環境省地球環境・国際環境協力カーボン・オフセットカーボン・オフセットに用いられるVERの認証基準に関する検討会

カーボン・オフセットに用いられるVER(Verified Emission Reduction)
の認証基準に関する検討会(第1回)議事録

平成20年3月17日(月)

於・中央合同庁舎5号館22階第1会議室

開会
議事
 (1)検討会の設立趣旨について【資料1】 
 (2)海外のVERの検証基準の具体例の紹介【資料2−1〜4】
 (3)自主参加型国内排出量取引制度における排出量のモニタリング・算定&検証
 (4)日本のVER:グリーン電力証書の仕組みの紹介【資料4】
 (5)その他
閉会

開会

○高橋室長 お待たせしました。定刻を過ぎましたので、ただいまから第1回カーボン・オフセットに用いられるVERの認証基準に関する検討会を開催させていただきます。
 本日の検討会は公開とさせていただいております。

環境省挨拶

○高橋室長 では、開会に先立ちまして、南川地球環境局長より一言御挨拶を申し上げます。

○南川地球環境局長 皆様、お忙しいところありがとうございます。今回はメンバーもかわりまして、できるだけ多くの先生方に参加していただこうと思って調整しましたら、こういう時間になってまことに申しわけございません。私どもも実はきのうまで千葉でG20の国際会議をやっておりまして、週末も余り休まないで働いているような状況でございます。いろいろ御迷惑をかけますけれども、ぜひともよろしくお願いしたいと思います。
 カーボン・オフセットは、2月に「指針」をおまとめいただきました。資料にも入っていると思います。大変反響がございました。今回はこの指針を受けまして、その中で特に大きな宿題とされておる認証基準、Verified Emission Reductionの認証基準について、ぜひ御議論いただきたいということでございます。
 カーボン・オフセットは、片仮名、英語そのものなんですけれども、かなり多くの方に認識されてきたと思います。ですから、今これを言っても違和感がなくなってきたと思います。そういう意味で非常に期待もされておりますし、この指針が出るのにあわせまして、また民間企業のほうでも工夫をいただいておるということでございます。ビジネスの活力を生かすためにも、私どもとしてはきちんとした認証というものをどうするのかということについての詰めを行っていきたいと思うところでございます。
 カーボン・オフセットを実施する際に、標準的なものは海外のCDMを買ってくることが多いんですけれども、もう少し目に見えるところでの結果が出るようにしたいという意見も相当強うございます。したがいまして、例えば環境省で実施していますが、自主参加型の国内排出量取引の排出枠を余ったところについて買うということでの自主排出取引とのリンケージとか、あるいはグリーン電力証書を購入するとか、そういったこともオプションとしてあるように思います。
 それ以外に、できるだけ汗をかいてそれに貢献したい、あるいは知恵を出してそれに貢献したいという方々も多うございます。特に自治体などではなかなか予算に組めない場合が多いわけでございまして、そういうときにどうするかと考えますと、例えばきょうは委員の方しかお配りしていないんですけれども、先月だったと思いますが、私ども地球温暖化の一村一品運動の大会を行いました。一村一品大作戦ということで行いまして、北は北海道から沖縄まで47の代表に出ていただいて、そして審査員が鑑定家の中島誠之助さんという方を筆頭に、審査をいただきました。その中で具体的にその審査をいただいて、賞を出したということでございます。
 それにつきましては全国で1000を超える応募があったということで、いかに温暖化問題で自らの知恵と汗で地域に貢献し、なおかつ地球にも貢献したいということが大きいか、私も非常に痛感したところでございます。随分いろいろな知恵がございました。したがって、こういったものを何らかのカーボン・オフセットに生かしていけないかということも、このカーボン・オフセットを広めるためには非常に大事なことだと思います。
 ただ、問題は、ついついずさんな運用になってしまうことも危惧されます。私ども実際にきのうまで千葉で行いましたG20においても、飛行機からの排出も入れて全体で431トンの温室効果ガスが出ていることを把握しておりまして、どれだけ埋め合わせるかは実はこれからでございます。
 実は431のうち約330が飛行機関係でございます。飛行機自身は別に会議がなくても飛んでいるような定期便でございますので、どうするのかという議論、カウントをそもそもするのかどうかというのはありましたけれども、あえてカウントした上で、どれだけ埋め合わせるかについては、別に全部埋め合わせようというところまで行かなくていいじゃないか。全部埋め合わせるよりも、きちんとやったことが評価されるような、固く言えば認証されるようなことであるほうが意味があるだろうということで、その431を全部埋め合わせるというよりは、何ができて何ができないかということをきちんと詰めていきたいということで、また国民の方にも説明していきたいと思っております。
 そういう意味で、このカーボン・オフセットの信頼性を得るためには、その認証をどうするのかということが非常に大事だと思いますし、これがうまくいくことによってカーボン・オフセット自身が一つの大きな動きになるだろうと思います。そういう意味でかなり細かな作業を要しますけれども、ぜひとも委員の方々のお知恵をかりて、いい制度にしていきたいと思うところでございます。どうぞよろしくお願いします。

○高橋室長 ありがとうございました。

委員の紹介

○高橋室長 それでは、検討会の委員の御紹介をさせていただきたいと思います。
 着席順でございますけれども、東北大学の明日香委員でございます。
 環境エネルギー政策研究所の飯田委員でございます。
 東京都環境局の小原委員でございますが、きょうはちょっとおくれて出席いただくことになっています。
 日本大学大学院の小林委員でございます。
 ソニー株式会社の冨田委員でございます。
 ビューローベリタスジャパン株式会社の仲尾委員でございます。
 コンサベーション・インターナショナルジャパンの日比委員でございます。
 財団法人地球環境戦略研究機関の水野委員でございます。
 株式会社日本環境取引機構の向井委員でございます。
 財団法人日本品質保証機構の山本委員でございます。
 最後、明治大学法科大学院の新美委員でございます。
 検討会の座長でございますけれども、前回のオフセットのあり方検討会でも座長をしていただきました、新美先生に引き続き座長をお願いしたいと思っておりますけれども、いかがでございましょうか。

〔「異議なし」の声あり〕

○高橋室長 それでは、新美先生よろしくお願い申し上げます。

○新美座長 おくれて来て御迷惑をかけました。申しわけありません。南川局長のお話を伺ってと思っておりましたが、日ごろから南川局長はこの問題に対して、大変な熱意と意欲を持っていらっしゃるということは常々伺っておりますので、それにこたえられるようにこの検討会も進められればと思います。
 それでは、最初に、事務局から資料の確認をお願いしたいと思います。

○事務局(竹田) それでは、資料の確認をさせていただきます。
 お手元の資料の議事次第の次に委員名簿がございます。それから、資料1としてこの検討会の趣旨説明の資料です。資料2が幾つかありまして、資料2−1が「我が国における主なクレジットの概要」という資料、資料2−2がA4横置きの「主なVER検証・認証基準一覧」でございます。資料2−3としてVER認証基準の詳細な説明資料、2−4としてついこの間出ましたWWFのオフセット・スタンダードの資料の概要について、資料3としてJVETS、日本の自主参加型国内排出量取引制度の概要の資料、資料4として飯田委員に発表していただきます「グリーン電力証書の仕組みの紹介」でございます。
 それから、委員限りの配付でございますが、先ほど局長から御説明のありました「一村一品大作戦事業の実施について」という資料と、2月にまとめました「オフセットのあり方について指針」でございます。それから、パンフレットになりますが、3月26日に開催されるカーボン・オフセットとコベネフィットの京都メカニズムのオープンセミナーの案内を添付してございます。
 以上でございます。過不足があれば事務局までお願いします。

○新美座長 よろしいでしょうか。お手元にそろっておりますでしょうか。
 それでは、どうもありがとうございます。

(1)検討会の設立趣旨について【資料1】

○新美座長 それでは、議事に入りたいと思いますが、最初に、資料1の「カーボン・オフセットに用いられるVERの認証基準に関する検討会」の設置について、御説明をお願いします。

○高橋室長 それでは、資料1をごらんいただきたいと思います。この会議の設置の背景、趣旨ということでございます。
 まず検討会設置の背景でございますが、「カーボン・オフセットとは」ということから書いてございます。御案内のとおりでございますが、できるだけ排出量が減る努力をした上で、どうしても排出されるCO2について排出量を見積もり、それに見合った削減活動、吸収活動に出資等することにより、排出されるCO2を埋め合わせるという考え方であり、欧米では既に始まっております。日本でも、カーボン・オフセット年賀状初めさまざまな取り組みが始まってきている。ことしが京都議定書の第1約束期間とうことで、さまざまな新しいサービス・商品等も計画されていると聞いております。
 このオフセットについては、個人あるいは企業が自ら主体的に削減努力を行う、それを促進することで効果があるということで、特に業務、家庭部門等の取り組みを促進することが期待されるわけでございますが、他方で、英国等において、オフセットしたつもりが実質的なCO2削減に結びついていなかったという事例も指摘されているということで、昨年9月に「カーボン・オフセットのあり方に関する検討会」を立ち上げまして、ことし2月に、「我が国におけるカーボン・オフセットのあり方について(指針)」を取りまとめております。きょう委員の先生方には、この「指針」を配付させていただいております。
 私どもとしては、この指針を踏まえて、我が国におけるカーボン・オフセットの適切な推進について取り組んでいきたいと思っているところでございますが、その1つの課題として、この検討会において、この目的にあるように、カーボン・オフセットに用いられるクレジットの中で、京都クレジットであるとか、もう既に国際的にもルールが決まっているもの以外のさまざまなクレジット、「VER」と言っておりますが、そういうものの満たすべき基準について検討していこうということでございます。
 具体的には、削減・吸収の確実性であるとか永続性、あるいはダブルカウントがないという一定の基準を満たしているものを使う必要があるということで、この検討会においては、VER(Verified Emission Reduction)のあり方、その検証・認証、VERの信頼性を確保するための仕組みについて検討いただければと思っております。
 主な検討事項でございますが、簡単に、当面考えられる検討の項目を書いてございます。本日の議題にございますように、海外のVERの具体例のレビュー、日本国内の具体例。具体的には自主参加型の排出量取引制度、あるいはグリーン電力証書という取り組みについてのレビュー。そういうレビューを踏まえて、カーボン・オフセットに用いられるVERのあり方について具体的な検討をしていただく。その際には、グリーン電力証書、吸収源のVER、その他、項目別に御検討いただければと思っております。
 そういうことを踏まえて、VERの信頼性を確保する仕組みを我が国において構築していく必要があるだろう。それから、ダブルカウントという話もございましたが、そのVERを管理するための登録簿(レジストリ)による管理のあり方も検討の範囲に含めたいと考えております。
 簡単でございますが、以上でございます。

○新美座長 どうもありがとうございました。
 それでは、ただいまの説明について質疑応答に移りたいと思います。発言される方は名札を立てていただいて、順次私の方から当ててまいります。どうぞ御自由に御発言ください。
 小林さんお願いします。

○小林委員 後ほど説明があると思いますが、大まかなスケジュール、いつごろまでにこの検討をするのか、もしアイデアがありましたら。

○高橋室長 詳細なスケジュールはまだ必ずしも固まっておりませんが、きょう全体的な内外の事例をレビューしていただいた上で、次回以降具体的なものについて検討を深めていただきたいと思います。当面私どもで考えているのは、既に動いておりますので、まずグリーン電力証書を取り上げたいと思っております。それから、地方自治体等でも検討されている吸収源のVERについても具体的な事例を取り上げて検討していきたい。その後、それ以外のVERも取り上げて検討をさらに幅広くやっていきたいと思っております。
 私どもとしては、そういう個別の具体的な事例について順次アウトプットを出すとともに、それと並行して、これから新しく出てくるものもあるかと思いますので、全体に通ずるような基本的なあり方、考え方もあわせて整理していきたいと思っております。

○新美座長 よろしいでしょうか。
 どうぞ、仲尾さんお願いします。

○仲尾委員 聞き逃したのかもしれませんが、この検討会は何回ぐらい開いて、大体いつごろまでに結論を出す予定なんでしょうか。

○高橋室長 前回の指針のときも少し御議論いただきましたけれども、現時点では月1回程度のペースで、一応11月ぐらいまでには一通りのレビュー、検討をまとめるということで考えております。ただ、やってみて非常に深みにはまることもあるかもしれませんので、当面の予定ということで今考えております。

○新美座長 11月を一応目標にということですね。
 飯田さんお願いします。

○飯田委員 ここで取り上げられる事例の中で、今現実にかなり大規模に動いているのはグリーン電力証書だと思うんですが、自主参加型の方は国からの補助金という形で、経済取引行為がまだないと思います。という関連で言うと、いわゆる地球温暖化対策法とのリンケージについては、どのような形で事務局というか環境省の方では考えておられるかということをお伺いしたいんです。

○高橋室長 温暖化対策法とのリンケージ、例えば算定報告等かと思いますが、とりあえずこの検討会では、カーボン・オフセットで使うVERのあり方ということで検討していただきたいと思っております。それが温対法との関連でまた活用できる部分はあるかと思いますけれども、温対法自体はまた別途の場で検討することになるのではないか。関連する部分は十分活用していきたいという考え方でございます。

○南川地球環境局長 ちょっとつけ加えますと、今温対法の改正法を国会に出していまして、その中で法文には明示しておりませんが、例えばCDMを買ったことについては、それを配慮する形の算定報告もある。ですから、もとの生の数字とCDMなどを購入した場合の排出源の数字と、両方出していただけるようにしたいと思っております。その中で、できれば私どものつもりとしては、CDMだけではなくてグリーン電力証書を買った者についても、算定報告の中で調整後の数字としてそれもお出しいただけるようにしたいと思っております。
 もう1点は、今度、削減のための指針を新しく政府でつくることにしています。これは2種類ありまして、1つは業種ごとの生の削減をどうするかということでのある程度望ましいレベルで、ここまではぜひ業種ごとにやってほしい。これは製造業からオフィス、レストラン等を含めて企業に対する指針をできるだけ細かく出したいと思っておりますが、それにプラスしてもう1つ指針をつくるということで条文上整理したのは、民生の個人の努力、家庭を中心とした個人の努力に対して、企業がどういう協力ができるかということもその中で明示したい、そういう指針もつくりたいと思っております。
 それには、例えばエコポイントの活用もあります。それからカーボン・オフセットも、これは役所の告示になりますが、その中でカーボン・オフセットも、企業が行っていただきたい努力の指針に入れたいと思っております。どの程度書けるかはこれからですが、それをしっかりやるためには、私どもとしては告示の中にしっかりカーボン・オフセットを書き込んで、ある程度具体的な中身がわかるようにしたいということであります。したがいまして、2月1日にいただいた指針を受けとめた形での法律に基づく指針にできるだけしていきたいと考えております。

○新美座長 どうもありがとうございます。
 どうぞ、山本委員。

○山本委員 今回の検討の対象範囲なんですけれども、海外で今回クレジットを生み出して、オフセットする先が海外の場合も考えられているんでしょうか。範囲がどこまでかということでお願いします。

○高橋室長 VERが発生する場所という意味であれば、国内、国外両方を想定しています。オフセットする主体は国内、日本の企業なり日本国の国民がオフセットするときに使うということを想定しております。

○新美座長 よろしいでしょうか。
 それでは、明日香さんお願いします。

○明日香委員 私も確認なんですが、この前の委員会では何らかの認証、ラベルみたいなものをイメージとして政府がつくるという話で終わったと理解しているんですが、今回はそれを踏まえて、もうちょっと具体的にどういう基準か。それともそこら辺は、またゼロからある程度議論することになりますでしょうか。

○高橋室長 この検討会のマンデートとしては、先生おっしゃられた指針の中でいろいろな課題がございます。ラベルということもございましたが、ラベルというのは基本的にオフセットそのものの品質という意味だったと思いますが、この検討会ではクレジットのクオリティーという部分に議論は限定していきたいと思っております。

○新美座長 オフセットがきちんとできたかどうかはラベルの問題で、クレジットがきちんとしたものであるかどうかをこの検討会で固めていこう、詰めていこうということでございます。よろしいですか。
 ほかに。お願いします。

○向井委員 民間企業の立場からすると、国として二重の基準が発生すると非常に困ったことになるので、省庁間の縄張り争いというのは御免こうむりたいわけですが、今総合エネルギー調査会で、グリーン電力証書について2月から検討が始まっていると思うんです。きのう現在では、まだ議事録は公開されておりませんけれども、どこまでの議論が進んでいるのかわかりませんが、グリーン電力証書に的を絞ってスタンダードをつくろうとしている。そうすると環境省サイドと経産省というかエネ庁さんサイドと、どこかですり合わせをしてもらわないと困ったことになるんじゃないかと思うんですが、その辺はいかがでしょうか。

○高橋室長 その辺は、そういう検討がされていることは承知しています。詳細はまだはっきりわかりませんけれども、必要な部分についてはすり合わせというか調整していくということだと思います。私どものほうはCO2にどう換算するかというところを中心にやっていきたいと考えております。

○新美座長 冨田さんお願いします。

○冨田委員 先ほどのラベルの質問と同じなのかもしれませんが、これはクレジットのベリフィケーションの話だと思うんですが、割り当てられる側の認証基準については、同様な検討会か何かで並行して検討されているんでしょうか。

○高橋室長 今おっしゃられたのは、オフセットする人が出している排出量、クレジットで埋め合わせる先のほうですね。

○冨田委員 そうですね。

○高橋室長 それについては、そういうものを効果的、簡便に把握するための手法、私どものほうでは「CO2の見える化」と言っておりますけれども、そういうものは別途進めていきたいと思っております。ただ、そちらのほうは直接売買されるものではありませんので、このVERほどの厳密性は要らないかもしれませんが、ただ、そういうものが効果的に把握できることはオフセットを進める上で大変重要だと思います。それは別途、見える化を推進する中で、いろいろな手法などを整備していきたいと思っております。

○新美座長 よろしいでしょうか。
 それでは、小林さんお願いします。

○小林委員 先ほど温対法の改正との関係について局長のほうから御説明がありましたが、今後の委員会の中でも結構なんですけれども、今回の改正のポイントが幾つか出ております。その中で、どの条項が具体的にカーボン・オフセットにかかわってくるのか、私は大変興味のあるところなんです。今でなくても結構ですが、例えばさっきおっしゃった排出抑制指針というのは21条だと思うんですが、その中でどういうふうになるのか。それから、CDMのクレジットの扱いなどもこの中に入っていますが、もしできれば、今後で結構ですけれども、逐次御説明願えればと思います。というのは、さっきおっしゃったように、法律の中でどう生かすかというのも私は大事なポイントではないかと考えております。

○南川地球環境局長 いずれにしても、法律に基づいてできるだけ書きたいと思っております。それが政府として混乱しない1つの大きな方法だと思います。中身をどう書くかはこれからですけれども、現状で私どもで考えていること、条文上どう書いているかを含めて、次回御説明をさせていただきたいと思っております。

○新美座長 ほかによろしいでしょうか。仲尾さんどうぞ。

○仲尾委員 そうすると立ち上げようとしている検討会は、このVERの検討会と、見える化の検討会と、あとラベルの検討会も入るということで、3つということでいいんでしょうか。

○高橋室長 見える化については、特に検討会を立ち上げるということではなくて、今いろいろ事例の収集もしていますけれども、そういうものを整理して情報提供していきたいと思っております。ラベルについては、いずれそういう場は必要かと思います。今すぐできる対策はございませんけれども、順次やっていきたいと思っております。

○新美座長 よろしいでしょうか。

(2)海外のVERの検証基準の具体例の紹介【資料2−1〜4】

○新美座長 それでは、議題が非常に多くて時間も限られておりますので、次の議題に移りたいと思います。続きまして、「海外のVERの検証基準の具体例の紹介」をお願いします。

○事務局(竹田) それでは、事務局から御説明させていただきます。時間がございませんので要点だけ御説明します。
 まず資料2−1「我が国における主なクレジットの概要」ということで、ここでは、この検討会で議論していただく国内で想定されるクレジットを幾つか紹介しております。1つは京都クレジットで、皆さん御承知かと思いますけれども、クリーン開発メカニズムのプロジェクトから発行されるクレジットでございます。
 2つ目が、自主参加型国内排出量取引制度(JVETS)で用いられる排出枠ということで、細かく言うとJPAとjCERという2つがございます。
 3つ目、それ以外のということになりますけれども、先ほどから出ておりましたグリーン電力証書とか、吸収源のクレジットとか、いろいろな分野の吸収源プロジェクト、国内外問わず、それに対する削減・吸収量をあらわすクレジットがございます。
 これ以降御説明するクレジットの検証・認証方法でございますけれども、次ページの図で簡単に御説明したいと思います。上がCER、CDMのほうのクレジットの発行、管理までの流れを示した図でございまして、下がJVETSのフローでございます。JVETSについては、後ほど環境省のほうから御説明がありますので、省略させていただきます。
 後で御紹介する海外事例を比較検討する際のポイントを幾つか、上の図1を使って御説明したいと思います。
 全体の流れは、プロジェクトの計画立案から順番に、有効化審査、登録、モニタリング、検証・認証、発行となっています。まずプロジェクトの計画立案をしたPDDをプロジェクト実施者が作成した後、有効化審査なんですけれども、これが第三者検証機関によって、正しいかどうかを評価、判断するという流れになります。
 この評価の結果を踏まえて、右のCDM理事会のほうですが、事務局のほうでこの報告に不備がないかを確認して、登録が決定するということで、実施者以外にまず第三者検証機関とCDM理事会が関与する。
 その後、実際にプロジェクトが実施されまして、モニタリングした後、その検証・認証というプロセスになるんですけれども、真ん中にございます上の有効化審査とは別のDOEが、小規模ではないですけれども、実際の検証・認証を行って、また再び右のCDM理事会のほうで、その報告が完全かどうかを決定して発行されるということで、かなり第三者が立場をかえてチェックするという厳しい審査になっております。
 それから、噴き出しで幾つかグレーのハッチで紹介していますけれども、各プロセスごとにきちんと、マニュアルが整備されているのがCDMの特徴です。
 VERの議論、これから御紹介しますが、これとどこまで同じようにするのか、あるいはどこを簡略化するのかでそれぞれの特徴がございますので、それを御紹介したいと思います。
 資料2−2が「海外の主なVER検証・認証基準一覧」でございまして、十数個ございますが、本日はこのうち5つぐらいを御紹介したいと思っております。
 主な検証・基準の一覧を横でずっと項目別に見ていただければと思うんですが、特にCDMを補完する意味で、上から3つ目のコベネフィットを焦点としているか。これはCDMの問題となっている、地域とかテーマの集中を補う部分でいろいろと工夫されている部分でございます。
 それから、オフセットの検討会でも御紹介しましたが、VERダブルカウントというのはかなり大きな問題にされておりまして、その2つ下のレジストリ制度ということで、そのダブルカウントを防止するためのレジストリの開発・運営が最近、急速に進んでいるのが特徴の1つでございます。
 それから、後で御紹介しますが、有効化検証機関も第三者を幾つ設定しておりまして、その追加性の証明・評価についてもCDM同様行うというスタイルになっています。
 コベネフィットと関連しますが、森林の吸収源をスコープとしているかというのも1つ整理させていただいております。
 このうち資料2−3のほうで、ゴールドスタンダードとVCSとVER+とCCBとVOC、Sなどについて簡単に御説明したいと思います。先ほどの資料1の裏の図を見ながら御紹介させていただきますが、まずゴールドスタンダードでございます。2ページの上にゴールドスタンダードの図がございます。基本的にはCDMとコールドスタンダードは似たようなスタイルで、そのプロジェクトのPDD立案から登録までも第三者検証機関が関与するし、ゴールドスタンダード事務局がそのプロジェクトの登録の確認をする。ちょっと「確認」の文字がなくなっていますが、確認するということでございます。
 それから、有効化審査と異なる第三者検証機関がクレジットの検証を行うということで、この一連のプロセスは全部第三者が異なるというのが、ゴールドスタンダードの厳しいというか、有意義なところだと聞いております。
 これ以外にも、独自のガイドラインを設置しているところでございます。
 特徴的なものをかいつまんで御説明しますと、このコールドスタンダードのスコープというのは、3ページの真ん中の対象範囲のところで、再生可能エネルギーと、エネルギー効率向上プロジェクトに限定しているところが特徴でございまして、現状のCDMの補完的なところを補完しております。
 それから、次のページのその他のところが特徴でございまして、通常のCDMとは異なって、そのプロジェクトが持続可能な開発に貢献しているかを評価する仕組みがあるというのが独自の特徴でございます。1つが持続可能性評価表を用いたチェック、それから、環境評価の実施チェック、ステーク・ホルダー・コンサルテーションの基準チェックと3つの手法で評価するというのが大きな特徴でございます。
 続きまして、6ページがVCSの概要でございます。同じようにプロジェクトの計画立案からのフローチャートを示していますが、VCSの特徴は、スピードとコストを軽減する意味で、第三者検証機関の有効化審査とプロジェクトの登録、それから検証のところを外部の同一機関がやってもいいというのが1つの特徴でございます。それ以外にも、プロジェクトのホスト国も、途上国以外の例えば先進国のプロジェクトも対象にしているということでございます。
 開発・運営機関の役割と特徴で見ますと、インターナショナル・エミッション・トレーディング・アソシエーション(IETA)が主体となっている認証基準でございます。この基準は2007年11月に公表されたということで、追加性とかCDMに準じているということなんですが、どの程度厳しいのかは現状、不明なところでございます。
 それから、10ページ目に飛びます。VER+の基準でございます。これも特徴的なところだけ御紹介します。フロー図の中のプロジェクト有効化審査とクレジットの検証という2つが同一機関がやってもいいということで、ここがCDMと違うところでございます。ただ、VER+はプロジェクト登録、右のところですが、ここについては事務局がやるということで、この辺がVCSとちょっと違うところでございます。それから、登録費用とかCER分配の2%みたいなものがないということで、コスト的にもかなり安価にできるというのが売りだとしております。実際に第三者検証機関としては、ツフがやるということで、民間一手でやるのが特徴になっています。
 それから14ページ、CCB基準でございます。これは森林の吸収源に特化した認証基準ですが、実際には最後のCO2の定量化のところをしない。実際にはこれ以上の認証をしないことで、ここについてはVCSとかVER+を使ってほしいということをおっしゃっていましたが、ここがないというのが特徴になっています。このCCBも先ほどのあれと同じなんですけれども、17ページ、実際プロジェクトの検証基準を定量化しているのが特徴でございまして、共通部門とか各部門ごとに点数をつけていきまして、それの合計で、一番上に書いているゴールドとかシルバーのランクづけをするのが特徴でございます。
 19ページは、VOSという基準ですが、これはほぼCDMと同じです。まだ余り中身は公表されていないので不明な点が多いんですが、脚注にも書いているシティーグループとか、モルガンスタンレーとか、金融機関が中心となってつくった基準で、今後利用が進むのではないかと言われているものでございます。
 以上で資料2−3は終わりですが、最後に、ついこの間WWFのスタンダードの比較分析した報告書が出ましたので、資料2−4で簡単なポイントだけ御説明します。
 2ページの表に要点を整理していますが、ゴールドスタンダードから幾つかポイントだけ御説明しますと、ゴールドスタンダードについては、先ほどフロー図でも御説明しましたとおり、追加性の証明と、第三者認証と、CDMの理事会に準じた承認機関があるという3点を満たす唯一のワンダーリー基準ということで、海外ではカシミアのセーターというふうに言っていますが、一番厳しくて、費用もかかってしまうという基準でございます。
 それから、VCSの2007につきましては、先ほど御説明しましたとおり多くの作業、検証プロセスを外部委託する。しかもそれを同一機関がやってもいいというところで、外部に損を与えるのがマイナス面ではないかという指摘がしてあります。
 それから、VER+については、ツフが実際の審査をほとんどやっていくわけですが、それが常に独立性が維持できるのかどうか判断するのが難しいというコメントがあります。それから、VER+は途上国だけではなくて先進国も対象にしていますので、先進国、アネックス1でのダブルカウンティングの問題とか、幾つか技術的な課題が指摘されています。
 あと先ほどの表にはなかったんですが、CCXに関するコメントも載っておりまして、CCXですと不耕起農法、34号は農地管理の活動なんですが、不耕起農法の追加性が欠如しているとか、幾つか技術的な課題が指摘されております。
 あとは省略させていただきます。
 以上でございます。

○新美座長 どうもありがとうございます。
 それでは、ただいまの説明につきまして質疑応答に移りたいと思います。発言の方は例によって名札を立ててください。
 どうぞ山本さん。

○山本委員 資料の確認なんですが、資料2−3の4ページの[4]のその他で、ゴールドスタンダードでは、通常のCDMとは異なり、プロジェクトが持続可能な開発に貢献しているか評価する仕組みがあるというのは、基本的にCDMは持続可能な開発に貢献しなければいけないと決まっているんですね。ここはちょっと表現が違うのではないかと思います。

○事務局(竹田) チェックの内容が異なるということで御紹介していますので、後で調べて回答させていただければと思います。

○新美座長 その辺は後ほど調べた上でということで。
 ほかにございましたらどうぞ。明日香さんお願いします。

○明日香委員 今の御質問なんですけど、持続可能な開発は何かでいろいろ議論があって、ある意味では、それぞれ好き勝手に定義してやっている世界なのかなと思います。
 ちょっと質問は、実際にお金が幾らぐらいかかって、だれに払って、払われた人は何をどう追加的にやるかという質問なんですが、CDMの場合はバリデータにバリデーションの費用を払って、例えばゴールデンスタンダードでお願いしますと言うと、ちょっと多目に払ってバリデータは多めに仕事をするんだと思うんですけれども、そこら辺は具体的に、ゴールデンスタンダードの場合はこのくらいで、ほかの場合はどうだとか、何かそこら辺の情報があれば教えていただきたいんです。

○事務局(小沼) 資料2−4のWWFのレポートには各コストがまとめて載っているんですけれども、今回お出しした資料2の中には入れておりませんが、レポートの本体には各スタンダードごとの価格内訳みたいなものが載っているので、追ってまた資料で。

○新美座長 それは後ほどということでよろしいですか。
 ほかに。水野さんお願いします。

○水野委員 詳細な調査をありがとうございました。できれば作業が1つ追加になってしまうかもしれませんが、このVERを検討する目的にもよると思うんですが、各VERとCDMを比べてどっちが対象は広いのか。どのVERもHFCを除いているんですが、HFCを除いて全く同じことをやったときに、CDMとしてはOKだけれども、VERにならならい。ゴールドスタンダードなんかはそういう場合があると思うんですが、他方で、CDMにはならないけれどもVERにはなる。レッドとかバイオガスのカウントなんかもそうだと思います。コールドスタンダード以外は、大体広げる方向にあると思います。アネックス1で大丈夫なクレジットだったり。
 恐らくここで議論しようとしているのは、私の理解では、ゴールドスタンダードみたいにさらにCDMより厳しいかどうか別にして、セレクションするという考えよりは、広めに拾っていくということであれば、むしろゴールドスタンダード以外のVERがどういうことになっているかというのを詳細に調べたほうがいいのかなと思います。ただし、ゴールドスタンダードも実はCDMにはならないところもカバーしている部分があるので、例えばCDMの登録前のクレジットを認めたりしていますから、常にゴールドスタンダードは、CDMの集合の中にいるわけではないと思うんですが、この対象範囲のところをもう少し詳細に知れば、このVERをどのように活用していくかという議論にも直結するのではないかと思います。
 以上です。

○新美座長 よろしいですか。
 明日香さんお願いします。

○明日香委員 今のお話に関連してなんですが、私はCDMのゴールドスタンダードの担当者に聞いたことがありまして、彼がVERで目をつけたのは、アメリカ市場だったというときに彼はその話をしています。だから、広げるという意味で、アメリカというのがまずWWFのゴールドスタンダードのCDM担当者にはあったようです。でも、今はアメリカからほかにも広がっていると思います。

○新美座長 ありがとうございます。
 どうぞ。

○山本委員 先ほどの明日香委員のことにも関連しますが、持続可能性とか、1つは国のホスト国とか投資国の関与。基本的にCDMの場合は2国間なんで、ホスト国政府が持続可能性をOKと言えば、承認書をもらえば持続可能性があるというふうに判断するわけです。ここで検討されているのが、国の位置づけはどういうふうになっているかを少し入れていただければと思います。それぞれの仕組みの中で、国の関与が承認しているのとか、CDMであれば当然投資国、ホスト国の承認がなければ成り立たない話ですし、その辺も検討に入れていただければと思います。

○事務局(竹田) 御指摘のところは、調べてまた御報告させていただければと思います。

○新美座長 それでは、小林さんお願いします。

○小林委員 CCBSの件なんですけれども、資料2−4の8、9ページにまとまっておりますが、CCBSはほかのものと同じ土俵で比較するのは無理があるんじゃないかと私は思っております。というのは、ここにも書いていますとおり、コベネフィットを算定する有用な手法が特徴だと私は思いますので、その辺は留意していただきたいということです。
 それとこの説明でわからないところは、9ページの下から4行目ぐらいのところで、「しかし、CCBAはプロジェクトや検証機関との関与を、次第に少なくすると考えている。このCCBAと検証機関、プロジェクト開発者との分離は、プロジェクト開発者とCCBAとの利害の衝突の可能性を最小限にとどめるためにも、必要である。」ということなんですが、この辺はどういう考えですか。

○事務局(竹田) 資料のページが違うんだと思うんですが。

○小林委員 2−4の9ページになっているけど。WWFの一覧表です。
 ここにCCBSに詳しい日比さんもいらっしゃいますけれども、もともと私の理解では、CCBAというのは第三者認証ということをもとから考えていないですね。スコアを自分でつけてやっていくと。

○新美座長 日比さんお願いします。

○日比委員 私の所属する団体が、このCCBAの開発にも少しかかわっているものですから、幾つか補足の御説明をさせていただければと思います。
 今小林先生から御質問いただいたところなんですが、このCCBSの場合は、第三者認証を最終的な目的にしているわけではなくて、その周辺環境、生物多様性、持続可能な開発、コミュニティー。特にコミュニティーを対象にした持続可能な開発等がどれだけ考慮されているか。それらのコベネフィットにどれだけの便益をもたらすかということをプロジェクトの計画団体から入れ込んでいくための、認証というよりも、むしろガイドラインというふうにとらえたほうがいいんじゃないか。
 先ほども御説明いただきましたように、このチェックリストのようなものに従って、そういった項目がちゃんと担保されているかどうかという形でプロジェクトを計画することにより、一定程度の質を持ってそういうコベネフィットが確保されるという仕組みです。第三者認証もとることは可能、これはとらなければいけないというものではないんですけれども、これはたしかDOEとか、サスティナブルホレスト、SFCですね、の認証機構なんかを通して、実際そういう形でプロジェクトが計画されたかどうか、第三認証を得ることもオプションとしてあります。その第三者認証をとったほうがより透明性も高まるという仕組みになっております。
 ちょっと追加して現状を御報告しますと、2005年に最初のバージョンができまして、もう2年ほどたちました。これを使ってさらに認証、先ほど言いましたように第三者認証までとるというオプションをとったプロジェクトが、多分今10前後になっているんじゃないかと思います。さらに100近いプロジェクトがこれを使う、あるいは使うことを検討している、あるいは使いながら今プロジェクトを計画しているという状況でございます。その中に植林だけではなくて、レッドが相当数含まれてきている。つくった当初は当然、そのレッドがまだそんなに議論は出てきていなかったところなので、そのレッドも含めた形でもう一度スタンダードの見直しをしようという段階だと聞いております。
 もう1つは、小林先生の2つ目のWWFの資料の御指摘のところで私なりの解釈をしますと、WWFの評価というのは、CCBA、事務局のほうがプロジェクト開発者や検証機関とこれまではかなり密にこのスタンダードをつくるに当たって検討してきた。かなりパブコメをやったり、その間にもキーになる専門家がかなりかかわる形でつくってきた。それはそれで非常に一番当初の目的としては、とにかく使いやすく、使ってもらわないと意味がないということで、特に開発者の意見を聞きながらやってきたところがあったかと思います。
 実際この中で皆さんお気づきかと思いますが、CO2の排出量自体もスタンダード独自の何か基準があるということではなくて、それをちゃんとやっているかどうかだけをチェックするという性質のものです。これは当然CDMとかそれに準ずる作業を大概のプロジェクト開発者はやっているだろうという前提のもとに、同じことを何度もやらないという考え方だったんですが、これから成熟していく中で、要は見られる側とやる側をしっかり分けていく必要があるだろうということをCCBAのほうでも今考えておりまして、そこをWWFも指摘しているのではないか。より透明性を高めるということと理解しています。

○新美座長 ありがとうございました。
 結局スタンダードをつくり上げるまでは実施者と協力したけれども、一応スタンダードそのものが明確になってきたら、少し距離を置く。

○日比委員 そうですね、そこはより透明にということです。

○新美座長 ありがとうございます。
 ほかに御意見。向井さんお願いします。

○向井委員 私たちの活動と密接に関係あるので大分前から関心を持っているのが、ヨーロッパのEUで検討されているTWCとTGCとあるでしょう。トレーダブルなグリーン・サーティフィケートですね。日本語で言うと、グリーン電力証書というのがTGCですか。もう1つは省エネ削減証明書という感じだろうと思うんですが、5年ほど前にレポートが出たっきりで、その後どういうふうに検討が進捗しているのか知らないものですから、もし事務局で情報を集めていただけるのであれば大変ありがたいと思います。これは公というか、例えばオランダなどは非常に先進的だと思うんですが、そういうところではどういう認証基準で発行、どういう形で発行されているかのか、非常に関心を持っているところなのでお願いしたいと思います。

○新美座長 飯田さんお願いします。

○飯田委員 今の話と私の質問と。TGCはオランダのレックス・インターナショナルがどっちかというと民間企業的にやろうとしたんですが、結局ヨーロッパ全体ではRPSがマイノリティーになって、唯一のメジャーな国のイギリスがほとんど、リニアポロ・オブ・オブリゲーション・クレジットがほとんど流通しない状況になっているので、事実上今死んでいる。ただ、そのかわりギャランティー・オブ・オリジンというのが各国義務づけになっていて、電力取引の背中に全部証明書がくっついて取引されるという、ギャランティー・オブ・オリジン・マーケットというのがそのかわりにできていて、TGCのときにつくったデータベースの流通のシステムをギャランティー・オブ・オリジンに読みかえて使っている状況になっていて。EUは各国、2010年、今度は2020年の電力の目標がオブリゲーションで決まっていくので、それを満たす一つの手段として、どちらかというと情報ネットワークのほうにマネーの価値を持たない情報流通システムのような形になったと見ていいと思います。
 同じような形で言うと、ここで挙がっているグリーンE、これは私の質問というか単に確認ですが、グリーンEは私もよく知っている組織ですが、アメリカはレックスと言って2002年ぐらいから流通しているんですが、ここで言っているのはレックスのことなのか、それともまた別に彼らはVERを出しているのか。もしレックスであれば、これもさっきのCCBと同じような形で、ここに横並びというよりは、恐らく若干目的が違う形で入っているのかなと。でも、それは逆にここの検討会でまさにこれから議論することで、グリーン電力証書というものとVER、CO2の世界とがこれから、グリーン電力ミーツーカーボンみたいな形でそのあたりをどういうふうに切り分けるのか、ミックスするのか、いわゆる認証基準のあたりをどういうふうなところに高くするのか低くするのかというところは、アメリカは日本と状況が違って、また明日香さんともいろいろ議論していることもあるんですが、グリーンEの話は事例にはなかったので、少し事務局でお話しいただいたらと思います。

○新美座長 お願いします。

○事務局(竹田) 先ほどのレックスとは違うものでございまして、もともと外したのは、グリーンEの新しい取り組みで、オフセットのプロセスを認証する。品質マークに近い事例なので、今回のクレジットのほうとはちょっと趣旨が違うということで外しています。グリーンEさんのほうでグリーン電力証書とCO2の関係をどうするのかという話を聞いたところ、前回のヒアリングのときには、今のところ考えていないという結果になっています。
 以上です。

○新美座長 ありがとうございます。

(3)自主参加型国内排出量取引制度における排出量のモニタリング・算定&検証 【資料3】

○新美座長 またこれも話しだすときりがないので、とりあえずこのくらいで切り上げて、次に「自主参加型国内排出量取引制度における排出量のモニタリング・算定&検証」について、環境省から御説明をお願いします。

○二宮課長補佐 それでは、資料3を用いて「自主参加型国内排出量取引制度(JVETS)における排出量のモニタリング算定&検証」について事務局より御説明いたします。
 この自主参加型国内排出量取引制度と申しますのは、環境省が2005年から実施しております。これまで延べ150社がこの事業に参加していただいておりまして、我が国における唯一のキャップ・アンド・トレード型の国内排出量取引制度、現在運用されている唯一の制度でございます。自主的な参加のものでございます。英語で「JVETS」略して、これ以降呼ばせていただきます。
 本日は、カーボン・オフセットに用いられるVERのあり方の認証に関する検討会でございますので、自主参加型国内排出量取引制度の全般の御説明はまた別の機会にさせていただきます。いろいろなところで私も説明しておりますので、きょうは割愛しまして、この自主参加型国内排出量取引制度において用いられて取引されている排出枠、先ほど事務局より御説明で、JPAとjCERと2つの種類があると申し上げましたが、この排出枠の根拠となっている排出量のモニタリング算定、検証等について焦点を絞って御説明したいと思います。
 これまで事務局のほうから御説明申し上げてきましたカーボン・オフセットに用いられているクレジットは、すべてベースライン・アンド・クレジットタイプのプロジェクトベースのものから生み出されるクレジットを対象にしてきたのですが、このJVETSの場合はキャップ・アンド・トレード型ですので、これまでの御説明であった排出枠とは若干扱いは異なるかもしれません。それはまた別の機会に議論させていただくこととして、とりあえず今まで御説明してきたものは、すべて海外で削減されてきたものを御紹介してきたのですが、せっかく国内でも削減を行っているわけですから、国内で削減を行っているものを評価していく意味もあるだろうということで、その実例として、この自主参加型国内排出量取引制度における排出枠のあり方を御説明する次第でございます。
 まず政策的な目的でございますが、いろいろな目的がある中で、特に重要だと思っておるのが2枚目のページで、国内排出量取引に関する知見と経験の蓄積を目的の1つとしております。その中で、参加事業者さんが長期にわたって自主的かつ継続的に温室効果ガスの排出抑制・削減に取り組むことが可能な基盤を構築していこうということを目指しております。
 その次におめくりいただいて、その重要な基盤が、きょうの説明の主題である排出量のモニタリング・算定・検証でございます。その際、私どもが非常に重要な認識だと考えているのは、きょうの議題となっているVER、あるいは自主参加型排出量取引制度の中で取引されている排出枠、これらは有価で取引される新たな商品であるという認識でございます。ただの排出枠、紙切れではない、これは金銭価値のある新たなものが創造されているんだ、こういう認識のもとで制度設計を行ってきました。
 すなわち、その排出枠の裏づけとなる、安定した品質に対する信頼性の確保が非常に重要だということであります。そのためにも共通の物差しを用いて、国際的な互換性・整合性を確保していくことが重要だと認識しております。
 ただし、そうは言うものの際限なくそこにコストをかけるわけにいきませんから、簡易かつ過度な負担とならないようなルール設定が必要だということを考えております。すなわち、可能な限り既存の法体系を活用することで、参加事業者の負担軽減と品質の確保を両立させていこうということを考えております。
 次のページにJVETSの実施体制が書いてございますが、時間がございませんのでこれは割愛しまして、今申し上げました基本的な考え方を踏まえて、制度の根幹となる基盤整備について御説明します。
 まず「実施ルール」。そして、「モニタリング・報告ガイドライン」を作成しました。これは参加事業者さん自らが温室効果ガスの排出量を適正に算定・報告していくためのガイドラインでございます。この中に、後ほど御説明しますモニタリングプラン様式とか、温室効果ガスの排出算定報告書様式等も規定してございます。
 次の6ページになりますが、そのほかに「排出量検証のためのガイドライン」の作成も行っております。これは事業者さんが、モニタリング報告ガイドラインに基づいて自らモニタリングし算定した排出量を検証していくための、検証機関のためのガイドラインでございます。検証のポイントであるとか、サンプリングの方法であるとか、不確実性、重要性といった文字どおり検証を実施するためのガイドラインを作成しております。検証報告書様式と附属情報様式の規定もここで行っております。
 次をおめくりください。さらに基盤整備として、「排出量管理システム」の整備・導入を行っております。排出量を管理するための事業者の負担軽減と排出量算定の精度確保、そして効率的な算定と第三者検証を目的としてこれを導入しました。
 これらの基盤整備を用いて、JVETSにおける排出量モニタリング算定の具体的な姿ですが、まず温室効果ガス排出量のモニタリング算定の対象範囲、このバウンダリーは工場/事業場単位となっておりまして、EU−ETSとは異なっています。
 なぜこうなっているかというと、これは先ほど既存の法体系を最大に生かすと申し上げましたが、省エネ法や温室効果ガスの算定・報告・公表制度との整合性を図っているものでございます。すなわち計量法に基づく購買データを基本とすることで、事業者さんの負担軽減と品質確保を両立すると思います。
 それから、トレーサビリティーを確保することにより、国際標準との整合性の確保。これは排出量算定の根拠となる現データ類の把握やモニタリング算定について、ISOの14064シリーズなど国際標準との整合性を確保しているということでございます。
 次のページから実際の排出量のモニタリング算定の流れを書いてございますが、これも簡単に申し上げますと、ステップ1として敷地境界の識別。これはどこからの排出をモニタリングするかを決めるわけです。ステップ2として排出源の特定とバウンダリーの確定。これはどの排出源を対象とするのかの確定です。
 次に行きまして、ステップ3としてモニタリングプランの策定。これは今申し上げました排出源を対象とするんですが、どこでモニタリングしていくのかを決めるわけです。ステップ4としてモニタリング体制・算定体制の構築。これはだれがどうモニタリングしていくのかを決めます。
 次のページに行きまして、ステップ5でございますが、今決めたモニタリングプランに基づいて実際に算定し、検証するということです。
 JVETSにおける排出量の第三者検証ですが、これは有限責任中間法人日本OE協会加盟20社が今ございますが、ここが第三者検証機関として品質管理された排出量の検証を行っております。既に3年行っておりますから、経験に基づく力量の向上を今後も図っていくつもりでおります。
 次のページでございます。JVETSにおける第三者検証のポイントですが、今御説明申し上げましたように、OE協会加盟の20社によって検証を行っておりますが、そのため、モニタリングプランが工場/事業場の実態を適切に反映しているかどうかの確認を行うとともに、モニタリングプランどおりに排出量のモニタリングがなされているかを確認しております。それから、排出量算定報告書が誤りなく適正に作成されているかを確認。こういったプロセスをもって排出量の検証を実施しております。
 これまで御説明しましたモニタリング算定・検証プロセスで重要な役割を果たしている基盤が、先ほど御説明しましたJVETSの排出量管理システムの整備・運用でございます。この排出量管理システムは、ネット上でモニタリングデータを取りまとめて、算定報告書の作成、検証を行っております。これによって事業者/検証機関/CAの3者による同一情報の共有化が可能となり、品質確保かつ効率的な排出量算定/検証ができるようになっております。
 その次のページに排出量管理システムの運用イメージ図が書いてございます。
 以上、非常に手短に御説明申し上げましたが、JVETSにおいてこのような形で排出量の算定、モニタリング検証を行っておりますが、今後の取り組みとして、費用を効率的かつ適切な検証システムの確立に向けて、さらなるルール改善を行っております。
 それから、ISOの14065という規格が新たにできまして、これは温室効果ガス排出量の検証機関に対する要求事項が国際規格ででき上がっていますので、その国際規格に基づく認定による検証機関の品質確保を今後行っていきたいということでございます。
 以上でございます。

○新美座長 どうもありがとうございます。
 それでは、ただいまの御説明について御質問、コメントがございましたらお願いします。
 小林さんお願いします。

○小林委員 これは検証するときに、さっき出ましたようにDOEの20機関が主にやっていらっしゃるということですが、費用はどれくらいかかるんですか。

○二宮課長補佐 これは環境省が費用負担を行っているんですが、具体的な検証費用については、この場では差し控えさせてください。それほど安くはない金額がそれなりに投入されているわけです。

○新美座長 よろしいですか。

○小林委員 私の印象では、おっしゃるようにかなり高い金額で、果たしてVERを対象にした場合に、それぐらいの費用をかけてできるかどうか。もちろん、それによって透明性とか価格性が非常に上がるのはよくわかるんです。私自身も立ち上げのころ審査員として参加したことがあるんですけれども、その辺のことを実際にこのVERの中でどうしていくのか、今後の課題であろうかと思います。確かにJVETSのシステムはいいと思いますが、その辺が今後の課題であると私は思います。

○二宮課長補佐 まさしく小林委員がおっしゃられたように、その辺が課題であり、ここで検討すべき重要なテーマだと思っています。品質確保のために際限なくお金を投入するのは問題でありますが、一方それによって精度が損なわれるのも問題であり、そのバランスをどこに見つけるのかというのがこの検討会を立ち上げた私どものもともとの着眼点、問題意識でもあったわけです。そういう意味で、今日本で行われている排出量のモニタリング・算定・検証のあり方で、一応我々が追求しているものはこういうものがあるという意味で御説明申し上げたんですが、これの姿が理想的なものとは必ずしも思っておりませんで、この中でさらに議論を踏まえて改善していく。ポイントがあるなら、それは取り入れていく必要があるわけです。
 VERの利用との観点で考えれば、どこまで精度追求を行うのかというのは非常に重要な議論、テーマだと思っておりますので、ぜひ御議論いただきたいと思っております。

○新美座長 ちょっと確認したいんですが、今のJVETSの立ち上げのときに、まさに創業期だからたくさんコストがかかったのか、あるいは定常的な運営をしていくときにも同じようなコストがかかりそうだという見込みなのか、ちょっと確認したいんですけれども。立ち上げときだからたくさんかかったのか、定常になったら少し。

○二宮課長補佐 御質問ありがとうございます。確かに3年やっておりまして、初年度と比べると大幅に検証費用は低下しております。私ども最初は本当にわからなかったわけです。最大限の精度を追求しようと今御説明したような仕組みがまだない状況でやったとき、これは高い検証コストかかかったんですが、精度を確保しつつ検証費用を低下させていくということを、この制度の3年間の中でもかなり改善できたと思っております。ただ、それでも高いか低いかという議論は出るかと思います。したがって、改善の余地はあると考えております。

○新美座長 ありがとうございます。
 ほかに。どうぞ。

○高橋室長 今の小林委員の御指摘に関連して1つだけ申し上げたいのは、指針のときの議論がございましたが、このオフセットの場合は大きく2つに分けておりまして、市場流通型のものと特定者間のものということで、おのずと変わってくるということで。今回のこの検討会での検討は、基本的には市場流通型で、不特定多数の消費者がそういうものを買うことも想定した、それなりの信頼性の確保という観点で御議論いただければと思っております。

○新美座長 仲尾さんお願いします。

○仲尾委員 私ども検証機関としてJVETSに参加させていただいているんですけど、もう1つ、先ほど二宮さんからもおっしゃられたように国際的な互換性、整合性を担保したいというのがございまして、EU−ETSと匹敵するぐらいの信頼性を確保したいというのはあったんじゃないかと認識しています。

○二宮課長補佐 御指摘ありましたように、EU−ETSとの互換性は常に念頭に置いて作業を進めてまいりました。世界から見たとき、日本の排出削減はきちんと削減しているというふうに、世界のだれが見ても認識してもらえるような削減を目指してきたわけでございます。そういう点では委員の御指摘のように、国際的な整合性を常に念頭に置いて作業をしてきました。

○新美座長 明日香さんお願いします。

○明日香委員 価格の件なんですが、山本さんなりはかなり渋い顔をしているので。おっしゃるように価格は非常に難しい話でして、CDMの場合、バリデーションというのは数百万かかる世界だと思うんです。日本の場合でも、JVETSにかかわっている方々は監査法人系とISO系で、そういうところに頼むと人件費込みで何百万本当はかかってしまう。だから、山本さんとかいろいろな方々は、それほどたくさんもうかっていないといつも言っているのを聞いております。
 一番どこでかかるかというのは、サイドビジットで1回行くか2回行くか、何人が行くかだと思うんです。ですが、実際にプロジェクトの現場に行かないで本当に検証ができるかどうかも問題だと思います。なるべく1回は行かなければいけないけれど、行く時間を少なくして、かつITシステム等を使って事前にある程度算定報告書をつくるとか、そこら辺のやりとりは全部電子メールでやるとか、インターネットでやるとか、そういう精度的なことはこの2〜3年で非常にできつつあると思います。
 あとは全体のマーケットの話もありまして、クレジットがもっと高くなれば、マーケットが大きくなれば、多分またそこら辺の費用に対する感覚は違ってくると思いますので、そこら辺は価格が何か適正化というの多分難しいところかなと思います。

○新美座長 ありがとうございます。
 どうぞ小林さん。

○小林委員 この検証等に関して普通みんなが考えるのは、そんなに費用はかからないんじゃないかと思っている人が多いと思うんです。なおかつ、この検証とか認証というのは非常にプロのやる仕事だということ。しかもプロというのは、お金のかかる人だということを余り理解していらっしゃらない場合が多いんじゃないかと思うんです。だから、このVERというか、カーボン・オフセットを普及する場合に、そういったことの理解もまず得ておかないと。私もいろいろな方によく会うんですけど、多くの方は、そんなにお金がかからないと思っていらっしゃるんです。しかもこれは、ちょっと勉強すればできるんじゃないかと思っている人が多いと思うんです。現実にDOEで活動していらっしゃる方は、非常に経験を積んだ、当然人件費の高い方ですから、そういう方にやってもらうことを前提にするなら、コストを下げるにしてもおのずから限度があると思います。山本さん御存じのように人工相応でやりますでしょう。例えば山本さんに行ってもらうと、当然そんなのは安く行けない。

○新美座長 ありがとうございます。
 それでは、水野さんお願いします。

○水野委員 詳細な御説明ありがとうございました。JVETSのモニタリングというのは基本的には排出量のモニタリングということで、比較的ある考えで切れば正確にできると思うんですが、VERとなると削減量の算出ということで、これはいろいろなベースラインの考え方があったり、ちょっとJVETSの話から離れますが、海外とか国内のいろいろなVERを対象にするとしたら、それこそ千差万別の計算があって、しかもプログラムCDMみたいな話になると、必ずしも全部測定とかせずに推定で決めていく。したがって、モニタリングについては究極的に正確にやるのは無理だと思っておりまして、どこら辺まで簡易にやっていくのかというのがポイントだと思っています。
 それで、削減量はトンはトンと、どのトンでもイコールになるようにすべきだという議論があって。CDMはそうなっているという話もあるかもしれませんが、CDMでも違っていて、全く同じ年の全く同じ国の全く同じ電力の削減であっても、PDDを書いた年の排出ケースによって、同じことをやっても削減量は違ってきているわけですから、大体そのぐらいのアバウトなところで削減量は計算されているという前提で、今後VER算定のときには、どこで折り合いをつけるかがポイントではないかと思っております。

○新美座長 ありがとうございます。
 非常に貴重な御指摘だと思います。
 ほかに。向井さんお願いします。

○向井委員 2月に発表されたこの指針の用語の定義をこの間から見ていて、まさしく私のところはオフセットプロバイダーに該当するのかと思って見ているんですけれども、今先生とか水野さんからおっしゃっていただいたとおり、現状のJVETSは国費でいろいろなものを賄って、情報インフラの構築とか含めて賄っているものですから、もしこれを全部民間でやれということになったら、1トン何十万円になるかわからないぐらい恐ろしい気がするんです。ですから今の議論とは違いますが、どこまで国が情報インフラを整備してくれるのかによって、このVERの普及が全然違ってくるのかなという気がしますので、それもできたらきょうではなくて、別の機会があればありがたいなと思います。

○新美座長 山本さんお願いします。

○山本委員 まずモニタリングの費用に関してですが、基本的にベリフィケーションをするという段階で、まず排出源をどのようにモニタリングするか。だから、最初のイニシャルでモニタリングをして検証する場合と、2年目以降でピアリアリックにモニタリングを検証する場合はおのずと違うと。最初の段階は、どのような排出源があるかということで、可能な限り現場に行って確かめる必要がありますが、2年目以降は基本的に変化さえなければ同じことが繰り返されるので、むしろ現場に行かなくても、JVETSであればNET情報としてデータが入手できるので、その分は相当費用は削減できると思っています。だから、イニシャルとピアリアリックは相当費用が変わるということを御理解いただきたい。
 それから、先ほどの水野委員からありました、おっしゃるようにJVETSはあくまでもエンディDBSで、例えば昨年度の排出量が幾らでしたか、ことしは幾らでしたかという実績をはかっているので、比較的きちんと把握することがやりやすいんですが、おっしゃるようにプロジェクトになるとベースラインとプロジェクトの排出量をどうするかということで、ベースラインの設定自体どういうふうにするかということで、その算定方法なりモニタリング方法は、当然CDMであれば承認された方法論がなければ算定ができないことになっていますので、その辺どこまで精緻にやるのか。
 きょういろいろ御説明いただいたところも、結構CDMの方法論を準用しているところがありますが、果たしてどこまで本当にきちんと準用しているのか。結構絵には描かれているんですが、本当に運用されているかどうかは、そこまで精緻にやってこれが本当に回るのかというところもあると思います。
 それと私は若干違う意見を持っていますけど、精度はいろいろあって、精度は例えばシンプルにすることは構わないんですが、シンプルにしても、測定することに関しては厳格に運用しないといけないと思っています。だから、その辺のやり方、方法論をどこまで厳しくするかという議論はあるかもしれませんが、そういう精度なり算定方法をシンプルにするか、もう少しいろいろなことを考慮するかということで、複雑にするかということはあるかもしれませんが、それを実際に運用するとき、モニタリングするときは、きちんと精緻にだれがやっても同じ答えが出るということでやっていかないと、信頼性が確保できないのではないかと思っております。

○新美座長 どうもありがとうございます。
 まだまだこの問題は議論が尽きないと思いますが、おいおいこの問題も含めて議論は進むと思います。

(4)日本のVER:グリーン電力証書の仕組みの紹介【資料4】

○新美座長 続きまして、今度は「グリーン電力証書の仕組みの紹介」を飯田委員からお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

○飯田委員 時間が押しておりますので、できるだけ簡単にお話ししたいと思います。
 今回の主題は認証基準ということなので、私のきょうのお話は全般にはそこまで細かく立ち入らずに、全体のオーバービューみたいな形になっております。また次回以降でオブザーバー参加をお願いしております認証機構に、認証のところを細かくどこかでやっていただいたらいいと思います。あと、中で事例で触れております、例えば東京都の小原さんに来ていただいておりますが、東京都がどういう政策活用されているか、あるいはソニーの名前にも触れていますが、ユーザーの視点でどう使われているか、それぞれの具体的な活用事例について次回以降、それぞれの御担当のところから御報告いただいたらいいかなと思っております。
 お手元の資料で、グリーン電力は、1ページ目の下はザッと読んでおいていただいて、90年代から出てきて、先ほどのグリーンEは98年ぐらいから始めておりまして、電力のところでは早めに確立して、まだ少ない事例ですが、グリーン熱証書、グリーン燃料証書といった事例、イギリスがちょうど今グリーン燃料なんかも出しておりますけれども、そういったプログラムが徐々に出てきている。エネルギーの世界の話という形になっています。
 次に行きまして、それをザッと図に分けると、当初は寄附のところから始まって、エネルギー連動型になり、そこからまたグリーン価値を切り離した、グリーン電力証書という形に世界全体を見渡すと切り離されて、さらにRPS、あるいはROクレジット、ギャランティー・オブ・オリジナル・クレジットみたいなもの、規制のほうから発生してきたクレジットもある。
 今回の主に対象になるのは、切り離したグリーン電力証書のところかと思われますし、日本でもまだきちんと明確な形では提供されていませんが、エネルギーと溶け込んだグリーン電力供給という部分も行く行くは適用対象になるのかなと。
 下のところの写真が文字化けしていますが、右側の図を見ていただいて、日本のグリーン電力の定義と新エネルギーの定義とRPS法の定義が微妙にずれがあって、グリーン電力であるけれども新エネ、RPSではないもの、グリーン電力でなくて新エネであるものとかいろいろありますが、おおむね重なっていると見ていただいたらいいかと思います。
 次のページに行きまして、右上、先日の経産省の資料が非常にわかりやすかったので切り張ってきたんですが、グリーン電力証書は、グリーンエネルギーからの電気から電気を切り取って、環境付加価値をグリーン電力証書として取り出して、それを需要家が使った場合に、グリーンな電気を使っているとみなすという形になっている。
 その下に、グリーン電力認証機構。これはどこかで具体的に認証基準とか認証方法等、また検討していただいたらいいかと思いますが、これは2001年に発足して、現時点では任意団体、日本エネルギー経済研究所の上に乗った任意団体という形になっていますが、4月1日以降、日本エネルギー経済研究所の中の法人になる方向で今検討が進んでいます。これは最後にまた議論しますが、今ちょうど経産省のほうの動きに合わせて機構改革が同時並行で進んでいるという状況です。
 ここがグリーン電力の自然エネルギーの発電設備の審査、認定をして、環境価値の計測結果を審査、認証して、それからダブルカウントとか二重売りがないように、需要家の用途のほうも認証するという形になっています。
 次に行きまして、グリーン電力は98年ぐらいから検討が始まって、正式に始まったのが2001年。そして自治体、特に東京都を筆頭に自治体での利用が進んで、そして今国のほうでの制度化が並行して進んでいる形になっています。
 市場規模としては、今年度あたりから急速に拡大しているような状況です。とはいっても、RPSクレジットの市場規模のまだ100分の1という形ですけれども、拡大している。
 それが右上のところです。ページが全部消えていますが、ソニーさんの3000万kWhを筆頭に、1部上場企業が100数十社ぐらい、あと自治体、NPOとかなりユーザーがふえている。
 その下についているのは、特にオフセット的な利用をされているところとして、JTBのCO2ゼロ旅行、あるいはTシャツに割り当てることでオフセットとか、あるいは映画の上映エネルギーをオフセットとか、ここ1年ぐらいで急速にふえてきたという形になっています。
 それから裏のページでは、個人向けにグリーン証書が割り当てられる。これはソニーさんのプログラムですけれども、あるいはスポーツイベントの利用とか、かなりポピュラリティーをもって急速に広がってきたということであります。
 その下のところで、自治体での活用ということで、東京都では2005年の電力のグリーン調達から始まり、今年度は3施設で導入されたということで、右上のページですが、東京都以外にも、横浜市、佐賀県、福島県等、このグリーン電力証書を自治体の政策として活用する事例がふえてきたのがごらんいただけるかと思います。
 その裏に行きまして、自治体主導によるグリーンエネルギー購入。これは環境エネルギー政策研究所も参加して、東京都グリーン購入ネットワークと自治体のグリーン購入を拡大していこうということを昨年の3月ぐらいから1年ぐらいかけて、今80団体ぐらいが参加しているところです。自治体がグリーンエネルギー購入に関しては、かなり関心を持って広げているところです。
 その下のところで、これは昨年9月から12月まで、環境省さん、明日香さん、経産省にも参加していただいて、まず民間のグリーン電力の利用で、二酸化炭素の削減価値を表明した利用が急速にふえてきたので、どういう数値を使うかという自主検討会を設けて、ちょっと数式が消えていますが、暫定的に電力会社さんが了解した方法として、各年度のそれぞれのグリーン電力証書の発行量とその炭素価値を加重平均して、その年に発行されたグリーン電力証書の炭素価値は統一水準を使おうかと、そういうような暫定ルールをつくって、これを認証機構で議論しようとしていた矢先に、この検討会が始まったという状況になっています。
 ただし、バイオマスの場合は化石燃料を混焼しているケースがかなり多くて、この場合はへたをすると施設で見たときには二酸化炭素が逆にふえるケースもあるので、これは例外で考えるべきかなということで、右下に小さい図で書いております。ここはちょっとペンディングになっているということです。
 それから、最後のページの右上のところですが、追加性も若干検討しておりまして、これはまだ完全に結論が出ているわけではありませんが、いわゆるカーボンの世界の追加性とグリーン電力の追加性というのは、グリーン電力は基本的には国内における取引であるということなので、CDMで求められる追加性とは若干定義が違うかなと。
 グリーン電力認証基準の中でも追加性は一応求めているんですが、これはどちらかというと精神規定的に新規電源の拡大に資する、もしくは現状の電源の維持、そういった規定にとどまっていて、物理的タームもしくは財政的なタームで、厳密な追加性を検証している状況ではないということです。
 そのうちの炭素価値の部分の追加性だけで見る場合には、グリーン電力の移転は、国内の算定報告公表制度の中に、右から左にシフトするだけではないかということと、それからグリーン電力の対象として、大規模水力であるとか、廃棄物であるとか、大量に既存のCO2マーケットを撹乱するほどの規模がないことから、当面は深刻な考慮は必要ではないのでないかというのが前回の議論の暫定的な結論になっていますが、ここで改めてまた議論していただいたらいいかと思っております。
 最後のところに幾つか考慮事項を別記してみたんですが、炭素価値については、先ほどの左下の図なんですが、個別のグリーン電力証書の炭素価値については、それぞれの類型というか、自家消費されていたり、系統に流れ込んでいたり、もしくは電力会社の域内で取引される、越境取引されるとか、化石燃料による混焼があるなし、あるいは何年に発電されたということで、ほぼ一義的に決まる。
 ただ、それがすべて戸籍を持って取引されるのは、現時点ではかなり煩雑だということで、隔年ごとの単一の炭素価値が今は提案されていて、それからバイオマスについては別扱いにしよう。これが先ほどの図の説明の繰り返しです。
 追加性も、先ほど御説明したので飛ばします。
 3つ目の制度面の位置づけについては、グリーン電力証書の制度面の障害は、国の法制度的な位置づけが現時点はないということで、企業会計及び税法上は損金扱いが認められない場合が多いというのが最大の障害になっている。本検討会では、地球温暖化対策法の下でグリーン電力証書、VERもしくは炭素削減価値を位置づけでいただくことを期待しているということです。
 その際に、先ほど御質問でもありましたように、今既にほかの省庁間、もしくは地方自治体で動いている実態があるということで、経済産業省の「グリーンエネルギー利用拡大小委員会」の制度的な整合性。こちらについては認証機構のガイドラインであるとか、認証基準のガイドライン等も素案が出始めているということなので、それらの整合性が必要かなと。それから、東京都を初めとする地方自治体は政策導入を試行・検討している状況もあるということで、そういった調整が必要かなと考えています。
 それから、第三者性は、厳密な認証基準の第三者性ではなくて、グリーン電力証書というのが非常にユニークな成り立ち、「市民セクター」と「電力供給者」と「電力需要家」からつくられてきたということで、建設的な文化風土を維持していくように御配慮いただけるといいかなと考えております。
 以上です。

○新美座長 どうもありがとうございます。
 それでは、グリーン電力証書について極めて要領よく御説明いただきましたが、御質問、御意見ございましたらどうぞ。
 明日香さんお願いします。

○明日香委員 先ほどの検証の議論とつなげて質問なり意見があるということを紹介させていただきたいと思うんですが、先ほど検証なりモニタリングが非常に重要だと。それは多分1キロ減らしたのは、本当に1キロなのか、1.1なのか、0.9ではなくて本当に1なのかということだと思うんです。一方もうちょっと大事なのは、追加性があって、それは0か1の話なので、ある意味で両方とも大事で、どちらかというと追加性のほうがというか、僕は個人的には非常に重要だと。というのは、その差が0.1ではなくて1なので、追加性は大事だというふうにいつも申し上げております。
 このグリーン電力に関して議論があるのは、グリーン電力の中での流通の場合では、多分JIみたいな形で追加性は余り意味がないということはおっしゃるとおりだと思うんですけれども、CO2にクレジット換算されたときに、どういう影響があるかだと思うんです。アメリカでも非常に議論があって、一方では単純にグリーン電力のクレジットをCO2にコンバートして、そっちのほうが高いので、高く売ればぼろもうけするというか、している人がいるらしいんです。だから、1つ2つのマーケットを一緒にするのはよくないという議論が一方である。もう一方では、グリーン電力といっても古い風力発電とか、大規模水力というのは除いているし、比較的新しい、本当にお金がなければグリーン電力が維持していけない、または動いていかないものだけを対象にしている。だから大丈夫なんだという意見があります。そこでかなり議論があるところだと思います。
 日本の場合は、もちろん価格なりに関係してくると思いますし、市場の大きさとか、いろいろなファクターが必要になってくると思います。でも、いずれにしろ追加性は非常に重要で、そこは過小評価してはいけないと思っております。

○新美座長 ありがとうございます。
 ほかに今のことに関連しても、別のことでもよろしいですが、御意見がありましたら。水野さんお願いします。

○水野委員 明日香先生の話で追加性について今議論を始めるとまたきりがないんですが、ちょっと違う考えを持っておりますが、飯田さんに基本的なことで御質問したいんですが、自主ガイドライン検討会の話で、炭素削減価値というふうに書かれている。当然温暖化問題がこれだけ注目がふえると、削減のところに注目が集まると思うんですが、どういう場面でグリーン電力で削減したということを言うのか教えていただければと思います。
 というのは、この事例を見てみますと、100%自然エネルギーで賄いました。自然エネルギー、もしくはCO2ゼロの旅行。この旅行をするのにかかった電力はすべて多分グリーン電力で賄いましたというところには、削減という概念もなきにしもあらずですが、排出量がゼロだという概念だと思うので、削減となるとまたいろいろな問題がある中で、ここで言う炭素削減価値を活用する場面を具体的に教えていただければありがたいんです。

○飯田委員 出す側は、電力会社に例えば買い取られているときに、削減価値というか、例えば風車の電気であれば、LCAはちょっと無視して、事実上CO2ゼロの電気だと。電力会社はその電気が溶け込んでいるんだけれども、そのグリーン価値を放棄しているので、その分CO2を乗せてという形です。そのCO2ゼロのグリーン価値を流通させる。そこを削減価値というふうに呼んでいるんです。
 用途としては、先ほどのJTBのCO2ゼロ旅行は、一般に対する訴え方なので、排出量は事実上ゼロということなんです。ソニーさんとかは環境報告書で、この部分CO2価値を。これは冨田さんに御説明していただいたほうがいいかもしれませんが、一定数値を用いて、これがCO2ゼロというか、その部分については。という形で環境報告書に書き込まれているところもあります。それから東京都も、グリーン電力を買った部分はCO2が削減されるという扱いをされているわけですね。競争入札されるんで。

○小原委員 東京都は、買っているという事実は申し上げているんですけれども、それで何トン減ったというのは言っていないです。と申しますのは、東京都としてのCO2排出量を表に出すのは、温暖化対策推進法に基づく東京都としての削減計画で、何トン排出していますよというところが最終的には出てくるんですが、そこの中では位置づけがないものですから、何トン減りましたという計上はしていないです。ただ、グリーン電力証書をこれだけ買いましたということは表に出しています。

○新美座長 冨田さんお願いします。

○冨田委員 現実にソニーの利用の仕方なんですが、1つは端的にCO2に換算することなく、電力のキロワットアワーで一般的に行われている。例えば銀座にあるソニービルは、現時点でグリーン電力は75%ですという言い方をするケース。さらには1つのイベントのようなものがあったら、例えば1日のイベントでどの程度の電力を消費するということで、それに当たるグリーン電力をあてがう。これは基本的に消費する分が電力ゆえに、キロワットアワーでできるので、CO2換算が伴わないケースだと思います。
 唯一我々のほうでCO2換算しているのは、このグリーン電力の目的を考えると、温暖化防止ということになります。これは環境報告書を通じて、我々ソニーグループとしての排出量の開示をしています。これは電力由来だけではなくて、当然燃料由来のもの、さらにはPFC等、その他のGHG、ガスがありますので、これに対する一種のオフセット効果ということで、このグリーン電力に相当する、換算したCO2の値をマイナス表示する形で現時点では使っている。そういう使い方をしております。

○新美座長 向井さんお願いします。

○向井委員 私どもの会社もささやかながら日比さんのところから電力証書を購入しておるんですが、2月の指針ときょうの検討会の設置の目的に、市場を通じて第三者に流通するということで、トレーダブルなVERを議論する場かなと思っておりました。そうするとグリーン電力証書も、トレーダブルにする方向で検討すればいいのか、それとも自家消費だけを、先ほど飯田さんのプレゼンでは想定したお話をいただいたわけですけれども、私のほうでグリーン電力証書というのは自家消費だとしか思っていなかったわけです。この検討会にグリーン電力証書が議題になったということは、トレーダブルにするという方向で検討するという意味なんでしょうか。

○新美座長 二宮さんお願いします。

○二宮課長補佐 私の理解では、グリーン電力証書はトレーダブルなものであると理解しております。ですから、当然トレーダブルなものとして炭素価値についても扱うと理解しております。
 飯田さんはいかがでしょうか。

○飯田委員 私も特に自家消費に限定してお話をしたつもりはないんですけれども。

○新美座長 ほかに。明日香さんお願いします。

○明日香委員 トレーダブルかどうかというのは、買う人がいれば売る人がいて、それを禁じる法律がなければ、多分トレーダブルなのかなと。申し上げたいのは、この前の議論でもこういう議論があって、それで追加性。別にグリーン電力に限らず、普通のVERでも同じ種類のVERがあって、そのお金を払ったことによって、例えば日本の6%の削減に貢献しているかどうかという指標で考えたときに、するVERとしないVERがあると思うんです。例えばグリーン電力で既に動いている電力をCO2として買っても、多分削減にはならないし、6%にも貢献しないんだと思うんです。でも、ほかの意味があって、グリーン電力を買う人はたくさんいると思うんです。そこら辺をどう市場に任せればいいのか、それとも政府がある程度、こういうふうに違いがありますよというのを説明するのがいいのか、そこら辺はこれから議論していくことになると思うんです。どういう指標で見るかによって全然違ってくるものを、1つの土俵で考えようとしている、非常に難しいことをやろうとしているのかなと思っています。

○新美座長 その辺は事務局のほうはどうですか。
 現状を前提にすれば、必ずしもコンパチブルではないじゃないかということで、どうなっていくのか。
 どうぞ、飯田さん。

○飯田委員 別に結論があるわけではないんですけれども、1つはさっきトレーダブルの話で言うと、グリーン電力証書は1kWh単位で一応シリアル番号で、いつどこでどういう方法で発電されかというのは全部ひもつきでコントロールされているので、最終的に使ったユーザーが、最終ユーザーのコントロールもしないといけない。どこかでダンプした、要は使ったというところで終わりなので、その範囲においてはトレーダブルに現実的にはなり得るということです。全く市場任せで勝手にトレードするというのではなくて、一応そういうひもつきな仕組みはあるということです。
 今の明日香さんのアディショナリティーは、ちょっとアディショナリティー原理主義ぽく聞こえて、いわゆるCDMで言うところのリーケージを防ぐために厳密にやっているアディショナリティーはわかるんですが、例えばグリーン電力で漠然と、ふえたほうがいいですよねという意味で期待感のアディショナリティーとか、あるいはマイナス6%に貢献したほうがいいですよねという期待感はあるけど、貢献しなければいけないというわけではないと思うんです。そこはCDMのアディショナリティーと国内で取引されるアディショナリティーは、厳密に違うと思うんです。それを余り金科玉条に持ち込むべきではないというのがまず第一です。
 例えばさっきの既に発電しているグリーンが非常に安いかもしれないけれども、その企業が全く別の市場、手段でものすごく大幅に削減できた。そしたらそのグリーンは今度浮かんできて、取引できるかもしれない。そうしたら別に既存であっても取引しても、結果としてはそれがまた安いところに行って、トータルではマイナス6に貢献しているか、あるいはグリーンがふえる。貢献しているかもしれないので、そこら辺はもうちょっとフレキシブルに。余りアディショナリティーを持ち上げないほうが僕はいいと思うんです。しかも、もっと流通させるVERということであれば。もちろん悪貨は良貨を駆逐するということが一方であるので、そこは一方で厳しく線を引かなければいけないんですが、とにかくアディショナリティーありきで考えると、しかもCDMのアディショナリティーに引きずられると、ものすごくゆがんでしまうというのが私の感覚としてはあります。

○新美座長 ほかにございますでしょうか。明日香さん何かありますか。

○明日香委員 原理主義と言われて非常にうれしいんですけれども。おっしゃるとおりで、市場がそれをちゃんと賢い消費者がいていろいろな違いを認識してくれればいいんですけれども、現時点では違いは多分わからないと思うんです。僕が危惧するのは、この前の委員会でも言ったんですが、必ず最近環境とか温暖化のバックダッシュですか、全然変なものを買わされているとか、いんちきだとか、いろいろなものが出てくると思うんです。ある消費者が何かクレームを出すときに、それがすべての評判を悪くするという懸念があるので、慎重にかつ丁寧に説明責任を果たしながら議論していく必要があるということです。

○新美座長 多分今のお二人の御意見は、そっぽ向いているわけではなくて、同じ土俵でやるか、少し立体的に土俵を考えたらいいかという違いだと思いますので、議論の中で到達点はお互いに一緒のところへ行けるような気もします。
 ほかに御意見ございましたら。よろしいでしょうか。

(5)その他

○新美座長 時間も参りましたし、初回の検討会としては非常に充実した議論ができたと思います。本日の議題は終了したということで、最後に、環境省のほうから連絡事項等がありましたらお願いします。

○高橋室長 夜遅くまで活発な御議論、ありがとうございました。
 次回につきましては、きょうの御指摘に対する宿題返しも含めて、あとテーマを絞って、恐らくグリーン電力証書の扱いになるかと思いますが、資料を用意したいと思っております。時期としては4月下旬をめどに調整したいと思いますので、また追って御連絡したいと思います。ありがとうございました。

○新美座長 それでは、第1回の検討会をこれで終了いたします。司会の不手際で時間が延びましたことをおわびします。本日はどうもありがとうございました。

閉会