EAAFP

国内における取組


ガンカモ類ネットワーク

ガンカモ類ネットワーク

湖沼や河川だけでなく、水田を含む国内の21箇所の生息地が参加しています。水田は、ハクチョウやガン、カモたちの餌場だけではなく、たくさんの生き物が暮らす大切な環境となっており、これらの生き物を守る取り組みとして各地で環境保全型農業が進められています。代表例として、収穫を終えた冬の水田に浅く水を張っておく「ふゆみずたんぼ(冬期湛水水田)」があります。ふゆみずたんぼは、冬の間に飛来したガンやハクチョウ類にとって羽を休める場所を提供し、湿地に住む生き物の避難場所となっています。

ツル類ネットワーク

ツル類ネットワーク

ナベヅル、マナヅルの越冬地、タンチョウの営巣地と越冬地である国内7箇所の生息地が参加しています。越冬するツルが限られた場所に集中し、人が与える食物に頼っていることが大きな問題となっています。鹿児島出水市には14,000羽のナベヅル、3,000羽のマナヅルがやってきます。ナベヅルは世界中の9割が集まっており、このような場所で、高病原性鳥インフルエンザなどの病気が流行すると、多くのツルが危険にさらされてしまうため、越冬するツルを分散させることが重要です。日本だけではなく韓国や中国の越冬地でも生息数や新たな越冬地を増やすための努力が続けられています。

シギ・チドリ類ネットワーク

シギ・チドリ類ネットワーク

シギ・チドリ類の主な生息地は、海岸の干潟となっており、日本では12箇所がシギ・チドリ類ネットワークに参加しています。干潟は、泥の中にゴカイやカニ、貝、小さなエビの仲間などたくさんの生きものが住む、豊かな生息場所です。日本に飛来するシギ・チドリ類の多くが、渡りの途中に羽を休め、食べ物を補給する場としてこれらの干潟を利用しています。しかし、近年、埋め立てや干拓などの開発により、フライウェイ全体で干潟の減少が続いています。それに伴い、日本に飛来するシギ・チドリ類も数が減り続けています。今後も残された貴重な干潟を守り続けていかなければなりません。