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第2章 平成16年度暴露量調査結果

 (1) 調査目的
 (2) 調査対象物質及び調査地点
 (3) 調査結果 
 (4) 物質(群)別の調査結果
  1) N,N'-ジメチルドデシルアミン=N=オキシド 4) ペルフルオロオクタン酸(PFOA)
2) ヘキサン 5) オクタブロモジフェニルエーテル
3) ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)

       
 (1) 調査目的
   暴露量調査は、化学物質審査規制法第2種監視化学物質や化学物質排出把握管理促進法第1種指定化学物質等について、その環境リスク初期評価を実施するために必要なヒト及び生物の化学物質の暴露量把握に用いる環境残留状況の把握を行うことを目的とする。
 
 (2) 調査対象物質及び調査地点
   平成16年度の暴露量調査は、平成16年度化学物質環境実態調査物質選定検討会において検討のうえ選定された物質・媒体の中から、次の5物質(群)、延べ8物質(群)・媒体について調査を実施した。
   
物質
調査
番号
調査対象物質(群) 媒体別調査地点数
水質 大気 食事 室内
空気
1 N,N'-ジメチルドデシルアミン=N=オキシド 41      
2 ヘキサン 20 18    
3 ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)   20 50  
4 ペルフルオロオクタン酸(PFOA)   20 50  
5 オクタブロモジフェニルエーテル       68
 
   調査地点は図2-1~図2-4のとおりであり、水質は2物質(群)を41地点(図2-1)で、大気は3物質(群)を21地点(図2-2)で、食事は2物質(群)を10地区50世帯(図2-3)で、室内空気は1物質(群)を4地域68家屋(図2-4)で実施した。
  • 図2-1平成16年度 暴露量調査地点(水質)
  • 図2-2同(大気)
  • 図2-3同(食事)
  • 図2-4同(室内空気)
 
 (3) 調査結果
   調査対象の5物質(群)延べ8物質(群)・媒体のうち、N,N'-ジメチルドデシルアミン=N=オキシドの水質、ヘキサン、PFOS及びPFOAの大気、PFOS及びPFOAの食事から検出された(表2−1、表2−2)。

【検出状況一覧】

  • 表2-1平成16年度暴露量調査 検出状況一覧表
  • 表2-2平成16年度暴露量調査 検出下限値一覧表
 

 
       
 (4) 物質(群)別の調査結果
 
  1) N,N'-ジメチルドデシルアミン=N=オキシド 【平成16年度調査媒体:水質】
   水質は、検出下限値0.003μg/Lにおいて調査が実施され、41地点中4地点、123検体中9検体から検出され、最大検出濃度は0.016μg/Lであった。
 
調査年度 水質(μg/L)
全41地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 nd~0.016
(4/41)
0.003

 
  2) ヘキサン 【平成16年度調査媒体:水質、大気】 
   水質は、検出下限値0.008μg/Lにおいて20地点で調査が実施され、全ての地点で不検出であった。
   大気は、検出下限値0.09μg/m3において調査が実施され、18地点中18地点、53検体中52検体から検出され、最大検出濃度は44μg/m3であった。
 
調査年度 水質(μg/L)
全20地点
大気(μg/m3)
全18地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値 範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 ---
(0/20)
0.008 nd~44
(18/18)
0.09

 
  3) ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS) 【平成16年度調査媒体:大気、食事】
   大気は、今回が初めての調査である。検出下限値0.09pg/m3において調査が実施され、20地点中20地点、60検体中57検体から検出され、最大検出濃度は44pg/m3であった。
   食事は、今回が初めての調査である。検出下限値0.0033ng/g-生重量において調査が実施され、10地域中10地域、50世帯中46世帯で検出され、最大検出濃度は0.12ng/g-生重量であった。
 
調査年度 大気(pg/m3)
全20地点
食事(ng/g-生重量)
全50世帯
範囲
(頻度(地点))
検出下限値 範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 nd~44
(20/20)
0.09 nd~0.12
(46/50)
0.0033

 
  4) ペルフルオロオクタン酸(PFOA) 【平成16年度調査媒体:大気、食事】
   大気は、今回が初めての調査である。検出下限値0.14pg/m3において調査が実施され、20地点中20地点、60検体中60検体から検出され、最大検出濃度は5,300pg/m3であった。
   食事は、今回が初めての調査である。検出下限値0.010ng/g-生重量において調査が実施され、10地域中6地域、50世帯中10世帯で検出され、最大検出濃度は0.024ng/g-生重量であった。
調査年度 大気(pg/m3)
全20地点
食事(ng/g-生重量)
全50世帯
範囲
(頻度(地点))
検出下限値 範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 0.22~5,300
(20/20)
0.14 nd~0.024
(10/50)
0.010

 
  5) オクタブロモジフェニルエーテル 【平成16年度調査媒体:室内空気】
   室内空気は、今回が初めての調査である。検出下限値0.02~0.03ng/m3において4地域、68家屋で調査が実施され、68家屋全てで不検出であった。
   なお、各調査地点における室内空気と屋外空気との関係を比較考慮する観点から、室内空気と採取地点となった建屋から1m離れた屋外空気の調査も行った。その結果は、室内空気の結果と同様に、全ての検体で不検出であった。
調査年度 室内空気(ng/m3)
全68家屋
範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 ---
(0/68)
0.02~0.03

 
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