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保護及び管理に係るさまざまな取組

帰還困難区域等でのイノシシ等緊急捕獲

福島県帰還困難区域等でのイノシシ等の緊急捕獲対策について

 平成23年3月に発生した福島第一原子力発電所事故以降、立入りが原則禁止されている帰還困難区域等で、イノシシ等が人里へ出没し、避難した家屋等に侵入するなどの被害が出ていたことから、野生鳥獣による生活環境被害等を抑えて住民の帰還が円滑に進むよう、環境省では、平成25年度からイノシシ等の捕獲事業等を行っています。

1.対策事業の概要

 平成25年度は、旧警戒区域内の帰還困難区域等において、イノシシなどの生息状況調査及び捕獲を行い、4町(富岡町、大熊町、双葉町、浪江町)で204頭のイノシシ等の捕獲を実施しました。
 平成26年度以降は、前記の区域に加え半径20キロ圏外の帰還困難区域も事業対象区域とし、5町村(富岡町、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村)でイノシシなどの生息調査及び捕獲を行い、平成26年度は381頭、平成27年度は286頭、平成28年度は588頭のイノシシ等を捕獲しました。
 更に、平成28年度は、アライグマ、ハクビシンの捕獲を4町(富岡町、大熊町、双葉町、浪江町)の帰還困難区域を事業対象区域として実施し、234頭を捕獲しました。

 (1)捕獲結果について

表1 年度別のイノシシ等の捕獲頭数 (単位:頭数)
実施町村 捕獲実施期間
※1
わなの数 捕獲努力量
(のべわな日数)
捕獲頭数
(うちイノブタ)






イノシシ
(イノブタ含む)
平成
25
年度
富岡町、大熊町
双葉町、浪江町
11月12日
〜2月28日
はこわな
24基
1,783日 204頭
(73頭)
平成
26
年度
富岡町、大熊町
双葉町、浪江町
葛尾村
5月26日
〜2月20日
はこわな
40基
6,405日 381頭
(15頭)
平成
27
年度
富岡町、大熊町
双葉町、浪江町
葛尾村
8月1日
〜2月25日
はこわな
56基
9,881日 286頭
(0頭)
平成
28
年度
富岡町、大熊町
双葉町、浪江町
葛尾村
6月1日
〜2月25日
はこわな
61基
14,644日 588頭
(0頭)
アライグマ・
ハクビシン
平成
28
年度
富岡町、大熊町
双葉町、浪江町
7月、10月、1月 はこわな
40基
1,800日 234頭

  ※1 捕獲開始日は町村により異なる。途中休止期間を含む。

     
表2 各町村別の捕獲頭数 (単位:頭数)
浪江町 双葉町 大熊町 富岡町 葛尾村 合 計



イノシシ
(イノブタ含む)
平成25年度 31 37 26 110 204
平成26年度 105 93 93 69 21 381
平成27年度 51 94 77 46 18 286
平成28年度 55 143 288 69 33 588
合 計 242 367 484 294 72 1,459
アライグマ・
ハクビシン
平成28年度 53 55 66 60 234
     
表3 性別・幼成獣別の捕獲頭数 (単位:頭数)
性別 幼成獣比
オス メス 不明 幼獣 成獣



イノシシ
(イノブタ含む)
平成25年度 102 102 98 106
平成26年度 190 191 200 181
平成27年度 139 144 3 80 206
平成28年度 294 292 2 213 375
合 計 725 729 5 378 493
アライグマ・
ハクビシン
平成28年度 138 96 31 203

 注:成獣と幼獣の判別については、イノシシはウリ模様の有無と目測(約20kg以上を成獣)、
   アライグマは体重3.5kg以上を成獣とした。


 (2)1わな日当たりの捕獲頭数について

  イノシシの1わな日当たりの捕獲頭数(CPUE)は、図1のとおり、平成25年度の0.077、平成26年度の0.070から平成27年度は0.031と減少しましたが、その要因としては、除染作業や復旧作業等の人間活動が活発となり、イノシシが警戒し、わな周辺に出没することを忌避するようになった可能性もあります。また、平成28年度は0.042と上昇しましたが、大熊町での上昇が全体を押し上げた要因と思われます。大熊町での上昇要因を特定することは難しいが、大熊町周辺地域において除染作業や復旧作業等が進められた結果、このような地域を忌避した個体が移動したことにより、一時的に生息状況に偏りが生じた可能性もあります。

       図1 町村別の1わな日当たり捕獲頭数の推移(イノシシ)

※ グラフの表示数は各捕獲数の実数。
※ 津島地区は、浪江町の一部地区で、平成26年度から捕獲開始。
※ 葛尾村は平成26年度から捕獲開始。
※ イノブタを除いた理由は、平成26年度に富岡町で飼育個体由来のイノブタが非常に多く捕獲され、通常の捕獲とは異なる状況であったため。


  平成28年度のアライグマ、ハクビシンの100わな日当たりの捕獲頭数(CPUE)は、全期間を通しては15.1となり、週毎の推移は図2のとおり7月捕獲で最も高くその後減少、またどの月の調査でも2週目が最も高くその後減少する傾向が見られました。

       図2 100わな日当たりの捕獲頭数の推移(アライグマ等)(平成28年度)


 (3)カメラトラップ調査における獣種別の撮影頻度について

  平成25年度から継続して4年間同じ地点で実施している自動撮影カメラによる獣種別の撮影割合については、平成27年度はイノシシの割合が減少しタヌキの割合が上昇したものの、平成28年度は再びイノシシの割合が上昇しています。
 イノシシの捕獲については、帰還困難区域で環境省が実施しているほか、居住制限区域やその周辺区域等で市町村や福島県における捕獲事業が実施されており、今後ともこれらの捕獲状況を注視していく必要があります。
 なお、平成28年度にアライグマの撮影割合が増加しているのは、平成28年度に増設したカメラ設置地点が比較的アライグマが多く生息していると考えられる市街地を中心とした平野部であったことが影響している可能性があります。

       図3 自動撮影カメラによる獣種別の撮影割合の推移


2.イノシシ対策チラシ

 一般住民向けに、帰還又は生活する上での野生鳥獣の被害を防止するための注意事項、イノシシを見つけたときの通報窓口、イノシシの捕獲方法等を記載したイノシシ対策チラシを作成して関係市町村に配布しています。

  • 被災地のイノシシ対策[PDF 1,176KB]