報道発表資料本文

別紙1

(平成16年7月5日 第4回国内における毒ガス弾等に関する総合調査検討会決定事項)

茨城県神栖町における地下水汚染範囲のモニタリング
及び飲用井戸水の安全確保について


環境省
茨城県
神栖町

  1. 地下水汚染範囲のモニタリング

     これまでの調査の結果から、地下水、井戸水がジフェニルアルシン酸に汚染されているおそれがあるのは、おおむねA地区、B地区を中心とするいわゆるABトラック内に限られていると考えられる。
     このため、この範囲内における井戸水の飲用の自粛等について住民に要請を行っているところ。
     今後、環境省は、茨城県及び神栖町と協力して、[1]ABトラック内の汚染の状況、地下水位等のデータをもとに汚染の状況を把握・予測しつつ、[2]ABトラックの外周17カ所に設置したモニタリング孔(別紙)において、季節ごとに地下水中のジフェニルアルシン酸、地下水位及び地下水の流向・流速等を測定し、地下水の汚染範囲がABトラックの外に拡大していないことを監視する。

     
  2. ABトラックの外で汚染が認められる(認められるおそれがある)場合の対応

     データ予測から汚染の拡大のおそれがある場合やモニタリング孔の地下水から汚染が発見された場合など、ABトラックの外で汚染が認められる(認められるおそれがある)場合には、以下の対応をとることとする。
    1) 井戸水が汚染されている可能性のある範囲の決定
       まず、広めの範囲で抜き取り調査を行った上で、その結果を踏まえて井戸水が汚染されている可能性のある範囲を絞り込むこととし、具体的な手順は下記のとおり。
      [1] 抜き取り調査の範囲の決定
         新たに発見された汚染地点の周辺の井戸水について、専門家の意見を踏まえて抜き取り調査を行う範囲、調査井戸を決定(毒ガス総合調査検討会の一部委員のアドバイスを受けて決定)。
      [2] 井戸水調査の実施
         [1]で決定された範囲内の調査対象井戸について、茨城県及び神栖町が採水を行い、環境省が分析を行う(まず総ヒ素を分析し、総ヒ素が検出されたもののみジフェニルアルシン酸の分析を行う。)。
      [3] 井戸水が汚染されている可能性のある範囲の決定
         [2]の調査結果をもとに、専門家の意見を踏まえて、井戸水が汚染されている可能性のある範囲を決定(毒ガス総合調査検討会の一部委員のアドバイスを受けて決定)。
     
    2) 井戸水が汚染されている可能性のある範囲内の飲用井戸水の全数調査
        1)[3]によって確定された井戸水汚染範囲内の飲用井戸について、全数調査を実施(2の1)[2]と同様に、茨城県及び神栖町が採水を行い、環境省が分析を行う)。
     
    3) 新たなモニタリング範囲の設定
       2)の調査結果をもとに、専門家の意見を踏まえて、該当地域周辺で新たなモニタリング井戸を設定し(毒ガス総合調査検討会の一部委員のアドバイスを受けて設定)、継続的なモニタリングを実施する。
     



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