環境省自然環境・生物多様性国立・国定公園の指定及び管理運営に関する検討会

第3回「指定に関する分科会」の概要


1.日時

平成19年2月15日
13:30〜15:30
環境省第1会議室

2.出席委員

磯崎委員、海津委員、梶委員、小泉委員、森田委員、吉田委員

3.会議の概要

 それぞれの議題ごとに事務局より説明を行い、森田委員より国立公園を対象とした写真についてスライドで説明していただいた上で、質疑応答、議論を行った。委員からの意見とそれに対する事務局回答の概要は下記のとおりであった。

(1) 管理運営分科会の概要等

○ 多様な主体の参画を得て管理運営をしていくとのことだが、協議会の主体はどこなのか。

→(事務局)公園のビジョンについては環境省が主体的に決め、行動計画のようなものはみんなで決めていく方向で考えている。協議会等については公園ごとに状況が異なり一律に決める事は難しいが、資金の受け皿なども視野に入れて公園ごとに管理する団体があってもよいのではないかという議論をしている。

○ 参考資料2でまとめられている国民保養温泉地と国立・国定公園の重複については、多いのか少ないのか判断しにくいが、資金や人、現場で変化をみるモニタリングという点で温泉関係の運用との調整ができ、実現性も高いのではないか。これは管理運営分科会の議論に関係するかもしれない。また、地方自治体から見て国立・国定公園がどう活用され、位置付けられるかという視点も重要になるので考えてほしい。国立・国定公園以外の国民保養温泉地も多くは都道府県立自然公園内ではないか。

○ 管理運営分科会では温泉の話は出ていないか。

→(事務局)温泉街も含めた街並み形成の話題は出ているが、温泉そのものの話は出ていない。

○ 資料2の4ページで国民へのサービスの明確化について書かれているが、最近外国人旅行客が増加しており彼らへのサービスも検討する必要がある。例えば、サロベツ湿原には多くの中国人が訪れるが、対応できるガイドや展示が少ない。展示を外国人向けにする等の対応が必要。管理運営分科会にも投げかけてほしい。

○ 管理運営分科会でも生物多様性を法目的に加える事に関して意見があり、指定分科会でも議論するよう要請があったようだが、指定分科会でも同様の意見を申し上げた。あらためて法目的に位置付けるよう要請しておく。

(2) 国立・国定公園の指定に関する分科会提言(案)について

○ 作成された提言(案)を読むと、すぐれた自然の風景地を守れば生物多様性が守れるかのように読めるが、生態学的なランドスケープと風致景観の概念は異なるのではないか。その辺の説明がわかりにくい。例えば世界自然遺産のクライテリアは景観と生態系で分かれている。

→(事務局)前提として風致景観の定義をきちんと説明することとしたい。

○ 提言(案)4ページの(1)の内容までは同意できるが、(2)以降については景観と生物多様性の関係に関する説明があいまいになっている。(2)については生物多様性保全上重要な地域と保護地域制度のギャップ分析を行った上で、抜けがないように他の制度と分担してカバーしていくという書き方がよいのではないか。(3)については、動植物、種、生態系、景観に関する包含関係がわかりにくい。種と動植物が重複しているように読める。2通りの読み方が考えられるが、生物多様性の構成要素である種や生態系と景観の構成要素である植生、動植物は重複する等と書けばよいのではないか。7ページの一番下の段落でも同様。生態系アプローチで考えると景観要素を守ることが生物多様性を守る事につながると書く方が適当ではないか。

→(事務局)指摘のあった点については修正して明確化する。

○ 動物と植物では生物多様性と景観の重複に関する考え方が異なる。植物は景観に包含される部分が大きい。提言(案)3(2)で他の保護地域制度との連携が書かれているが、小スケールの湿地や遊水池などについては天然記念物や他の保護地域を使っていくというのが入っていてもよいのではないか。

○ 国立・国定公園でカバーできないところもあり、逆にその辺をわかりやすく盛り込んでもいいかもしれない。

○ 提言(案)5ページで里地里山について書かれており、これは風景地保護協定などを活用するようなイメージだと思うが、千葉県、石川県、三重県、高知県などでは里山を保全するための条例を定めており、それに基づく地域の指定や管理を行っているので、それと国定公園内での管理とのすみわけを考えておく必要がある。

○ 管理運営分科会の提言では多様な主体の参加について書かれているが、指定の提言にも国民の利用の視点に立った公園指定という項目があるので、指定プロセスへの多様な主体の参加に関する記述があってもよいのではないか。また、国民が一番親しみを持つ保護地域は国立公園だと思うが、他の保護地域制度についても4ページの(2)の仲で具体的に書き込んだ方が分担なども明確になり、わかりやすいのではないか。

○ しっかりと用語を定義し、わかりやすい説明になるよう努めてほしい。

○ 資料3−2に書かれている5つのポイントの1点目で「希少な動植物〜生物多様性」と書かれているが、生物多様性は希少性だけでなく典型的な種で構成されていることも重要になる。「野生動植物の〜生物多様性」に修正してはどうか。

○ 資料3−2に書かれている5つのポイントの4点目で多様な主体による計画策定や管理運営について書かれているが、指定のプロセスにも多様な主体が参加すべき。また、3点目の目標設定については指定も考慮に入れなければいけない項目。

○ 公園管理と道路の管理が別になっていることにより利用と保全のバランスが取れなくなっていることがある。それについてはどのように考えているか。

→(事務局)公園の役割分担を協議する場では、直接公園管理を目的としないが、関わりの深い道路や河川等の行政機関にも入ってほしいと考えている。地域制公園の特色も生かしながら皆でうまく管理を行っていきたい。

(3)今後の進め方について

○ 提言についてはパブリックコメントにかけるのか

→(事務局)法に基づくものではないが同様の方法でホームページを通じておこなう予定。

○ 来年度の総点検事業実施後に内容について、検討会としてコメントできる機会はあるか

→(事務局)事業自体の詳細がまだ決まっていないが、この検討会は今年度で一旦終了するので、地形や植生等について個別に意見を伺う場が出てくると考えている。

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