【全般】

• ベトナムにおける廃棄物の処理・リサイクルに関する法制度は、1994 年の環境保護法(Law on Environmental Protection)を基本としている。同法は2005 年11 月に改定され、リデュースやリユース、リサイクルを通じて排出者が廃棄を最小限にする責任を課している。また、拡大生産者責任の考え方を導入し、使用済みの乾電池やタイヤ、自然分解しない樹脂、梱包材などの回収、処理を生産者やサービス提供者に責任を負わせることができる条項を盛り込んでいる。
• 2015年5月には、廃棄製品の回収・処理に関する決定（Decision No. 16/2015/QD-TTg）においてE-wasteを中心とした廃棄製品の回収・処理の責務が定められ、細則の検討が行われている。

【許認可制度】

• 省の人民委員会が、ベトナムの地方自治体に当たる。事業に関する許認可は、省の天然資源環境局（DONRE）が担当（ハノイ等、直轄市の場合も同様にDONRE）。廃棄物の処理・処分施設の設置許可に関しては建設局が実施し、案件発注は計画投資局が関与。

【FIT】

• 2011年6月公布の「風力発電事業の支援メカニズムに関する決定（Decision No. 37/2011/QD-TTg）」と2014年5月公布の「固形廃棄物焼却発電事業の支援メカニズムに関する決定（Decision No. 31/2014/QD-TTg）」において、風力発電と固形廃棄物発電を対象としたFIT制度が導入された。固形廃棄物焼却発電については、直接焼却する場合と、埋立場から回収したガスを燃焼する場合で、買取価格が異なっている。

【PPP】

• 2010年11月に「PPPパイロット投資事業に関する規則（Regulation on Public-Private Partnership Investment Piloting）」で、PPPのパイロット事業を対象に、入札方法、国家資本の比率やインセンティブ等の様々な規定が定められた。
• しかし、同規則はPPP制度のフレームワークを規定しているのみで、実際の運用にあたっての細則などが整備されていないため、現在改定作業が進行中である。