環境省調達情報参加者確認公募に関する公示一覧(委託業務)

公示

次のとおり、参加希望書類の募集を行います。

平成22年7月26日
環境省 水・大気環境局長 鷺坂 長美

1 募集の趣旨

 平成22年度自動車排出ガスに起因する環境ナノ粒子の生体影響調査委託業務については、本業務の調査対象である環境ナノ粒子が、粒子状物質の中でもナノメートルサイズという極微小粒子であり、この粒子の制御、取扱に高度な技術力を要するとともに、環境中での動態特性や体内動態については未解明な部分が多く、生体影響評価も確立されていないのが現状であり、毒性学やリスク評価に関する専門的知識が必要であること等から、下記の応募要件を満たし、本業務の実施を希望する者の有無を確認する目的で、参加希望書類の提出を求める公募を実施するものである。
 公募の結果、応募要件を満たすと認められる者がいない場合にあっては、特定事業者との契約手続に移行する。応募要件を満たすと認められる者がいる場合にあっては、企画競争手続へ移行することとし、特定事業者と当該応募者に対して、企画書の提出を要請する。

2 業務概要

(1)業務名 平成22年度自動車排出ガスに起因する環境ナノ粒子の生体影響調査委託業務
(2)業務目的
 自動車排出ガスに対する規制強化や排ガス処理技術の開発により、排出される自動車排気粒子の重量濃度は減少するが、粒径数十ナノメートル以下の「環境ナノ粒子」といわれる極めて微小な粒子の数は減少せず増加する可能性も指摘されている。環境ナノ粒子はその毒性影響・性状・環境動態のいずれも未解明の部分が多く、大きな粒子状物質と比較し炎症を引き起こすことなどの強い影響がある可能性や肺のみならず全身への影響を持つ可能性が体内動態から示唆されている。
そこで、ディーゼルエンジン等から排出される概ね粒径数十ナノメートル以下の環境ナノ粒子の性状、体内動態、毒性・生体影響等を明らかにすることにより、健康影響についての適切な評価を行うことを目的とする。
(3)業務内容
[1]ディーゼルエンジン由来環境ナノ粒子曝露装置に関する研究と大気中の環境ナノ粒子曝露調査
 ア ディーゼルエンジン由来環境ナノ粒子曝露装置に関する研究
 イ 大気中における環境ナノ粒子の曝露調査
 ウ 環境ナノ粒子中のラジカル種の分析実施及び定性・定量の検討
 エ ディーゼルエンジン由来二次生成有機エアロゾル(SOA)の生成条件の検討
[2]ディーゼルエンジン由来環境ナノ粒子の中期・長期影響に関する研究
 ア 環境ナノ粒子慢性吸入曝露による肺の発がんへの影響に関する研究
 イ 環境ナノ粒子が呼吸器の免疫・炎症応答に及ぼす影響に関する研究
 ウ 環境ナノ粒子慢性吸入曝露による循環器系・薬物代謝系への影響に関する研究
[3]ディーゼルエンジン由来環境ナノ粒子成分曝露による培養細胞への影響に関する研究
[4]検討会の設置・開催
 [1]~[3]で実施する調査研究結果及びこれまで継続して平成15年度から実施してきた事業の結果を踏まえ、ナノ粒子や生体影響等に係る有識者からなる検討会を設置・開催し、これまでの調査結果のとりまとめに対する評価及び事業開始当初の目的、諸外国によるナノ粒子の取組の動向及び文献調査に基づく重要な影響メカニズムを踏まえた今後の調査の方向性について検討を行う。検討会は2回程度開催するものとし、旅費及び謝金の支払いを行うものとする。
[5]環境ナノ粒子の測定・物理化学的性状・体内動態・毒性評価・曝露評価に関する文献調査
 2010年1月から2011年12月までに発表された文献を中心として(1990年1月~2009年12月分で調査を行っていない文献を含む。)、約40報を目途に文献調査を行う。
[6]平成15~22年度の主要な研究成果の取りまとめ
 環境ナノ粒子のうちディーゼルエンジン由来のものに関する研究が本年度で一段落することに鑑み、平成15年度以降22年度までの主要な研究結果(文献調査結果も含む)について取りまとめ、中間報告  書を作成する。また、本中間報告書は、専門家以外にも成果をわかりやすく伝えるためのサマリーを掲載すること。その他、その取りまとめ及び公表の方法については、上記[4]の検討会においても可能な限り助言を得ること。
(4)履行期限 平成23年3月31日

3 応募要件

(1)基本的要件
[1]予算決算及び会計令(昭和22年勅令第165号)第70条の規定に該当しない者であること。なお、未成年者、被保佐人又は被補助人であって、契約締結のために必要な同意を得ている者は、同条中、特別の理由がある場合に該当する。
[2]予算決算及び会計令第71条の規定に該当しない者であること。
[3]工事請負契約等に係る指名停止等措置要領について(平成13年1月6日環境会第9号)に基づく指名停止を受けている期間中でないこと。
(2)技術力に関する要件
 ディーゼルエンジン排ガスを希釈した概ね100ナノメートル以下の極微小粒子を多く含む気体を連続的に実験動物に対し複数濃度で同時曝露し、得られた結果からナノ粒子に係る生体影響を解析する能力を有すること。
(3)設備・システムに関する要件
 ディーゼルエンジン排ガスを希釈した概ね100ナノメートル以下の極微小粒子を多く含む気体を連続的に実験動物に対し複数濃度で同時曝露できる装置を有すること。
(4)中立性・公平性に関する要件
 本調査内容は、今後の自動車排ガス規制において、新たな基準・規制を検討する際の重要な情報となり、調査の中立性・公平性を確保する必要があることから、自動車メーカー及び自動車に関連する装置の製作・販売を行う業者並びにこれらの事業者と密接な関係がある事業者(「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)第8条に規定する親会社及び子会社、同一の親会社を持つ会社等緊密な利害関係を有する事業者)でない者であること。

4 募集要領を交付する期間及び場所等

  1. (1)交付期間:平成22年7月26日(月)~8月9日(月)9時45分~17時(12時~13時は除く)
  2. (2)交付場所:東京都千代田区霞が関1-2-2(中央合同庁舎第5号館23階)
            環境省 水・大気環境局 総務課 環境基準係
            TEL:03-3581-3351(内線6516) FAX:03-3580-7173

5 参加希望書類の提出期限等

  1. (1)提出期限:平成22年8月16日(月)17時
  2. (2)提 出 先:4(2)に同じ。
  3. (3)提出方法:持参又は郵送(書留郵便等の配達の記録が残るものに限る。)
  4. (4)参加希望書類の書式:募集要領に定める様式により作成すること。

6 その他

  1. (1)手続において使用する言語及び通貨:日本語及び日本国通貨に限る。
  2. (2)関連情報を入手するための照会窓口:4(2)に同じ。
  3. (3)企画競争手続に移行した場合の企画書の提出予定期限:別途連絡する。
  4. (4)平成22・23・24年度環境省競争参加資格(全省庁統一資格)の「役務の提供等」の「調査・研究」の認定を受けていない者であっても、参加希望書類を提出することができるが、その者が3に定める応募要件を満たすと認められ、企画競争方式に移行した場合に企画書を提出するためには、企画書の提出時までに、当該資格の認定を受ける必要がある。
  5. (5)本公示に記載がない事項は、募集要領によることとする。