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平成17年度「化学物質と環境」目次へ

第1章 平成16年度初期環境調査結果

 (1) 調査目的
 (2) 調査対象物質及び調査地点
 (3) 調査結果 
 (4) 調査結果に対する評価
  1) 4-アミノフェノール 12) 2-ビニルピリジン
2) 1-アリルオキシ-2,3-エポキシプロパン 13) ピリダフェンチオン
3) オクタクロロジプロピルエーテル 14) p-フェニレンジアミン類
4) 1,3-ジクロロプロペン 15) フルアジナム
5) 1-ブロモプロパン 16) 1,2,5,6,9,10-ヘキサブロモシクロドデカン
6) ジコホル 17) ヘキサブロモビフェニル
7) ジフェニルメタン、トリフェニルメタン 18) ペンタクロロニトロベンゼン
8) ジンクピリチオン 19) ホルムアルデヒド
9) 短鎖塩素化パラフィン(C10~C13) 20) ポリブロモジフェニルエーテル類
10) テトラブロモビスフェノールA 21) ペンタブロモジフェニルエーテル
11) 2,4,6-トリブロモフェノール 22) 2-メトキシエタノール

       
 (1) 調査目的
   初期環境調査は、化学物質審査規制法第2種監視化学物質や化学物質排出把握管理促進法の候補物質、非意図的生成化学物質、環境リスク初期評価に必要な物質及び社会的要因から必要とされる物質等の環境残留状況の把握を目的とする。
 
 (2) 調査対象物質及び調査地点
   平成16年度の初期環境調査は、平成16年度化学物質環境実態調査物質選定検討会において検討のうえ、選定された物質・媒体の中から、次の物質(群)・媒体について22物質(群)、延べ30物質(群)・媒体の調査を実施した。
   
物質
調査
番号
調査対象物質(群) 媒体別調査地点数
水質 底質 水生
生物
大気
1 4-アミノフェノール 3      
2 1-アリルオキシ-2,3-エポキシプロパン 7      
3 オクタクロロジプロピルエーテル 11 11    
4 1,3-ジクロロプロペン 17     21
5 1-ブロモプロパン       19
6 ジコホル   11    
7 ジフェニルメタン、トリフェニルメタン   7    
8 ジンクピリチオン 7      
9 短鎖塩素化パラフィン(C10~C13)
  短鎖塩素化パラフィン C10
  短鎖塩素化パラフィン C11
  短鎖塩素化パラフィン C12
  短鎖塩素化パラフィン C13
2 2 2  
10 テトラブロモビスフェノールA       2
11 2,4,6-トリブロモフェノール       2
12 2-ビニルピリジン       6
13 ピリダフェンチオン 12 12    
14 p-フェニレンジアミン類
  N,N'-ジフェニル-p-フェニレンジアミン(DPPD)
  N,N'-ジトリル-p-フェニレジアミン(DTPD)
  N,N'-ジキシリル-p-フェニレンジアミン(DXPD)
7     3
15 フルアジナム 16      
16 1,2,5,6,9,10-ヘキサブロモシクロドデカン     6  
17 ヘキサブロモビフェニル       3
18 ペンタクロロニトロベンゼン   16 8 19
19 ホルムアルデヒド     2  
20 ポリブロモジフェニルエーテル類
  モノブロモジフェニルエーテル
  ジブロモジフェニルエーテル
  トリブロモジフェニルエーテル
  テトラブロモジフェニルエーテル
  ペンタブロモジフェニルエーテル
  ヘキサブロモジフェニルエーテル
  ヘプタブロモジフェニルエーテル
      3
21 ペンタブロモジフェニルエーテル   4    
22 2-メトキシエタノール 7      
 
   調査地点は図1-1~図1-3のとおりであり、水質は33地点(図1-1)で1~7物質(群)、底質は28地点(図1-1)で1~6物質(群)、水生生物は9地点(図1-2)で1~4物質(群) 、うち1地点で全対象物質である4物質(群)を、大気は25地点(図1-3)で1~9物質(群)、うち1地点で全対象物質である9物質(群)を実施した。
  • 図1-1平成16年度 初期環境調査地点(水質・底質)
  • 図1-2同(水生生物)
  • 図1-3同(大気)
 
 (3) 調査結果
   水質からは2地点2物質(群)[4-アミノフェノール:2地点中1地点、ピリダフェンチオン:12地点中1地点]、底質からは6地点4物質(群)[ジコホル:5地点中2地点、ジフェニルメタン:6地点中2地点、トリフェニルメタン:6地点中1地点、ペンタブロモジフェニルエーテル:4地点中1地点]、水生生物からは3地点2物質(群)[1,2,5,6,9,10-ヘキサブロモシクロドデカン:6地点中1地点、ホルムアルデヒド:2地点全て]、大気からは16地点7物質(群)[1,3-ジクロロプロペン:20地点中8地点、1-ブロモプロパン:19地点中11地点、2,4,6-トリブロモフェノール:2地点中全て、2-ビニルピリジン:6地点中1地点、N,N’-ジフェニル-p-フェニレンジアミン:1地点、ペンタクロロニトロベンゼン:15地点中1地点、ポリブロモジフェニルエーテル類(モノブロモジフェニルエーテル、ジブロモジフェニルエーテル、トリブロモジフェニルエーテル、テトラブロモジフェニルエーテル、ペンタブロモジフェニルエーテル、ヘキサブロモジフェニルエーテル、ヘプタブロモジフェニルエーテル):3地点全て]が検出された(表1)。

【検出状況一覧】

  • 表1平成16年度初期環境調査 検出状況一覧表
 これまでの調査の累計(昭和49年度~平成16年度)では、837物質(群)について調査が行われ、そのうち381物質(群)が一般環境から検出されたこととなる。
 
 
  水質 底質 水生生物 大気 総数
調査物質数 788 748 259 275 837
検出物質数 162 243 107 184 381
検出割合(%) 20.6 32.5 41.3 66.9 45.5

 
       
 (4) 調査結果に対する評価
 

 平成16年度の調査結果の概要は次のとおりである。

 今回の調査では、調査対象22物質(群)について調査し、水質10物質(群)中2物質(群)(4-アミノフェノール、ピリダフェンチオン)、底質7物質(群)中4物質(群)(ジコホル、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン、ペンタブロモジフェニルエーテル)、水生生物4物質(群)中2物質(群)(1,2,5,6,9,10-ヘキサブロモシクロドデカン、ホルムアルデヒド)、大気9物質(群)中7物質(群)(1,3-ジクロロプロペン、1-ブロモプロパン、2,4,6-トリブロモフェノール、2-ビニルピリジン、N,N’-ジフェニル-p-フェニレンジアンミン(DPPD) 、ペンタクロロニトロベンゼン、ポリブロモジフェニルエーテル)が検出された。

 調査結果に対する評価を物質(群)別に示せば、次のとおりである。

 
  1) 4-アミノフェノール 【平成16年度調査媒体:水質】
   水質は、昭和61年度の調査では検出下限値0.8μg/Lにおいて9地点を調査し、不検出であった。平成16年度は検出下限値0.02μg/Lにおいて調査が実施され、2地点中1地点で検出され、検出範囲は0.02~0.05μg/Lであった。
 
調査年度 水質(μg/L)
全3地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 0.02~0.05
(1/2)
0.02

 
  2) 1-アリルオキシ-2,3-エポキシプロパン 【平成16年度調査媒体:水質】 
   水質は、平成16年度が初めての調査であり、検出下限値0.23μg/Lにおいて調査が実施され、7地点全てで不検出であった。
 
調査年度 水質(μg/L)
全7地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 ---
(0/7)
0.23

 
  3) オクタクロロジプロピルエーテル 【平成16年度調査媒体:水質、底質】
   水質は、昭和56年度の調査では検出下限値0.01~0.025μg/Lにおいて8地点を調査し、不検出であった。昭和59年度の調査では検出下限値0.001~0.002μg/Lにおいて8地点を調査し、不検出であった。平成16年度は検出下限値0.0045μg/Lにおいて調査が実施され、9地点全てで不検出であった。水質中のオクタクロロジプロピルエーテルは、過去の調査において不検出であり、今回調査した地点及び検出下限値においても検出されなかった。 
   底質は、昭和56年度の調査では検出下限値1~2.9ng/g-dryにおいて8地点を調査し、不検出であった。昭和59年度の調査では検出下限値0.05~0.23ng/g-dryにおいて8地点を調査し、不検出であった。平成16年度は検出下限値2.6ng/g-dryにおいて調査が実施され、9地点全てで不検出であった。底質中のオクタクロロジプロピルエーテルは、過去の調査において不検出であり、今回調査した地点及び検出下限値においても検出されなかった。
 
調査年度 水質(μg/L)
全11地点
底質(ng/g-dry)
全11地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値 範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 ---
(0/9)
0.0045 ---
(0/9)
2.6

 
  4) 1,3-ジクロロプロペン 【平成16年度調査媒体:水質、大気】
 
   cis-1,3-ジクロロプロペン
   水質は、検出下限値0.009μg/Lにおいて調査が実施され、14地点全てで不検出であった。水質中のcis-1,3-ジクロロプロペンは、過去の調査において不検出であり、今回調査した地点、時期及び検出下限値においても検出されなかった。
   大気は、平成16年度が初めての調査であり、検出下限値9ng/m3において調査が実施され、20地点中8地点で検出され、検出範囲は9~100ng/m3であった。
 
調査年度 水質(μg/L)
全17地点
大気(ng/m3)
全21地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値 範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 ---
(0/14)
0.009 9~100
(8/20)
9
 
   trans-1,3-ジクロロプロペン
   水質は、検出下限値0.008μg/Lにおいて調査が実施され、14地点全てで不検出であった。水質中のtrans-1,3-ジクロロプロペンは、過去の調査において不検出であり、今回調査した地点、時期及び検出下限値においても検出されなかった。
   大気は、平成16年度が初めての調査であり、検出下限値10ng/m3において調査が実施され、20地点中7地点で検出され、検出範囲は10~70ng/m3であった。
調査年度 水質(μg/L)
全17地点
大気(ng/m3)
全21地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値 範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 ---
(0/14)
0.008 10~70
(7/20)
10

 
  5) 1-ブロモプロパン 【平成16年度調査媒体:大気】
   大気は、平成16年度が初めての調査であり、検出下限値25ng/m3において調査が実施され、19地点中11地点で検出され、検出範囲は27~270ng/m3であった。
 
調査年度 大気(ng/m3)
全19地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 27~270
(11/19)
25

 
  6) ジコホル 【平成16年度調査媒体:大気】
   底質は、昭和53年度の調査では検出下限値3~11ng/g-dryにおいて8地点を調査し、不検出であった。平成16年度は検出下限値1.2ng/g-dryにおいて調査が実施され、5地点中2地点で検出され、検出範囲は1.7~6.4ng/g-dryであった。
 
調査年度 底質(ng/g-dry)
全11地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 1.7~6.4
(2/5)
1.2

 
  7) ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン 【平成16年度調査媒体:底質】
 
   ジフェニルメタン
   底質は、昭和58年度の調査では検出下限値4~41ng/g-dryにおいて11地点を調査し、11地点中2地点で検出され、検出範囲は59~160ng/g-dryであった。昭和59年度の調査では検出下限値0.4~44 ng/g-dryにおいて46地点を調査し、46地点中4地点で検出され、検出範囲は0.6~1.9ng/g-dryであった。平成16年度の調査は検出下限値0.4ng/g-dryにおいて調査が実施され、6地点中2地点で検出され、検出範囲は1.3~20ng/g-dryであった。過去の調査と比較すると、同程度の濃度レベルで引き続き検出されている。
 
調査年度 底質(ng/g-dry)
全7地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 1.3~20
(2/6)
0.4
 
   トリフェニルメタン
   底質は、昭和58年度の調査では検出下限値8~41ng/g-dryにおいて11地点を調査し、不検出であった。平成16年度は、検出下限値0.4ng/g-dryにおいて調査が実施され、6地点中1地点で検出され、検出値は 0.9ng/g-dryであった。
 
調査年度 底質(ng/g-dry)
全7地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 0.9
(1/6)
0.4

 
  8) ジンクピリチオン 【平成16年度調査媒体:水質】
   水質は、平成16年度が初めての調査であり、検出下限値0.02μg/Lにおいて調査が実施され、5地点全てで不検出であった。
調査年度 水質(μg/L)
全7地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 ---
(0/5)
0.02
 
  9) 短鎖塩素化パラフィン 【平成16年度調査媒体:水質、底質、水生生物】
 
   短鎖塩素化パラフィン C10
   水質は、平成16年度が初めての調査であり、検出下限値0.0090μg/Lにおいて調査が実施され、2地点全てで不検出であった。
   底質は、平成16年度が初めての調査であり、検出下限値0.77ng/g-dryにおいて調査が実施され、2地点全てで不検出であった。
   水生生物は、平成16年度が初めての調査であり、検出下限値0.53ng/g-wetにおいて調査が実施され、2地点全てで不検出であった。
 
調査年度 水質(μg/L)
全2地点
底質(ng/g-dry)
全2地点
水生生物(ng/g-wet)
全2地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値 範囲
(頻度(地点))
検出下限値 範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 ---
(0/2)
0.0090 ---
(0/2)
0.77 ---
(0/2)
0.53
 
   短鎖塩素化パラフィン C11
   水質は、平成16年度が初めての調査であり、検出下限値0.023μg/Lにおいて調査が実施され、2地点全てで不検出であった。
   底質は、平成16年度が初めての調査であり、検出下限値3.0ng/g-dryにおいて調査が実施され、2地点全てで不検出であった。
   水生生物は、平成16年度が初めての調査であり、検出下限値1.5ng/g-wetにおいて調査が実施され、2地点全てで不検出であった。
 
調査年度 水質(μg/L)
全2地点
底質(ng/g-dry)
全2地点
水生生物(ng/g-wet)
全2地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値 範囲
(頻度(地点))
検出下限値 範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 ---
(0/2)
0.023 ---
(0/2)
3.0 ---
(0/2)
1.5
 
   短鎖塩素化パラフィン C12
   水質は、平成16年度が初めての調査であり、検出下限値0.0086μg/Lにおいて調査が実施され、2地点全てで不検出であった。
   底質は、平成16年度が初めての調査であり、検出下限値0.34ng/g-dryにおいて調査が実施され、2地点全てで不検出であった。
   水生生物は、平成16年度が初めての調査であり、検出下限値0.20ng/g-wetにおいて調査が実施され、2地点全てで不検出であった。
 
調査年度 水質(μg/L)
全2地点
底質(ng/g-dry)
全2地点
水生生物(ng/g-wet)
全2地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値 範囲
(頻度(地点))
検出下限値 範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 ---
(0/2)
0.0086 ---
(0/2)
0.34 ---
(0/2)
0.20
 
   短鎖塩素化パラフィン C13
   水質は、平成16年度が初めての調査であり、検出下限値0.0055μg/Lにおいて調査が実施され、2地点全てで不検出であった。
   底質は、平成16年度が初めての調査であり、検出下限値0.92ng/g-dryにおいて調査が実施され、2地点全てで不検出であった。
   水生生物は、平成16年度が初めての調査であり、検出下限値0.56ng/g-wetにおいて調査が実施され、2地点全てで不検出であった。
 
調査年度 水質(μg/L)
全2地点
底質(ng/g-dry)
全2地点
水生生物(ng/g-wet)
全2地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値 範囲
(頻度(地点))
検出下限値 範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 ---
(0/2)
0.0055 ---
(0/2)
0.92 ---
(0/2)
0.56

 
  10) テトラブロモビスフェノールA 【平成16年度調査媒体:大気】
   大気は、平成16年度が初めての調査であり、検出下限値0.03ng/m3において調査が実施され、2地点全てで不検出であった。
 
調査年度 大気(ng/m3)
全2地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 ---
(0/2)
0.03

 
  11) 2,4,6-トリブロモフェノール 【平成16年度調査媒体:大気】
   大気は、平成16年度が初めての調査であり、検出下限値0.02ng/m3において調査が実施され、2地点中2地点で検出され、検出範囲は0.03~0.14ng/m3であった。
 
調査年度 大気(ng/m3)
全2地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 0.03~0.14
(2/2)
0.02

 
  12) 2-ビニルピリジン 【平成16年度調査媒体:大気】
   大気は、平成3年度の調査では検出下限値16ng/m3において17地点を調査し、17地点中4地点で検出され、検出範囲は17~30ng/m3であった。平成16年度は検出下限値0.4ng/m3において調査が実施され、6地点中1地点から検出され、検出範囲は6.2~18ng/m3であった。過去の調査と比較して、検出濃度範囲は同じであり、検出下限値を下げて調査を実施したが、検出頻度及び検出濃度範囲に大きな変化はなかった。
 
調査年度 大気(ng/m3)
全6地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 6.2~18
(1/6)
0.4

 
  13) ピリダフェンチオン 【平成16年度調査媒体:水質、底質】
   水質は、平成13年度の調査では検出下限値0.11μg/Lにおいて17地点を調査し、不検出であった。平成16年度は、検出下限値0.003μg/Lにおいて調査が実施され、12地点中1地点で検出され、検出範囲は 0.004~0.006μg/Lであった。
   底質は、平成13年度の調査では検出下限値11ng/g-dryにおいて17地点を調査し、不検出であった。平成16年度は、検出下限値0.22ng/g-dryにおいて調査が実施され、12地点全てで不検出であった。底質中のピリダフェンチオンは過去の調査において不検出であり、今回調査した地点、時期及び検出下限値においても検出されなかった。
 
調査年度 水質(μg/L)
全12地点
底質(ng/g-dry)
全12地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値 範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 0.004~0.006
(1/12)
0.003 ---
(0/12)
0.22

 
  14) p-フェニレンジアミン類 【平成16年度調査媒体:水質、大気】
 
   N,N'-ジフェニル-p-フェニレンジアミン (DPPD)
   水質は、平成16年度が初めての調査であり、検出下限値0.006μg/Lにおいて調査が実施され、6地点全てで不検出であった。
   大気は、平成16年度が初めての調査であり、検出下限値0.001ng/m3において調査が実施され、1地点中1地点で検出され、検出範囲は0.002~0.009ng/m3であった。
 
調査年度 水質(μg/L)
全7地点
大気(ng/m3)
全3地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値 範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 ---
(0/6)
0.006 0.002~0.009
(1/1)
0.001
 
   N,N'-ジトリル-p-フェニレンジアミン (DTPD)
   水質は、平成16年度が初めての調査であり、検出下限値0.009μg/Lにおいて調査が実施され、6地点全てで不検出であった。
   大気は、平成16年度が初めての調査であり、検出下限値0.0006ng/m3において調査が実施され、1地点で不検出であった。
調査年度 水質(μg/L)
全7地点
大気(ng/m3)
全3地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値 範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 ---
(0/6)
0.009 ---
(0/1)
0.0006
 
   N,N'-ジキシリル-p-フェニレンジアミン (DXPD)
   水質は、平成16年度が初めての調査であり、検出下限値0.020μg/Lにおいて調査が実施され、6地点全てで不検出であった。
   大気は、平成16年度が初めての調査であり、検出下限値0.001ng/m3において調査が実施され、1地点で不検出であった。
調査年度 水質(μg/L)
全7地点
大気(ng/m3)
全3地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値 範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 ---
(0/6)
0.020 ---
(0/1)
0.001

 
  15) フルアジナム 【平成16年度調査媒体:水質】
   水質は、平成16年度が初めての調査であり、検出下限値0.0092μg/Lにおいて調査が実施され、15地点全てで不検出であった。
 
調査年度 水質(μg/L)
全16地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 ---
(0/15)
0.0092

 
  16) 1,2,5,6,9,10-ヘキサブロモシクロドデカン 【平成16年度調査媒体:水生生物】
   水生生物は、平成16年度が初めての調査であり、検出下限値7.1ng/g-wetにおいて調査が実施され、6地点中1地点で検出され、検出範囲は43~77ng/g-wetであった。
調査年度 水生生物(ng/g-wet)
全6地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 43~77
(1/6)
7.1

 
  17) ヘキサブロモビフェニル 【平成16年度調査媒体:大気】
   大気は、平成16年度が初めての調査であり、検出下限値0.25pg/m3において調査が実施され、1地点で不検出であった。
 なお、POPs条約の候補として提案された対象物質となっていることから、現在、より高感度の分析法の開発に着手している。
調査年度 大気(ng/m3)
全3地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 ---
(0/1)
0.00025

 
  18) ペンタクロロニトロベンゼン 【平成16年度調査媒体:底質、水生生物、大気】
   底質は、昭和56年度の調査では、検出下限値0.5ng/g-dryにおいて4地点を調査し、不検出であった。平成3年度の調査では、検出下限値39ng/g-dryにおいて17地点を調査し、不検出であった。平成16年度は、検出下限値13ng/g-dryにおいて調査が実施され、12地点全てで不検出であった。底質中のペンタクロロニトロベンゼンは、過去の調査において不検出であり、今回調査した地点、時期及び検出下限値においても検出されなかった。
   水生生物は、平成3年度の調査では、検出下限値35ng/g-wetにおいて17地点を調査し、不検出であった。平成16年度は、検出下限値1ng/g-wetにおいて調査が実施され、8地点全てで不検出であった。水生生物中のペンタクロロニトロベンゼンは、過去の調査において不検出であり、今回調査した地点、時期及び検出下限値においても検出されなかった。
   大気は、平成3年度の調査では、検出下限値6ng/m3において16地点を調査し、16地点中4地点で検出され、検出範囲は6.2~13ng/m3であった。平成16年度は、検出下限値0.3ng/m3において調査が実施され、15地点中1地点で検出され、検出値は4.5ng/m3であった。過去の調査と比較して、検出下限値を下げての調査であったが、検出頻度は低下している。
調査年度 底質(ng/g-dry)
全16地点
水生生物(ng/g-wet)
全8地点
大気(ng/m3)
全19地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値 範囲
(頻度(地点))
検出下限値 範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 ---
(0/12)
13 ---
(0/8)
1 4.5
(1/15)
0.3

 
  19) ホルムアルデヒド 【平成16年度調査媒体:水生生物】
   水生生物は、平成16年度が初めての調査であり、検出下限値200ng/g-wetにおいて調査が実施され、2地点全てで検出され、検出範囲は、3,100~4,200ng/g-wetであった。
調査年度 水生生物(ng/g-wet)
全2地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 3,100~4,200
(2/2)
200

 
  20) ポリブロモジフェニルエーテル類 【平成16年度調査媒体:大気】
 
   ポリブロモジフェニルエーテル類 (1~7臭素化物)
   大気は、平成13年度の調査では検出下限値0.05~0.5pg/m3において12地点を調査し、12地点中12点で検出され、検出範囲は0.07~67pg/m3であった。平成16年度は、検出下限値0.06pg/m3において調査が実施され、3地点中3地点で検出され、検出範囲は、1.5~20pg/m3であった。過去の調査と比較して、同程度の濃度レベルで引き続き検出されている。
 
調査年度 大気(ng/m3)
全3地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 0.0015~0.020
(3/3)
0.00006
 
   モノブロモジフェニルエーテル
   大気は、平成13年度の調査では検出下限値0.4pg/m3において12地点を調査し、12地点中3点で検出され、検出範囲は0.4~2.0pg/m3であった。平成16年度は、検出下限値0.06pg/m3において調査が実施され、3地点中3地点で検出され、検出範囲は、0.095~0.27pg/m3であった。過去の調査と比較して、検出下限値を下げて調査を実施したため、検出頻度は増加したものの、検出濃度範囲は低下した。
調査年度 大気(ng/m3)
全3地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 0.000095~0.00027
(3/3)
0.00006
 
   ジブロモジフェニルエーテル
   大気は、平成13年度の調査では検出下限値0.2pg/m3において12地点を調査し、全地点で検出され、検出範囲は0.2~12pg/m3であった。平成16年度は、検出下限値0.10pg/m3において調査が実施され、3地点中3地点で検出され、検出範囲は、0.23~3.3pg/m3であった。過去の調査と比較して、同程度の濃度レベルで引き続き検出されている。
調査年度 大気(ng/m3)
全3地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 0.00023~0.0033
(3/3)
0.00010
 
   トリブロモジフェニルエーテル
   大気は、平成13年度の調査では検出下限値0.05pg/m3において12地点を調査し、全地点で検出され、検出範囲は0.07~7.9pg/m3であった。平成16年度は、検出下限値0.07pg/m3において調査が実施され、3地点中3地点で検出され、検出範囲は、0.22~4.3pg/m3であった。過去の調査と比較して、同程度の濃度レベルで引き続き検出されている。
調査年度 大気(ng/m3)
全3地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 0.00022~0.0043
(3/3)
0.00007
 
   テトラブロモジフェニルエーテル
   大気は、平成13年度の調査では検出下限値0.5pg/m3において12地点を調査し、12地点中10点で検出され、検出範囲は0.5~10pg/m3であった。平成16年度は、検出下限値0.08pg/m3において調査が実施され、3地点中3地点で検出され、検出範囲は、0.35~6.4pg/m3であった。過去の調査と比較して、同程度の濃度レベルで引き続き検出されている。
調査年度 大気(ng/m3)
全3地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 0.00035~0.0064
(3/3)
0.00008
 
   ペンタブロモジフェニルエーテル
   大気は、平成13年度の調査では検出下限値0.09pg/m3において12地点を調査し、全地点で検出され、検出範囲は0.10~9.3pg/m3であった。平成16年度は、検出下限値0.06pg/m3において調査が実施され、3地点中3地点で検出され、検出範囲は、0.35~5.4pg/m3であった。過去の調査と比較して、同程度の濃度レベルで引き続き検出されている。
調査年度 大気(ng/m3)
全3地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 0.00035~0.0054
(3/3)
0.00006
 
   ヘキサブロモジフェニルエーテル
   大気は、平成13年度の調査では検出下限値0.10pg/m3において12地点を調査し、全地点で検出され、検出範囲は0.11~11pg/m3であった。平成16年度は、検出下限値0.18pg/m3において調査が実施され、3地点中2地点で検出され、検出範囲は、0.40~1.2pg/m3であった。過去の調査と比較して、同程度の濃度レベルで引き続き検出されている。
調査年度 大気(ng/m3)
全3地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 0.00040~0.0012
(2/3)
0.00018
 
   ヘプタブロモジフェニルエーテル
   大気は、平成13年度の調査では検出下限値0.20pg/m3において12地点を調査し、12地点中9点で検出され、検出範囲は0.21~38pg/m3であった。平成16年度は、検出下限値0.14pg/m3において調査が実施され、3地点中3地点で検出され、検出範囲は、0.15~0.41pg/m3であった。過去の調査と比較して、同程度の濃度レベルで引き続き検出されている。
調査年度 大気(ng/m3)
全3地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 0.00015~0.00041
(3/3)
0.00014

 
  21) ペンタブロモジフェニルエーテル 【平成16年度調査媒体:底質】
   底質は、平成16年度が初めての調査であり、検出下限値0.035ng/g-dryにおいて調査が実施され、4地点中1地点で検出され、検出値は、0.050ng/g-dryであった。
調査年度 底質(ng/g-dry)
全4地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 0.050
(1/4)
0.035

 
  22) 2-メトキシエタノール 【平成16年度調査媒体:水質】
   水質は、昭和51年度の調査では、検出下限値90~100μg/Lにおいて20地点を調査し、不検出であった。平成16年度は、検出下限値1.9μg/Lにおいて調査が実施され、6地点全てで不検出であった。水質中の2-メトキシエタノールは、過去の調査において不検出であり、今回調査した地点及び検出下限値においても検出されなかった。
調査年度 水質(μg/L)
全7地点
範囲
(頻度(地点))
検出下限値
平成16年度 ---
(0/6)
1.9
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