環境省調達情報参加者確認公募に関する公示一覧(請負業務)

公示

次のとおり、参加希望書類の募集を行います。

平成20年2月20日
環境省大臣官房会計課長 阿部 宗広

1 募集の趣旨

 平成16年1月から平成16年2月にかけて、山口県、大分県及び京都府で鶏から高病原性鳥インフルエンザが同時多発的に発生し、京都府では野鳥からもウイルスが発見されたことから、野鳥がウイルスを伝搬した可能性も指摘されたところである。また、平成19年1月から2月にかけて、再び、宮崎県及び岡山県において高病原性鳥インフルエンザが発生したところであり、国民の間に感染拡大への不安が広っている。
 本業務は、このような状況の中、平成17年度から5カ年計画で多くの渡り鳥に送信機を装着し人工衛星で追跡することにより、渡り鳥の飛来経路を解明し、経路決定の要因、感染症発生状況との関連等を考察するとともに、行政の迅速な対応に資するよう情報を整理するものであることから、国立大学法人東京大学(以下「特定事業者」という。)を契約の相手方とする契約手続を行う予定としているが、当該特定事業者以外の者で、下記の応募要件を満たし、本業務の実施を希望する者の有無を確認する目的で、参加希望書類の提出を求める募集を実施するものである。
 公募の結果、応募要件を満たすと認められる者がいない場合にあっては、特定事業者との契約手続に移行する。応募要件を満たすと認められる者がいる場合にあっては、企画競争手続きへ移行することとし、特定事業者と当該応募者に対して、企画書の提出を要請する。

2.業務の概要

(1)業務名  
平成20年度渡り鳥飛来経路解明調査
(2)業務目的  
 高病原性鳥インフルエンザの感染経路に渡り鳥の関与が指摘されているため、多くの渡り鳥に送信機を装着し、人工衛星で追跡することにより、渡り鳥の飛来経路を解明し、経路決定の要因、感染症発生状況との関連等を考察するとともに、行政の迅速な対応に資するよう情報を整理することを目的とする。
(3)業務内容  
  1. [1] 捕獲及び送信機の取付
    平成15年以降に鶏から高病原性鳥インフルエンザが確認されている韓国において、カモ類が越冬のために南下している11月頃にカモ類10羽(調査期間5泊6日程度、2回)、平成16年1月以降に各地で高病原性鳥インフルエンザが確認されている中国において、カモ類が越冬のために南下している10月~11月頃にカモ類10羽(調査期間5泊6日程度、2回)、及び、平成19年1月に高病原性鳥インフルエンザが発生した西日本において、カモ類が飛来し終える12月頃にカモ類5羽(調査期間6泊7日程度)を捕獲する。捕獲に当たっては、当該個体及び周辺の鳥類の安全を最優先する。
    捕獲後は飛翔など活動に影響がでないよう注意を払い、太陽電池方式の人工衛星追跡用送信機を取付け、すみやかに放鳥する。装着方法は、テフロン加工されたリボンを用いて背中に固定するハーネス法を用いる。
    なお、捕獲する種及び羽数については、現地の生息状況等を勘案して環境省担当官と相談のうえ変更することができる。
  2. [2] 衛星追跡調査の実施
    アルゴス情報収集・測位システムを介して人工衛星追跡を実施するため、無線局免許を取得し、インターネットを通じて渡り鳥の位置情報を受信する。
    平成19年度までの本事業で送信機を装着し、現在も受信のあるカモ類・ハチクマ及び、平成20年度本事業において送信機を装着するカモ類25羽について、位置情報を受信する。また、文部科学技術省科学技術振興調整費における開発課題「野鳥由来ウイルスの生態解明のゲノム解析」調査において送信機を装着し、現在も受信のある渡り鳥についても、位置情報を受信する。
      受信した情報に基づき渡り鳥の位置情報の追跡状況を地図上に整理する。
  3. [3] 渡り経路についての考察
    衛星追跡調査で得られた位置情報から、調査対象種の渡り経路の決定要因、感染症発生状況との関連等について考察する。例として、ある種の渡り経路に餌条件、気象条件、距離等関係している要因が判れば、同じ科の渡りの決定要因にも同様に影響している可能性が予測される。これらのデータの蓄積により、感染症の発生時等に、日本に飛来する渡り鳥に関する情報を提供できるようにする。
(4)履行期限 平成21年3月31日

3.応募要件

(1)基本的要件
  1. [1]  予算決算及び会計令(昭和22年勅令第165号)第70条の規定に該当しない者であること。なお、未成年者、被保佐人又は被補助人であって、契約締結のために必要な同意を得ている者は、同条中、特別の理由がある場合に該当する。
  2. [2] 予算決算及び会計令第71条の規定に該当しない者であること。
  3. [3] 工事請負契約等に係る指名停止等措置要領について(平成13年1月6日環境会第9号)に基づく指名停止を受けている期間中でないこと。
(2)業務執行体制に関する要件
  1. [1] アルゴス情報収集・測位システム(以下、アルゴスシステム)による人工衛星追跡を実施可能な知識、経験を有する業務従事者を確保できること。
  2. [2] 渡り鳥の飛来経路の解明及び高病原性鳥インフルエンザの感染経路と渡り鳥の関連に関する調査分析を実施可能な知識、経験を有する業務従事者を確保できること。
  3. [3] 渡り鳥を安全に捕獲及び送信機の装着を行い、すみやかに放鳥することのできる業務従事者を有していること。
  4. [4] 韓国及び中国の研究者や専門家等との人脈、ネットワークを有しており、渡り鳥の捕獲及び送信機の装着を行う際に、現地(韓国、中国)からの情報収集や連絡調整を円滑に実施する執行体制を有していること。
(3)業務実績に関する要件
  1. [1] アルゴスシステムを介して、鳥類の人工衛星追跡を行った実績があること。
  2. [2] 過去5年間に、渡り鳥の飛来経路を明らかにした実績があること。

4.募集要領を交付する期間及び場所等

  1. (1)交付期間:平成20年2月20日(水)~2月29日(金)の
    9時45分~17時(12~13時を除く)
  2. (2)交付場所:〒100-8975東京都千代田区霞が関1-2-2(中央合同庁舎5号館24階)
             環境省大臣官房会計課契約第1係  担当:森 範勝
             電話03-3581-3351 内線6918  FAX 03-5521-8349

5.参加希望書類の提出期限等

(1)提出期限 平成20年3月10日(月)17時
(2)提出場所 4の(2)に同じ
(3)提出方法 持参又は郵送(書留郵便等の配達の記録が残るものに限る。)
(4)参加希望書類の書式:募集要領に定める様式により作成すること。

6.その他

  1. (1)手続において使用する言語及び通貨
      日本語及び日本国通貨に限る。
  2. (2)本調達に関する問い合わせ窓口
      4の(2)に同じ
  3. (3)企画競争手続に移行した場合の企画書の提出予定期限
      別途連絡する。
  4. (4)平成19・20・21年度環境省競争参加資格(全省統一資格)「役務の提供等」の「調査・研究」の認定を受けていない者であっても、参加希望書類を提出することができるが、その者が3に定める応募要件を満たすと認められ、企画競争方式に移行した場合に企画書を提出するためには、企画書の提出時までに、当該資格の認定を受ける必要がある。
  5. (5)本公示に記載がない事項は、募集要領によることとする。