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1) 環境調査(水系) |
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水系環境中に残留していると予測される12物質(群)について、それぞれ残留が予測される媒体(水質・底質・魚類)を選び、図2に示す全国57地点を調査地点として実施した。【検出状況一覧 水質:表1底質:表2魚類:表3】 |
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2) 環境調査(大気系) |
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大気系環境中に残留していると予測される13物質(群)について、図3に示す全国22地点を調査地点として実施した【検出状況一覧 :表4】。 |
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(3) 調査結果 |
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結果は次のとおりであった。なお、平成13年度を含むこれまでの調査の累計では、797物質(群)について調査が行われ、そのうち338物質(群)が一般環境から検出されたこととなる。 |
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1) 環境調査(水系) |
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水質から5物質(群)、底質から7物質(群)が検出され、魚類は不検出であった。【検出状況一覧 水質:表1底質:表2魚類:表3】 |
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2) 環境調査(大気系) |
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11物質(群)が検出された【検出状況一覧 :表4】。 |
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(4) 調査結果に対する評価 |
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1) 環境調査(水系) |
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[1] ニトロベンゼン |
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ニトロベンゼンは、水質及び底質から一定程度検出されているが、検出頻度が低い。今回の調査結果からは特に問題を示唆する結果は得られておらず、当面、本調査における水系の環境調査の必要はないと考えられる。なお、本物質は平成14年度の本調査における初期環境調査対象物質(大気等)である。 |
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○ ニトロベンゼンの検出状況 |
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媒体 |
調査年度 |
検出数/検体数 |
検出地点/調査地点 |
検出範囲(検出検体) |
検出限界 |
水質 |
平成13年度 |
5/147 |
2/29 |
0.046~0.51μg/L |
0.037 μg/L |
底質 |
平成13年度 |
6/144 |
3/48 |
1.4~2.3 ng/g-dry |
1.4 ng/g-dry |
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▲
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[2] p-クロロニトロベンゼン |
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p-クロロニトロベンゼンは、水質及び底質ともに不検出であり、今回の調査結果からは特に問題を示唆する結果は得られておらず、当面、本調査における水系の環境調査の必要はないと考えられる。なお、本物質は平成14年度の本調査における初期環境調査対象物質(生物)である。 |
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○ p-クロロニトロベンゼンの検出状況 |
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媒体 |
調査年度 |
検出数/検体数 |
検出地点/調査地点 |
検出範囲(検出検体) |
検出限界 |
水質 |
平成13年度 |
0/150 |
0/50 |
|
0.087 μg/L |
底質 |
平成13年度 |
0/144 |
0/48 |
|
2.2 ng/g-dry |
|
▲
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[3] クロロタロニル |
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クロロタロニルは、水質及び底質ともに不検出であり、今回の調査結果からは特に問題を示唆する結果は得られておらず、当面、本調査における水系の環境調査の必要はないと考えられる。 |
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○ クロロタロニルの検出状況 |
|
媒体 |
調査年度 |
検出数/検体数 |
検出地点/調査地点 |
検出範囲(検出検体) |
検出限界 |
水質 |
平成13年度 |
0/51 |
0/17 |
|
0.010 μg/L |
|
▲
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[4] ピリダフェンチオン |
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ピリダフェンチオンは水質及び底質ともに不検出であるが、関連情報から見て、検出下限値が十分ではないため、検出感度の向上に努め、再度初期環境調査の候補とする必要がある。 |
|
○ ピリダフェンチオンの検出状況 |
|
媒体 |
調査年度 |
検出数/検体数 |
検出地点/調査地点 |
検出範囲(検出検体) |
検出限界 |
水質 |
平成13年度 |
0/51 |
0/17 |
|
0.11μg/L |
底質 |
平成13年度 |
0/51 |
0/17 |
|
11 ng/g-dry |
魚類 |
平成13年度 |
0/48 |
0/16 |
|
1.5 ng/g-dry |
|
▲
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[5] ブタクロール |
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|
ブタクロールは水質及び底質ともに不検出であるが、関連情報から見て、検出下限値が十分ではないため、検出感度の向上に努め、再度初期環境調査の候補とする必要がある。 |
|
○ ブタクロールの検出状況 |
|
媒体 |
調査年度 |
検出数/検体数 |
検出地点/調査地点 |
検出範囲(検出検体) |
検出限界 |
水質 |
平成13年度 |
0/51 |
0/17 |
|
0.11μg/L |
底質 |
平成13年度 |
0/51 |
0/17 |
|
1.6 ng/g-dry |
魚類 |
平成13年度 |
0/48 |
0/16 |
|
1.5 ng/g-dry |
|
▲
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[6] エチレンオキシド |
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エチレンオキシドは、水質及び底質ともに不検出であり、今回の調査結果からは特に問題を示唆する結果は得られておらず、当面、本調査における水系の環境調査の必要はないと考えられる。 |
|
○ エチレンオキシドの検出状況 |
|
媒体 |
調査年度 |
検出数/検体数 |
検出地点/調査地点 |
検出範囲(検出検体) |
検出限界 |
水質 |
平成13年度 |
0/27 |
0/9 |
|
0.098μg/L |
底質 |
平成13年度 |
0/27 |
0/9 |
|
2.1 ng/g-dry |
魚類 |
平成13年度 |
0/24 |
0/8 |
|
1.9 ng/g-dry |
|
▲
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[7] 2,6-ジ-t-ブチルフェノール |
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2,6-ジ-t-ブチルフェノールは、水質から不検出であるが、底質から検出されている。検出頻度が低いが、有害性等の関連情報が少ないので、その収集に努める必要がある。 |
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○ 2,6-ジ-t-ブチルフェノールの検出状況 |
|
媒体 |
調査年度 |
検出数/検体数 |
検出地点/調査地点 |
検出範囲(検出検体) |
検出限界 |
水質 |
平成13年度 |
0/159 |
0/53 |
|
0.17μg/L |
底質 |
平成13年度 |
12/153 |
4/51 |
2.4~14 ng/g-dry |
1.9 ng/g-dry |
|
▲
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[8] 2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール |
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2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノールは、水質、底質とも検出頻度が低く、今回の調査結果からは特に問題を示唆する結果は得られておらず、当面、本調査における水系の環境調査の必要はないと考えられる。 |
|
○ 2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノールの検出状況 |
|
媒体 |
調査年度 |
検出数/検体数 |
検出地点/調査地点 |
検出範囲(検出検体) |
検出限界 |
水質 |
平成13年度 |
26/156 |
10/52 |
0.06~1.6μg/L |
0.050μg/L |
底質 |
平成13年度 |
36/159 |
15/53 |
6.8~77 ng/g-dry |
6.4 ng/g-dry |
|
▲
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[9] 2,4,6-トリ-t-ブチルフェノール |
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|
2,4,6-トリ-t-ブチルフェノールは、水質から不検出であり、1地点の底質から検出されているのみである。しかし、本物質は生分解性が低く生物濃縮性も大きいとされ、「化学物質審査規制法」に基づく第一種特定化学物質に指定されていることから、モニタリング調査の候補物質とする必要がある。なお、本物質は平成14年度の本調査の初期環境調査対象物質(生物等)である。 |
|
○ 2,4,6-トリ-t-ブチルフェノールの検出状況 |
|
媒体 |
調査年度 |
検出数/検体数 |
検出地点/調査地点 |
検出範囲(検出検体) |
検出限界 |
水質 |
平成13年度 |
0/153 |
0/51 |
|
0.020μg/L |
底質 |
平成13年度 |
2/159 |
1/53 |
9.3~14 ng/g-dry |
7.0 ng/g-dry |
|
▲
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[10] 2,6-ジ-t-ブチル-4-エチルフェノール |
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2,6-ジ-t-ブチル-4-エチルフェノールは、水質、底質から検出されている。検出頻度が低いが、有害性等の関連情報が少ないので、その収集に努める必要がある。 |
|
○ 2,6-ジ-t-ブチル-4-エチルフェノールの検出状況 |
|
媒体 |
調査年度 |
検出数/検体数 |
検出地点/調査地点 |
検出範囲(検出検体) |
検出限界 |
水質 |
平成13年度 |
5/153 |
2/51 |
0.063~0.21μg/L |
0.055μg/L |
底質 |
平成13年度 |
8/159 |
4/53 |
3.5~74 ng/g-dry |
3.3 ng/g-dry |
|
▲
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[11] ポリ塩化ナフタレン |
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|
ポリ塩化ナフタレンは、水質及び底質から検出され、検出頻度が高い。さらに、本物質は生分解性が低く生物濃縮性も大きいとされ、「化学物質審査規制法」に基づく第一種特定化学物質に指定されていることから、モニタリング調査の候補物質とする必要がある。なお、本物質は平成14年度の本調査の暴露量調査対象物質(大気等)である。 |
|
○ ポリ塩化ナフタレン(塩素化率70%)の検出状況 |
|
媒体 |
調査年度 |
検出数/検体数 |
検出地点/調査地点 |
検出範囲(検出検体) |
検出限界 |
水質 |
平成13年度 |
12/24 |
5/8 |
0.0000052~0.000094μg/L |
|
底質 |
平成13年度 |
24/24 |
8/8 |
0.020~4.1 ng/g-dry |
|
|
▲
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[12] 長鎖塩素化パラフィン類 |
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|
長鎖塩素化パラフィン類は、水質及び底質から検出され、底質の検出頻度が高い。有害性等の関連情報から、環境リスク評価を行う化学物質の候補とする必要がある。 |
|
|
○ 長鎖塩素化パラフィン類(塩素化率40%)の検出状況 |
|
媒体 |
調査年度 |
検出数/検体数 |
検出地点/調査地点 |
検出範囲(検出検体) |
検出限界 |
水質 |
平成13年度 |
2/21 |
1/7 |
0.49~0.77μg/L |
0.28μg/L |
底質 |
平成13年度 |
17/21 |
6/7 |
42~2000 ng/g-dry |
38 ng/g-dry |
魚類 |
平成13年度 |
0/21 |
0/7 |
|
8.0 ng/g-dry |
|
▲
|
|
|
○ 長鎖塩素化パラフィン類(塩素化率70%)の検出状況 |
|
媒体 |
調査年度 |
検出数/検体数 |
検出地点/調査地点 |
検出範囲(検出検体) |
検出限界 |
水質 |
平成13年度 |
2/21 |
1/7 |
0.46~0.83μg/L |
0.14μg/L |
底質 |
平成13年度 |
16/21 |
6/7 |
11~390 ng/g-dry |
11 ng/g-dry |
魚類 |
平成13年度 |
0/21 |
0/7 |
|
3.7 ng/g-dry |
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|
▲
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1) 環境調査(大気系) |
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[1] 1,1,1-トリクロロエタン |
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1,1,1-トリクロロエタンは、大気の検出頻度が高い。しかしオゾン層保護の観点から、生産、使用が停止されており、そのフォローアップとして別途環境モニタリングが行われているため、当面、本調査における環境調査の必要はないと考えられるが、含有製品の廃棄や廃棄物に伴う排出量の推移に注意する必要がある。 |
|
○ 1,1,1-トリクロロエタンの検出状況 |
|
媒体 |
調査年度 |
検出数/検体数 |
検出地点/調査地点 |
検出範囲(検出検体) |
検出限界 |
大気 |
平成13年度 |
48/48 |
16/16 |
170~420ng/m3 |
12ng/m3 |
|
▲
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[2] 1,1,2-トリクロロエタン |
|
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1,1,2-トリクロロエタンは、検出頻度は低いが、有害性等の関連情報から見て、環境リスク評価を行う化学物質の候補とする必要がある。 |
|
○ 1,1,2-トリクロロエタンの検出状況 |
|
媒体 |
調査年度 |
検出数/検体数 |
検出地点/調査地点 |
検出範囲(検出検体) |
検出限界 |
大気 |
平成13年度 |
4/48 |
3/16 |
20~27ng/m3 |
20ng/m3 |
|
▲
|
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|
[3] 塩化エチル |
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塩化エチルは、検出頻度が高い。有害性等の関連情報から見て、環境リスク評価を行う化学物質の候補とする必要がある。 |
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○ 塩化エチルの検出状況 |
|
媒体 |
調査年度 |
検出数/検体数 |
検出地点/調査地点 |
検出範囲(検出検体) |
検出限界 |
大気 |
平成13年度 |
46/48 |
16/16 |
14~540ng/m3 |
6.0ng/m3 |
|
|
▲
|
|
[4] 塩化メチル |
|
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塩化メチルは、検出頻度が高い。有害性等の関連情報から、環境リスク評価を行う化学物質の候補とする必要がある。 |
|
○ 塩化メチルの検出状況 |
|
媒体 |
調査年度 |
検出数/検体数 |
検出地点/調査地点 |
検出範囲(検出検体) |
検出限界 |
大気 |
平成13年度 |
48/48 |
16/16 |
750~16000ng/m3 |
12ng/m3 |
|
▲
|
|
|
[5] テレフタル酸ジメチル |
|
|
テレフタル酸ジメチルは、検出頻度が低いが、有害性等の関連情報が少ないので、その収集に努める必要がある。 |
|
○ テレフタル酸ジメチルの検出状況 |
|
媒体 |
調査年度 |
検出数/検体数 |
検出地点/調査地点 |
検出範囲(検出検体) |
検出限界 |
大気 |
平成13年度 |
3/38 |
1/13 |
0.074~0.093ng/m3 |
0.030ng/m3 |
|
▲
|
|
|
[6] テレフタル酸ジエチル |
|
|
テレフタル酸ジエチルは、検出頻度が低いが、有害性等の関連情報が少ないので、その収集に努める必要がある。 |
|
○ テレフタル酸ジエチルの検出状況 |
|
媒体 |
調査年度 |
検出数/検体数 |
検出地点/調査地点 |
検出範囲(検出検体) |
検出限界 |
大気 |
平成13年度 |
3/38 |
1/13 |
0.16~0.22ng/m3 |
0.042ng/m3 |
|
▲
|
|
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[7] アクリル酸メチル |
|
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アクリル酸メチルは、不検出であり、今回の調査結果からは特に問題を示唆する結果は得られておらず、当面、本調査における大気系の環境調査の必要はないと考えられる。 |
|
○ アクリル酸メチルの検出状況 |
|
媒体 |
調査年度 |
検出数/検体数 |
検出地点/調査地点 |
検出範囲(検出検体) |
検出限界 |
大気 |
平成13年度 |
0/15 |
0/5 |
|
0.06ng/m3 |
|
▲
|
|
|
[8] アクリル酸エチル |
|
|
アクリル酸エチルは、検出頻度が低いが、有害性等の関連情報から、環境リスク評価を行う化学物質の候補とする必要がある。 |
|
○ アクリル酸エチルの検出状況 |
|
媒体 |
調査年度 |
検出数/検体数 |
検出地点/調査地点 |
検出範囲(検出検体) |
検出限界 |
大気 |
平成13年度 |
3/15 |
1/5 |
0.6~1.8ng/m3 |
0.5ng/m3 |
|
▲
|
|
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[9] アセトニトリル |
|
|
アセトニトリルは、検出頻度が高いが、今回の調査結果からは特に問題を示唆する結果は得られておらず、当面、本調査における大気系の環境調査の必要はないと考えられる。ただし生産量、使用量が大きいことから、生産量、使用量及び排出量の推移に注意する必要がある。 |
|
○ アセトニトリルの検出状況 |
|
媒体 |
調査年度 |
検出数/検体数 |
検出地点/調査地点 |
検出範囲(検出検体) |
検出限界 |
大気 |
平成13年度 |
17/17 |
7/7 |
93~1200ng/m3 |
76ng/m3 |
|
▲
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|
|
[10] フタル酸ジイソノニル |
|
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フタル酸ジイソノニルは、検出頻度が高いが、今回の調査結果からは特に問題を示唆する結果は得られておらず、当面、本調査における大気系の環境調査の必要はないと考えられる。ただし生産量、使用量及び排出量の推移に注意する必要がある。 |
|
○ フタル酸ジイソノニルの検出状況 |
|
媒体 |
調査年度 |
検出数/検体数 |
検出地点/調査地点 |
検出範囲(検出検体) |
検出限界 |
大気 |
平成13年度 |
20/21 |
7/7 |
0.42~22ng/m3 |
0.40ng/m3 |
|
▲
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[11] フタル酸ジイソデシル |
|
|
フタル酸ジイソデシルは、検出頻度が高いが、今回の調査結果からは特に問題を示唆する結果は得られておらず、当面、本調査における大気系の環境調査の必要はないと考えられる。ただし生産量、使用量及び排出量の推移に注意する必要がある。 |
|
○ フタル酸ジイソデシルの検出状況 |
|
媒体 |
調査年度 |
検出数/検体数 |
検出地点/調査地点 |
検出範囲(検出検体) |
検出限界 |
大気 |
平成13年度 |
12/21 |
6/7 |
0.30~1.3ng/m3 |
0.30ng/m3 |
|
▲
|
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[12] フタル酸ジイソトリデシル |
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|
フタル酸ジイソトリデシルは、不検出であるが、有害性等の関連情報が少ないので、その収集に努める必要がある。 |
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○ フタル酸ジイソトリデシルの検出状況 |
|
媒体 |
調査年度 |
検出数/検体数 |
検出地点/調査地点 |
検出範囲(検出検体) |
検出限界 |
大気 |
平成13年度 |
0/21 |
0/7 |
|
0.1ng/m3 |
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▲
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[13] ポリ臭素化ジフェニルエーテル(1~7臭素化物) |
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ポリ臭素化ジフェニルエーテルは、検出頻度が高く、有害性等の関連情報が少ないので、その収集に努める必要がある。なお、本物質は平成14年度の本調査の暴露量調査対象物質(水質、底質、生物)である。 |
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○ ポリ臭素化ジフェニルエーテル(1~7臭素化物)の検出状況 |
|
媒体 |
調査年度 |
検出数/検体数 |
検出地点/調査地点 |
検出範囲(検出検体) |
検出限界 |
大気 |
平成13年度 |
36/36 |
12/12 |
0.00007~0.067ng/m3 |
|
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▲
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