2024.11.21 Thu.

10:00 - 11:15

自然資本をバランスシート(財務諸表)に

主催者
東京大学未来ビジョン研究センター
内容

概要

自然環境の崩壊は、企業や経済、社会にとって世界的に最大の脅威となっている。この問題に対処するためには、自然破壊の禁止や自発的な対策では不十分であり、あらゆる意思決定のプロセスに『自然資本』の価値を組み込み、その影響を評価する必要がある。自然資本の価値を正しく評価することは、100年以上前に財務会計が近代経済の基礎となり、私たちの価値観に大きな影響を与えたのと同様に、非常に重要な転換点となる。
現在、自然資本・人的資本・社会資本を基盤とした経済の再構築を目指す世界的な動きが進んでいるが、まだ部分的で進行も遅く、2030年までに自然環境の破壊を止めるために必要なほど、ビジネスや投資の意思決定に大きな影響を与えるには至っていない。自然資本の価値を評価するために様々な検討が行われているが、これらを大幅に加速させ、既存の取組を統合することが、来るCOP30までに達成すべき重要な課題となっている。
以上のような背景から、本セミナーでは、国際的に著名な有識者を迎え、各世代・地域・分野の視点から、パネルディスカッション形式による提言を行う。

プログラム

主催者側挨拶

  • 石井 菜穂子|東京大学 未来ビジョン研究センター グローバルコモンズセンター ダイレクター

パネルディスカッション

  • 石井 菜穂子|同上

パネリスト

  • 松澤 裕|環境省地球環境審議官
  • カルロス ノブレ|サイエンス パネル フォー ジ アマゾン 共同議長
  • マリア フェルナンダ エスピノサ|シティーズ アライアンス アセンブリ プレジデント
  • 中村 茂雄|ブラジル味の素社 社長
  • ロシオ サンス コルテス|エマージェント マネージングディレクター サプライ
  • 土渕 裕一|東京大学大学院 新領域創成科学研究科 サステイナビリティ学専攻 博士課程

閉会挨拶

  • 石井 菜穂子|同上
セッション
サマリー
本セミナーでは「自然資本をバランスシートに」をテーマに、アカデミア、政策担当者、市場参加者、企業代表からなるパネルディスカッションが行われた。現在の経済システムが地球システムの限界を超えつつある中で、自然資本の価値を経済の意思決定に統合する必要性が議論された。アマゾンがカーボンシンクからカーボンソースになる転換点が近いこと、こうした破滅的な自然喪失を回避し、抜本的な経済システム転換を求めるには、個別企業の努力にとどまらず、自然資本の価値の可視化とその強化に資金が流れる仕組みの創設など、包括的で体系的な政策の導入の必要性、そして国際協力と官民連携が不可欠との結論で締めくくられた。
概要(タイトル・登壇者)
パネルディスカッション(趣意説明)
パネルディスカッション(議論)

その他のタイムテーブル

2024.11.21 Thu.

11:45 - 13:00

ネイチャーポジティブな都市づくりのための環境教育

主催者:一般社団法人SWiTCH
共催者:青年会議NGO クライメイト ユース ジャパン(CYJ)・ フューチャー・アース日本委員会(FE)
14:00 - 15:15

1.5℃目標への道筋:脱炭素に挑む日本の非政府アクターたち

主催者:気候変動イニシアティブ (JCI)