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瀬戸内海環境保全審議会計画部会(第1回)議事録


1.日  時  平成11年10月27日(木)14:00〜16:09

2.場  所  環境庁第1会議室(22階)

3.議  事

(1)瀬戸内海環境保全基本計画の変更の検討について
   ・瀬戸内海環境保全基本計画の枠組み
   ・基本的な施策における主な検討事項
  (ア)埋立ての抑制
  (イ)海砂利採取への対応
  (ウ)総合的な水質保全対策の推進
(2)第5次水質総量規制の在り方について
(3)瀬戸内海環境保全審議会の今後のスケジュール(案)について
(4)その他

4.配付資料

5.議 事

事務局: 定刻になったので、瀬戸内海環境保全審議会の第1回計画部会を開催する。

水質保全局長: 挨拶。

事務局: 配付資料の確認後、議事に入った。
 議事の運営規則に従い、部会長に議事進行をお願いする。

部会長: 議事に移る。
本計画部会は、前回の総会で内閣総理大臣から当審議会に諮問された瀬戸内海環境保全基本計画の変更について、審議を進めていくものである。
 なお、審議会令により、部会長はあらかじめ部会長代理を指名することとなっているので、部会長代理を指名する。
 まず、議事の(1)、瀬戸内海環境保全基本計画の変更について、この中の@、瀬戸内海環境保全基本計画の枠組みについて、事務局から説明をお願いする。

事務局: 資料1及び参考資料2に基づき説明する。

部会長: 今の説明について何か意見はあるか。特にないようなら、本日の議論を踏まえて、基本計画における具体的な記述について、事務局で検討を進めていただきたい。
 次に、瀬戸内海環境保全基本計画の目標達成のための基本的な施策における主な検討事項についてだが、本日議論していただく事項について、基本計画における主要な事項という観点から、今回3点ほど事務局に資料をまとめてもらった。今回は第1回なので、問題の勉強も兼ね、自由な議論をお願いしたい。
 では、事務局より、資料について説明をお願いしたい。

事務局: 資料2−1に基づき説明。

部会長: ただいまの説明について、何か質問はあるか。

委 員: 瀬戸内海環境保全臨時特別措置法が出来てから埋立てが少なくなってきていることはよくわかるが、ただ、極力回避しなければならないというようなことでありながら、年間400ヘクタール、積算すると約1万ヘクタールを超える。それは大変大きいと思うが、極力避けなければならないというそのところのチェックというのは、要綱やアセスなり条例なりでなされているのかもしれないが、以前は環境庁長官が意見を聞かれなければ発言することができなかったと思うが、常にそういう「極力」避けなければならないというチェックはどのようになされているのかという点と、それから、1ヘクタール程度であれば全くこういう網にかからないということになっているが、塵も積もれば山となるので、そういう細かいところも積算されているのか。その2点を伺いたい。

事務局: まず1点目の、チェック体制がどのようになっているかということだが、環境庁にアセス等で上がってくる場合にはもちろん環境庁の意見を申し述べる機会があるが、それ以外のものについても、埋立ての実際の免許の審査の際にその埋立て部局がチェックする。その際に県の内部で、環境部局に対して意見照会を必ず行うシステムが出来上がっている。各府県では環境部局の方で、瀬戸内海に当たってはこの埋立て方針に基づいてその項目のチェックが行われているというように聞いている。その上で最終的な埋立ての免許が行われるという形でチェックがされるシステムになっている。
 また、細かい埋立て云々の話だが、次回に資料が用意できたら1点目のご質問と併せ、それぞれ資料を用意させていただくが、件数的には確かに非常に大きな数が行われている。数ヘクタール以下の埋立てというのは現在でもかなり各県で行われているのが実状だが、特に先ほども申し上げたが、漁港で漁港施設を広げるとかそういった形での埋立てはかなり現在でも行われている。私どもで把握しているのは、現在の施設を少し拡張するとか、漁港なり港湾施設を前面に少し出すといったような埋立てが多いのではないかと思うが、その辺の細かい埋立ての状況については次回の宿題とさせていただきたい。

委 員: こだわるようだが、自治体で環境部局に一応チェックをしてもらうというのは条例では承知はしているが、そのことについて、環境庁に協議なり問い合わせなりは常にあるのか。それとも、県庁内で極力、これはやむを得ないという判断をしてしまっているのか。

事務局: 基本的には県に任されていると思う。もちろん場所的にその規模以下であっても環境庁に相談等がある場合もあるが、基本的には県の方にお任せしていると考えていただいて間違いない。

委 員: わかりました。

部会長: ほかに何かご質問はないか。

委 員: 平成11年に神戸空港とそれから関西国際空港の2期ということで事業のアセス等が行われているようだが、それぞれの事業についての環境評価と、それから、それが重なった場合には、それぞれの部分を足すだけでいいのか、それとも相互に影響し合って、もっと環境自体に何か影響が出てくるような場合にはどういうような評価の仕方になるのか。それは単独にやるということでよいのか。

事務局: ただいまの神戸空港と関空の一緒に大きな埋立てが出てきた場合ということだが、埋立てに当たってのアセスについてはそれぞれの事業者がそれぞれのアセスについて行うということになっている。ただ、今回については、当然埋立てが累積している大阪湾での埋立てであり、事業者の方でこの二つの空港も含めて現在予定されている大規模な埋立てを前提として、そういうような埋立てが将来全部完成したときに大阪湾の水質がどうなるかとこういった観点からも影響の評価がされている。それによると、水質自体は悪化する傾向にはないといったような調査データをアセスのチェックの中で提出を受けているが、そういったものを含めてやむを得ないと判断した経緯がある。

委 員: 先ほどの説明を聞いて、腑に落ちないのでお尋ねしたいが、8ページの棒グラフで、産業廃棄物の割合にふれているが、それと9ページの消滅面積の方で不明というのがあるが、その不明というのには産廃の割合も入っているのかこの不明の割合が高いようだが、どうなのか。

事務局: ご質問の趣旨だが、不明というのに産廃処分場で藻場が消滅したのが入っているかどうかということか。

委 員: はい。

事務局: それについては、航空写真の判読等でこの藻場が消えたかどうかというのを判断するという調査の手法を取っているので、直接その埋立て等によって藻場が消えた場合が埋立て等の直接改変ということで挙げてある。産廃にかかわらず直接の埋立てで藻場が消えれば、左側の改変の方に含まれると思う。産廃処分場によって藻場が消えた場合があるとすればこの直接改変の方に入ると思う。

委 員: 不明には入らない。

事務局: それは入らないと思う。

委 員: 産廃とは何の関係もないのか。

事務局: ここで言っているは、直接に埋立てでそのものがなくなってしまったというのが明らかに直接改変と判断できるのでそういった分類になっているが、それ以外の状況については、例えばそれで海流が変化して藻場が消えたとかは証明することが難しいということもあるので、この調査では一応「不明」というような形になっているのだと思うが、そういう意味で直接改変ではないということはご理解いただきたい。

部会長: ほかに何かないか。

委 員: 2点あるが、一つは、埋立ての面積の経年変化というのが5ページに載っているが、埋立てが集中している地域とそうでない地域とある。基本計画の11ページのところに問題ゾーンというのが幾つか掲げてあるので、この経年の数字を、この11ページに箱で囲ってある幾つかのゾーン別とその他のところ、つまり問題ゾーンのそれぞれと問題ゾーンでない所でどういうふうになっているかという数字、それと、その地域の海面の比率。瀬戸内海全体からだと1.9%と言っていたが、ある地域ではもっと高いのではないかということになる。現段階で考えるとどうも瀬戸内海全部で議論したのでは具合が悪いのではないか、前の方で多かったときはもう少し散らばっていたが、このところは少し様子が変わっているという印象があるので、そういうデータをもとに議論をしたいと思う。次回に資料を用意していただきたい。
 2点目は、この10ページの50ヘクタール以上のところで、先ほどの委員から最近の動きについての質問があった。膨大な資料になると思うので、それを全部ここへ積み上げられても困るので、例えばこういうようなことで整理をしたらということだが、例えば、50ヘクタールになっているが、作業が大変なら200ヘクタールなら200ヘクタールというところで切る。かつこの問題ゾーンの地域のものは、私の数えたところでは11件ある。その11件について、この基本計画の11ページの右側のところに、例外的にというか、ほかの環境を改善するために、三つ勘案理由が書いてあるが、その11件については、どういうふうな判断でそれぞれのものが認められたのかというような整理をしたものを見せていただき、それでさらに検討したい。一つ一つ理由を聞いていると大変なので、そういう表を出していただき、同時に、この11件をそれぞれの問題ゾーンの地図の上にプロットしていただきたい。大阪湾の奥なら大阪湾の奥はこうだ。あるゾーンは全然印がつかないという所も出るはずなので、それをプロットしていただきたい。この2点について資料を次回用意していただきたい。

委 員: 今、委員のご質問されたことの念押しになるが、要は、埋立てについては厳に抑制するということがうたわれてきたが、やむを得ずという理由で次々埋立てが行われてきた。つまりそのやむを得ずという理由づけ、個々の分析はどういうものであったか、これをデータ的に出していただきたい。そこのやむを得ずというところの言うなら抜け道をどうやってふさいでいくか、議論の前提になるデータをぜひ出していただきたい。

事務局: いいデータが出せるように努力したい。

部会長: ほかに、今のご説明について何かご質問はないか。  では次に、討議に移りたいと思うが、今説明いただいた資料のうち、最後のページ、これは7の方だが、埋立ての抑制についての討議ポイントが示されているので、これについて事務局の説明をお願いしたい。

事務局: きょうはまず第1回目ということで、今後の検討方向等をフリートーキングということでご議論いただきたいと考えている。まず1番目として、この埋立て方針と基本計画との関係について少し整理をしたい。
 具体的には、埋立て方針の方は、埋立てについての早急な対応が求められたことから、当時、基本計画に先立って審議がなされ、法律の制定後すぐさま検討された。その際の経緯は、この瀬戸審の企画部会さらには規制専門委員会を設けて討議がされたものだが、その決定の際には、つまりこの現在の方針だが、一部で規制内容がまだ弱いのではないかといったようなご指摘がある一方、当時関係知事が審議会に入っており、一部の知事からは、この「厳に抑制する」という方針が非常に厳し過ぎるというまた逆の意見が出た。異例だが、この審議会の委員の採決の上で現在のこの埋立ての方針が決定されたという経緯があった。
 また、当時、早急に埋立て方針を決めなければならなかったといったような時間的な制約もあり、暫定的なものとして定め、その上で、引き続き検討を行う方針であったのではないかと考えられるが、その後、基本計画が審議され、記録を当たってみると、そのときの議論は、この埋立ての方針については、今申し上げたような意見がある中をようやく取りまとめたもので、当面これを変更するのは適当ではないといったようなご意見が出て、基本計画の中ではこの埋立て方針に沿うような書きぶりになった。言うならば基本計画の方は現状維持でいくというような書きぶりにとどまったという経緯がある。その後、これまでにもこの埋立て方針については何度か事務的に検討を行った記録が残っているが、結果的に現在までの20数年間、改定が行われずにきた。
 今回審議いただくに当たっては、このような経過も踏まえ、基本計画とこの埋立て方針との関係の整理とか役割分担、また、今後の検討の方向などご議論いただきたい。
部会長:まず最初に、基本計画と埋立ての基本方針の関係についてご議論をいただき、その議論を済ませて、次に埋立てを抑制する方向のたたき台について議論いただきたい。
 では、基本計画と埋立て基本方針の関係について、何かご意見はあるか。
基本計画ができた当時の埋立ての基本方針のいきさつは先ほど事務局からご説明いただいたが、相当やりとりがあり、やっとまとまったもので、現在、運営に至っている。

委 員: 議事の進め方のような話で恐縮だが、実態論をしないうちに形式論をやるというのは大変難しいのではないかと思う。前回の審議は埋立て基本方針が先にきて、それを完全に丸受けで基本計画になっているわけだが、今回は一体どうするのか、やはり実態論、実態論というのは基本方針に基づいてどういう実態があるかということについての議論が進んだ段階で方法論、取り扱い論の議論をするのが適当ではないかと思う。皆さんご発言がないが、恐らくそういうようなことがあるのではないかと思う。次回もあり、ほかの議題もあるので、その辺を勘案いただき議事を進めていただきたい。

部会長: 確かに、今突然問題提起をしても、ご意見はなかなか出にくいかと思う。これは大きな問題であるので引き続いて、これから十分議論を進めていく課題だが、今委員から基本方針に基づいて実態を先にみてから方法論を考えてはという筋書きではどうかというご提案もいただいているので、そういう方向でこれから議論を進めたいが、何か意見はあるか。

委 員: 今のご提言で私も結構だと思うが、その前に、基本計画の修正というか改正をする部分は右側に書いてある部分を主として行いたいという意味でよいのか。この4ページ、5ページの部分はその辺のところが問題になりそうだという理解でよいか。

事務局:今、委員がおっしゃられた4ページ、5ページというのは資料の1のことか。

委 員: はい。

事務局: 今回の埋立ての関係については第3の方で掲げてあるので、そこの議論にはまだ入っていない。今後その第3の個別の施策を検討するに当たって、事務的には基本計画の方が現在、埋立て方針によるというような形でしか書いてないので、埋立ての抑制については、やはり基本計画でもその主要な事項について記述して、その上で、やむを得ず埋め立てるといったものの配慮事項についてこの埋立て方針で書くというのが必要ではないかということでご議論いただきたいという趣旨だが。

委 員: 私も、実態をよく見て、今後誤きをなしにするのは大賛成だ。特に昭和50年からこういった埋立てが既に実施されているので、埋立てをする前に予想したことと、その後埋め立てた結果、どういう致命的な影響があったのかなかったのか、問題は大規模と1ヘクタール以下の小規模な埋立だが、これについて、当時予測した環境づくりに対して実態上どうなっているかということがわかれば、今後対応しやすいと思うので、それらの資料があればお願いしたい。

部会長: 資料について事務局の方にお願いしたい。

委 員: 今の委員のご発言のことだが、恐らく関西空港の第1期工事が一番良いのではないかと思う。毎年、何億円かをかけて調査している。本格的な環境予測を行い予測した結果がどうであったか、それがどの程度合っていったかということを踏まえて第2期の環境影響の審査をして、それでOKとなって工事認可が下りていると聞いている。埋立ての議論をするときに難しいのは、どういう影響が出るといけないのか、質の問題はよくわからない。CODが増すのが悪いのか、窒素とか燐が増すのが悪いのか、どれだけ増したらいけないのか。先ほどの委員のご提案の場合も、どういう項目についてこれまで審査してきて、流速がふえているのをどう見るとか、どういうところへポイントを置いてこれまで審査してきたか、そういうところをまずクリアしていただく方がこれからの議論の質を高めていく上で良いと思う。前回この審議会で答申をまとめたときも、干潟を含めた海域の生物多様性というか生物資源の保全がこれからの問題である、それを何とかできれば回復したいということでしたが、そういった点からの定量的な議論はまだできていない。いろいろな方々が努力され、局地的にはわかっても、湾の水域全体ということがまだよくわからない。学術的にはかなり先走るが、そのあたりの方向性を出すようにこの審議会の議論が進むのが望ましい。一口に影響といっても面積だけではなく場所とかいろいろなところを考えていかなければいけない。そういった埋立ての質の問題まで踏み込んで、そういったことに何らかの結果が出せれば一番良いと思う。
部会長:埋立てについて、いろいろ議論がこれから出てくると思うが、今日は問題提起ということで終わりたいと思う。2番目の埋立てを抑制するための方策について何か一言でも二言でも、今思いつくことがあったらご発言いただきたい。
 ここに廃棄物残土の発生抑制と回避、低減、それから浅海域の取り扱いという三つの課題を出していただいている。これはこれから詰めなければならないことだが、提出いただきたい資料の希望もあるので、それを出していただいてから、埋立てがなぜ悪いかといったような問題提起もされているので、次回から十分に詰めていきたい。
 何か発言はないか。なければこの件は一応次回の討議ということで終えたい。
 では、次回の計画部会までに本日の議論の論点をまとめていただき、次回から議論を進めたいと思う。それから、今委員の方から要求された資料について事務局の方でご準備をお願いしたい。また、その他、後から思いつかれた資料があったら、事務局の方に要望をお願いしたい。
 では次に、海砂利の採取について事務局からの説明をお願いしたい。

事務局: 資料2ー2に基づき海砂利採取について説明する。

部会長: ただいま資料2−2について説明いただいたが、この内容について何かご質問はないか。特にないようであれば、議論は次回から進めさせていただきたい。
 では次に、総合的な水質保全対策の推進について、事務局から説明願いたい。

事務局: 資料の2−3に基づき説明。水質保全対策関係の今後の方向等について何か意見等あったらご提起願いたい。

部会長:今の水質保全対策の推進についての説明だが、何かご意見、ご発言があったらいただきたいが、総量規制の方の説明を聞いてからご質問受けたい。

事務局: 資料3に基づき、第5次水質総量規制の在り方についての現在の進捗状況等を説明する。
 また、今後の予定についてだが、中間報告をした段階でパブリックコメントを実施し、それと並行して、意見交換会を各水域で実施する。現在、日程の最終調整中だが、瀬戸内海地域については2カ所で12月14日、山口、それから16日、大阪という2会場で行うことにしている。最終的には、それらを踏まえて水質部会で再度審議をいただき、年明け早々に答申という計画で進めている。

部会長: 今、第5次総量規制の内容について説明いただいたが、瀬戸内海のこの審議会としても、いろいろご意見をいただき、この総量規制に対する議論を中央環境審議会の方に反映させていきたいと思っているので、何かご意見はないか。
 今年の1月の瀬戸内海の審議会の答申では、基本施策の中で、特にCOD対策について、CODのみならず窒素とリンの削減も必要ということを盛り込んでいるが、水質部会でこれを受け、総量規制の中の検討課題にしている経緯がある。それで、現在、総量規制の方では、CODのみならず、窒素・燐の総量規制もやるべきだというような経過で検討中だが、瀬戸審として何かご意見はないか。

委 員: 瀬戸審の立場からは、瀬戸内海の地図を拝見したが、瀬戸内海における現状の評価と、今行われようとしている水質規制との関係ということになると思う。同時に、先ほどの埋立てでは、大阪湾から始まって六つの特別のゾーンというものが設けられているから、これは恐らくかなりの部分が水質からくる判断でこういうゾーンが決まったものと思う。水質部会における評価それから対策はN・Pの問題もあるが、N・P以外の問題についても、水質の状況の変化に対応して今後いろいろな施策がとられていくのではないかと思っている。今日いただいたデータだけでは、その辺は十分わからないので、水質部会の方のご議論の結果をこちらの方にも流していただきたいと思う。その辺について、今度の水質部会の方の審議会の答申に沿って、環境庁としてその後どういう施策を考えているかということを、この際伺えればと思う。

事務局: 資料については、瀬戸内室の方とも相談して、瀬戸内海ゾーンについてわかりやすい形でお示ししたい。
 それから、今後の進め方だが、説明不足だったが、年明け早々にいただく答申というのはあくまでも窒素・燐を新たに加えて総量規制をやるというところまでである。その後の施策の具体的なメニューの整理なり、削減目標量の設定、このあたりは総量削減基本方針という総理大臣が決めるものがある。これは、ほぼ来年1年かけて関係省庁あるいは関係者ときっちりと調整の上、積み上げ、その中できっちりと進めたいと思っているので、具体的な中身は来年1年、精力的にやることにしている。
 それから、それと並行して来年は、総量規制基準についても、これも別途中央環境審議会の水質部会の中に新たな専門委員会を設けて検討を進めていくことにしている。
部会長:本日は欠席しているが、この計画部会の委員が水質部会の部会長をしているので、ここで議論したことは十分に事務局を通じて、お伝え願いたい。
 他に質問はないか。
 では、この水質保全に対する議題は終わりたい。
 次は、瀬戸内海環境保全審議会の今後のスケジュール案についてだが、事務局に説明をお願いしたい。

事務局: 資料4、今後のスケジュールについて説明したい。
 まず、年内にもう一度、今回の続きということで計画部会を開催し、基本施策の討議をお願いしたいと思っている。その上で、来年1月の中旬頃に、水質部会が開催され、この総量規制の在り方についての答申を出す予定になっているので、その前に、改めて瀬戸審の総会を開催し、総会としてのこの総量規制の在り方に対する意見もお聞きしたいと考えている。前回、総会の方に諮問し、その後は、最後の答申の時だけ総会にかけて了承するのかというようなお話もあったので、その機会にあわせて現在の審議状況等報告し、総会においてもこの基本計画の変更について、中間的な段階だが、委員の方々からいろいろ自由な意見をいただきたいと考えている。また、その後、3回目、4回目の計画部会については、関係機関からも意見を聴取することを考えている。そのあと引き続き具体的な基本計画の中身について討議を進め、方向をかためていただき、3月に予定している第5回計画部会のあたりから具体的な基本計画の中身の詰めの作業にかかっていただくということで考えている。その後の手続を経て、これは、事務局の希望だが、夏ごろまでにはこの基本計画の変更について答申をいただきたいと考えている。
 ただ、一番下に、この埋立ての基本方針の取り扱いということで注ということで書いているが、本日もご議論いただいたとおり、今後、埋立ての基本方針をどう議論していくかということは非常に難しい点が多々あると思うので、このスケジュールについては、一応事務局の方の現在の考えということで、埋立て方針の今後のご検討状況によっては、多少この辺の取り扱いが変わることもお含みおきいただきたい。

部会長: 今後のスケジュールについて、何かご意見はあるか。

委 員: 事務局の方からもお話があったように、計画部会以外の委員の方からのご意見というのが大変重要だと思う。どういう形にするのかは部会長の方でご検討いただきたいが、できるなら、全員の方が発言をしていただけるような、強制というわけではないが、とにかく全員の方に、紙に書いて出せというとまたいろいろ大変だと言う人もあるので、口頭で発言をしていただけるよう時間を取っていただくなどご検討いただきたい。大阪方面の方もたくさんいらっしゃるので、必要なら、計画部会全員が行く必要はないが、部会長代理その他の、あるいは事務局の方でもいいと思うが、何らかの方法で全員の方にご発言をいただくようにするのがよいのではないかと思う。
 もう一つ、関係機関の意見聴取というのがあるが、今のお話だと関係機関ということで、関係省庁の意見だけ聞いて一般の方々のご意見を拝聴する機会がないというのもいかがであろうかと思う。前回のときには大変丁寧に3カ所でやったが、どの程度の丁寧さでやるかというのはこれは予算の関係とかそれぞれの都合もあるので、具体的なことを申し上げるつもりはないが、比較的早い段階で何らかの格好でご意見を拝聴する、それも口頭での肉声によるご発言というのはこれは大変大事なことであるから、何らかの方法でご意見を十分聴取をして審議を進めるということが大変重要だ。また、そうすることによって出た結論に対しては理解も得られるのではないだろうかと思う。その点をぜひご検討をいただきたい。

部会長: 瀬戸内海審議会の全員の意見を十分聞くようにというご発言をいただいたが、そのように努力をさせていただく。
 一応今出していただいたスケジュール案、それと今委員の言われたご希望も踏まえて検討させていただきたいと思うが、詳細については事務局と私の方で相談して決めさせていただきたいと思うが、それでよいか。

            (「異議なし」との声あり)

部会長: では、今後のスケジュールについてはそのように図らさせていただく。
 議事の最後にその他とあるが、これについて何かあるか。

事務局: 2点ほどある。お手元にパンフレットをお配りさせていただいたが、環境庁の方で「せとうちネット」ということで、瀬戸内海にかかる環境関係のデータベースの構築を10年度の補正予算で計上し作成を進めていたが、先日、ホームページでデータベースの公開を開始したので、この機会にご紹介させていただくとともに、今後内容の充実とか更新に努めたいと思っているので、サジェスチョン等があったらお伺いしたい。
 また、第2回目の計画部会だが、引き続き基本的な施策の議論を今回の議論の論点整理も含めてお願いしたいと思っている。時期については、12月の上旬ごろで考えているが、お手元のスケジュール調整表を、お送りいただき調整したい。

部会長:その他、全般を通じて何か質問はあるか。
 ないようなので、これで第1回の計画部会を終了する。