ればいろいろなクレジットが当然あっていいんですが、その中で何を信頼していいのかよくかわらない。例えば牛肉を買おうとしたときに、本当に安心できる牛肉なのかどうかというところで、ジェイビーフみたいな形でしっかりと仕組みを構築して、それを目安にすれば安心してこれは買えるんですよといったところで、安心して買えるものを欲しい人に対して、何が安心できるのかというものを判断する目安として、J−VERというものがクレジットに関する安心の目印として確立する内容として今回のものは出たと思います。
 京都クレジットと言うと、自分の払ったお金が、例えば東南アジアの植林でやっているんですよと言われたときに、現地なんて確認に絶対行けないですし、一体どうなっているんだろうともやもやとするところが、輸入品ではなくて国産品なんですよということ。お金が海外に抜け出してしまうのではなくて、日本国内でのそれぞれの地域にちゃんと落ちていくプロジェクトに自分たちの払ったお金が還元しているということで言えば、恐らく商品として、商品という言い方もないのかもしれませんが、でもクレジットを買う人からみればそれは商品なので、その商品に対する付加価値が高まるという点で、1つの行政が提供するサービスとして需要側に対して安心であるということ、あと供給側に対してもそういう差別化が図れるクレジットとしてある。
 そうだとすると、ここで重要になってくるのは今度は供給側に対する問題なんですが、ポジティブリスト自体を考えた経緯というのは、認証手続にコストが著しくかかってしまうと、プロジェクトを広げるためにこの仕組みをつくっているのに、その仕組みの認証費用でプロジェクトがつぶれてしまうというのは本末転倒だよねということで、コストを下げるために作ってきている話なんです。
 そうだとすれば、その関心は運用の中で最大限配慮していただきたいと思います。今日のここでの議論の中でも、そこまで厳密に求めるんですかといったときに、信頼性という点で言えば、消費者から見たときの品質管理という点で安心だというところで絶対引いてはいけないところはあるんですが、でも、やはり供給者側に対するサポーティブな働きというところを意識した運用をされることは望ましいんだと思うんです。
 このJ−VERというのは制限列挙ではなくて、これなら安心というものを枠組みの中で保証しているだけであって、その枠組みの外にある安心な品質のクレジットがあることを全く排除しないわけです。率直に申し上げれば、今回J−VERの中で中心の役割を果たすだろうと思われているグリーン電力証書みたいなものも、実はグリーン電力証書自体既に信頼のブランドでして、J−VERに入らなくてもグリーン電力証書自体は取引は続くと思います。
 そこでも明確にしなければいけないのは、J−VERというのは安心のブランドではあるんだけれども、そこに参加することで制度運用費用から何からというところは、供給者側から見てトータルで見たときにメリットだと思うような仕組みにならないとJ−VERというのは枯れてしまうと思います。枯れないようにそういうことを配慮した運用をしていただきたいというのが、私みたいに地方自治体の立場でそれを活用する可能性があるところから見たときの要求でございます。
 以上です。

○新美座長 コメントですが、特に答えることはありますか。

○三菱総合研究所 1つだけ、先ほどの補助金の点ですが、おっしゃったとおり、やるかやらないかの判断にJ−VERが使われるかどうかというところをチェックポイントとしておりますので、補助金の分はそれです。補助金についての記入欄を設けているのは、あくまでも情報として、こういうのを知っておくべきだということで記入していただくだけなので、確かに基準としては条件4の投資回収年数のところになるかと思います。
 あと先ほどの需要側のサービスに向かう先は安心する目安となるかどうか、ここはこの制度が一番肝としている部分ですので、安心マークのJ−VERをつくるための制度を今構築している。CERと大きく違う点として、VERは国内での削減が進むものである。先ほど向井様のほうから御指摘があった、目達計画に無関係ということなんですが、それは計画上の中ではどう表れてくるかというところはありますが、削減が確実に進んでいるということはこの制度では担保される。そういった点において国内の削減には寄与しているということはVERの場合は言えるのではないかと思います。
 もう1つ、ポジティブリストはコストを下げる仕組みである。それはまさにそのとおりで、コストを抑えつつ信頼性を確保する、そのバランスをとることが非常に今回苦労した点で、そのためにポジティブリストで基準を明確にすることで、その事業者が迷わないような仕組みにする。それがこのポジティブリスト形式の目的ですので、その趣旨には合っているかと思います。
 以上です。

○新美座長 続きまして、日比さんお願いします。

○日比委員 2点ばかりあるんですが、1つ目は規則の中の6ページのフローを見ているんですが、先ほどから何度かポジティブリストが議論に上っています。このオフセットはボランタリーな自主的な取り組みなんですけれども、このフローからいくと、逆に言うとこの制度は、認証センターがポジティブリストを選定し、この基準をつくって方法論をつくるということがないと始まらないですね。
 そう考えますと、ポジティブリストに何が挙がってくるのかというのは、多分ここにいらっしゃる皆さんも含めて非常に関心の高いことになってくる。そうすると、そこは非常にガラス張りにしていく必要があって。それも多分意識されて、広く一般から意見を受け付けるということだと思います。それでは一般のプロバイダー、事業されようという方々は納得されないのではないか。
 この方法論自体は、後から変更を提案できる。方法論を変更するかどうかは、その頻度を制度開始後に決めるとあります。例えばポジティブリストも、どれぐらいの頻度で見直しというのか追加していくのか。あるいは、ある程度のスケジュールを事前に出していくという形で、これができました、こういう考えの結果できたので、これを広く見せますというのも透明性なんですけれども、そこに出すまでに至る、細かいところはいろいろ議論はあると思いますが、スケジュールだけでも見せていくことでも、そこの透明性をある程度高めていけることができるのではないかという点です。
 もう1つは、今の小原委員のコメントの中から出てきた、J−VERの信頼性の部分で、いつも何か言っているようで申しわけないんですが、海外のプロジェクトの取り扱いが、少なくともこの委員会の中では随時、また検討するということを理解しているんですが、J−VERはあくまで国内のクレジットだけの制度であって、海外のプロジェクトは全くここに入ってこなく別途検討するのか、そもそも検討しないことになるのか、そこはわからなくなってしまいました。
 というのは、信頼性は1つ確かに、特に途上国ではCERとか、そもそも本当に実質的な削減につながるかというところの非常に根本的な質問もあるかと思うんですけれども、ただ、プロジェクトレベルでの信頼性で、ある程度CER、CDMは確保できている。そうするとJ−VERというのは、そもそも国内だから信頼できる、海外だから信頼できないということではなくて、そのプロジェクトがこういう点をチェックしたから信頼性があるというのがJ−VERなのかなと思ったんですが、そこはそうなのか、違うのかということです。

○新美座長 今の点は。

○高橋室長 後段の海外のVERについては、この検討会でいずれ扱おうと思っておりますが、これをJ−VERに入れられるのか、別のものにするのか、その辺はまだ詰めておりません。いずれにしても海外のVERの扱いについても、今後ある程度国内の議論が落ち着いた段階で取り上げていきたいと思っております。

○新美座長 よろしいでしょうか。
 それでは、明日香さんお願いします。

○明日香委員 1点コメントと1点質問なんですが、コメントは、この委員会の範疇ではないのかもしれませんが、供給の方で一番悩むのは、J−VERとほかの国内クレジットなりがどう違ってということだと思うんです。そこら辺のいい意味でのすみ分けができるようにしたほうがいいと思いますし、そこら辺は情報発信がもう少し必要なのかなと思います。実際この中でも悩んでいる方が多いと思いますので、少しクリアにしたほうがいいかと思います。
 もう1つ細かいところなんですが、投資回収年数を出させるときに、どの程度細かく期待するのか。例えば全体のコストをどう入れればいいのか、それとも投資コストと運営管理コストを分けて書くのか、エクセルみたいなものを一緒に添付しなければいけないのか。あと補助金を入れて計算すると思うんですが、補助金の部分を幾らにするか、そこら辺は実際書く人にとってはすごく重要な、ドキドキするところだと思いますので、何らかのガイダンスがあったほうがいいかなと思います。

○新美座長 投資回収年数についてはどうしますか。

○三菱総合研究所 投資回収年数をどういった形で提出していただくか、恐らくモデル事業をやっていて幾つか知見を踏まえて、こういうケースのものであれば認められますというものをホームページ内で示していくとか、そういういった形になるのかなと思います。

○新美座長 よろしいでしょうか。
 それでは、飯田さんお願いします。

○飯田委員 済みません、大幅に遅参したので、皆さんの様子を伺いながら最後に質問と確認とお願いをしたいと思います。
 パブリックコメントのところの4ページ目、28番と29番なんですが、これは先ほど向井さんの質問にもかぶるんですが、まず29番のところに、排出量の試行のほうには今回J−VERは適用できなくなったというのは事前にお伺いしていたんですが、京都議定書目標達成計画に活用できないというのは、どういう意味なのかということの確認です。先取りして言うと、単に国内クレジットは目達計画に書いてあるが、VERの方は書いてないという意味だけなのであれば、今私は確認したんですが、京都議定書の目達計画の62ページに「カーボン・オフセットは進める」と書いてあるので、こういう書き方はやめておいたほうがいいのではないかというアドバイスです。
 というのは、目達計画というのは、あのプロセスであんなふうにバタバタとまとめたものであって、しかも今後見直していくものですから、そのときにまた入れればいい話だと考えます。「活用する」というのは、例えば28番のところで目達計画というか、算定・報告・公表制度の中でちゃんと拾えるというふうになれば、ある意味目達計画に反映できる道も開かれて「活用できる」ようになるわけですから、ここで環境省自ら「(VERは目達計画に)活用することにはしていない」と言い切ってしまうと、次の目達計画を見直すとき、環境省はここでこう書いているじゃないかという話になりますので、避けた方がよいのではないか。あえてここを書かなければいけない理由が環境省のほうであるのであれば、そこを御説明いただきたいのですが、そうではなく、それが単に今年の3月28日の目達計画の閣議決定の文章の中にVERがないだけの理由であれば、これは落としていただきたいというのが第1点です。
 第2点目は単純な確認なんですけれども、資料3−1の実施規則の2ページ目の1.4のプロジェクトの追加性のところです。この間、何度か議論してきた追加性そのものの定義は改めて最後に確認したら、1.4の最初のブロックの最後のところに、「本制度が存在しない場合に対して「追加的」な温室効果ガス排出削減をもたらすこと」とあります。ここが一応追加性の定義と考えたらいいのでしょうかという、これは確認です。
 以上です。

○新美座長 ありがとうございます。
 お願いします。

○高橋室長 前段については御指摘のとおりでありまして、目達計画なりカーボン・オフセットを進めていくことが明確に位置づけられておりますので、その一環という意味での貢献がございますので、書き方は修正したいと思います。後段については、そういうことです。

○三菱総合研究所 御理解のとおり、本制度が存在しない場合に対して追加的な削減をもたらすものというのが、追加性の定義というふうに考えております。

○新美座長 どうもありがとうございます。
 まだ御意見はおありだろうと思いますけれども、大分予定時間も過ぎておりますので、資料3−5までについての議論は終わらせていただきます。いただいた御意見につきましては、一応座長として預からせていただきまして、委員の皆様の御意見も伺いながら修正を加えて、今週末に予定されているオフセット・クレジット認証運営委員会にそれを投げかけまして、そこで発行させていただきたいと考えておりますが、いかがでしょうか。
 よろしいでしょうか。それでは、そのような処理をさせていただきたいと思います。

(2)VER検討会の今後の進め方について【資料4、参考資料4、5】

○新美座長 それでは、次の議題としまして、室長からこの検討会の今後の進め方について御説明いただきたいと思います。

○高橋室長 資料4でございます。もうお時間もございませんし、大分これについては御議論、御指摘もいただいておりますので、ごく簡単に今後の段取りを御説明したいと思います。
 まず、日程でございますが、今座長からもございましたけれども、今週金曜日に認証運営委員会の第1回目を開催したいと思っておりまして、そこで今日の御議論を踏まえて、今日の内容についてお示しして承認をいただくことによりまして、この制度を立ち上げることにしたいと思っております。あわせて、この方法論を追加するためのモデル事業も開始したいと思っております。
 次回のVER検討会でございますけれども、12月中とありますが、多分1月になると思います。1月中に開催したいと思っております。
 当面の課題でございますが、このモデル事業を活用して、ポジティブリストの方法論の追加をやっていきたい。それから、今日も御指摘ございましたが、算定・報告・公表制度との関係、あるいは他の制度とのダブルカウントの防止、こういうものについても引き続き議論、調整をしていきたいと思っております。それから、このクレジットの会計・税務処理についても早急に政府部内での関係者との調整をやっていきたいと思っております。
 そういう中で、この検討会において何を今後議論していただくかということでございますが、当面は2つあるかと思っております。参考資料4にありますように、森林管理及び新規・再植林による森林吸収クレジットをどう認証していくかという基準について、参考資料4にあるようなWGを設置しておりまして、小林委員に座長をお願いしております。それ以外に、この委員会から日比さんに入っていただいております。それ以外の専門家の方も加え、また林野庁さんにも御協力いただいて、検討を始めております。
 この結果をこの委員会に御報告して、またパブコメを行い、このポジティブリストに追加するという作業を早急にやっていきたいと思っております。
 なお、参考資料4の一番下に、今後のスケジュール、第7回VER検討会は1月17日金曜日となっておりますが、これはまだ調整中でございます。多分17日は土曜日でそもそも間違っておりますので、すみません、これは早急に調整してお知らせしたいと思っております。
 もう1つが、グリーン電力証書のプログラム認証ということで、これまでグリーン電力証書の扱いについては何度も議論していただいておりますので、そういうことも踏まえて、今日来ていただいておりますエネルギー経済研究所のほうとも調整しながら早急に整理して、この検討会で御議論いただいて進めていけるようにしたいと思っております。
 以上でございます。

○新美座長 ありがとうございます。
 今後の進め方について御質問おありの方がいらっしゃいましたら、どうぞ名札を立ててください。小原さんお願いします。

○小原委員 当面の課題の(3)に関して、早急に関係者との調整を行うという形で課題になっていますが、そうするとVERの検討会の場には出てこない話という理解でよろしいですか。と申しますのは、きょう議論されたJ−VERなんですけれども、きょうのここまでの議論の中でもありますように、J−VER自体をプロジェクトとして生産する工場というか、プロジェクトを生産した工場ではそこにおける排出削減量として主張できないというのがすごく重要なポイントでございまして、そこのところで生産したプロジェクト側で主張できるということになると、削減プロジェクトに対する寄附金になるんです。寄附金になると当然のことながら会計上の扱いと考えたときに、効果が自分のところに返ってこないものに対する寄附金ですから、損金に絶対なりませんし、その後の展開というのはないんです。
 つまり、ここでのすごく重要なポイントは、J−VERが環境価値というものを主体的に定義して、その価値を生み出す工程を具体的に特定し、そこで生まれた環境価値という価値を商品としてトレーダブルにしている。ですから、実際これはトレード行為なんですよというところを論理的にも正確にがっちり固めていかないと、先に行って(3)のオフセット・クレジットの会計・税務処理は必ずデッドロックに入っていくわけです。ですから、今後この場で検討されないということであるならば今申し上げた内容は、そのほかにもいろいろな論点は山ほどあるんですが、個別にやりとりするなり何なりでちゃんと反映していただきたいと思います。ここはすごく重要なポイントです。
 以上です。

○新美座長 何か今の点について。

○高橋室長 議論しないというか、これは調整が必要なのでやっていくということですが、今いただいたような御意見も含めて、個別になるのかわかりませんが、いろいろ知恵をいただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

○新美座長 場合によっては、必要とあればこの検討会で扱うこともあり得るということで、それは調整の過程でということになると思いますが、そのような御理解で。
 あと飯田さんお願いします。

○飯田委員 具体的なものについては、3の今後の検討いただく事項についての、[2]グリーン電力証書のプログラム認証についてですが、このグリーン電力証書の後ろに「等」をつけていただきたいと思います。というのは、東京都の小原さんや認証センターも関係していますが、グリーン熱証書をこれから後半で議論するというのが1つある。それから、先ほど幾つかお話しがありましたが、せっかくであればいろいろなカーボン・オフセットプログラムを拾うという話が先ほどありましたので、今後の検討の中で、最低限、リストアップするぐらいはして、それらを一通り議論するようなこともせっかくだからやったほうがいいのではないかという趣旨があって、「等」を入れたらどうかというのが1つです。
 もう1つは、その上の(2)の算定・報告の進捗状況もこちらのほうに提示していただきながら、必要に応じて議論を進めることもぜひお願いしたいと思っております。

○新美座長 今の点はよろしいですね。了解したということで。
 それでは、今の御意見を踏まえて今後の検討課題を想定していきたいと思います。
 それでは、一応きょうの御議論等は終わりまして、最後に、今後の予定等の連絡事項がありましたらお願いします。

○高橋室長 長時間にわたる御議論、ありがとうございました。おかげさまで何とかこのJ−VERもスタートできつつありますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。
 次回の検討会については、先ほど申し上げましたように年明けの1月中旬を目途に早急に調整いたしますので、また改めて御連絡させていただきます。
 以上でございます。

○新美座長 それでは、司会の不手際で予定を30分ほど過ぎましたが、第6回の検討委員会をこれで終わりたいと思います。
 どうもお忙しいところありがとうございました。

閉会