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環境協力に携わる方々へ

出版物・ビデオ等

「開発プロジェクトの環境影響の評価のための実施要領」

経済協力開発機構 パリ 1991年

III.環境影響評価のための適正実施活動
5.スクリーニング (選別)

  1. EIA手順は徹底した環境影響評価が必要とされるか否かを決定するためのスクリーニング・セッションから始めることが奨励される。スクリーニングのプロセスでは、自然または物理的環境へ重大な影響をもたらすと十分予想されるプロジェクトに環境調査の焦点を当てることが出来る。そこである一定の援助活動は環境調査から自動的に除外されることがある。そうした活動の例として教育トレーニング・プログラムや栄養学および家族計画サービスなどを含む諸々のプログラムなどがある。そうしたプログラムでもかなりのプラスまたは/かつマイナスの環境面の影響をすでに持っていたり、またはもたらす可能性のある場合があるので、リサーチ活動も同時に除外するということは認められないであろう。
  2. プロジェクトに対してかなりのプラスの環境影響あり、と認めることもまた奨励される。何故かといえば政府のなかには統計的目的のためにこうしたクラス分けを必要としたり、このようなプロジェクトに好ましい扱いを適用する政府もあるからである。
  3. 潜在的に危険であるとされる設備が勘案されている場所ではスクリーニング・プロセスにおいて健康や安全性に対するリスクが推し量られるべきである。2国、多数国参加の援助機関は新たな制度または拡張制度を支えるための財政援助に先立ち、潜在的に可能性のあるアクシデントへの評価を行うようにすべきである。 (評価の内容についてのさらに詳しい説明については、 (「アクシデントの防止、心構え、対応に関しての方針の案内」― OECD パリ 1991年― を参照のこと。)取り上げられるべき基本問題を以下に示す。
  1. どの代替プロジェクトがもとのプロジェクトに匹敵する援助利益を与え得るのか?
  2. 危険な科学技術に関係した公的安全性の適性なレベルとは?
  3. 貴重な環境価値を持ったエリアに対してどの程度までの環境保全が保証されるべきか?
  1. スクリーニングによって、政府機関は、環境的にみて受け入れ不可能なプロジェクト、または、マイナス影響が援助利益を超えるプロジェクトを最初の段階で拒否することが可能とされる。
  2. EIAの質を向上させコストを制限するためには、必要とされるEIAの種類にしたがって早い時期にプロジェクトをクラス分けすることが奨励される。例えば、EIAを実行し、緩和手段、モニタリングの必要性に関して判断するということに関して、環境の物理的混乱から起こる影響以上に汚染から発生する環境影響に対しての方がその意味の違いは大きい。

Copyright OECD, 1991

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