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食料システムのイノベーションを通じた1.5℃目標への貢献:COP30に向けての新たな地平
- 主催者
- 農林水産省
- 内容
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概要
2019年のIPCC特別報告書等にもあるとおり、世界の食料安全保障達成において気候変動対策は重要な要素であり、両者の関係は今次COP29の食料・農業デーが設定されるなど、これまで以上に注目が集まっている。
現在、世界各国で食料・農業分野に関する様々な研究開発・イノベーションが進む中、開発された技術をいかに現場でカスタマイズし、活用するかが次の大きな課題である。
本セミナーでは、我が国がこれまで公表してきた食料・農業分野における具体的な先進事例を取り上げ、同分野による気候変動対策への貢献を議論するとともに各国における経験を共有し、来年のCOP30を視野に食料システムのステークホルダーによる更なる気候行動を促すことを目的とする。
具体的に紹介する例としては、水田由来メタンの排出削減を両立する間断灌漑技術(AWD)とこれを活用した二国間クレジット(JCM)、少ない窒素肥料で収量を確保できる世界初のBNI強化コムギ、家畜へのアミノ酸バランス改善飼料の給餌による一酸化二窒素の排出削減等を予定し、官民双方での成果とその普及状況の公表を行う。プログラム
オープニング
- 渡邉 洋一|農林水産省 農林水産審議官
基調プレゼンテーション
日ASEANみどり協力プラン、見える化等- 窪田 修|農林水産省 国際食料情報特別分析官
プレゼンテーション①
AWDとJCM方法論案- 田中 智樹|農林水産省 輸出・国際局 国際戦略グループ 国際専門官
プレゼンテーション②
BNI技術について- 岸井 正浩|国際農林水産業研究センター(JIRCAS) 生物資源・利用領域 主任研究員
プレゼンテーション③
アミノ酸バランス飼料について- 高橋 宏武|味の素株式会社
パネルディスカッション:
技術のローカライズと現場普及・現状と課題- 猪上 誠介|農林水産省 農林水産技術会議事務局 国際研究官
パネリスト
- ティーラワット チュティナンタクン|タイ王国 農業・協同組合省(MOAC) シニア農業研究スペシャリスト
パネリスト
- ウィリアム ホーエンシュタイン|米国農務省 (USDA) エネルギー・環境政策課長
パネリスト
- 高橋 宏武|同上
モデレーター
- 木村 伸吾|アジア開発銀行
クロージング
- チャン パルーン|カンボジア農林水産省(MAFF) 副長官
- セッション
サマリー -
冒頭、渡邉農林水産審議官挨拶及び窪田国際食料情報特別分析官による基調講演において、「みどりの食料システム戦略」等の施策に基づく環境負荷低減技術の推進に向けた取組及び国際イニシアチブとの連携の経験等について発信した。その上で、ASEAN地域等に展開可能な我が国の緩和技術として、間断灌漑(AWD)の二国間クレジット制度(JCM)への活用、BNI技術、アミノ酸バランス改善飼料について紹介した。さらに、タイ農業協同組合省、米国農務省、民間企業及び当省を交えたパネルディスカッションを実施し、農業者・消費者の共通理解の醸成や生産性との両立等に関して議論した。閉会挨拶はカンボジア農林水産省副長官が行った。
渡邉農林水産審議官による冒頭挨拶 窪田国際食料情報分析官による基調講演 パネルディスカッション セミナー登壇者
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