環境省地球環境・国際環境協力カーボン・オフセットカーボン・オフセットに用いられるVERの認証基準に関する検討会

カーボン・オフセットに用いられるVER(Verified Emission Reduction)
の認証基準に関する検討会(第3回)議事録

平成20年6月16日

於・虎ノ門パストラル 新館5階 ミモザ

開会
議事
 (1)グリーン電力関係者からのヒアリング
    ・NPO法人太陽光発電所ネットワーク(PV−Net)【資料1】 
    ・株式会社自然エネルギー・コム【資料2】 
 (2)グリーン電力証書を用いたカーボン・オフセットの取組についての論点
     【資料3】、【参考資料1〜6】
 (3)その他
閉会

開会

○高橋室長 皆さん、おはようございます。若干おくれておられる方はいらっしゃいますけれども、定刻を過ぎましたので、ただいまから、第3回カーボン・オフセットに用いられるVERの認証基準に関する検討会を開催いたします。
 本日は、飯田委員、仲尾委員、小原委員の3名の方が御欠席という御連絡をいただいております。
 それでは、今後の進行につきましては新美座長にお願い申し上げます。

○新美座長 皆さん、おはようございます。梅雨の合間で、なかなかいい天気で、会議も気もそぞろになるかもしれませんが、午前中、精いっぱい議論を重ねていただきたいと思います。本日は第3回となりますので、相当程度議論も深まっておりますので、さらなる展開ができればと思います。
 それでは、議事に入る前に、事務局から資料の確認をさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。

○事務局 お手元の資料について御確認させていただきたいと思います。
 まず、1枚目として本日の議事次第がございます。その後、ページを開いていただいて、資料1「(個人住宅)太陽光発電のグリーン電力証書」、資料2「グリーン電力証書のCO2削減価値について」、資料3「グリーン電力証書を用いたカーボン・オフセットの取組についての論点(案)」、その後に参考資料が8個続きまして、参考資料1「グリーン電力証書の追加性に関する補足資料」、参考資料2「グリーン電力の発電、証書販売の現状と課題」、参考資料3「グリーン電力証書の使用に伴うCO2削減量への換算係数の考え方」、参考資料4「グリーン電力証書のVERとしての取引手順」、参考資料5「グリーン電力の認証プロセスとISO14064&14065との整合性」、参考資料6「第2回検討会における委員のご意見の論点別整理」、参考資料7「平成20年度カーボン・オフセットモデル事業計画設計調査の募集について」、参考資料8「国内排出削減プロジェクトからのVER認証・管理試行事業及び我が国におけるカーボン・オフセットの取組に係る第3者認定試行事業の実施について」となります。
 過不足ございましたら、御指摘いただければと思います。

○新美座長 ありがとうございます。

議事
(1)グリーン電力関係者からのヒアリング
・NPO法人太陽光発電所ネットワーク(PV−Net)【資料1】

○新美座長 それでは、ただいまの資料を手元に置きながら御議論を進めていただきたいと思います。
 それでは、最初の議事としまして「グリーン電力関係者からのヒアリング」ということで、太陽光発電所ネットワーク(PV−Net)の都筑様から、(個人住宅)太陽光発電のグリーン電力証書について御発表いただきたいと思います。
 それでは、よろしくお願いします。

○都筑オブザーバー 太陽光発電所ネットワークの事務局長の都筑と申します。こういう機会を与えていただきまして、ありがとうございます。
 私どもの太陽光発電のグリーン電力証書について紹介させていただきます。
 最初に、順序は逆になりますが、10のところからスタートしたいと思います。太陽光発電は、個人住宅が主役であるという実態を知っていただくことがまず第一かなと思いまして、話をさせていただきます。
 余り知られていないというのは、太陽光発電が今ドイツに抜かれて、2番目になったという話はよく世間では聞かれるんですけれども、国内の普及量の8割から9割は個人住宅の太陽光発電で占めているという事実が意外と知られていないということで、太陽光発電を本当につかんでやるためには、この個人住宅の太陽光発電を抜きにしては語れないというのが1つだということです。
 それから、その太陽光発電でも、意外と住宅産業のところで普及が進んでいるのではないかと見られますが、既設家屋の屋根の上に設置されているのが7〜8割という数値があります。しかも2030年には、まだ太陽光発電の個人住宅の設備が5割を超えるという予測がされているような内容であります。さらに個人住宅の太陽光発電の主役という意味では、決して余り表に出てきませんが、訪問販売の業者さんたちの位置づけが注目されているところは余り知られていないという意味ではぜひ注目しておきたいところです。
 最大の普及に携わるという意味では、事業としてやっていらっしゃる方以外に、既設の設置をされた人々が次の設備の普及にかかわっているということでは、最大の営業マンではないかということを指摘しておきたいと思います。
 最初に戻ります。太陽光発電所ネットワークというのは、世界最大の太陽光発電の既設の人たちのネットワークということで、2003年に設立し、NPO法人になって1942名の会員が今います。組織率で言うとコンマ5%ですが、ただ、影響力などの意味合いで言うとかなりの数字ではないかと思います。個人住宅が主体ですけれども、地域交流会という意味で17の支部があるのは、全国組織として非常に珍しい状態になっていると思います。2005年からこのグリーン電力証書事業をスタートしたところです。
 私どもがやっている事業は、「PV−Green」という名称でやっております。この生い立ちから言いますと、1997年の、自然エネルギー推進市民フォーラム(REPP)というところで行った「WTP」の調査が日本国内における最初のグリーン電力証書の調査活動で、導入の調査をやったということになりますが、そのときから携わっておりまして、そこからスタートして、電力会社さんの「グリーン電力証書」及び「グリーン電力基金」が始まったということになりますが、その流れを受けて、この太陽光発電所ネットワークの基盤がつくられて、PV−Greenというのがスタートしている。
 実際にスタートした仕組みは、3番目に書いてありますが、特色的なのは、PV−Green基金というのがありまして、グリーン電力の環境価値を移転することについては、設置した人たちにはついては非常に考慮するというか拘泥するものがありまして、単純に移転することに対しては、自分たちが太陽光発電をつけることに環境貢献という意味合いがありまして、その意味ではすんなりといかないところもあって、それを交付するときのお金を一部PV−Green基金にためる形で、そこから新たに太陽光発電等の設備の普及に携わる形で環境貢献を維持していくという仕組みも同時にたけているということです。
 それから、私どもがやっているのは太陽光発電のすべてではなくて、自家消費分のみであります。考え方としては、全部を用いたいというか、取り扱いたいという希望はありますが、今の段階は自家消費分だけにしております。
 太陽光発電の個人住宅の場合は小口ですので、その小口に対する工夫を当初からやっておりまして、これは会員登録、太陽光発電所ネットワークを「PV−Net」と略しておりますが、そのPV−Netの会員登録をすることが前提になっています。それはクローズするということで、互いに互いを助け合う形にするということと、そういうことが1つの信頼性につながるということになります。それから、情報とメンテナンスの提供です。会員化することにより、こちらから提供することでフォローがしやすくなるということ。それから、このこと自体は、将来的に数がふえていけばオープン化する用意を考えています。
 それから、ファームの登録ということで、同一地域、同一時期等の小口をまとめて第三者認証機関のほうへ認定及び認証の手続をとるという形で、事務の軽減化を図っているということです。
 証書単位は1000kWhが基本ですが、小口の100kWh単位をやっており、市民レベルの活用を大事にしているということです。
 この委員会でも問題になりますが、信頼性というところでは、PV−Greenの仕組みが6にありますが、3つの方策で信頼性をとっております。PV健康診断IとIIと、ソーラーヘルプデスクをベースにしてやっております。
 Iは予測発電量との乖離度のチェックということ、IIは地域内のkW単位のkWhの発電量を比較することによって天気等に影響されないチェックができるという点で、この2つを合わせることによって非常にすぐれた検証ができるということで、今までこちらでやっていた内容では、事務手続の問題以外はこの検証で十分間に合っていると論証ができるかと思います。
 ソーラーヘルプは、こういう小口にもかかわりませんが、特に小口の場合の個人管理に基づいているところに対して、ヘルプデスクすることが信頼性を非常に高めるという意味ではすぐれた方策になっているかと思います。
 それから、価格の設定の仕方ですが、海外事例も参考にして、メインステイエというシカゴでやっているメンバーたちの資料を17に載せております。参考にしてください。そこにも太陽光と風力との価格差のところが、小さいですけれどもあります。7倍ぐらいの差があるということで、それも1つの参考にさせていただきながら、こういう環境価値をどういう価格にするかということを検討して、今の体系の12円から15円という数値の設定をしております。特に、太陽光発電については、地産地消という面が非常に大きい内容で、それが市民レベルの普及につながるという意味でも大きいものですから、そこの点を産地指定価値という位置づけだとか、参加意欲を高めるような価格設定をする面からもやっております。
 それから、実績の話として、これは第三者機構のグリーンエネルギー認証センターのデータですが、件数と設備容量のグラフがあります。45.7%の件数、それから7.9%の設備容量が太陽光発電ということになります。すべてが個人住宅とは言いませんが、太陽光発電の占める役割も大きいということです。
 私どものPV−Greenの実績認証はこのとおりありますが、この後の資料でもう少し詳しい話があるようですので、それも参考にしていただければと思います。
 それから、先ほど最初に示した個人住宅が主役という話で、地図が11ページにあります。これは世田谷・大田区の近くの地図で、太陽光のマークが会員マークで、その他、青印、赤印があるんですが、そういうところが太陽光の個人住宅のプロットになっています。非常に面として普及が図られていて、そういうところのネットワークができていくことは非常に新しい試みにつながる内容ではないかということです。
 12は、太陽光発電の産地という意味では、これ以外にもずっとあるんですが、全国的な産地のものがあって、これだけの広がりを網羅しているのは、この証書の中でも少ないかなと思います。
 それから、市民が共有できるグリーン電力証書ということなんですが、私どもは市民団体でNPOなんですが、今後の考え方としては、私どもが個人住宅の仕組みを独占するということではなくて、できるだけ地域においても、自らグリーン証書を発行したい方々がたくさんいらっしゃる。そういう方々に、我々が今まで開発したデータベースなりノウハウを提供し、第三者機関に申請する手続とかそういう煩雑さがあるために、自分たちのグリーン電力証書を発行できないという障害を取り払う形で、こういう共有化ができないかということを今後もやっていきたいと思っております。
 それから、実例としては佐賀県における太陽光発電トッププランナー推進事業というのをスキーム等も含めて立ち上げて、それの普及に努力した。それが続いて、ことしは愛知県が同じようなスキームで、我々と一緒にやることを今進めているということです。
 それから、15は、PV−Greenを使ったモデル(2)ということでプロジェクト方式というのがあります。需給のバランスをとるのは、こういう小分けのものはなかなかやりにくいんですが、在庫がなくても、年度内に発電したものを自分たちの例えばビックカメラさんのある設備のグリーン・オフセットするようなものに使うということで、ある意味ではこれはグリーン証書を普及させるだけではなくて、企業イメージを上げる1つの方策として非常に有効な手段ではないかと考えられます。
 最後になりますが、計量法についての話になります。この計量法というのが、厳密にはかるということ、我々ももともとそういうふうにしようということを考えております。しかし現在の状況は、個人住宅が9割、8割占めているところが、現実は計量法がつかない状態で全国化された状態になっている。それをそのまま放置して、単に計量法適用という話がこの太陽光発電の自然エネルギーの普及にそのままつながるかというと、そうではないのではないかということで、経産省のグリーンエネルギー利用拡大小委員会のガイドラインのところでも検討していただいて、今後、認証機関等の緊密な連携をしながら対応していくことになっておりますが、まだまだ前途多難かなと思いながら、この普及のためには市民レベルでこういうことをやれるというのは、個人住宅の太陽光発電の普及が進むことが大きな1つのかぎになるのかなということで報告を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

○新美座長 どうもありがとうございました。
 それでは、ただいまの都筑様の発表について質疑応答に入りたいと思います。御発言の方はネームプレートを立てていただいて、それに従って御指名させていただきます。それでは、どうぞよろしくお願いします。
 山本さんお願いします。

○山本委員 ちょっと席を外していたので、もう説明されたことかもしれませんけれども、太陽光を発電した量を測定というかモニターしているのは、どこでされているんでしょうか。その値というのは、例えば東京電力さんに売却するということであれば、東京電力さんから、幾ら購入したというような通知が来るということでしょうか。それとモニターされる電力量計というのはどのようなものなんでしょうか。
 以上についてお願いします。

○都筑オブザーバー 電力量計がついているのは、太陽光発電のシステムの中のパワーコンディショナーというところに計器があります。そこに発電量をはかる計器がついています。ただし、その計器が計量法適用検証のものではないということになっています。この発電量、自家消費分をやるということですから、パワーコンディショナーについて太陽光発電の発電量から電力会社の売電した検針表というのを引くと自家消費分が算出されるので、そういう意味で自家消費分をつくっているということになります。

○新美座長 よろしいでしょうか。
 ほかに御質問ございましたら。
 私から確認が1つあるのでお伺いしたいんですが、13番のスライドの2)の中で、第三者認証を通さない「グリーン電力証書」と書かれているんですが、これは具体的にはどんなものが挙げられるでしょうか。

○都筑オブザーバー ここに書いている東京・江戸川という話でいいですか。東京・江戸川及び京都というところにもありますが、それ以外にもあるようですけれども、第三者機構を通さないで相対でやるということなんですが、京都の場合は京都市がフォローアップしてやっている仕組みで、京都市関係の例えば八坂神社のぼんぼりをグリーン化、オフセット化するときに、京のアジェンダ21というところのつくったグリーン電力をグリーン証書化して出すという形です。非常に地域性に特化していると言えますし、それが取引的になりにくい面もあるかと思われます。そういう事例があります。

○新美座長 ありがとうございます。
 相対でオフセットされるので、そのときのオフセットされる量はお互いに確認できることになっているんでしょうか。

○都筑オブザーバー 詳しいところまではわかりにくいんですが、一応やっていらっしゃるのを見ていると、その内容を検証するようなことはやっていらっしゃると言われております。

○新美座長 検証は、それぞれがなさっている。第三者が絡んでいない。

○都筑オブザーバー そうではないです。

○新美座長 わかりました。ありがとうございます。
 ほかに御質問ございますでしょうか。水野さんお願いします。

○水野委員 ありがとうございました。
 フジイ先生とも議論させていただいたときの話の中で、太陽光発電の売電分をRPS価値で売って、そして自家消費分をグリーン電力証書で売るとなると、要するにカーボンニュートラルにしたというか、削減価値というのがPVの保有者に残らないということについて、所有者の人たちは、PVで発電しているけれども、自分たちは排出カウントになるということはどのぐらい認識されているんでしょうか。

○都筑オブザーバー 私どもが発行している証書に参加される方々は、100%それについては認識しておりまして、契約書にそこはきちっと書いて、移転した場合は環境価値がなくなりますということは確認しています。それがカーボン・オフセットというか、カーボン・オフセット今すぐではないですけれども、そういうことにつながっていくことは認識しているということです。

○新美座長 ありがとうございます。
 そのほかに御質問。明日香先生お願いします。

○明日香委員 ありがとうございます。
 もうお話になったかもしれないんですが、基本的なことを教えていただきたいんですけれども、グリーン電力証書をそれぞれの発電所長さんですか、グリーン電力証書を別に売らないという人たちも結構いる。大体、売っている人と売らなくてもいいよという人たちの割合とか、実際のそれぞれの方のグリーン電力証書自体に対する認識、認知度というのは、どんな感じなのか教えていただきたいと思います。

○都筑オブザーバー 最初の会員の中で証書に参加しているという意味では、会員が今1942名ですから、佐賀県の部分がちょっと別になっているんですけど、約1000名近くの人たちが参加することになっていますので、そのぐらいの割合ということです。逆に言うと半分近いメンバーがまだ参加していないということです。
 あと認知度で言うと、私どもが佐賀県や愛知県で経験している内容は、本当にまだまだ認知度が十分に浸透していないのが実態で、これを浸透させるには自治体とかいろいろなところとタイアップしながらやっていかないと、なかなか市民レベルの普及という形にするのは難しい。私が強調したのは、訪問販売の人たちにまずわかってもらうぐらいの位置づけをしていかないと、多分末端までは広まっていかないと思います。

○新美座長 ありがとうございます。
 よろしいですか。関連で明日香さん。

○明日香委員 需要と供給があると思うんですけれども、需要のほうの動きというんでしょうか、当然たくさん出せば値段は安くなるかもしれませんし、買う人はそれほどいなくなる場合もあると考えられるんですけれども、そこら辺の感覚で結構なんですが、まだ需要は随分小さくて、もっと出せば出すほど高値で売れるかもしれないとか、もっと需要を開拓しなければいけないとか、そこら辺はいかがでしょうか。

○都筑オブザーバー 需要を開拓しなければいけないというのは、まさにまだ我々の努力不足もあります。ただ、ここへ来て、その需要が非常にふくらんできているなというのは実感として持っております。特に個人住宅の太陽光発電については、地産地消というか、地元の風力やバイオマスとは違って、すぐ近くのところに発電、供給の元があって、それを例えばサッカーならサッカーというチームが地域性に非常に特化されたところのメンバーたちが購入したいという話もありますし、まだ努力が足りませんけれども、非常に盛り上がってきていることは言えるかと思います。

○新美座長 よろしいでしょうか。
 それでは、小林さんお願いします。

○小林委員 どうもありがとうございました。
 スライドの10ページのところについてお伺いしたいんですが、販売設置業者の6〜8割が訪問販売業者であるという大変興味深いことであるんですけれども、これは具体的にどういう販売業者がやっておられるのか。といいますは、これは比較にはならないと思いますが、前に屋根の上の温水器がありましたね、それは非常に悪いイメージになってしまったんですけれども、そういうことは当然避けて現在やっておられると思うし、そうならないと思うんですけれども、具体的にどういう方々が販売業者なのか。それから、PV買い取りの法制化がいまだに放置ということで、FITでなくても云々とありますけれども、その研究課題についてもう少しお話し願いたいということ。それから、追加性が非常に高いということですけれども、そういうことを含めて現状と課題についてお話し願えればと思います。

○都筑オブザーバー ありがとうございます。
 訪問販売は、太陽光発電の流通構造調査というのを経産省の委託で2005年に私どもが調査させていただいて、はっきりしてきた内容の割合がこの数字なんです。実態は本当のところまだまだ不明な部分がたくさんあるということですが、温水器の訪問販売のメンバーたちが、太陽光発電のほうにもグーンと流れているという実態はあるんです。ただし、訪問販売の人たちもいろいろ勉強されて、単純にプッシュ型のオーバートークとか、非常に強引な売り方とか、そういうことを控えながら、しかし一軒一軒を説得しながらやっていくという方式は変わらないということです。
 太陽光発電というのは非常に華やかに見えますが、決して選択商品ではなくて、説得商品なんです。説得されて初めて購入されていくという形にして、日本が世界的な普及国になったというポイントがあります。そういう意味では設置業者の人たちの説得というところにきちっとしたガイドラインや意義づけ、こういう環境価値があるんだということを認識していただければ、もっと違った普及の仕方があるかなと思います。
 それから、買い取りの法制化がされていない。よく言われるのは、買い取り義務法というのはフィードインタリフとなりますが、私がここで言っているのは、まず法制化が必要だと。今20年で元が取れますよとか、そういう話で販売をされているんですが、実際は、あしたでも電力会社さんが買い取りをやめたということはある意味で自由なんです。そういう意味では非常に不安定な脆弱なシステムの中に買い取りなどがされているということで、その意味では国としても、こういう買い取りの制度をきちっとした形にする。あとフィードインタリフ的にやるのかやらないのか、それはまた別の次のステップになるかと考えます。
 それから、追加性という意味では、先ほども別のところでも言ったんですけれども、太陽光発電のメーカーさんたちも、最大のやり方としては、普及をやるには設置した人に説得してもらうというか、紹介してもらうのが一番の営業の効果のある内容だと、ほとんど例外ないぐらいに言われております。その意味では個人住宅で設置した人たちが、どういうふうに自分が太陽光発電をやることがすばらしいかとか、満足したかとか、あるいはこういうところの問題があるよということを言って、客観的に物が言えるような話の内容のところが一番の次の追加性をやるという意味であるかなと、そういう点を述べています。

○新美座長 ありがとうございます。
 ほかにございますでしょうか。明日香さんどうぞ。

○明日香委員 ちょっと教えていただきたいんですが、大体元が20年ぐらいで取れるとおっしゃったと思うんですが、現状では大体そんなものということですか。

○都筑オブザーバー そうです。

○明日香委員 それはグリーン電力証書の部分は入れても余り関係ないという感じなんでしょうか。そこら辺はどうでしょうか。

○都筑オブザーバー グリーン電力証書を入れると約3年か4年ぐらい短縮されます。

○明日香委員 20年が17年ぐらいになるわけですね。

○都筑オブザーバー この3年、4年というのが非常に大きいんです。単純に3年、4年ではないと思います。

○明日香委員 そういうお話をすると、買う方は興味をより持つようになるということですか。

○都筑オブザーバー そこで興味を持つんですけれども、今までの売られた方、買い方のところは、設備補助という形で今まで補助があって、それになれている。訪問販売の方々も、売ってなんぼというか、幾ら補助があるから買いませんかという説得をするわけです。その説得の仕方と、今この発電をした量に応じて返ってくる、フィードバックする量が違いますよ、参加しませんかということはちょっと距離があって、そこを埋めるためにはまだまだ努力が必要だなと思います。

○明日香委員 確認なんですけど、その補助金とか全部入れて現時点でも20年ぐらいで、グリーン電力証書を入れると短くなる。

○都筑オブザーバー 計算の方法はいろいろありまして、オール電化するとか、メニューを一番有利なものにするとかそういうのはあるんですが、ほとんどのものを平均するとそのくらいになります。

○明日香委員 わかりました。どうもありがとうございました。

○新美座長 どうもありがとうございます。
 時間の関係もありますので、都筑様にはまだこれからいろいろと質問があるかもしれませんが、また事務局を通じたりして伺いたい点があったら伺おうと思いますので、後ほどペーパーか何か出していただければと思います。どうもありがとうございます。

・株式会社自然エネルギー・コム【資料2】

○新美座長 続きまして、自然エネルギー・コムの中尾様から、「グリーン電力証書のCO2削減価値について」御発表いただきたいと思います。それではよろしくお願いします。

○中尾オブザーバー 自然エネルギー・コムの中尾でございます。
 資料2をごらんください。「グリーン電力証書のCO2削減価値について」ということで発表させていただきます。
 弊社は、多くの種類、太陽光発電、風力発電、バイオマス発電、地熱発電、あと水力発電の設備認定もある案件があるんですが、多くの種類の発電所があるということで、それらを例に挙げて御紹介した上で、その中で考えられる論点というのを述べさせていただきたいと考えております。
 その前に、グリーン電力証書のCO2価値について検討する際の基本的な考え方について述べさせていただきたいと思います。スライドの1枚目ですが、グリーン電力証書は、グリーン電力の「発電の証明書」である。その「発電」によって回避された電力の排出係数分のCO2削減価値を本来的に持っているものであるというふうに考えております。
 ここでは、モデルの絵を書いておりますが、火力発電から100kWhの電力が発電されている。この火力発電は100kgのCO2を出しているという簡単な絵です。それらが需要家の10軒のところに、10kWhずつ配布されている状況を想定しております。
 この状況から、系統に対して風力発電が接続されて、10kWhの自然エネルギーの電力を流すというときに、当然火力発電のほうは100kWhではなくて、90kWhで済みますので、その排出されるCO2も90kgに下がる。CO2は10kgが減ったということです。この際に、発電所の発電した電力に対して認証がされて、グリーン電力証書が発行できるようになる。ただ、まだこのグリーン電力証書は、行き先が決まっていない状況が2のスライドです。
 このグリーン電力証書というのは、10kWhの「発電の証明書」である。これすなわち、この証書を持っている人は、10kWhのグリーン電力を使っているというPRをすることができる権利であると考えております。もちろん、それは法的に何ら位置づけられているものではないですが、ある種のPRをする、みなすための証明書である。これはこの発電を行うことで10kgのCO2が削減できたので、同時に10kWhのグリーン電力を使っているとPRすると同時に、10kgのCO2を削減しているというふうにPRができるであろうと。
 次のスライドでは、このグリーン電力証書というのが発行されて、一番右側の需要家のところに届きます。そうすることによって風力発電から発電される電気が、この需要家のもとに行ったとみなすことができます。この需要家は、グリーン電力証書を持っていることによって10kWhのグリーン電力を使うとみなすことができ、さらに10kgのCO2を削減していることをみなすことができるという形になります。
 ここまでが系統にグリーン電力を流した場合の考え方ですが、その次の4ページ目が、一番右側の需要家が自前で発電所を持っていた事例の場合です。この需要家が風力発電を所有していて、ここから10kWhの電力を使っている。そうしたときに、当然火力発電が発電する電気については90kWhで済んで、この右側の需要家は自然エネルギーの電気を使っている。10kWhのグリーン電力を使い、そして10kgのCO2を削減しているということを主張する、みなすことができる状態にあります。
 一番右の需要家が自家消費をしている電力について、このグリーン電力証書を一番左の需要家に渡したとします。そうしたらこの一番左の需要家が、10kWh分の電気を使っていて、10kgのCO2を減らしているとみなすことができるようになる。一方で、一番右の需要家が、風力発電から供給される電力については、通常の火力発電と変わらない電気というふうにみなすようになるという仕組みになります。
 以上の流れから、そのグリーン電力証書というのが発電の証明書であって、その「発電」によって回避された10kgの排出係数分のCO2の削減価値を本来持っているということの簡単な御説明です。
 次からは発電の種類ごとに事例を簡単に御紹介したいと思います。
 6ページ目が、2−1.太陽光発電の例です。こちらは飯田市内38カ所の太陽光発電所です。これは分散型でつけておるものです。所在地は長野県飯田市、発電容量は207.93kWのものです。運転開始が4年から5年で、対象が自家消費になっております。グリーン電力対象が自家消費になっておりまして、全体で22万8000kWhぐらい発電しているんですが、その分の14万6000kWhぐらいがグリーン電力の対象となっております。余剰電力はRPS込みで中部電力に販売しております。
 備考としては、こちらの発電所は、発電の電力量と中部電力への売電量を検定済みの検量計で計測し、それをインターネットを通じたサーバーに送り、データを集中的に管理しているというものです。
 この発電所からのCO2削減価値をどのようにみなしているかということなんですが、これは中部電力さんの最新の排出係数を用いております。需要端のものです。これはすべてのグリーン電力証書の発行事業者ではないのかもしれませんが、幾つかの事業者については、このCO2の削減量を温対法で公開されている需要端の数字を用いて算定しております。弊社もその1つです。
 次に、風力発電の例を御紹介いたします。こちらは秋田未来エネルギー市民風力発電所です。所在地が秋田県秋田市、発電容量が1500kWのものです。運転開始が2006年です。
 こちらは対象が異なっておりまして、風力発電ですので、自家消費というより、売電分をグリーン電力にしております。これはRPSの切り分けになります。通常は環境価値をRPSクレジットとして販売しているんですが、グリーン電力証書の売り先が存在した場合には部分的にRPSクレジットをキャンセルアカウントに入れて、その分のグリーン電力証書を発行しております。
 CO2の削減価値については、東北電力の最新の排出係数を用いております。本来であれば発電端を用いるべきかと考えておりますが、今のところ公開されている公の数字が需要端ですので、そちらを用いております。
 次に、バイオマス発電所の事例です。南九州バイオマス宮之城発電所、鹿児島県薩摩郡にございます。発電容量は1950kW、運転開始が2006年です。これも自家消費分を対象としており、余剰をRPS込みで九州電力に販売しているものです。この発電所はバイオマスですので、補助燃料として重油を用いております。バイオマス比率は約98%程度である。重油分は熱量換算にて計算して、グリーンの対象から除いております。こちらも九州電力の最新の排出係数を用いてCO2の削減量を計算しております。
 次に、地熱発電所の例です。こちらは九重地熱発電所で、大分県にございます。発電容量は990kW、運転開始が2003年、対象が自家消費分になっております。余剰電力については九州電力に販売しているんですが、こちらはRPSのものとしてみなされておりません。CO2削減価値は、申しわけございません「中部」と誤記しておりますが、九州電力の最新の排出係数を使っております。
 次に、小水力発電所の御紹介をいたします。山一発電所で、山梨県富士吉田市にございます。こちらは設備認定は受けたんですが、グリーン電力証書の発行はまだしていない案件です。発電容量は132kW、運転開始が2004年です。こちらも自家消費を対象としております。売電分はRPS込みで東京電力に販売している状態になっております。CO2の削減価値については、東京電力の最新の排出係数を用いております。こちらで、これまで最新の排出係数を用いていると申し上げていましたが、最新のものを用いているというのが、発電した側からグリーン電力はどんどん売れているので、昔のものにさかのぼって、ビンテージのCO2の削減、排出係数を見る必要が今のところはないという状態にあります。
 以上のような内容から、論点を3点ほど述べさせていただきたいと思います。
 まず排出係数の算定の時差というところです。先ほどまで述べさせていただいたCO2の削減価値を見るとしますと、現在発電しているグリーン電力のCO2の削減価値をはかることができない。ただ、グリーン電力証書の発行の販売の時点で、CO2価値が確定していないのは、その販売者にとっても需要者にとっても、不都合が大きいのではないか。特にスポットでのイベントなどでの取引の場合。前年の数値を用いる等の措置をとることが望ましいのではないかと考えております。
 次に、設置時期に関する適格性のところですが、新しい発電設備の増加を推進するために、古い発電設備からのCO2の削減価値を認めないほうがいいのではないかという考え方もあるかと思います。ただ、古い発電設備の中には、経済状況の変化によって、グリーン電力証書の発行による収入があるがゆえに発電を維持できているころもあるようです。その部分については配慮する必要があるのではないか。すなわち、年次だけですべて切るのではなくて、個別に検討できるようなプロセスをどこかで設ける必要があるのではないかと考えます。
 次に、バイオマス発電における助燃剤の扱いというところで、バイオマス発電については、少量の助燃剤、重油等の助燃剤を用いる例が多いですが、その「助燃」という位置づけを考えると、助燃剤から排出されるCO2も含めて、そのバイオマス発電からのグリーン電力証書のCO2削減価値を算出するべきではないかという考え方もあるかと思います。
 ただ、グリーン電力の対象となるのはバイオマス部分だけです。熱量換算で化石燃料部分は引いております。ゆえにグリーン電力証書のCO2削減価値には、助燃剤の部分は含まれていなくてもよいのではないかと考えられます。しかし、助燃剤の比率が、今熱量換算で40%までという形で認められておりますが、その助燃剤の比率が高く、その発電所総体で見たときに系統よりも排出係数が高いような場合については、何らかの考慮が必要なのではないかと考えております。
 私からは以上です。

○新美座長 ありがとうございました。
 それでは、ただいまの中尾さんの発表につきまして質疑応答に移りたいと思います。御発言の方は、先ほどと同様にネームプレートを立てていただきたいと思います。
 それでは、山本さんお願いします。

○山本委員 ありがとうございました。
 ちょっと教えていただきたいんですが、まず2で、風力発電所で10kWの発電の証明書を出す。この風力発電所が10kWhのグリーン電力証書をもらうということなんでしょうか。それから、一応発行されたグリーン電力証書をそれが欲しいというユーザーに売却するのが3で、あと5については、一たん右端のユーザーに売却したグリーン電力証書をさらにほかのユーザーに転売するということでしょうか。そのとき、何となく3の図で見ると、グリーン電力証書を使っている、グリーン電力を使っているとPRするという瞬間、もうグリーン電力証書を償却しないと言えないのではないかという気がするんですが、その辺を御説明いただきたいと思います。

○中尾オブザーバー ありがとうございます。
 ちょっと私の図がわかりづらいところがあったかと思います。申しわけございません。風力発電所がグリーン電力証書を手に入れるというより、イコール環境価値というふうに見て図をつくっております。すなわち風力発電所が10kWhのグリーン電力の発電を行った時点で、10kWh分の環境価値を持っている。下のこの電気を使っている。風力発電所自体は電気は使いませんので、このグリーン電力を使っていると表明する権利、証明書を下の右端の需要家が購入しているという図になっております。
 4ページ目、5ページ目も比較して見ていただきたいんですが、一番右側のユーザーが風力発電所から直接電線を引いて、自家消費しているという図を想定しております。ここも単純に、このユーザーが自分で風力発電の電気を使っていると宣言するのであれば、このグリーン証書を発行せずとも、風力発電の電気を一番右のユーザーが使っていると言えるんですが、環境価値の部分を一番左の需要家に販売するとした場合には、一番右側の需要家が使っている電気というのは、風力発電の電気とはみなされなくなるということを示しております。
 グリーン電力の場合、今どこで何をしたらもう使えなくなる、無効になる、償却されるようになるかという定義が少しまだあいまいなところがあるんですが、基本的にはグリーン電力を私は使っていますよというふうに外部に表明する、何らかの報告書に書くであるとか、あとはPRの中で使うであるとか、そういった行為を行ったときには、もうグリーン電力の環境価値はそこで償却、無効になっているという考え方をしております。

○新美座長 よろしいでしょうか。
 どうもありがとうございます。
 ほかに御質問、御意見ございませんか。小林さんお願いします。

○小林委員 今の点は非常に興味深い御説明だと思うんですけれども、このPRする権利というのは、何か証書にすることを具体的に書くわけですか。それが1点です。それともう1つは、PRした時点でそのグリーン電力証書の価値がなくなるという御説明だったんですけど、具体的に何かオフセットすればそうなんですが、例えばある会社がCSR的にこういうふうに貢献していますというふうに使った場合でも、それはもう償却されてなくなってしまうことになるんですか。オフセットしなくても。

○中尾オブザーバー その貢献をしているというのは、当然オフセットすることによって貢献になるのかなと思うんですが、そういう意味ではなく、単純に証書を買いましたということだけで貢献になる。ただ、単純に証書を買って次の需要家の方に横流しをしたときには、一番最初の会社は全く何もしていないということになりますので、恐らくそのことについては、グリーン証書を購入された企業は、グリーン証書を購入することで地球温暖化問題の防止に貢献していますよというふうに、何kWhのグリーン証書を買ったことで貢献していますよと言った時点で、それはほかのところには動かせなくなるのではないかと思います。
 グリーン電力の契約の際に、これは弊社の場合なんですが、お客様との契約書の中で、グリーン電力証書を何に使いますという目的をすべて定めてあります。この目的に使うからグリーン電力証書を売ります。例えば、ある店舗の1年分の電力としてグリーン電力証書を販売します。その目的を変えるためには、書面による同意であったりとか、弊社の場合は、ほかのPRがされていたら、ほかのところに使うのは認めていないですので、そこのところは契約上で担保しているという状態です。

○小林委員 わかりました。つまりそれは必ず、PRに使うということは、そこで何らかのオフセットした上でPRに使われているということなんですね。

○中尾オブザーバー はい。

○小林委員 すべてそれは契約書に出ている。基本的にはこの証書はプラスアルファというか、ほかに譲渡することはできるわけですか。それも契約の中身によるわけ。ケースバイケースなわけですか。

○中尾オブザーバー そもそも別のお客様に販売する、小分けにして販売することを前提に契約される方もいらっしゃいます。その場合は、個人向けに小分けにすることが多いです。お客様がどのように使っているかというのは、弊社のほうで確認しているということです。

○新美座長 ありがとうございます。
 それでは、明日香さんお願いします。

○明日香委員 どうもありがとうございます。
 ここら辺は追加性絡みのちょっとややこしい話なんですが、それはちょっと置いておきまして、最後のところで、古い発電所の中にも、グリーン電力証書からの収入があるが故に発電を維持できる場合があるんじゃないか。その場合は考慮したほうがいいというお考えだと思うんですが、そのときに実際どういうプロセスで、それを立証、説明するほうの側としては、どういうような理屈で証明できるというイメージをお持ちでしょうか。それで相手が納得するかどうかはわかりませんけれども、大体どんな感じで考えていらっしゃいますでしょうか。

○中尾オブザーバー そこが一番難しいところかなと考えておるんですが、今のところは発電所、発電者の経済状況をすべてオープンにすることはされていない。グリーン電力認証機構の基準の中にも、グリーン電力の取引によって発電所が維持されているというのが基準の中に載っておりますので、その中で今後はどういうふうにするかを検討しなければいけないのかなと思うんですが、今のところは外形的に判断がされているのみかと思います。

○新美座長 ありがとうございます。
 それでは、日比さんお願いします。

○日比委員 ありがとうございます。
 ちょっとPRのところに戻るんですけれども、スライド2、3の右のほうの吹き出しのところに、10kWhの発電所の証明書はグリーン電力を使っているとPRする権利、それから、それ相当のCO2を削減しているとPRする権利とありますが、これは仮に証書をほかへ移転した場合に、環境価値分をPRできなくなるというのはわかるんですけれども、例えばこの中で自家発電をしているケースであると、風力発電で発電しているという事実はあるんです。その事実を環境価値分を移転した後、PRするというケースがあり得ると思うんですけれども、その辺はどのように考えておられますか。

○中尾オブザーバー 小笠原さんもいらっしゃいますけれども、こちらは、グリーン電力認証機構の議論の中で、発電者がどういうふうにPRをしていいか。発電者が発電所を持っていて発電を行っていることは確かなので、そこをどういうふうにPRしていいかということと、グリーン電力証書を持っている方がどのようにPRしていいかというところが、そのガイドラインがあって切り分けられているという状態です。その中でよく議論されるのがkW、発電設備そのものの価値とそのkWh、そこから生まれてくる電気の価値というものをちょっと分けていって、その発電所としては、グリーン電力を使っていますとは言えない。だけど、発電を行っているということは、発電ということは言えるというところです。
 恐らくオーナーシップの価値と、できたものを使っている価値というのは、また違うのかなと思います。農作物と同じなのかと思っているんですけれども、いいものをつくっているという畑のオーナーさんが持っている価値と、一方でそのいい商品を使っている、いい農作物を食べている、そういう価値がまた別にあるのかなと考えております。

○新美座長 ありがとうございます。
 非常に微妙ですけれども、論理は明確になったと思います。
 次に、向井さんお願いします。

○向井委員 簡単に中尾さんの御意見だけ伺えればと思うんですけれども、グリーン電力証書というのがあちこちで検討されています。グリーン電力証書とかグリーンエネルギーの普及は、これからの我が国の課題であるわけですけれども、きょうのお話は、グリットに連結しているというか、グリットにつながっているという前提でのお話だけを聞かせていただいたんですけれども、エネルギーを地産地消という観点から言うと、グリットにつながっていなくても別に構わない。グリーン電力証書というものはあり得ると思っているわけですが、その辺コメントだけで結構なんですが、簡単に御意見をお聞かせください。

○中尾オブザーバー 確かにCO2の削減価値を見るときによって、実際に離島などでグリーン発電所は、弊社のお客様ではないんですが、あったと思います。そこをどのように計算するのかというのはやはり悩ましいところです。一方の考え方としては、電力会社の管内なので、そこの電力会社の系統の電気としてみるか、もしくはその島でたいているディーゼルとかの排出係数で見るかというのは、もっと詳細な情報を調べて検討する必要があるかと思います。

○新美座長 ありがとうございます。
 それでは、事務局のほうから。

○二宮課長補佐 先ほど小林委員が御質問になった点で、非常に大事なポイントなので、もう一度確認させていただきたいんですが、外部へのPR等行った時点で、グリーン電力の価値は無効化されていいとみなされるというお話だったんですが、その取り消しという行為は、何らかの制度上の担保はあるんでしょうか。すなわち破り捨てるとか。つまりグリーン電力証書そのものは存在しているわけです。ということは、その人の契約上の自制だけに頼っているのであって、渡そうと思えば渡してしまう状態になると思うんですが、そこはそれだけのことなんでしょうか。つまり、転売するのはやめてくださいという程度のものなのか、きちっと制度上の担保があるのか、それを確認させてください。

○中尾オブザーバー そのグリーン証書のkWhの価値、1kWhごとにシリアルナンバーがすべてついておりますが、そのシリアルナンバーが弊社を通してグリーンエネルギー認証センターのほうに登録されていることが、そもそものグリーン電力証書、自然エネルギーを使っているということの第三者の担保になるかと思います。弊社のあずかり知らないところで証書がやみで売買されたところで、認証センターに問い合わせをすればすぐそれはわかるというのはありますが、ただ、やみで売買することをどのように禁じるかという制度的なものは今のところはないということです。

○新美座長 今のところで私は法律家なものですから気になるんですが、契約違反をしたことについては損害賠償などの担保手段はないんですか。

○中尾オブザーバー 契約書の中には損害賠償規定は盛り込んでおります。

○新美座長 そうすると使用目的以外で他に流れて行った場合、そのことについての結果責任は問える、そういう仕組みになっているということですね。

○中尾オブザーバー はい。

○新美座長 ストップさせることはできないけれども、グリーン電力証書をもらった人が使用目的以外で使ったら、転売されたら明らかですね。

○中尾オブザーバー そうです。

○新美座長 その時点で損害賠償責任なんかが発生するという理解でよろしいでしょうか。

○中尾オブザーバー あと契約書の中で、その契約書の目的外の使用が明らかになった場合、グリーン電力証書の返還を求めるという規定は盛り込んであります。

○新美座長 わかりました。
 時間もあれですので、小林さん最後に。

○小林委員 簡単な質問なんですが、今のポイントの続きなんですが、損害賠償責任が生ずるということなんですが、それは転売行為をしないようなブレーキがかかる、かなり重い罰則になっているんですか。それとも、単に精神的な歯止めぐらいなものですか。

○中尾オブザーバー 損害賠償を求めるというような形には。とりあえず規定としてはしっかり入っているけれども、それを今まで用いたこともないですし、それが非常に重いという形では今のところはなっていないですね。

○新美座長 今のところを言いますと、通常こういう取引の場合は損害額がはっきりしていませんので、それを防ぐために通常、損害賠償額の予定という条項が入っているはずなんです。それが入っていないということは、損害賠償責任が規定されていても、する気がないというふうにとられますので、ちょっと契約の縛りがどの程度なのかというのは気になるところです。それはまた後ほどあるかと思います。
 それでは、時間の都合もありますので、中尾さんの御報告についてはこれくらいにさせていただきたいと思います。

(2)グリーン電力証書を用いたカーボン・オフセットの取組についての論点
      【資料3】、【参考資料1〜6】

○新美座長 続きまして、「グリーン電力証書を用いたカーボン・オフセットの取組についての論点」ということで御議論いただきます。まず、事務局からこの点についての御説明をお願いしたいと思います。

○事務局 お手元の資料3と参考資料の1から6について御説明します。時間が限られておりますので、ポイントだけ御説明させていただきます。
 資料3の1ページをめくっていただきまして、個別の論点のところを順番に御説明します。
 まずダブルカウンティングの論点でございますが、これは前回の御議論、参考資料6に委員の意見をまとめておるんですが、ダブルカウンティングに関しては大きな議論はなかったかと思いますけれども、若干、事務局のほうで、表現がわかりにくかったところ、特に[1]と[3]のところを合わせて書いていたのを分けて今回記述しております。
 もう一度、復習の意味でポイントだけ御説明しますが、まず温対法に基づくダブルカウンティングの問題については、一番最後の中黒の下線を引いているところですが、今後、温対法で位置づけられている算定・報告・公表制度でグリーン電力証書におけるもの、削減量を差し引いて報告していいということが認められた場合については、グリーン電力証書を売却した側がその電力分の排出量を自らの排出量に上載せして報告することで、ダブルカウントを排除する必要があるだろうということでございます。
 2ポツ目の文章の最後に、「コウゾ」と誤植がありますけれども、これは「控除」の間違いでございます。
 それから、2つ目、RPS法に基づいた取組とのダブルカウンティングということで、これも一番最後のところだけ御説明しますが、グリーンエネルギー認証センターさんが、グリーン電力量の認証時に、申請者に対して、RPS法の減量届出の写しの添付を求めておりまして、これを確認して、ダブルカウンティングを防いでいるということでございます。このグリーン電力証書をVERとして評価する際にも、この手法に則ればいいのではないかというのが2つ目でございます。
 3つ目が、CSR報告書等でのダブルカウンティングということで、先ほどの御説明の中にもありましたCSR報告書で、その削減分を報告するに当たりまして、グリーン電力を発電した事業者が証書を他の事業者に売却した場合は、発電されたグリーン電力を証書なしで購入した事業者が、そのグリーン電力の発電により削減または回避された温室効果ガス排出量を自分の排出量として計上していく必要があるのではないかということでございます。
 4番目、一度使用されたグリーン電力証書をVERとしてオフセットに用いるダブルカウンティングということで、先ほど事例の質疑応答の中でもありましたが、このグリーン電力証書を発行された電力量をCSR報告書で使用した、いわゆる何がしかの電力量を相殺したような報告をした場合には、そのVERとして使う場合にも、同じようなオフセットとして用いることはできないような適切な措置を講ずる必要があるのではないかということでございます。
 それから、2つ目の追加性でございます。これは前回かなり御議論いただきまして、参考資料の6の中でも、要る要らないという意見を整理させていただきましたが、5ページ目をごらんください。これは前回の御議論を踏まえて、参考資料も一部追加して御説明させていただければと思いますが、参考資料1のほうに、CDMの具体的な手続を示しております。CDMは、もともと京都議定書に基づいて排出削減義務を有する先進国からの総排出枠に対してクレジットを供給するということで、枠が多くなるわけなんですけれども、これに当たっては、ベースラインに対する追加性を有するかどうかについて、参考資料1に示したような手続で厳しく審査されるということでございます。
 これに対して、グリーン電力証書というのは、日本の中でのVERのやりとりであることから、グリーン電力証書の発電による削減量をVERとして使った場合でも、日本全体の総排出量はふえないというわけでございます。したがいまして、CDMに関する追加性と同じような手続で、追加性を議論しなくても大きな問題はないのではないかということです。
 ただし、VER自体はベースライン&クレジット型のプロジェクトから出てくる削減量でありまして、BAU、現状のまま推移した場合に対して追加的に排出量が減らないとだめだということは間違いないということでございます。
 そこで、どういうふうに考えるかということでございますけれども、前回の議論を踏まえまして、風力発電、太陽光発電等の発電により、かかるコストが非常に高いようなもの、それから、電力買い取り価格が安く抑えられているようなケースについては、発電する場合にこれらの電力によらないことがBAUであるというのがふさわしいのではないかということで、新規設備だけでなく、既存設備についてもVERを発行してもいいのではないか。いわゆるVERとして適格性があると考えていいのではないかということでございます。
 一方、温室効果ガス排出削減対策の促進の観点からは、既存設備からのグリーン電力の発電維持も重要なんですが、新規のグリーン電力発電設備がふえていかないとだめではないかということで、この観点から、VERとしての適格性を判断すべきだろうということでございます。特にバイオマス発電の場合、適格であるもの、そうでないものがありますので、そのあたりを御議論していただきたいということです。
 検討課題の下のほうに一応事務局の案を書いているんですけれども、まず[1]は、新設の太陽光発電、風力発電、水力発電、地熱発電については、そのまま適格であると考えてはどうかということ。
 それから2つ目、既設のうち、グリーン電力証書制度がスタートした2001年以降に建設された太陽光発電等の電力は認めてもいいのではないか。この2001年に関してはまだ決まったわけではございませんので、それはなしでもいいのではないか。それから、例えば議定書とあわせて90年でいいんじゃないかという意見もあるかと思います。
 それから3つ目、バイオマス発電については、後で御説明しますけれども、参考資料2の一番最後のページを見ていただきたいと思います。きょう前半のほうで事例発表でもございましたが、グリーン電力の発電コスト、あるいは証書価格を表で簡単に整理したのが表3にございます。太陽光発電から風力、バイオマス、水力、地熱。これはNEDOのデータなどから整理したものですが、こういう発電コスト、それから電力証書の価格と電気をそもそも売れる価格です。それと、それを使わなかった場合はそこの系統からの電力を買うわけですから、[4]の買電価格と比較して採算性をそれぞれ見る必要がある。自家消費もそれぞれケースによっては違うということで、必ずしもこの[4]から[4]を足し算引き算して、採算がいい悪いとは言えませんが、こういう収益性についても詳細に検討していって、先ほど資料3のほうで御説明した[1]から[3]の条件を検討していく必要があるだろう。
 資料3のほうにお戻りいただいて、6ページですが、バイオマス発電については、適格性を有するものとそうでないものをどのように区別したらいいのか。特にバイオマス発電の場合は化石燃料を混焼しているケースが多くて、CO2排出が逆にふえるケースもあるということで、どの程度の混焼率を上限とするか、そういう検討が必要ではないかということでございます。
 それから、(3)のグリーン電力の換算係数です。CO2に換算する場合の考え方です。これについては前回のまま、資料的には余り変わりがないんですが、一応前回の議論を踏まえて、6ページの表の下のところに2点まとめております。
 1つが、きょうも事例発表の中でもありましたが、この換算係数はグリーン電力証書を売買する時点で決まっていないと、なかなか市場で売買するのが進まないということで、御議論のポイントかと思いますが、グリーン電力証書を発行する時点で、一番新しい換算係数を用いて計算することにしてはどうかというのが1つ目でございます。
 2つ目が、表3にケース1から4まで示しておりますが、大きな考え方として2つあります。1つが2から4までなんですが、全国一律の排出係数を使うパターンと、ケース1のように電源地の電力会社の排出係数を使うという、2つの考え方があると思います。
 その場合、電源構成の違いが反映されないという欠点はあるんですけれども、同じグリーン電力発電設備を建設しても、電源地の違いによって削減量が異なるというのは、公平性の観点から不適当ではないかということで、全国一律の排出係数を使って計算することにしてはどうかということでございます。
 それから、(4)番の認証基準・認証機関についてでございます。これは7ページをごらください。これは再三、前回の検討会でも御意見が出たところですが、検討事項のほうに3つほど書いております。1つが、グリーン電力証書がVERとして使われる場合には、市場に広く流通していくことになるということで、市場の信頼性を高めるためには、第三者検証の実施が必要であろうということでございます。これは国際的に見ても、一般的であろうということでございます。
 それから、グリーン電力量を温室効果ガスの排出削減量として評価する場合は、グリーン電力発電設備の認定及びグリーン電力量の認定について、第三者の検証が必要であろう。この第三者検証は、コストがかからず、シンプルなものにして設計していく必要があるということで、今回は、ISO14064のパート2を基本にして考えるべきではないかということでございます。これについては参考資料の5で御説明します。
 参考資料5の概要は飛ばして、2ページ目に、プロジェクトの認証について(ISO14064)というのがあります。2ページと3ページを見比べてごらんいただければと思うんですけれども、2ページのほうは、ISO14064のパート2に従ってVCSという基準が準拠してつくられたということで、下に、VCS認証を受けたクレジットの発行までのフローというものが示してございます。基本的にはCDMとほぼ同じなんですけれども、VCS事務局のほうで、クレジットの発行のところについては、検証機関の内容を信じるということで、その認証に基づいてクレジットが関与的に発行されるところが若干違うところでございます。
 このあたりの内容については省略しますけれども、これに対して、3ページ目のほうが、グリーンエネルギー認証センターさんに御協力いただいて作成した検討フローでございます。下の図がグリーン電力証書発行までのフローと検証方法ですけれども、見比べていただいてちょっと違うところが、まずプロジェクト実施者。発電所をつくる人とグリーン電力証書の申請する人が2つに分かれていて、これは同じ人がするケースもありますし、こういうふうに分かれて、2つの主体でやっているケースもあるということでございます。それから、第三者検証機関と事務局のほうをグリーンエネルギー認証センターさんが兼務で、両方やっている形になります。
 それから、プロジェクトの計画立案から登録ぐらいの間での違いですけれども、1つはVCSといいますか、ISO16064の場合では、パブリックコメントを実施して計画をつくるというところが、グリーン電力証書の場合にはパブコメがなく申請しているということでございます。
 それから、以前、グリーン電力証書の認証のプロセスが大丈夫なのかという御意見もありましたけれども、今回きちんとプロセスを、前回の発表もありましたけれども、もう一度整理させていただきました。
 まずグリーン電力証書の審査の場合、2つのパターンがあるということで、1つが、これまでの過去の類似性のある案件については、認証センターさんのほうで書面審査するということなんですけれども、審査自体は、電気事業法関連の処理、電力会社との契約処理を確認して、適法かどうかの確認もしているということです。
 それから、地元説明会の文書や環境影響評価報告書の確認等を通じて、社会適合、環境適合の確認をしているということです。
 それから、過去に類似性のない案件、あるいは新規に申請される事業者については、学識者等で構成される認定・認証委員会のほうで、その評価のための新基準の審議とか、あるいは承認を経て設備認定審議を行うということです。
 設備認定審査においては、計画書や設計図どおりの設備が設置、運用されているかどうかを確認するということです。現状、処理審査なんですけれども、センターには現地調査権限も付与されているということで、もし委員会の場で必要だということになれば、オンサイトの調査もできることになっております。
 それから、下のほうの電力量の認証フローですけれども、いわゆるクレジットの検証・認証に該当する部分でございます。これはセンターの事務局が審査を行って、グリーン電力証書を発行する権利を付与している形になりますが、その証拠書類として実施事業者が検定済み計量器の写真をプロジェクト実施者、または申請事業者が認証センターに提出している。認証センターのほうでは、書類を電力会社発行の検針表と突合して確認しているということです。それから、事務局チェックも、複数の担当者で確認して正確性も確保しているということです。
 このように若干の違いはあるんですけれども、かなり厳密に審査されているということでございます。
 それから、資料3のほうの登録簿上の管理についてでございますけれども、グリーン電力証書をVERとしてカーボン・オフセットに用いる場合、ダブルカウント、多重使用を避けるために、どのような仕組みを持つべきかということでございます。これについては、先ほど自然エネルギー・コムさんでも発表がありましたが、参考資料4に、現状、1事例しかないのでどの企業の事例かわかってしまうんですが、グリーン電力証書のVERとしての取引手順を上のほうの図に示してございます。グリーン電力証書のVER化手順を下のスライドに整理したんですけれども、実際、無効化については、先ほどの質疑応答の中にもあったとおり、契約書の中である程度担保しているということでございます。
 これで十分かというところもあるかと思いますけれども、資料3の検討事項のほうに戻っていただきまして、一応事務局の案としては、7ページの最後になりますが、VERを管理する登録簿が用意されていれば、オフセットで使用されるグリーン電力証書を販売する際に、プロバイダーが登録簿に口座を持って、その証書を販売する際に、すべて無効化することで多重使用を防止できるのではないかということです。
 最後のページになりますが、このような登録簿をつくる場合には、CERとかJVETSのクレジット、あるいは電力証書以外の、次回以降検討するVERの登録簿との相互連携、あるいは統一的にやっていく必要があるのではないかということです。
 それから6番目、これは前回も出しましたが、グリーン電力証書のCO2排出削減価値の有効期間ということで、検討事項の2つ目のところに書いてございますが、CERの場合、バンキングで2.5%上限というルールがあるわけで、グリーン電力証書についても無効化という制度がない以上、未販売の証書が在庫でたまっていくということで、新規の発電所を建設するインセンティブを強くするという観点からは、こういう排出削減価値の有効期間をつくってもいいのではないかということでございます。
 その他の自治体との整合性については、前回と同様ですので、今回は省略させていただきます。
 以上でございます。

○新美座長 ありがとうございます。
 それでは、ただいまの御説明をいただいた論点を1つずつ追って議論を進めていきたいと思います。事務局から冒頭ありましたように、(1)から(7)まで論点がありますが、(1)、(2)についてはこれまでの検討会でかなり煮詰まってきたかと思いますので、これについては、確認ないしはまだもう少し詰めておくべき点があればということで御議論いただいて、その後、これまでそこまで議論が熟していない点について少し掘り下げていただきたいと思います。
 それでは、順序から言って、(1)、(2)については今言ったように他の論点とちょっと議論の進展の度合いが違っていると思いますので、(1)、(2)についてもう少し掘り下げるべきとか、そういう点がありましたら御意見をいただきたいと思います。
 それでは、山本さんお願いします。

○山本委員 ありがとうございました。
 まず2ページ目の(1)の[1]のところで、今後、算定・報告どうのこうの、ダブルカウントを排除する必要があると書いてあるんですけど、VERというのは、普通のVER、VCSとかを考えますと、もし事業者が普通にグリーン電力を買ったとしても、普通のグリーン等の電力を使用しているということで例えば算定した上で、グリーン電力証書を購入したらそれを排出量取引で買ったという形にしておけば、非常に簡単に考えられるのではないかと思います。何かやりとりをしているのに、自分のところの排出分をあたかもグリーン電力で差し引いたような形をせずに、最初に排出は排出として考えて、あとグリーン電力を買った者は、排出量取引でクレジットを買ったというふうに考えればいいんじゃないかと思いました。
 それから、5ページ目の真ん中あたりに、「したがって、CDMに関する追加性と同様の手続でグリーン電力の発電……温室効果ガス排出量の追加性について定めなくても大きな問題はないと考えられる。」というよりも、むしろ基本的にアディショナリティーというのは、マレケシアコードにあるように、ベースラインに対して排出削減があれば追加性、アディショナリティーがあるということになっていますので、これはきちんと、排出削減はないといけないというような言い方は大事だと思います。何となくこれだったら、CDMに比べてもどうでもいいよというようにとられてしまうので、やはりきちんと、排出削減があるというところがないといけないという、書き方の点かもしれませんが、思います。
 以上です。

○新美座長 ありがとうございます。
 それでは、今の御意見について、あるいはそれ以外で何か補足があればお願いします。小笠原さんお願いします。

○小笠原オブザーバー 1点、ダブルカウントについて確認させていただきたいんですけれども、今回、「[3]CSR報告書等でのダブルカウンティング」というのが設けられているんですが、こちらで言及されているこの文章の最後のところ、「温室効果ガス排出量を自らの排出量として計上する必要がある。」というところの「計上」というのは、どういう意味で用いられているんでしょうか。こちらは、温対法における算定・報告・公表制度がない状況でCSR報告書で記載した場合と理解したんですけれども、ここにおける「計上」というのは、発電側の報告書において記載するということで足りるのか、もしくはそれ以上なのかということについて御意見を。

○新美座長 事務局のほうから今の点をお願いします。

○事務局 まさに小笠原さんの御指摘どおり、算定・報告・公表制度の中で記載することでいいということで、それ以上のものは特に考えていないということです。

○新美座長 よろしいでしょうか。
 それでは、明日香さんお願いします。

○明日香委員 5ページの追加性のところで、この書き方だと、CDMほど厳しくしなくてもいいというように読めるので、ちょっと問題かなと。CDMすら追加性に関する審査は甘いという疑問になっていますので、それよりも甘いということは、もっと甘くなってしまうという読み方もあると思いますし、そこは無用だと思います。
 そういう意味で実際に悩んでいるとか難しいところは、その検討課題の[2]の、既設のうち、2001年以降に建設された太陽光発電、風力発電、水力発電及び地熱発電という、厳密に考えると削減が起こるためには新たな代替が起きなければいけないと思うんですが、この場合、起きていない場合もあるかと思うんです。先ほど質問させていただいたように、もし電力証書を買わないとグリーン電力発電所がもうやっていけない。その分をほかの火力発電所が代替してしまう、逆にふえてしまうということをある程度説明できれば、グリーン電力証書で削減があったというふうに考えてもいいのかなと思うんですが、そこら辺の担保の仕方なりが、まだ不明確です。
 では、全然これを取っちゃってシーデスだけにすればいいのかというと、多分そうでもない話であって、既設でも追加的な発電所があると思うんです。なので、そこはもうちょっと具体的に、どういうのが可能かという議論があってもいいのかなというのが個人的な意見です。

○新美座長 ありがとうございます。
 確かに既設の問題については、もう少し付加的な要件があってもいいのではないかという御意見だったと思います。その検討が必要かもしれませんね。それは追加性の観点からもう少し見ていくということだと思います。どういうのがいいのかというのは、少しまだ詰める必要があるかもしれません。今明日香さんがおっしゃったように、何らかの手を打たなければ発電を維持するのは難しいという要件で、あとは具体的な認定ということになっていくのかもしれませんが、その辺は少し、既設の問題を考えるときには議論しておく必要がある。ただ単に2001年以降ならばいいという話ではないという御趣旨だったと思います。
 ほかに。小林さんお願いします。

○小林委員 CDMとの比較においてはいろいろな議論があると思うんですが、ここではグリーン電力証書に限った追加性の問題になっておりますが、私はCDMほど追加性は厳しくなくてもいいのではないかと思います。もちろん、これはケースバイケースにもなってくるのではないかと思うんです。
 それで、検討課題の中との関連になりますが、バイオマス発電について、これは追加性というより適格性の問題として検討課題に入っているんだと思います。そこについて言及しますと、バイオマス発電については、5ページから6ページにかけてあると思うんですけれども、特に混焼の場合、この辺は確かに御指摘のとおり検討していく必要があると思います。
 それともう1点は、バイオマス発電の材料についてです。今非常に食糧の問題とかいろいろな問題が起こっておりますけれども、バイオマス発電に用いる燃料ですか、それについての適格性まで踏み込むかどうか。当然、我が国においては、現在非常に問題になっております林地残材とか間伐材、これを使っていこうということのインセンティブが働くようにすればいいと思うんですけれども、一方、どういうものであればこれは避けたほうがいいということが入ってもいいのではないかと私は考えます。
 それともう1点、追加性はここではあくまでグリーン電力証書との関連で論議されておりますが、今後議論があろうかと思うんですけれども、森林吸収源等について考えた場合には、CDMほど追加性を厳しくした場合には、私はいろいろな問題が起こってくるのではないかと思います。
 以上です。

○新美座長 ありがとうございます。
 今の点は非常に現実の問題だと思いますので、特にバイオマスについての御意見、混焼させるものの率だけではなくて、何を混焼させるかというのも一つ考えるべきだというのは重要な御指摘だと思います。
 あとほかにございますでしょうか。論点の(1)、(2)についてもう少し掘り下げるべきだということがございましたら。
 では、大体今御指摘いただいたことを前提に、事務局の案をもう少しブラシアップしていただくということでよろしいでしょうか。
 では、論点1についてはそれくらいに。――ございますか、向井さんよろしくお願いします。

○向井委員 ちょっとタイミングが悪かったんですけれども、2つほど。6ページですが、前回も議論が出たと思いますけれども、換算係数ですね、これ論点として整理するのであれば、前回議論に出たような間接排出、直接排出あたりをちょっと言及しておいたほうがいいかなということが1つです。
 それからもう1つが、需要側の二重消費といいますか、ダブルカウントという観点でのまとめなんですけれども、供給側が例えば第三者認証を受けたものを二重発行するという可能性も回避すべきであるということを論点の中につけ加えております。それは7ページの登録簿上の管理になるのかもしれませんけれども、その2つですね、せっかく論点としてまとめるのであれば、追記していただければと思います。

○新美座長 そうすると(1)、(2)ではなくて、(3)、(4)に関連してのコメントだと思いますので、こちらのほうに議論の点を移して御議論いただきたいと思います。今の点は、需要側だけではなくて発電側におけるダブルカウント、二重発行ですね、それは登録簿の問題でもあるということですが、この点についてほかに何か御意見ございますでしょうか。
 今の向井さんの御意見だと、登録簿なんかを一元化しろという御意見に近づきそうなんですが、それはそうでもないんでしょうか。

○向井委員 一元化というのはどういう意味でしょうか。

○新美座長 認証機関が複数ある場合に、登録簿を何らかの形でリンクさせるとかそういうこと。

○向井委員 この後、VER登録簿のことが少し議論になるかと思いますけど、そのときにまた。

○新美座長 わかりました。
 ほかに御意見ございましたらどうぞ。今、(3)、(4)のところで出ておりますが。冨田さんお願いします。

○冨田委員 (3)の2つ目のポツ、表3のすぐ下になりますが、換算係数が事前に設定するというお話が出てくるんですが、これは前回もお話ししたと思うんですが、確かにこういったことをやること自体はあり得る話だと思いますが、全面的に初めから、換算係数を決めてしまう必然性がどこにあるのかなと思います。特にkWh、これはVERの話だけに限定している話なのか、証書全体に係る話なのか、この文章から読み取れないところがあるんですが、少なくともこれは明らかにヘッジの問題が出てきて、証書を発行する側のリスクになると思いますから、こういった発行形態があってもよいということ自体はいいと思いますが、全面的にこれをしろということ自体はちょっと行き過ぎではないかと思います。

○新美座長 ありがとうございます。
 今のは相対のときのオフセットではなくて、流通する場合も、特に価格を事前に決めておく必要はないという御趣旨でしょうか。

○冨田委員 発行形態としていろいろあっても多分いいんだろうと思うんです。kWh当たりで売ってしまって。実際は電力自体も、結局換算係数が決まるのは後ですので、事前に電力係数を決めた電力を例えば東京電力さんが買っているわけではありませんから、そもそもそういったところでのリスクを考えると、当然リスクを加味した上で入れた証書があってもいいですし、そうでないものがあってもいいと思います。

○新美座長 ほかに。小林さんお願いします。

○小林委員 (4)の認証基準・認証機関について意見を申し上げたいと思います。
 7ページに、第三者認証は、可能な限りコストがかからず、シンプルなものとして設計する必要がある。私はこれは非常に大事なポイントであろうかと思います。その下に、第三者認証を実施する主体については、ISO14064パート2を基本として考えていこう。そうするとこの場合、いろいろな面でISOの基準に基づいてやっていくことがかなり大事になってくると思うんです。私はISOの基準は、これに従っていくのも1つの方法であると思いますが、一方、可能な限りコストがかかるシンプルなものにできるかどうか、その辺が今後非常に大事なポイントだと思います。
 ちなみに若干、ISO14064、65について御説明させていただきたいと思いますが、これは組織等が、温室効果ガス排出量の算定及び検証の規格を既に発行されております。これは長年かかったISOであって、この中では私と山本委員がその検討委員会で。現在、一応これは発行されておりますので、カーボン・フットプリントについての規格づくりの検討に入っております。
 第1回がこの間行われまして、カーボン・オフセットとカーボン・オフセット、それからカーボン・フットプリントをどう連携させるかというのが大事な議論になっております。今後その辺を具体的にやっていくことになると思います。そこで、こちらでVERのほうでISO14064、65を使っていくのであれば、この内容について当然事務局は熟知していらっしゃると思いますが、国内のISO関係の委員会との連携等が大事になってくるのではないかと思いますので、一言言及しておきます。

○新美座長 ありがとうございます。
 続いて、水野さんお願いします。

○水野委員 排出係数の話でよろしいでしょうか。先ほど冨田さんのほうから、必ずしも事前に決めておかなくていいんじゃないかというお話があったかと思うんですが、確かにすべて事前に決めることを義務づけるようなことは事実上できないと思いますけれども、私自身は、最初に決めておいたほうがいいと思っております。
 それはなぜだという1つは、ここに書いてあるとおり、お互いに買うときに、価値というのは事前にわかっていないとお互いに値段をつけるのが難しいというのもありますが、それ以前に、特にグリット連携の場合、環境価値なしでそのグリーン電力を買った電力会社が、ダブルカウントとかありますけれども、排出のカウントをしなければ二重カウントになってしまう。要するにCO2価値を加味したグリーン電力証書を発行するためには、その発行のバックボーンとなる排出カウントを先にそこでする必要があるわけですから、最初にそこで決めておかないと、買い取る電力会社にとってもリスクになるというのが私の考えであります。
 先に決めるときに、私は必ずしも全国一律でなくてもいいんじゃないかと思っているんですが、ただ、それはそれでかなり時間がかかることでありましたら、その政策目的上、いつまでも検討ばかりしていて決まらないというよりは、早く決めて進んだほうがいいと思います。もしステークホルダーの間で、全国一律ということで、例えば排出カウントをするであろう電力会社さんもそれでいいということであれば、この[1]で話を先に進めて動かしていくべきだと思います。

○新美座長 ありがとうございます。
 続きまして、日比さんお願いします。

○日比委員 ありがとうございます。
 換算係数のところで、地域ごとに電源構成を反映させるのか、それとも全国一律かというところで、これはどっちがいいのかというのはよくわからないんですが、ただ、ここで全国一律が適当ではないかということの理由の書きぶりの問題かもしれませんが、公平性の観点からというのが、いまいちピンとこなくて、むしろ電源係数に合わすほうが公平なのではないかと思います。一律にするなら一律で、それがわかりやすいとかそういう理由にすべきではないかと思いました。

○新美座長 今の点はどうですか、これは重要なポイントで、電源構成ごとに合わせるのがむしろ公平だという御意見だと思うんですが。

○事務局 この案をつくった理由のもう1つが、実際のグリーン電力証書の販売実態の資料、参考資料の2です。実はここで御説明しませんでしたけれども、3ページの、大口受注生産型というところの販売方法のところを御説明したいんですが、現在11社ほどグリーン電力証書を発行しているんですけれども、大体が大口で、受注生産型で販売されているということで、実際に買う側がどの電力会社のやつを使えるかというと、自ら選ぶことはできずに、証書を発行する業者の方が振り分けて、いろいろなところの発電事業者の電力の産地をアロケーションしているので、必ずしもどこのやつを選べるというわけではないんです。そうすると個別の発電事業者別の電源の排出係数を使うと、同じ電力量を買ったにもかかわらず、CO2の削減価値はばらばらになってしまうようなケースも発生します。そういう意味で、同じ発電量に応じたCO2価値を統一したほうがいいのではないかというのが事務局案のもう1つ細かな理由です。

○新美座長 よろしいでしょうか。大体、理由というのは出てきたと思います。ただ、それがいいかどうかはもう少し見ておいたほうがいいということかもしれません。
 山本さんお願いします。

○山本委員 (4)の認証基準・認証機関について、これは参考資料5も割と関係していますけど、7ページの、「第三者による検証が必要となる。この第三者検証は、可能な限りコストがかからず、シンプルなものとして設計する必要がある。」、まずここについて、ちょっと皆さん誤解されているのではないかといつも思うんですけど、検証はあくまでもスキームありきなので、スキームがシンプルであれば検証もシンプルだということで、検証が最初にあるのではない。だから、これはスキームによるものだということで、これは誤っているので見直しをしていただきたいと思います。
 それから、「第三者検証を実施する主体は」と書かれていますけど、これは参考資料5の1に示すようにISO14064-1、これはエンティティー、今JVETSは環境省の自主参加型でやっておるようなエンティティーベースの排出量です。それから、ISO14064-2というプロジェクト、今回のようなVER関係のものがダッシュ2と。14064-3でそれぞれの審査をどうするかが書かれていて、その審査のやり方が書かれているんです。その審査をやる検証機関、審査機関のクオリファイをするのがISO14065ということなので、ここの表現は、主体のほうに力点を置くと14065になります。ということで、記載を直していただきたいと思います。
 それから、参考資料5の図3で、グリーン電力証書発行までのフローを書かれておりますが、あくまでも基本的に14064とか10465に基づけば、要は三権分立でプロジェクト参加者と検証・審査する人と発行する人というのはすべて独立しておかないといけないというところがありますので、その点が非常にキイーになるということをつけ加えておきます。
 それから、あわせて検証機関で一番大事なのは、公平、不偏な判断ができるかということで、コンフリクト・オブ・インタレストというところが一番厳しく問われています。要は利害関係に対して独立した判断ができるか、これが一番重要であって、それができなければ審査する機関としてクオリファイできないというのがまずあります。これは米国の一番大きいクライメート・レジストリ、これは米国の40州がもう既にキャップ・アンド・トレードということで始めようとしており、もう既にISO14065の認定を50機関受けるということで申請を行ったというふうに聞いております。ここで一番重要視しているのがコンフリクト・オブ・インタレストで、これに抵触したらその検証機関はサスペンション、要は資格を停止するか剥奪するという厳しいことをやると書かれておりますので、その点が一番大事だということをあわせて追記しております。
 以上です。

○新美座長 検証について注意すべき点が確認されたかと思います。その辺、どうもありがとうござす。
 ほかに御意見ございますでしょうか。どうぞ、小林さん。

○小林委員 認証機関についてこの説明がありますが、じゃあその認証機関を認定するシステムをどうするかということについては、この資料ではまだ触れられていないんですね。

○新美座長 認証機関の認定をどうするか。

○事務局 参考資料5の一番最後のページの最後のパラグラフのところで、その認証機関を認証するガイダンスを作成中ということで、米国では、先ほど山本委員が御説明したとおりスタートしているんですけれども、日本の場合は、日本適合性認定協会(JAB)さんが参加しているということで、これをベースに議論になるのではないかと考えております。

○新美座長 どうぞ。

○小林委員 この面でもISO14000シリーズとか、それからCDMのDOEとか、そういう物の考え方が入ってくるわけですね。例えばISO14001の場合の認定機関はJABなんですけれども、その他いろいろJABは認定しておりますが、そういうところのイメージからお話になっているわけですね。

○事務局 それをベースに御議論といいますか、ここで御意見をいただきたいところなんですけれども。

○新美座長 よろしいでしょうか。今の点についてコメントがございましたら。
 まだそこは詰め切ってはいないということでよろしいかと思います。これは最終的にはどうするかということも確定していくことになろうかと思います。
 ほかに御意見ございますでしょうか。水野さんお願いします。

○水野委員 ありがとうございます。
 登録簿上の管理のことについてなんですけれども、現状はグリーンエネルギー認証センターさんによって、kWhという単位で管理されているということですけれども、今回、VERとしてトン、CO2という単位の証書というか、権利というか、これの取引等を考える場合には、もしかしたら、これは認証センターさんの状況にもよりますが、VERの登録簿についてはkWhと切り離して。先ほどちょっとお話が出ましたが、kWh、kWhで使う方については、今のままでいいのかもしれませんが、トン、CO2で使う人にとっては別の登録簿で管理して、そこの検証のシステムについても、特にバイオマスだとトン、CO2のところは、若干電力だけでカウントするわけにはいかない部分もありますので、別の検証というか、グリーン電力というkWhの検証とは別の検証が必要になってくるかもしれない。登録簿とセットですけれども、というふうに思います。
 以上です。

○新美座長 ありがとうございます。
 話題を変えようと思っていましたので、ちょうどいいきっかけになりましたので、登録簿と証書の有効期間のほうに論点を移して御議論いただきたいと思います。(3)、(4)についてまだございましたら受け付けたいと思いますが、時間の都合もありますので、論点を移していきたいと思います。
 今申し上げた登録簿の管理の問題、それから証書の有効期間の問題。今、水野さんからは、炭素の形での登録簿を用意する必要があるんじゃないか。電力量だけでも済むような取引の場合はいいけれども、そうはいかない場合もあるんじゃないかという御指摘だったと思いますが、そういうことも含めて、登録簿の管理について御意見ございましたらお願いします。
 確かに、取引ということを考えていったら、何を取引しているのかというのがはっきりしていなければ困るという御指摘だと思います。
 ほかにございますか。証書の有効期間についてでも結構でございますので、御意見がございましたらお願いします。
 証書の有効期間を設けるべきということで提案があって、その期間をどうするかについては、ややオープンな形になっていますが、その点についてはいかがでしょうか。
 先ほど来、この案のところにもありますが、余り無限定なバンキングを認めるというのも、これは制度の本来の趣旨からいくと問題があろうかと思いますが、そういう意味で私は個人的には期間を設けるのが必要だろうと思っておりますので、その点も含めて御意見がありましたらよろしくお願いします。
 水野さんお願いします。

○水野委員 有効期間についてですけれども、この有効期間を設ける理由が、在庫がいつまでもたまっていくことを防ぐということであれば、私はそうではなくてというか、逆にこういったものをふやしていかなければこれからはいけないわけですから、そういったものをふやす制度を導入することにより、その需要をつくり出す方向で考える。もし在庫をたまらせないという目的であれば、有効期間をつけることが回答ではなくて、それをふやす制度をつくることが回答ではないか。
 その上で、こんなことがあるかわかりませんけど、逆に価格を上げるためにはき出さないということがあれば、そういうものを防ぐために有効期間をつけるというのはあるかもしれないですが、基本的にはもっと使わせるような制度を考えていくのが筋じゃないかと思っております。

○新美座長 ありがとうございます。
 おっしゃるとおりですね。むしろこういったグリーンの電力をつくり出すために、資金をたくさん集めるのが必要だと。それをため込んで、いわば投機筋に流さないようにするための手続としての有効期間と。それだけで投機させるというのでは困るということだと思います。理由づけの問題で、在庫が大きくなったら困るというだけでは弱いということだと思います。
 ほかに御意見ございましたらお願いします。
 先ほど向井さんのお話ですと、登録簿で御意見をいただけるということでしたが、ございましたらお願いします。

○水野委員 意見がいろいろあるんですけれども、VER登録簿については、また後の議題になりますか。

○新美座長 論点でいくと(5)と(6)のところで登録簿上の管理の問題で、今とりあえずグリーン電力証書を念頭に置いた議論ということになります。
○水野委員 その前に、事前コメントで私はメールで送ったんですが、エネ庁さんのほうのガイドラインが5月14日に素案が出ていますが、それとのすり合わせは環境省はどういうふうにやっているか知っておきたいんです。かなりダブった議論がここでされておりますけれども。

○新美座長 この点については事務局のほうから説明できますか。

○高橋室長 これについては最初の第1回目でも申し上げましたけれども、必要な調整を行っていきたいと思っております。ただ、私どものほうはあくまでも、きょうもいろいろ議論が出ていましたが、グリーン電力証書そのものの取り扱いの話も出ておりましたが、基本的にはkWhとしてグリーン電力証書として発行されたものを、CO2として使う場合にどういうものが追加的に必要になるかというところに基本的には議論していただいておりますので、そういう意味では重複がないようにしたいと思っております。

○新美座長 では、お願いします。

○遠藤室長 一言だけですけれども、資源エネルギー庁の方で、審議会でグリーン電力証書のガイドラインなど議論していただきまして、先週、最終的に取りまとまったというところで。今も例えば管理システムの話とか出ておりますけれども、そこも重要な論点になっておりまして、今後どのようにちゃんとトレースできるものをつくるか、そういう点も指摘していただいております。また、きょうの資料にも幾つかありましたけれども、例えば温対法の算定・公表制度にどう反映させていくかというのも、民間の方から非常に強い御意見をいただいたところで、環境省さんとも今後よく調整して進めたいと思っております。

○新美座長 ありがとうございます。
 向井さんお願いします。

○向井委員 先週取りまめられたガイドラインの中でも、多分そういう表現になっていると思いますけれども、グリーン電力相当量の表現方法は、キロワットですよね。CO2に換算は、適切な方法で換算するというあいまいな表現のままになっているはずなんですが、その辺は、この検討会ではCO2削減ということを大きな課題としてやっているので、当然CO2換算ということが大きな争点になっているわけですけれども、その辺のすり合わせをどういうふうに考えたらいいでしょうか。

○新美座長 お願いします。

○遠藤室長 今御指摘のように、グリーン電力証書のガイドラインの中では、排出係数は適正なというふうに書いてございまして、これにつきましては、今まさに全国一律のCO2排出係数を使うとかいろいろな議論がありましたけれども、そういう議論を深めていって、我々としては温対法の算定・公表制度に盛り込むというふうに調整していきたいわけですけれども、その際に、今の排出係数の議論などを環境省さんとすり合わせさせていただいて、しっかりした決め方をして。グリーン電力というのはもともとkWhですけれども、それがCO2にしっかり適切に表現できるようにというのを今後調整していきたいと思っております。

○新美座長 よろしいでしょうか。
 ほかに御意見ございましたらお願いします。――特にございませんでしょうか。
 それでは、最後のその他ということで、何かこういう論点もあるんじゃないかということがあれば御意見をいただきたいと思います。
 南川さんお願いします。

○南川地球環境局長 私どもちょっと法案審議等に追われておりまして、いつも出れなくて申しわけございませんでした。おかげさまで、先週ようやく温対法の改正案が国会を通過いたしました。途中で4条ほど修正がございまして、当然、衆参、支配政党が違うわけでございます。当たり前ですけれども、そういうこともあって、より対策を強化する形での修正がまとまって、無事通過したということでございます。
 その中で、法律ができればいいというよりも、これからむしろその指針づくりを含めて大変な作業が出てまいるということでございます。それから、温対法上の配慮事項、特に調整後の数字の問題、調整前と調整後両方出してもらうわけですけれども、調整後の数字をどういう形、どこまで入れるのかということも含めて大変な問題がございます。それから、指針の中でも、事業者の方にどういう対策をとっていただくか、あるいは日常生活におけるCO2削減のためにどういうことをやっていただくかも含めて、これから指針をつくっていくということでございます。
 その中で、カーボン・オフセットの問題は非常に大きなトピックになってまいります。これにつきましては私ども、最初にちょっと私おくれたものですから事務局から説明があったかもしれませんけれども、きょうの参考資料の7と8に、きょう公表します2つの事項について紙を入れてございます。1つが計画設計調査と、それから第三者認定試行事業の実施ということでありますが、率直に申しますと、この問題はいろいろ課題はございますが、やはりラーニング・バイ・ドゥーイングでやっていかないと、何が本当にエフェクティブ、なおかつ正しいか、わからない。どうしても残るわけでございます。そういう意味で試行的にやれることをやってみて、その中でカーボン・オフセットについての信頼感を得ていきたいと思うところでございます。
 この色刷りの紙もございますけれども、カーボン・オフセットフォーラムというグループもございます。こういったグループの助けをいただきながら、私どもとして実証事業を具体的にやってみたいということでございまして、議論だけではなくて、議論と並行して実際のプラクティスも行いたいということで、このシステムについての認知と、なおかつ信頼を得ていきたいというところでございます。
 このカーボン・オフセットにつきましては、あれよあれよという間に、実は人口に膾炙してまいりました。今朝方おくれたのは、総理の検討会に出ておったからでございますけれども、そのアウトプットにもカーボン・オフセットが出ておりますし、また、先週まとまりました自民党・与党の地球温暖化対策推進本部の中間まとめ、具体的に「低炭素社会づくりをどう進めるか」という中にも出ております。これは自民党のホームページに出ておりますから、ごらんいただきたいんですけれども、その中でも、社会システム、意識の変革の中で大きく、カーボン・フットプリントやカーボン・オフセットが扱われております。
 若干早口でその分だけ紹介しますと、カーボン・オフセットにつきましては、企業、個人や公的主体が自分で削減できなかった排出について、例えば自然エネルギー等を活用して、温室効果ガスを削減する「カーボン・オフセット」を促進するということで、推進法の制定も視野に入れつつ、公的主体による「カーボン・オフセット原則」の確立と「カーボン・オフセット計画」の策定、カーボン・オフセットに使用できるクレジットの範囲や認証手続、会計処理、税務処理等について環境を整備する。
 オフセットの対象となるクレジットとして、我が国の国際約束の遵守に資する森林クレジットが活用できるよう、「国内森林CDM」制度を設け、資金が林業支援を通じて地域活性化に資する仕組みを構築。
 オフセットのための良質なクレジットの供給が確保されるよう、取引市場を整備。
 外国企業からの供給を得ることを可能とするため、温対法を改正し、我が国登録簿への口座開設を外国企業にも認めることを検討。
 海外におけるCO2削減事業からのクレジットの活用を安定的に、かつ合理的な価格で進められるよう、海外事業への投資にJBICなどの金融支援を実施。
 あるいは、国等によるカーボン・オフセット活用の率先実行に必要な費用について予算の流用を認める。民間のオフセットを奨励するため、オフセット・クレジット調達費用の税務処理指針を明確化、等々でございます。
 これは一部でございますが、こんなふうに実は出ております。そういう意味で大きく社会の関心がこういった方向に動いておりますし、総理が言われました低炭素革命の一環として、このシステムが大きく動いていくと思います。当然この問題は国内だけで論ずる問題ではございませんので、私どもとしても、この問題で特に先行しているイギリスの環境省と連携したいと考えております。両国の環境省で連携する中で、できるだけ国際スタンダートについても実現するようなことを考えていきたいと思うところでございます。したがいまして、この検討会でもいろいろ御無理をお願いしておりますけれども、さらなる検討を引き続きお願いしたいと思うところでございます。
 とりあえず、現状は以上でございます。

○新美座長 どうもありがとうございます。
 今南川さんからの御説明、御報告の中で御質問がありましたら、確認も含めてあったらどうぞ。
 非常に大きな動きが出てきているということの御報告だったと思います。
 では、小林さんお願いします。

○小林委員 ちょっと聞き漏らした感があったんですけど、国内CDM制度云々というのがございましたね。国内森林。

○南川地球環境局長 国内森林CDMということを設けてはどうかということで、要はカーボン・オフセットの中でいろいろなCDMを検討して、それはどういう性格にするのかも含めて、よく考えろと。その中で特に森林問題を考えることが、言ってみれば証券を買うということだけではなくて、具体的な国民の努力が目に見える形のCDMをぜひつくっていくべきだという論議はございます。
 というのも、お金のやりとりは大事なんですけれども、要は証券の売買ということだけでなくて、それ自身がいろいろな方の行為、汗による活動を通じて、国内CDMとして動くようなシステムを考えれば、この制度自身がもっと生きるし、幅広く考えるべきだ。その一環として、特に地域振興、山村のことを考えた場合に、実際に吸収量の増大ということもあるわけですから、国内CDMの中に森林CDMということをひとつ念頭に置いてはどうかという御指摘だったと思います。

○小林委員 どうもありがとうございます。
 私は大いに結構なことだと思いまして、この委員会でも当然今後、森林吸収源をどうするかを検討されると思うんですけれども、よろしくお願いしたいと思います。

○新美座長 ありがとうございます。
 ほかにございませんでしょうか。

(3)その他

○新美座長 なければ、環境省のほうからお願いします。

○高橋室長 最後に、事務的に。今局長から御説明がありました参考資料7、8でございますが、特に7については、きょうからモデル事業を募集するということで、全国8県ほどで予定してございますが、民間、地方自治体、NPO等からの御提案を今後募っていきたいと思っております。また、資料8の方、特にVERの認証・管理試行事業につきましては、この検討会でも大変関連が深いものかと思っております。実際に、高知県の間伐材を使ったバイオマスエネルギーという事例が動いておりますので、そういう具体的な事例を取り上げまして、具体的なVERの認証の基準体制を試行的に動かしながら、この検討会にもフィードバックしていきたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 最後に、このオフセットとは別でございますけれども、先月5月20日に、環境省の検討会におきまして、「国内排出量取引制度のあり方」という中間まとめを行いました。その資料について、参考資料も一体として冊子にしたものを会場の外に用意しておりますので、御関心のある方はお持ち帰りいただければと思います。
 次回の検討会は、7月29日火曜日の15時から17時、場所は未定でございますけれども、予定してございますので、よろしくお願い申し上げます。
 以上でございます。

○新美座長 それでは、第3回の検討会をこれにて終了したいと思います。
 本日は、お忙しいところどうもありがとうございました。

閉会