1.日時 平成28年1月15日(金)10:30~12:30
2.場所 サンシャインシティ文化会館7階704・705号室
3.出席者(五十音順 敬称略)
- (委員)
- 秋元 肇 板野 泰之 井上 和也 浦野 紘平 大原 利眞
小野 和則 金谷 有剛 坂本 和彦 紫竹 益吉 竹内 庸夫
橋本 光正
(欠席者)
指宿 堯嗣 岩崎 好陽 星 純也 向井 人史 若松 伸司 環境省水・大気環境局大気環境課
瀧口課長、伊藤課長補佐、小林課長補佐、水島係員
- (事務局)
- 一般財団法人 日本気象協会
4.議題
(1)これまでの検討内容と対応状況について
(2)シミュレーションモデルの構築・改善について
(3)シミュレーションモデルを用いた解析について
(3-1)シミュレーションモデルを用いた国内の光化学オキシダント濃度に影響を与えると推測された要因の解析
(3-2)NOxおよびVOC排出量の削減効果の検討(感度解析の実施)
(4)その他
5.配付資料
- 資料1
- これまでの検討内容と対応状況について
- 資料2
- シミュレーションモデルの構築・改善について
- 資料3
- シミュレーションモデルを用いた解析について
- 参考資料1
- 平成27年度光化学オキシダント調査検討会開催要綱
- 参考資料2
- 平成27年度光化学オキシダント調査検討会(第1回)―議事録
- 参考資料3
- 平成27年度光化学オキシダント調査検討会(第1回)―議事要旨
- 参考資料4
- シミュレーションモデルの改善に関する参考資料
- 参考資料5
- シミュレーションモデルを用いた解析に関する参考資料
6.議事内容
議題(1)これまでの検討内容と対応状況について(資料 1)
- 事務局より「これまでの検討内容と対応状況について」の説明を行い、議論が行われた。主な意見は以下のとおり。
- 現状でベストと考えられるシミュレーションモデルによる計算結果であることから、「精度目標の達成状況の確認」というよりは「精度レベルの確認」といった文言に変えたほうが良い。
議題(2)シミュレーションモデルの構築・改善について(資料 2)
- 事務局より「シミュレーションモデルの構築・改善について」の説明を行い、議論が行われた。
- 光化学オキシダントシミュレーションによる解析作業部会の座長より以下の意見を頂いた。
- 全体的には事務局の説明の通り
- O3やPOの新指標相当値のトレンドについては概ね再現していると思われるが、測 定値と計算値の濃度の差が大きく、光化学反応性が高いことが示唆される。この点について、引き続き検討していく必要がある。
- 作業部会の委員が用いているモデルと本検討会で構築したモデルの相互比較を行った結果、本検討会で構築したモデルはそれらのモデルと同等の性能を有していることを確認した。今後、比較項目として、O3新指標相当値やVOCについても対象としてはどうか。
- 計算値が測定値よりも過小となったVOC成分について発生源を確認し、過小となる原因について評価してみてはどうか。
- 新指標相当値の算出方法について、「地域内の測定局データの98パーセンタイル値を算出した後それらを平均する方法」と「地域内の測定局データの平均値を対象に98パーセンタイル値を算出する方法」で求めた値にどのような差があるのか確認する必要があるのではないかという指摘があり、確認することとなった。
- 主な意見は以下のとおり。
- P17、P26のタイトルは、「再現性の目標水準の達成状況の確認」ではなく「精度レベルの確認」といった文言に修正する。また、P26は、過大/過小の程度が分かるように具体的な数値で標記すべき。
- O3やPOの新指標相当値の測定値と計算値の濃度の差が大きい点など、大原委員の指摘した課題を整理するのが良い。
- 「再現性」という単語について、定義を明確にするとともに、相関係数による評価なのか比の大きさによる評価なのか明確にすべきであるとの指摘があり、追記することとなった。
- 今後、植物起源VOCと人為起源VOCのモデルによる再現性の特徴についてまとめておくことが必要である。
- 60kmと10kmでO3の過大傾向やNO2の過小傾向が共通であることが明らかになった。WRFとCMAQ以外のモデルを用いた計算でもこのような傾向がみられるか検討してはどうかとの意見があった。
- NMHCを測定している測定地点を対象に精度の検証を行うべきであるとの意見があり、今後、NMHCを想定している測定地点を対象に検証を行うこととした。
- シミュレーションモデルだけでなく、インベントリの確からしさについても検討してはどうかとの意見があった。
- 本検討会の最終的な目標は「政策に資するアウトプットを出していく」ことであるため、そのことを見据えて検討していきたい。
議題(3)シミュレーションモデルを用いた解析について(資料 3)
- 事務局より「シミュレーションモデルを用いた解析について」の説明を行い、議論が行われた。主な意見は以下のとおり。
- O3濃度の測定値と計算値の差は大きいが、トレンドは概ね再現していることを考慮すると、評価の方法として差による評価より比による評価の方か適切だとの指摘があり、今後、濃度比による評価を行うこととする。
- 感度解析でのVOCの削減については、O3生成に対する影響が大きい物質に着目する方法が提案されたが、今年度については大まかな傾向を見ることを目的としているためVOC全成分を半分にした条件で解析を行うこととなった。
以上