環境省水・土壌・地盤環境の保全水環境関係今後の水環境保全に関する検討会

今後の水環境保全に関する検討会(第8回)議事録


1.日時:
平成22年9月2日(10:00〜12:00)
2.場所:
環境省第1会議室
3.出席委員:
猪狩良彦、及川勝、太田信介、岡田光正、奥村影、須藤隆一(座長)、中杉修身、平沢泉、堀口健夫、眞柄泰基、森田昌敏
環境省: 
鷺坂水・大気環境局長、関水環境担当審議官、石飛総務課長、吉田水環境課長、
柴垣土壌環境課長、室石閉鎖性海域室長、宇仁菅地下水・地盤環境室長、
西嶋農薬環境管理室長、富坂課長補佐   ほか
4.議題
(1) 第7回検討会における意見と対応
(2) 水環境保全のための今後の取組について
(3) その他
5.議事録

【事務局富坂課長補佐】 それでは第8回検討会を開催させていただきます。本日はただ今10名の委員にご出席頂いております。議事に先立ちまして、事務局側の8月10日付けで人事異動がありましたので紹介させていただきます。関水環境担当審議官です。石飛総務課長です。吉田水環境課長でございます。
つづきまして資料の確認をさせていただきます。資料につきましては、議事次第に続きまして、資料1、資料2、資料3−1,3−2が前回の議事録と意見対応でございます。それから資料4−1、資料4−2水環境保全のための今後の取組でございます。資料の不足等ございましたら事務局までお申し付けください。
それでは座長の須藤先生、議事の進行よろしくお願いいたします。

【須藤座長】 かしこまりました。委員の皆様おはようございます。今日もたくさんの傍聴の方においでいただきましてありがとうございます。大変暑い日が続いておりまして、そういう中でお繰り合わせをいただいたこと、お礼を申し上げたいと思います。
 それでは、前回はご記憶のように、21の水環境課題のうち、半数ほど御議論いただき先生方から御意見をいただいたところでございます。今回は残り半分ございますので、これについて御議論いただき、最後の取りまとめに向けて活発な御討論をいただきたいと存じます。早速議事に入りたいと思いますが、本日の議事はその他も含めて3つございます。最初の議事が第7回検討会における意見と対応でございます。これにつきまして御説明をお願いしたいと思います。それから、本日の議論の進め方についても併せて御説明をいただきたいと思います。

【事務局富坂課長補佐】本日の議論の進め方につきまして御説明申し上げます。前回、第7回の検討会でいただきました御指摘、それからその御指摘を踏まえました対応の整理につきまして、資料3として整理させていただいております。こちらにつきましてまず御説明させていただきます。こちらの御議論とともに、本日、資料4―2としまして水環境保全のための今後の取組、こちらについて御議論いただければとこのように考えております。

【吉田水環境課長】水環境課長の吉田でございます。私のほうで資料3について説明させていただきます。お手元の資料3−1が前回第7回の議事録です。これにつきましては事前に先生方に御確認をいただいているところですが、もし本日ご覧いただいて修正すべき点等ございましたら事務局のほうまでお申し付けいただければと思います。
 それでは、資料3−2で前回いただきました御意見に対する対応案について説明をさせていただきます。御意見については左側に分類と書いておりますが、項目ごとに分類し整理をいたしております。1ページ目全体についてでございます。まず最初に、有害化学物質対策について国民全体にも生活スタイルとして広めていければといったような御意見に対しては、生活排水対策の中で御指摘を踏まえて参考にしていきたい。それから、水循環というかたちの中で森林保全というものを打ち出すべきではないか、といった御意見。これにつきましては、森林は重要なものと考えており、他省庁との連携も含めて検討していきたい。それから、3点目はアダプティブマネジメントについての御意見で、地域の意向も踏まえながら導入について考えていきたいということでございます。それからその下に、陸の問題と海の問題を一緒に、また、21の課題の構造化したつながりを明確に、あるいは今後の水環境戦略との関連が曖昧といった御意見、これについては御指摘を踏まえまして、取りまとめの段階で記述を検討していきたいというふうに考えております。それから2ページに移りまして、各施策について良いところと悪いところがモザイク状になっているという御指摘、あるいは施策についてうまく優劣をつけるべきだといった御意見もございます。これについても、取りまとめの段階で検討していきたいと思います。それともう一点、国、地方、関係者、国民がそれぞれ役割分担を明確にといった御意見、これもお示しできるよう検討していきたい。次に湖沼の水質改善というところで、望ましい湖沼のあり方で御意見をいただいておりまして、これについては大きな課題であり具体的に検討していきたいと思います。それから河口堰、ダム貯水池、これについても湖沼の概念を入れるべき、という御意見でございます。これについては個々の水環境の状況を踏まえまして、必要に応じて湖沼と同じ概念で扱うことを検討したいと考えております。 
 それから、汽水湖の管理、これも栄養塩管理だけではなくて、生物多様性の点も含めてといったような御意見です。やはり汽水湖についてはなかなか汚濁メカニズムも複雑なものですから、検討を行っていくこととしておりまして、生物多様性の観点も含めて考えていきたいということです。湖沼の水質改善についても栄養塩の管理手法、そういったものが必要ではないかといった御意見、これも個別の湖沼ごとの話にはなるかと思いますが、そういった有効性について検討していきたいと考えております。3ページに移りまして、湖水浴についてはそれ自体が大きな負荷となり得るのではないかという御意見、これは現在もすでに湖水浴が行われている所もございますので、その辺の実情も踏まえながらそれぞれの望ましい湖沼像の設定というものを検討していきたいと考えています。そして、アナベナ対策といったような具体的な対策が必要じゃないかという御意見、これもできましたら個別の問題としてそれぞれの湖沼の特徴に応じて考えていきたいと思います。次に湖沼の閉鎖性水域でございますけれども、下水の整備が大きな要素でそのアプローチなしに解決できるような構造ではないということでありまして、これは御意見を踏まえながら今後水質対策の検討を行っていきたいと考えてございます。次に閉鎖性海域の水質改善についてということでして、これについては栄養塩類管理方法といったような点で2点ほど御意見をいただいております。これについては循環バランスといいますか、有効な管理方策について検討していきたいと考えております。
 次に4ページです。ここでは新たな排水管理手法の検討ということで、バイオアッセイに関する御意見を2点いただいております。これについては今後導入にあたっての検討を行っていくということを考えていますが、例えば規制的な導入ではなくて、自主的な排水管理の際の手法といったようなことを行えるのではないか、と考えています。その下の部分については、これは御指摘のように修正をいたします。次に排水規制の在り方に関する検討ということで、環境基準と排水基準の関係について、それから暫定排水基準の考え方の理解、これについてはこの場で検討というよりは、別な枠でそういう検討を考えていくべきではないかなと考えております。それから、根本から議論しなければならないものといったもの、あるいは、そういう整理が必要ではないかということでございまして、議論が必要なものについては整理をしていきたいと考えております。次に未規制の小規模事業場からの対応ということでこれについて3点ほど御意見をいただいております。未規制の小規模事業場の問題というのは、次の面源負荷の問題にもかかわってくる問題になってくるわけですけれども、いくつか方策は考えられるということでそういったことについて個別に検討していきたいと思います。
 5ページのほうに移りまして、1点目が小規模事業場の点でまして、面源負荷への対応ということで、これは原単位設定、あるいは降水の影響、それから農薬とかそういった問題といった御意見をいただいてまして、面源負荷対策については、負荷の少ない土地利用の検討ですとか、原単位自体相当古いものもございますので、それを踏まえた上で森林や降雨の影響、そういったものを整理をしていきたいと考えております。農薬等の問題についても現状の把握といったことで情報の蓄積につとめていきたい。次に、水圏生態系の保全と生物多様性の確保という点でまして、これについては干潟や藻場といった機能の観点、それからその道筋というような点で御指摘をいただいてございまして、御指摘を踏まえながら水圏生態系の保全と生物多様性の確保といったことについて考えていきたいと思ってございます。それから最後6ページでございます。人と水とのふれあいの推進ということで、普及啓発についてもっと進めていきたいということでございまして、これについては戦略的な普及啓発方法について検討していきたいと考えております。そして、地下水・土壌汚染の未然防止対策ということでいくつか御意見をいただいております。これについては8月12日付で中央環境審議会に対しまして地下水汚染の効果的な未然防止対策の在り方について」諮問を行ったところでございます。ご指摘の点を含めまして審議会の場で議論していきたいと思います。自然由来の有害物質への対応ということで、温泉だけではなく地下鉄・地下水からの湧水管理の話です。これについてはそういった実態も把握しながら対応・検討していきたい考えておるところです。以上、前回いただきました御意見、対応についての説明でございました。

【須藤座長】どうも簡潔に御説明頂いてありがとうございました。ただいまの全般の問題についてそれぞれの対応について話をいただきまして、必要に応じて他の委員会、あるいは審議会、あるいは専門委員会で検討するものは検討していただく、それはそれでよろしいわけですが、まだ不十分な点もあろうかと思います。本日の残りの半分というのは、前回に比べれば比較的議論が少ないかなと予測していますので、この問題、対応策等についてもう少し議論を深めておいたほうがよろしいかなと思いますので、先生方、ここは指名申し上げませんので、ここは不十分だ、ここはもう少しこうして欲しい、という意見がございましたら是非お出しいただきたいと思います。

【中杉委員】4ページ目、排水規制の在り方についての検討のところの3項目目、例としてあげたのが排水規制に絡んだ話なのでここに書いてしまったのかなと思いますが、たぶん排水規制だけではなくて、共通にかかわる問題がある。全体に共通することがあるのだろう。個々のところで議論してしまうとまずいだろう。地下水問題もそうだがそれぞれのところで別々に議論していてもまずいわけです。自然由来の汚染という表現がいいのかわわかりませんが、それをどういうふうに考えるのかという考え方について、やはり全体として議論が必要だろう。私は排水規制の話を中心に考えているので、それぐらいしか思いつかないのですが、全体としても基本的・根本的な考え方というものを少し整理しておく必要があるのではないかというようなことで、できれば全体のところでまとめていただく、抽出をしていただく必要があるのではないかと思います。 

【須藤座長】ありがとうございました。要するに排水というせまい意味ではなくて、自然汚染を含めてですね。

【中杉委員】化学物質だけではなくて、いろいろな問題がある。排水、一般項目についても全体の循環をどう考えるか、窒素の汚染をどう考えるのかという話をどう統合して考えていくかというところを整理しておかなければならないだろうと思います。個別のところで議論するのではまずいのではないか、ずれが出てきてしまう可能性があるので、全体としてどういうふうにするかということを一度考えたいと思います。

【須藤座長】そうすると、今日の論点についてはまだ事務局より伺っていないが、総合的な環境管理の検討のようなところで、もう一度そこを議論するということでよろしいですね。今の問題はたぶん今日のひとつの課題になろうかなという気がしますので、話を伺った時点でお願いします。

【太田委員】最初の1ページでアダプティブマネジメントという言葉を使ったのですが、これを使うと自然科学的な意味合いで捉えられる可能性があると思っています。次のページの地方分権の話もあわせて、私の想いはそういうものが社会にうまく受け入れられて、国がいくら頑張っても地域がアクションを起こさなければ何も変わらないのですから、その両方を常にチェックしていくという意味で、検証もそこの部分を含めて是非やっていただきたいなと思います。

【須藤座長】ありがとうございました。他に先生いかがですか。よろしいですか。それでは最後に時間に余裕があれば、全体を通した議論も必要かと思いますので、本日の本題である今後の取組ということについて、前回残った後半について事務局のほうからご説明下さい。

【吉田水環境課長】資料4−1で今後の取組というのが右の下に羅列をさせていただいております。前回に1番から地下水・土壌汚染の未然防止対策、ここまでの御議論をお願いしたところでございます。残りの部分が4項目です。これ以外に右の楕円で書いておりますが、これはどちらかと言うと進め方と言いますか、そういった視点での項目になっております。それと下に技術開発とか、環境教育、人材育成と書いています。これが施策全体の横串のようなイメージですけれども、この残りの項目につきまして今後の取組の考え方について御紹介をさせていただきたいと思います。資料4−2をお願いします。全体で10項目です。それぞれの項目毎に概要と取組内容、目標手順ということで2ページに渡って書いておりますので、これでご覧頂ければと思います。まず(1)が海岸も含めた海洋環境の保全という項目です。これは現在水環境行政というのはどちらかというと国内対応ということになっておりまして、海洋環境保全というのは地球環境問題ということで国際的な枠組みになっており、ある意味で別々に動いているような感があるわけですが、これを山から海へとつながる水の流れについて水環境行政で一体的に進めていくと、というように考えていきたいということです。具体的な取組内容は次のページです。この10月に海洋環境室というのが水環境課の中に設置されます。そこで海岸漂着物対策の推進、海洋汚染の防止、海洋環境に係る国際条約への対応、こういった項目について施策を進めていくことになります。一番下に目標と手順ということで、まず海岸漂着物関係では現在GND基金の活用の問題ですとか、あるいは今後地域で進めていくにあたって、どう効率的に漂着物の処理を進めるか、さらには発生抑制をどういうかたちで進めていくか、といったような検討、国際条約関係としてはバラスト水管理、海洋肥沃化の関係といったところでこれについても検討を進めていくというような流れになります。 
 次に(2)気候変動への対応ということです。気候変動によりまして、昨今、水温上昇といったことがみられています。これによりまして、水質とか水生生物への影響を解明し、必要な適応策につなげていきたいと考えております。具体的な取組内容は次のページですが、適応策の検討にかかる取組ということで、いろいろ各地で検討が進められておりますものを整理いたしまして、どういった方向で取組をしていくか、さらには水環境に関する適応策の検討ということで具体の適応策に向けてどういうような形で進めていくか、アジア諸国の水環境への影響分析ということで現在はアジア水環境パートナーシップ、そういったデータの収集を進めていこうという内容になっております。次が(3)地球規模で深刻化する水問題への国際貢献ということでして、これは水問題が世界各地で深刻化しているわけですが、とりわけアジア、アフリカ地域の水問題の解決に向けた国際貢献が重要ではないか、ということでありまして、取組内容としましては、国際協力事業の推進ということで、現在中国で実施しているモデル事業をさらに発展させまして窒素、りんを対象に高度処理をにらんで協力事業を展開するといったようなこと、そしてアジア水環境パートナーシップ、通称WEPAと申しておりますが、この枠組みの中で水環境のガバナンス強化の取組の推進、またし尿処理システムの推進といった内容、それから国際的な情報の発信ということも必要ですし、一方で国民意識の向上といいますか、こういう水問題、国内ではまだ関心が低いということで、情報発信など、それぞれ力を入れていきたいということであります。次に(4)水環境分野の海外ビジネス展開です。取組内容を見ていただくとわかりやすいですが、原水の浄水から汚泥処理まで全体での運営維持管理含めてパッケージ化したモデル事業の実施をいたしまして、こういったパッケージ化したもので海外へのビジネス展開が図れないかと考えております。それから2点目がし尿処理システムの国際普及ということで、現在衛生面で問題を抱えている多くの国がありますので、日本の技術を導入するようなことを検討しております。また環境対策技術の国際展開ということでいろんな技術がありますので、こういったものの国際展開を図っていきたいというような内容になっておりまして、ここにつきましてもそれぞれ現在進めている状況もございますので、その流れをある程度キープしながら次の展開、あるいはどう広げていくかということを考えているところです。つづきまして(5)、ここからは個別の項目ということではなくて全体の話にかかってくる内容になります。まず(5)では水環境のモニタリングとデータの蓄積及び情報共有ということでして、これは水環境に関わるデータがあちこちにあるわけですけれども、そのデータを集約いたしまして情報の共有化を図っていこうということです。現在、関係省庁の水環境に関する連絡会といったものが設置をされておりますので、この枠組みの中でそういう関連情報の共有も進めていきたいと考えております。次に(6)統合的な環境管理の検討です。これはどちらかと言いますと手法について検討していこうということでして、先程太田委員のほうから御意見があった事柄に関わってまいろうかと思っております。ヨーロッパの下の取組内容のところに書いておりますが、統合的汚染防止管理指令といったような事例がありますので、こういったものを調べまして導入の可能性を考えていきたい。また、BATですとかポリシーミックスといった手法についても検討しながら、よりよい環境管理に向けてどういう手法がいいのかということを検討していきたいと考えております。次に(7)技術開発及び技術活用普及ということです。具体的方策ということで例として書いておりますが、排水処理の関係ですとか、水質改善関係、分析技術、こういったものについてまだまだ効率的、効果的に更には安全というのを意識しながら、いかによりよい水環境の保全に向けていけるかといったような技術の開発を着実に進めていくということを考えているところです。次に(8)環境教育・普及啓発です。水に関する皆様方の関心というのを高めていくためのいろいろなことを考えていくべきということでして、取組のところに環境教育教材の開発、それと普及、水環境に関する情報提供の強化、あるいはこれは前回、御既読いただいた内容でございますけれども、水と人とのふれあいの推進、こういったものを着実に取り組んでいく必要があるということです。 
 その次のページは今申し上げた、人と水とのふれあいの推進ということで前回の資料の抜粋を付けております。本日は説明を省略させていただきます。次に(9)人材育成です。これは年配の方々が随時定年退職になっていくという状況、技術の伝承、そういうものがだんだん困難になってきているのではないかということでして、これにつきましては技術の伝承を絶やさないために研修の充実とか、再雇用の活用といったことで、水環境にかかわる人材の育成についても力を入れていきたいということです。最後に(10)施策のマネジメントサイクルの確立ということでこれもどちらかと言いますと、先程の手法ということではなく進め方になります。先程の太田委員の御意見にも関わってまいりますし、中杉委員の御意見にも関わってまいろうかと思います。基本的にはPDCAサイクル、これをうまく回しながら全体でスキルアップできるようにこのシステムというものを構築していこうということです。どれを優先的に議論すべきか、あるいは整理すべきかといったようなことも含めて、この中で項目を整理していくということを考えていきたいと思います。

【須藤座長】簡潔に御説明いただきありがとうございました。これはいつもと同じように各先生から御意見をうかがいたいと思いますが、先程私は中杉先生が言われた問題は統合的な環境管理の検討に入るのではなかろうかと申し上げましたが、これはちょっと無理なような気もしますので、そこはもう一度再確認をしていただきたいと思います。それでは猪狩委員のほうからお願いします。  
 今日の説明の新しい課題のことについてご意見なりございましたらお話しください。

【猪狩委員】内容的には、水問題への国際貢献や海外ビジネス展開など地方の環境行政を超えるような話もあるものですから、具体的な提言は難しいですが、気が付いた点をお話します。人材の育成のところに地方環境研究所等を活用した研修をより強化するという話ですが、地方環境研究所の現状については、予算的に削減されておりますし、調査分析の外部委託が増えているということで、技術レベルを確保した上で、今後とも技術的な面で研修をしていくことは難しくなってきている。このため、こういった形で地方環境研究所を活用するというのはピンとこない。本来、地方の環境研究所の在り方そのものは、それぞれの県が考えるべきことではありますが、水環境問題をしっかりやっていく面では国においても地方環境研究所の在り方については、どういう在り方がいいのかということについてご議論していただければいいかなと思っています。

【須藤座長】ありがとうございます。これは後で余裕のある限り関係者の皆さんいらっしゃいますので、議論していただきたいと思います。

【及川委員】3ページのところ、これから深掘りするときに出てくるのかもしれませんが、今御説明あったように(3)までと(5)の間につなぎがあったほうが、最後の取りまとめの時にはよろしいのかもしれない。

【須藤座長】要するに横串を入れるということですね。

【及川委員】そうですね、ここにアクセントがあったほうが最後の取りまとめの報告書としては読者がわかりやすいのかなという気がしました。25ページですが、ここは(9)の人材とも関わってくると思います。モデル事業の実施ということで関係省庁、地方自治体が連携したと、まさしくこういうことでモデル的な実施があると思います。したがって、ここで人材との兼ね合いを触れていただくと大変ありがたいなというふうに思います。先進的な人材とか国際的な人材とか、あるいは地方自治体ですと水道局という大変地方に得難い人材がおりますので、国際化の問題ですとか役立つ重要な指摘だと思います。今後実行に移す上でも人材を結びつけたような方法で取りまとめをしていただければと思っています。したがいまして22ページの人材育成についても、国際ですとか環境技術とか、あるいはマネジメントの関係性、地方人材とか、そういった切り口も入ってくるので期待をしているところでございます。

【須藤座長】ありがとうございました。

【太田委員】私も及川委員、あるいは猪狩委員の御意見を補足するような格好で意見を申し上げます。最初に、例えば今後の取組の(8)では、国民の皆様に水環境の大切さや課題を知ってもらう、あるいは水に触れてもらうということが考えられているわけですが、何のためにというところを見据えて対応することが重要だと思います。まさに水に触れることによって参加者自身が豊かな気持ちになるというのがベースでしょうが、そこから一歩進んで、今楽しんでいる水環境を守っていくことが大事だね、あるいは、他の地域で水環境の悪いところがあれば直していかないといけないね、と感じてもらう。さらには、例えば環境省の施策にいろんな形で応援していこうじゃないか、今後自分がプレーヤーになってやっていこうとなるところまでいくにはどうすべきかを考えていだだいきたいのです。人と触れ合う場もそうですし、次の人材育成もそうですし、環境教育・普及啓発もそうですし、そういう意味合いで今後の取組をとらえていく。つまり物事が良い方向に変わっていくというための動かし方をどうしたらいいのかという発想で、是非様々なプレーヤーとの関連性を含めた理屈の整理といいますか、戦略を考えていただければと思います。
 今後の取組(9)の人材育成も今申し上げたようにとらえますと、例えば水道局には水について能力を持った人材がたくさんおられる。環境省関係だけではおそらく限られた人材だと思いますが、水環境を良くしようという目的を共有しているこうした他の分野の組織力や人材面の支援をいただいて、それぞれがうまく役割分担をすれば相当のことができるかもしれない。それともう一つは、水のことについて関心はあるが科学的なことをそんなに知るわけではない、けれどもわりあい皆さんを動かす力を持っているという方、例えばNPOの方などもおります。そういうところをどう巻き込んでいくかをお考えいただきたい。
 今一つは、今後の取組(10)についてですが、モデル的取組について、これまで議論した中では比較的数少ない地域で実践しようとされているイメージがあります。私は水環境の問題は地域性が相当あるので、電車賃をちょっと払えば見に行けるくらいのところでの展開、本当は県に一つくらいか、少なくとも地方の環境事務所の管内に一つくらいずつとか、そういう感じで展開していかないと、なかなか一つのケースで全てを推し量るというのは難しいと思います。今後の戦略をつくった上で、その実現に向けて具体的に誰がどういう役割分担をして進めていくかについても、今申し上げた3つのようなことを併せてお考えいただいたらありがたい。

【須藤座長】ありがとうございました。今の問題は環境省の地方環境事務所があって、そこの役割とか活動のことは非常に重要だと言われてなかなか実現しにくい部分もありますので、どこかにそういう地方事務所の位置づけを仕事としてやっていただけるようなことをしたほうがいいのかなと、かねがね私も思っていたところです。

【太田委員】今の話に関連してですが、いろんな人にアクセスできるネットワークというかサイトというのでしょうか。そういうものを設けていただくと気軽に相談にのれるので、中央の誰かが取組を全部コントロールするというよりは、地方のどなたかが全体を俯瞰していただいて、しかし自分は、それは専門じゃないというところに、今のようなネットワークサイトで見つけ出した方のお力を借りるとか、現地に来てもらって直接御指導いただくという形で活用されればいいのかなと思います。

【須藤座長】ありがとうございました。

【岡田委員】基本的には結構だと思いますが、若干気になるところ、例えばこの検討会の目的が今後の水環境保全の在り方というふうになっている。そう思って最初の海岸も含めた海洋環境の保全を見ると、保全だけではなくて再生というような、守ろうというだけではなくて我々にとってもっと望ましい水質ではなくて、あくまでも水環境を取り戻していこうというような視点がなんとなくあまり見えないということが気になりました。再生して取り戻していこうということになりますと、その水環境の目標像を具体化しないといけない。30年前のものなのか50年前のものか100年はないと思いますが、その像をどうやって定めていくかということが極めて難しい。それをどこで検討していくのか。里海を再生しようという場合、里海の具体像はなかなか曖昧です。極めて難しいと思う。ありえないような里海像、物質循環からして、人間の社会生活からしてかなり無理なような環境像をみんなが思っていることが多い。例えばある人は貝をとりたい、ある人は魚をとりたい、ある人は海苔をとりたいと思う。貝がとれた時期、魚がとれた時期、海苔がとれた時期が違うわけです。それをみんながやりたいというのは不可能なわけです。それをちゃんと定量的なことも含めて、環境省なり科学技術をやっている者が具体的に示していくという努力がないと、みんなで勝手に思っていて具体的には何も動かないというようなことになりかねない。再生と目標を定めるということが、もう少し出てきてもいいのではないかという印象を受けました。そういう意味において、技術開発とか技術活用の普及というところもあくまでも水質にこだわりすぎる。水環境と言いながら、水質の技術ばっかり出ている。排水処理とかなんとか必要なことはわかりますが、専門から言わせていただきますと、水環境の保全再生技術でいいと思います。そういう意味でずっと最後まで見ていくと、例えば名水百選とかありますが、水質と人との触れ合いも水質なのか環境教育なのか。生物多様性もあって、非常にいい水環境の場をもう少し評価するとか、選定するというような話もあってもいいのではないかと、そういう感想を受けました。

【須藤座長】ありがとうございました。岡田先生の水環境保全のためのという保全という言葉の中に、私自身は、当然、再生は含んでいるという理解でございますので、先程から先生が言われたような問題は、保全の中で扱われるべきだと思って議事進行をやってきているつもりです。また事務局から回答はいただきます。

【奥村委員】ずっと読んできまして、まことに結構なことが書いてあると思っているのですが、(3)から(4)にかけてなんとなく違和感がある。中身の項目がどうのこうのというよりは、表現の仕方じゃないかと思うのですが、つまりどういうことかと言いますと、(3)は世界の水と衛生問題の現状、平たく言うならいろいろ途上国で問題ありますよと感じるんですが、(4)ではビジネスチャンスですよと、何か困っている人を見つけてつけ込もうというふうに見えてしまう。横に書いてあるいろんなことで、技術ノウハウの移転から始まってこれは非常に結構なことだと思いますので、すっと読めるように工夫していただいたらいいなと思います。

【須藤座長】ありがとうございました。奥村委員の御意見はいろんなところで指摘されていますので、たぶんおそらく多くの方が同じことを感じておられるだろうと思います。

【中杉委員】先程座長から指示がありました問題ですが、岡田先生の話を聞いて何を言いたかったのかなと考えたのですが、望ましい水環境の姿っていうのを一応最初に議論をしました。その後、浅野先生が既に前に議論をしているんだと言われたのですが、細部について少し確認しなければいけないこともずいぶんあるのではないか。その辺の議論を詰めていかなければならない部分があるのではないか。そういう方向の議論が必要なのかなというふうに思っています。具体的にどういうことが必要か。それをどこでやるのか、というのを考えたときにやっぱり(6)のところに入れ込むわけです。(6)では現状はこういう問題でこうなっていますよとありますが、それに対して課題としては、細部については議論しなければならない部分が残っていて、それについては議論をしますよという流れにもっていくのが一番良いのではないか。どういう問題があるのかは、私が言った部分だけではなく入れていただくということがよろしいのかなと思います。
 一つ表現的に気になるところは、4ページのところで海洋環境の保全というのは地球環境問題だと整理をされているのと、地球環境問題と言いながら国内の問題と両方あります。(3)の水環境行政のところに河川、湖沼、閉鎖性海域等との公共用水域に関する各種施策と書かれてしまって、バラスト水の管理ときたときにバラスト水の管理は持って行った先の話なのか、受け入れる条件の話なのか、これは両方の話なので区別できない話なんです。それをどう整理するのか、問題があるかと思います。表現上の問題です。それから(3)と(4)は少し重なりがあるのではないかと思います。(3)の部分で例えば8ページのところで黄色い枠の中、水ビジネス企業の育成とありますが、(4)の話に絡んでくるのだろう。(3)と(4)の中身について、(3)は具体策があることはあるが、それと(4)との間の整理がどうかなという感じがあります。個別の話をすると、実はバラスト水の話と水ビジネスというのは多少差があるのではないだろうか。バラスト水の議論に関わっているのですが、バラスト水を持って行くときに海水を持って行って海に捨ててくる。そのときにバラスト水として、淡水を持って行けないのか。この前新聞のニュースでオーストラリアに鉄鋼石を積んでくるときに水を持って行って向こうでおろしてくる。中東の石油なんかはまさにそれができるはずです。ただ、それをやったときに先程同じように生物が生態系を壊す可能性等問題があるわけです。その問題について、どう考えるかというのを少し整理するのも必要と思います。それから(5)、水のデータですが実際に環境省の公共水域の水質の測定データを扱おうと思っても非常に扱いにくい。ほとんどが検出無しの表示となっている。それがいけないというわけではないですが、全体としてそこのところを考えていく必要があるのだろうと、実際解析に使おうとなると少し整理をして考えていく必要がある。

【須藤座長】ありがとうございました。

【平沢委員】(1)のところですが、これは国際的な意識みたいなイメージでとらえていたんですが、やっぱり海岸も含めた海洋環境の保全といわれると、21世紀を意識するとちょっと気になるのがあります。キーワードとして医薬品の有機物とか生活系でPPCPsとよく言われていますが、そういう微量の物質がまだどう影響を与えるのかよくわからないみたいですが、将来的な調査というか、そういうのもキーワードとして書いておいたほうがいいのではないか。それから(2)ですが、気候変動ということで水域の水温上昇、気候変動で水域の水温が本当に上がるのかなと気になっている。私自身は、N、Pを非常に多量に消費すればその廃熱で水温が上がっているのではないかなと思うところもあり、その辺の所が気になった。それから、(9)の人材育成のところですが、この取組内容は結構だと思うのですが地方環境研究所等がメインなのかもしれませんが、定年期を迎えた会社の人とか水管理をした会社の人などが結構存在する。そういう人をうまく活用するということがあった方がいい。あんまり地方環境研究所に限定してしまうと国の人だけみたいな感じがする。最後(10)、これが一番悩ましい。やってほしいが難しいかなと思っている。Plan、Do、Check、Actionということで、チェックは省の中でやっていたらあまりよくない。外部評価とか、わりと客観的にみられるような評価をして次にいくということが必要と思う。評価の体制づくりが気になった。

【須藤座長】どうもありがとうございました。

【堀口委員】気になった点が大きく3つあります。1つ目は、4ページ目の海岸も含めた海洋環境の保全というところです。一番上の現状というところの図ですけれども、水環境行政=国内対応と海洋環境保全=地球環境問題の間が、相対立する矢印⇔で結ばれているのですが、先程の御説明ですと、その趣旨というのはそれぞれ連携もなく対処されてきたという御趣旨かと思いますので、この矢印ですとちょっといらぬ誤解を生むのではないかという気がします。2つ目は、海洋環境保全=地球環境問題とありますが、私のイメージですと地球環境問題といった場合に、温暖化のように地球規模の問題が頭に浮かぶのですが、確かに海洋問題はそうかもしれませんが、もう少し範囲が狭い地域の問題でもあると思う。確かに東アジアには海洋環境を保護する条約というのは今ありませんけれども、例えば海洋漂着物の問題は現実におきていますし、この前メキシコ湾でああいう事故がおこりましたけれども、日本の近海、周りでああいう越境リスクを含むような活動が行われる場合、国家間で協議する手続き等も制度化する必要はないのか。あるいは事故が起きたときの対応というものを、もう少し国家間で詰めておく必要があるのではないかとか、そういう課題もあるかと思いますので、地域の問題に対する視点というのもできたら入っているといいかなと思いました。 
 また海洋環境保全というと国際的には漁業の問題が入っていないのはどうかとも思いますが、これは環境省さんの扱っている問題ではないということでやむをえないところでしょうか。次に統合的な環境管理ということですが、今後検討されるということですけれども、私もEUなどの先駆的な事例を、そのまま日本に持ち込むということは難しいと思います。そうした制度の基本的な理念、環境全体を保護するとか、あるいは環境行政の手続きなど統合していくとか、そういう発想は非常に重要かと思いますので、是非検討していっていただきたいと思うのですが、少し気になりましたのは、ここで言っている統合的環境管理の意味ですが、14ページを拝読する限りでは、各環境分野を超えて環境全体として総合的に保護していくというような意味で使ってらっしゃるのかなと思いますが、例えばその後、ピンクのファイルの18ページですけれども、水環境保全のための今後の取組(9)地球規模で深刻化する水問題の国際貢献のところで、統合的な水管理のところ、例えば計画設計、施工から運営維持管理経営までというような表現があります。ちょっと確認させていただきたいのは、ここで言っている統合的な環境管理というのは、あくまで最初私が申し上げたような意味で使われていて、そのための手段としてこういうふうにプロセス全体を通じて保護していく必要性があるという御趣旨なのかどうか、という点です。つまり、ここで言っている統合的な環境管理の意味というのはなんなのか、という点を少し確認したいというのが2点目になります。
 最後、教育のところです。ラムサール条約という条約がありますが、私の今いる北海道にはたくさん登録湿地があるのですが、学生などに聞きますとあまり知らない。行ったこともないという学生もけっこういる。ラムサール条約の登録湿地は全国にどこにでもあるというわけではないが、環境教育の場としてもう少し活用していくということも考えてはいいのではないか、今もある程度されているとは思いますが、さらにやることはないのかという点についても御検討いただければと思います。条約も関連しているということで、国際的な視点から水環境の問題を考える良いきっかけにもなるかと思います。

【須藤座長】どうもありがとうございました。

【真柄委員】いくつか気のついたところ申し上げます。まず、全般的なところと関係するのかもしれませんが、あるいはPDCAサイクルと関係するのかもしれませんが、環境アセスメントのことが今までの中で一度も議論されていなかったと思います。いわゆる護岸、海岸浸食と環境変化という言葉は、我が国だけではなくて多くの国々が困っている問題です。そういう意味で環境アセスメントに関して特にいろいろな構造物をつくることも関連して、もう少しこの水環境保全のあり方のところで議論をしておいたほうが、あるいは位置づけを明確にしておいたほうがよろしいのではないか。
 それから国際貢献のことですが、私は水道に関係しておりますのでそちらの関係から申し上げますが、WHOで飲料水の水質ガイドラインをつくっております。これはガイドラインでありまして、インターナショナルスタンダードではありません。例えば、ガイドラインで示している項目でいうと約160あります。我が国の飲料水、水質基準は50項目です。つまり、160の中で我が国の国民の生活を守る水道水として求められる項目は50項目で足りるという判断をしているからです。開発途上国の多くは、日本と同じようにそれぞれの国の水質基準がありません。どういう水質基準でそれぞれの国のニーズに合う水道水を供給すべきかということができないからです。WHOはそれぞれの国の社会経済文化状況において、それぞれの国の水質基準を策定すべきだというふうに言っております。それは、環境基準でもあるいは排水基準でも同じだと思います。そういう意味で基準の国際化という言葉が書かれていますけれども、むしろ我が国としてはそれぞれの国の社会経済環境や自然条件に合った基準を作ることに関して、国際的な貢献をするべきだと思います。そこの国の基準を我が国が支援して策定できたとすれば、それをベースに水道なり下水なり、水資源管理を日本の能力の範囲で容易にできるということかと思います。そういう意味で国際化の問題を議論するときに、私は環境省、あるいは地方自治体の環境部門の方でも結構ですが、アタッシュを何人出しておられるのか、もっと環境分野のアタッシュを積極的に出すべきだと思います。先進国には出しておられますけれども途上国の大使館にアタッシュをどれだけだしているのか、もっと積極的に出すことによって人脈ができる。それによって先程申しあげたような政策的な支援、あるいは民間企業を支援する力もつくと思いますので、そういうことに意を払っていただきたいと思います。し尿とか下水の処理というのは、我が国は大変進んでおりますけれども、アジアの国々はバキュームカーを持つところまではほぼきました。その前はトイレも無かったわけですからバキュームカーは役に立たなかったわけです。今は住宅にトイレがつくようになったので、バキュームカーが走るようになりました。というふうに是非先程アタッシュのことを申し上げましたけれども、そういう情報を獲得するという努力をしていただきたいと思います。そして、先程地方の環境研の人だとか水道分野の人間だとかの話がありますが、全ての分野でいわゆる日本人のリソースというか資源量は確実に減っていきます。ですから、もっと積極的に環境の分野でも外国人の方を研修生として受け入れるぐらいの制度を、もう始めて遅くないと思います。環境のモニタリングを地方の環境研と研修に行ってそこで覚えられれば、国に帰って日本と同じレベルのモニタリングができるようになり、環境情報が我が国に還元してくることがなりますし、それが我が国の今地方で足りない人材をサポートすることにもなるなと思いますので、それぐらい踏み込んだ検討を是非していただきたいと思います。
 最後に、技術開発分野で気になることを申し上げます。私の承知している範囲では、生態学的な分類や生化学的な特性による分類の時代は終わって、遺伝子レベルの情報を使った分類の時代に入りつつあります。アメリカもヨーロッパも、そういう方向で技術開発が進んでいっております。そういう意味では、バイオアッセイも大事だと思いますけれども、微生物系に関してはやはり遺伝子工学的な遺伝子科学的な手法もやはり開発をしていかないと、知らない間に他の国がそれをグローバルスタンダードにしてしまう可能性が非常に高いと思いますので、環境分野でもその方面の科学技術の育成を少なくとも国レベルで積極的に進めていただきたいというふうに思います。

【須藤座長】ありがとうございました。

【森田委員】最初の海岸含めた海洋環境の保全というところで、現状、国内対応、地球環境問題、国際的枠組等を書いておりますが、国際的枠組あるいは国際的な条約ベースの仕事は基本的に弱すぎる感じがしますので、今後の絵の中に相当強めに書いていただきたいと感じております。海の問題としていくつか指摘できることがあります。まず海岸線に沿って、昔のような綺麗な海岸をなんとかして取り戻せないのかと考えたりします。いくつかの原因があるのですが、海岸浸食を防ぐための防潮堤というものが優先されてきたんですが砂浜が減少してしまっている。砂浜が減少している一つの要因は、河川を介して上流から運ばれてきた砂がなくなってきて、そして徐々に徐々にほそっていく。砂浜の重要性はその海の環境の生物的な部分も含めて非常に重要だったのですが、こういったものをもう一度取り戻す。少しキャンペーンをはってでも、取り組んで頂きたい。海岸の問題は、単に水質の問題だけではなくて、そこにある風景も含めた海洋環境の価値を最大化するというポジションの取組が必要かなと思うのがまず1点です。それから、これから極めて重要になってくるのが東シナ海の環境汚染だろうと思われます。この問題はもうちょっと複雑で、例えばどの島がどこに属しているのかという国土の問題や、あるいはEEZの線引きの問題、そういったものがもう一方で含まれていますが、それを含めて東シナ海の汚染を防ぐために、特に大陸からの汚染が拡大してくることを含めて、まずは現状どうであるかという調査を含めたものを早急に立ち上げていただきたい。なお、環境省はいろいろな意味で環境の質に関するところを所掌しているところがありますが、国家間で交渉するにしてもエビデンスがいるということです。エビデンスというのは、調査研究によってもたらされるものであって、調査の重要性というものを財政的にもう少し御理解いただいて、拡充していくというのが結果的に日本という国の存在の行方、極めて外向的なことを含めて重要だと認識しています。視点を変えまして、技術開発と人材の問題、それから国際援助の問題がありまして、日本という国はこれからどんどん経済規模が小さくなってくる。あるいは、人口が減ってくるという局面に直面し始めているわけです。その中でも一番深刻なのは、実は技術の流出だったわけであります。そういう意味では、技術の再生産とそれを担う人材を確保し続けるというのは基本的で、これも調査研究とか技術開発とか、そういった予算と密接には関係しますが、そこの部分というのはやはり技術開発予算として環境省のより多くの予算取りをやっていただきたいという感じがします。それから、国際援助と関係しますと、私自身の感想では国際援助というのは、たぶん2つに分化される。だんだんお金持ちでなくなってきますと、ある程度焦点を絞らざるをえなくなる。その過程で国際援助は2つに分かれるだろうと考えています。1つは人道的援助としての国際援助、もう1つが経済的な発展を助けるための国際援助となります。日本に現在存在しているいろいろな技術というのも、もちろん各企業の努力によって作られてきた部分もありますが、同時に国費も投入されて技術的に高まってきた要素もありますので、そういう意味では技術援助を介してもう一度日本の納税者にキックバックしてもらうというか、そういうメカニズムが基本的に必要だろうと思います。先程少し指摘されたのは、そういった人道的援助のような美しい話とお金儲けみたいな話が混在しているのではないかというのがありました。それは書き分ける必要があると思いますが、基本的に混在せざる得ない構造かなというのが、もう一つの認識だろうと思います。そこをうまく書いていただくと同時に、日本の技術といったものはただ無償で提供するというのは止めていただきたい。政治家の先生は外国に行かれると安売りしてくるという傾向が無いわけではないが、できれば返していただくという気持ちで臨んでいただくという感想です。それから最後に、いろいろな国際化のプログラムの中で、しばしば英語を介して行われることがあります。私自身は10年ちょっと前からJICAのプログラムを手伝うプロセスで英語は使わないことにしました。聞いている方が必ずしも英語を理解しているわけではない、とすると日本語と現地語の2カ国語でやるのが正しい位置ではないかと思い始めたわけであります。そういう意味で国際化というのは、いろいろな要素がありますけれども、一方では日本の国益を大事にするという観点を意識していく必要があるかなという感じです。

【須藤座長】ありがとうございました。一通り委員の先生方にお聞きしました。ちょっと私はそれぞれの先生に異論があるわけではありませんで、追加したい点が2点あります。座長として追加をさせていただきます。環境省の中には環境総合研究推進費という大型の資金を持っておられる室があります。
それはご承知の通り今までは技術開発と地球は別、それから廃棄物も別だったが来年度から全て一緒になってかなり大型の予算でそれぞれグループをつくって申請していただいて競争資金でやる。そういう資金を持っております。その中で第二分科会というのがございまして、そこがここに関係する水・大気・土壌等の汚染問題等を扱う分野でございまして、3年間位を中心に最高5千万くらい差し上げて、競争してやるわけです。それは自由応募ができるが、その中で行政ニーズというのがある。行政ニーズを提案しなくてはならないのですが、水環境で提案をするわけですが、21の課題の全てを出すわけにはいきません。当然1課題か2課題をこれで検証して下さい、なになにについて研究して下さい、ということを提案しなくてはならない。原案ですと実は湖沼の水質改善技術です。私は今、躊躇しています。何十年とこれをやって改善をしてこなかった。私の責任もあると言えばありますが、とらえ方が悪いかなと認識も実は持っております。御承知の通り、湖沼の環境基準の達成率は53%です。一番環境基準の達成率が悪い。もちろん基準値を大きくすれば合格するがそれは別です。水質は変わらないわけです。これからこの限られた予算の中で、若手、あるいは中堅クラス以上の優秀な先生に水について何を研究してほしいのか、ちょっと出にくい状況にある。そこをお伺いしたいのです。湖沼の何をやってほしいのか、水質改善、湖沼水質汚染対策と書いてありますので、そのまま出してしまうと今まで通りということになりかねないので考えたいなと思っております。2点目は、先程、猪狩委員、あるいは平沢委員が仰ったが、地方環境研究所の退化をしている問題で、定年がきたというよりも予算欠乏のために研究所すらなくなっていく。あるいは総合をされるというような状況の中で、今まで公害を支えてきた地方環境研究所の問題がある。水濁法を改正したときにはそこを強く強調して水質事故の問題、それからデータ改ざんの問題等は地方環境研究所の活性化とも直接つながりがあるから、それに対応するようにと地方環境審議会の答申の中にも書かれているわけです。国立環境研は研究者が220〜230人だと思います。地方環境研究所に67研究機関がありますが、全部合わせると1,700人いる。環境研の約10倍近くいる。そういう研究者があんまり上手く機能していない部分がありますので、その辺の問題は人材育成の中で考えていただきたい。こういった2点を他の先生が触れなかったので付け足します。
 今、いくつか質問がございました。答えられるところだけ、お答えになってください。総合的管理は何かとか、どういう意味かっていうのを簡単にお答えいただきたい。

【吉田水環境課長】総合的管理につきましては、まだ、まとめに向けてもう一度事務局内部でも議論をしたいと思っておりますが、今お話されたようなイメージで考えているところです。

【須藤座長】意見が多かったから、それは受け止めていただいて、皆さんで議論していただければよろしいです。岡田先生、何か国際的な問題も出てきていますので、あるいはさっきの再生の問題で水質というところに偏りすぎているという点についてさらにコメントして下さい。

【岡田委員】いわゆる水質以外のところにもう少し重点を置いて欲しいと申し上げましたが、実は今現時点において、海ですと干潟・藻場までは入っている。干潟・藻場にすごく熱心になるのは実は我が国であって、アメリカとかEUになると干潟・藻場ではなくてさらに陸側の湿地帯のほうに実は熱心です。日本で湿地帯はラムサール条約の自然保護の観点では結構やっているが、海からいくと藻場・干潟その先の湿地帯をという話は水の分野ではほとんど具体的にはない。そこまで広げたところで、新たなテーマをつくるくらいの新しい話があってもいいのかなと思います。これはたぶん自然保護局が生物多様性を含めて珍しい種の保全ではなくて場の保全までいくようになっていますから、そういうところ一緒になってやっていく仕組みができたら本当はいいのかなと思います。
 それと国際の話、実は私自身もWEPAとか絡んでおりまして非常に言いにくいので先程言わなかったが、WEPAにしてもそれから中国のいろんなパイロット事業にしても、我が国としてどういう国策とか国のメリットとか、表現が非常に難しいですが、我が国のその国に対する戦略みたいなものがあって、それでパイロット事業とか政策の支援とかあるべきだと思いますが、いつもそこのところを実際にはWEPAの事業でも私はわからなくて悩んでおります。それから、真柄先生が仰ったように政策をつくるために支援しようということは実はWEPAでやっています。成果がでているかと言われると、それはなかなかうまくいかない。なぜうまくいかないのかというと、よくわからなくて苦労しているところですが、やはり根本的にその国と我が国がどういう戦略で付き合おうかがきちんと考えていかないと場当たり的になって、このパイロットやった、これもやったと、やったけどどうなんですか、というところがいろいろなパイロットプロジェクトです。WEPAも含めてどうもすっきりしない。曖昧な言い方で大変恐縮ですが、お金をかけた割に成果が見えないということまで続いているのではないかという懸念を持っている。だからどうするんだということを毎回心配しながら、お引き受けしているのが現状です。だから、事務局に対してどうしてくれというのはなかなか言えないです。そこを考える場をもっともっとつくっていくのが、保全の在り方の中で必要とされるのではないかと思います。

【須藤座長】ありがとうございました。他の先生なにかありますか。

【中杉委員】先生が言われた2つ目の問題についてですが、地方環境研究所の力が減ってきているということについて非常に危機感を持っていますし、環境技術研究開発やいろんなところで地方環境研究所について取り上げられている。しかし、総合的にどこがやるのかというのはあまり出てきていなくて、環境省の全体で考えていただく課題であると思います。本腰を入れてやらないと非常に大変で、実際に国環研と違って地環研の場合の実務に対しての対応がかなりを占めており、そこら辺のところをどうするかというのを環境省全体として考えていただく必要がある。    

【須藤座長】今の問題ですが、67全てを調べたわけではありませんが、水部とか水環境部とか水質部とかそういうセクションのないところはなくて、どちらが多いかっていうのは水のほうがたぶん多いだろうということであります。岡田先生が地環研のあり方について検討していただいたので、どうあり方だったのか結論を教えてください。

【岡田委員】結論としてこうあるべきだというのが、議論しきっているわけではないというのが現状だと思います。時間が足りなかったので、今須藤先生が仰ったように委員会をこれで終わるのは困りますというのが一番の結論で、もっともっときちんとやるべきであるということになったかと思います。私自身の個人的な感想から言わせてもらいますと、地環研があるからどうするかということではなくて、環境のために各地域で何をすべきかと話を持っていかないと、地環研の人がいるからどうしましょうというのはちょっとずれているのではないかと私自身は思っています。

【須藤座長】今の地環研問題の話でなくても、他にありますか。地方での水環境保全を進めていく上で何かありますか。

【及川委員】特に地方の小規模事業者というのは、地域資源を利用した新しいビジネスを考えておりまして、こういった地域の環境のコーディネートを含めてやっていくような研究所があれば、すごくコーディネート含めて連携とか地域の中小企業にとっても有り難いことかなと思います。

【奥村委員】私どうしても違和感がありますが、国民に対する啓発というのがあり、10人人間がいて10人とも同じ意見だったら気持ち悪い。国民に対する啓発と言いますか、洗脳というか、それは国家がやるべきことかなと、今、地方の環境研究所の話がありましたが、本来できた趣旨はその地方に特有の問題に対応するためにできたのだろうと思っています。それぞれにいろいろと強いところと弱いところとあると思いますので、そういうもの強いところを国際協力というのであれば共有して自分の場所へ活躍できる場面はいろいろとあるのではないかなと思います。納税者の立場から言うと、この財政厳しい折に法人税負けろと盛んに言っているが、より効率的な研究開発の資金の使い方を是非とも考えていただきたいなと思います。

【真柄委員】先程から話題になっていますが、財政的問題よりも人材が少なくなってきているということは避けられない事実だと思います。それは地方も国も民間も国全体として人が少なくなっているわけですから、その少なくなっていく時代の中でダウンサイジングしながらいかに効率的な枠組みと実践のあり方を、むしろそのこと事態を研究、技術開発の対象にしないといけないだろうと思います。特に環境の分野は厚労省の関係と違って法定の検査というのが少ないし、たぶん地環研というのは法律で設置を定められていない組織だろうと思います。不幸にして環境行政が発足して40年経ってもそれが法制化されていない、ということが原因でこういう状況になってきたと思います。それはこれまでやってきてだめだったとすれば、官民連携してどうやって環境の技術開発なり環境の測定、場合によっては国民に警告を発するような仕事をするかという枠組みを考えていく、むしろそっちのほうが大事ではないだろうかなと思います。そういう意味では、いろいろな各省庁にまたがっている部分を一緒になって真剣に考えなくてはならない。それをしないと、次世代に環境や安全・安心の枠組みを継承することはできないのではないかなと思います。あとは、バラストのことを申しますと、バラストや外来生物の侵入のことに関してアメリカの学会に行くと、一番参加者が多いのはコーストガードです。日本は環境省か海上保安庁がやるのかわかりませんが、案外情報を伝達する仕組みが偏っているのではないかという認識を持っています。バラストの話も、中東の話をしますと、WHOとIDA国際海水淡水化学会というか協会が、最近海水淡水化のガイドラインを出した。それは海から海水を取水して濃縮水を海洋に還元するところまで入ってまして、その部分はアセスメントをやることになっていて、それは国際的な枠組みのなかで決めたが、それを日本も参加しないかといわれた時に、経産省、環境省、厚生省いろいろなところに話をしたがどなたも乗らない。それは一応、WHOとIDAになっていますが、そのうちにグルーバルスタンダードになるだろう。アセスの手法までそういうところに入ってきているので、人材が少なくなっていく時代を迎えて日本はどうしていくかということを早く考えないといけない。そういう枠組みの中で地環研のあり方も考えていただくのがよろしいのではないかと思います。

【森田委員】地環研のあり方と関係するのかもしれませんが、まず環境分析は極めてひどい状況になっています。いろいろな意味がありますが、環境省は地方公害研究所に対してはというか県に対しては、補助金を出して環境調査をやるというそういう状況ですので、それが補助金というのが消えて交付金になってしまった。その過程でその自治体がいろいろと優先度が高いところにお金を回し始めますので、結果的には環境調査というところに必ずしも縛りがかからない状態で予算が十分に確定出来ない状態が発生した。これがまず一つです。第2は、同じように衛生研究所が存在をして、そこと一時期合併するとかそういうことが続いたのですが、そこで衛生研究所のほうが食品なんかを含めまして、法定検査というのがあって、それによってある一定の仕事を、そしてそこの概念としては国が信頼性のある数字を出すことによって、国民の健康を守るんだという強い意志もあった。そこが、環境については少し希薄で動いてしまった。それが一つ背景にあると思います。その一方で、民間はどうだったのかというと、2つの流れがあります。1つは、寡占化をしながら大量のサンプルを扱うことによってコストダウンを図るというグループが現れ初めてきた。一方で、制度管理を犠牲にし、あるいはデータのねつ造をやることによってさらに儲けるというそういう会社も生まれてきて、ここが歯止めのかけ方が難しい。従って、もう一度環境の分析値の信頼性を取り戻すために、自治体研究所に、実際そういう調査研究に少し頑張っていただきたいところがありますが、頑張るにも体力を消耗している状況にあります。問題は複雑ですが、少なくともある一定の水準を確保しておかないと国が調査をしているつもりでもデータは怪しげなものが溜まってくると、それが蓄積していったときに、国としての環境の状態そのものがきちんと理解されないという状況にあります。そういう意味では、ここに書かれている内容そのものがどう表現するかということがありますが、やはり自治体の調査機能というものは相当大事にしていただきたい。それから、真柄先生が追加発言されましたバラスト水は一つの面白いケースですが、ご存じのようにバラスト水は基本的にはIMOの席である程度決まっていく構造で、日本では運輸省が主たる所管でお手伝いをした経験がありますが、同時にこれは実は国際的の意味の船の運航を含めた海運そのものの戦略上に乗ってくる。そのことを少し意識しておかないと、個別の案件では済まないという要素が多分にあります。そういう意味では、引き続き、環境のサイドは海上保安庁あるいは運輸省とも連携をとりながらやっていただくと同時に、もう少し人をヨーロッパに出さないとだめだという感想が強くあります。

【太田委員】今は国際的な課題を議論されているわけですが、次回おそらくまとめの議論に入っていくと思いますので、私の問題意識で、先程岡田委員の発言で触発されたことを述べさせていただきます。この検討会、資料4−1の今後の水環境保全のあり方の左のほうにある「良好な水環境」、これにもいろいろな見方がありますが、その実現に向けて今の時代にあった、21世紀にふさわしい取組を考えようということでスタートしたわけですね。そこで、まず質問をしたいのですが、水環境保全の目標とありますが、中間報告ではその具体的なことは殆ど書かれていないと思います。この検討会では最終取りまとめでどの程度まで書き込もうとされているのか、どれくらいの水準までをイメージされているか、というところをまずお聞きして、次の質問をしたいと思います。

【事務局富坂課長補佐】現在お示ししている望ましい水環境像というのは、実際のところ環境基本計画内で示されているものを現在持ってきているということがございまして、実際のところ中間取りまとめの中で現状がこうなっています、将来的にこうしたいというような大枠を示しています。
 できればここについても深掘りした形で最終取りまとめに盛り込んでいきたいと考えております。この検討会の中でも、30年後50年後の目標の姿を示しています。

【太田委員】わかりました。私が水環境の全部を知っているわけではないし、どういう水環境がいいかというのも先程の岡田先生の御発言で、ある立場からは良いと思っても他の立場からはそうはならない、いくつかの相反する側面があるということが良く分かりました。その意味で、目標をたてることは非常に大事ですが、結局最期は地域の取組にどうつなげるかの道筋が重要になってきます。そこで目標をどういう指標で現して、様々なプレーヤーとの関係性を考えた上で、地域の取組にどう落とし込むかという仕掛け、あるいは踏むべき手順を最終報告書の中にお書きいただくことが必要かなと思います。つまり全国レベルで一般論で書いてみても、アクションにつなげるということを考えたときに、目標設定を含めてどういうプロセスを経るべきだとか、設定した目標の達成に向けて地域のいろいろな機関や団体の巻き込みや参画とかを促すために何を検討し、どういうプロセスでやっていくのかという辺りも提案していければと思います。つまり、踏むべきプロセスを標準フレームみたいな形で示す。具体化のステップとして、この時点にはこういうことを検討していかなければならないというような戦略を提案することが必要かなと思います。中間報告を見ていると、これまでの取組からいきなり各論に入る。それぞれの今後の取組が並ぶ。これらの取組はある地域で捉えたときに影響がうすいものと濃いのといろいろあるので、そこをどう地域に合わせて目標をたてていくかというところを示す必要がある。合意のプロセスが非常に大事で、合意のところに参画した人は責任感も出てくるし、あるいはもっと市民まで巻き込むとか、少し長いスパンでやらなくてはいけないと思います。一気に計画をつくることが目的ではなく、アクションまでつなげることが目的なので、そういうプロセスをイメージするようなことも最終報告の中に書き込めれば、議論をしたことの実効性が上がるのではないかと思います。

【須藤座長】それでは、今日はこの枠組みが外れたというか、中に入っていない問題も議論をされました。特に、環境アセスメントとかラムサール条約とか、キーワードとしてここに挙げられていない問題も出てきましたし、統合的な環境管理の問題とか、あるいは水環境再生とかいくつか重要な問題で、しかも原案の中には触れていない問題もありました。もう一度、今日の発言を見ていただいて、事務局で検討していただいて、最終的には、次回にはだいたいのたたき台みたいなものを出していただくほうがよろしいかなと思います。その他、事務局から何かございますか。

【事務局富坂課長補佐】次回の検討会ですが、本日いただいたご意見を踏まえて、最終取りまとめの素案について具体的にご議論いただければと考えております。また、次回の日程でございますが、日程調整の案内を差しあげておったところでございますが、現時点で調整がついておりませんので改めてご連絡させていただきたいと思います。

【須藤座長】15日ではないということですね。ありがとうございました。それでは、議事録は事務局で調整後、発言委員等への確認をよろしくお願いいたします。本日は、委員の皆様には長時間に渡り、熱心なご意見賜り有り難うございました。次回委員会には、先程申し上げたたたき台を出していただきたいと思います。以上をもちまして、検討会を終了させていただきます。