環境省大臣記者会見・談話等


−地球観測技術衛星「みどりII」の運用断念について−(平成15年10月31日)

1.本日、昨年12月に打ち上げられた地球観測技術衛星「みどりII」(ADEOSII)の運用異常が今月25日に発生し、本日運用を断念することとしたという報告が宇宙航空研究開発機構(JAXA)よりありました。

2.環境省では、極域のオゾン層破壊の状況を高精度で観測するために開発した改良型大気周縁赤外分光計II型(ILASII)を「みどりII」に搭載して、本年四月より本格的にデータの取得を開始し、南極上空で発生した過去最大規模のオゾンホールの発生を世界で初めて高度別に捉えるなどの成果を上げました。これらのデータは我が国はもちろんのこと、世界の研究機関等に提供されることとなっており、オゾン層破壊の機構解明に関する研究の推進に貢献を果たしつつあります。

3.今回の運用断念は、環境庁(当時)が初めて開発したオゾン観測センサILASを搭載した「みどり」一号機が、平成9年に、今回と同様打ち上げ後十ヶ月で運用を停止したのに続き二回目の出来事であり、誠に残念です。早急に「みどりII」の運用停止の原因究明を行い、二度とこのような事が起きないよう万全を期すことが必要であり、JAXAで実施される原因究明の検討に、専門家の派遣等、環境省としても積極的に参加するよう、事務方に指示しました。

4.、地球観測・監視は、本年のG8エビアンサミットや地球観測サミットにおいてもその重要性の認識と今後の行動の強化が合意され、明年春には、東京において、十カ年実施計画策定のため閣僚級会議が開催される予定となっており、この分野での我が国の国際貢献が求められています。環境省といたしましては、今後とも積極的に衛星による地球観測・監視に取り組み、国内外の期待に応えていく所存です。このため、これまでの事故を踏まえ、専門家を含めた検討チームを省内に設置し、衛星利用による今後の地球観測・監視の進め方について、総合的に検討してまいる所存でございますので、国民の皆様の御理解と御協力をお願いいたします。


<平成15年10月31日報道発表資料> 地球観測技術衛星「みどりII」の運用断念について