公示
次のとおり、参加希望書類の募集を行います。
平成19年3月1日
環境省大臣官房会計課長 阿部 宗広
1. 募集の趣旨
平成19年度イヌワシ・クマタカ保護指針検討調査は、元来その生息数が少ないばかりでなく、近年、保護と開発との調整をめぐる問題が顕在化しているイヌワシ・クマタカについて、行動圏内における利用環境の分析を行い、効果的な生息環境整備手法、効率的な行動圏調査手法を検討するとともに、開発事業における保全策の検証等を行い、これらの成果を踏まえ、一層効果的な保護対策が可能となる保護指針を策定することを目的としていることから、(財)日本鳥類保護連盟(以下「特定事業者」という。)を契約の相手方とする契約手続を行う予定としているが、当該特定事業者以外の者で、下記の応募要件を満たし、本業務の実施を希望する者の有無を確認する目的で、参加希望書類の提出を求める公募を実施するものである。
公募の結果、応募要件を満たすと認められる者がいない場合にあっては、特定事業者との契約手続に移行する。応募要件を満たすと認められる者がいる場合にあっては、企画競争手続きへ移行することとし、特定事業者と当該応募者に対して、企画書の提出を要請する予定となっている。
2.業務概要
- (1)業務名 平成19年度イヌワシ・クマタカ保護指針検討調査
- (2)業務目的 元来その生息数が少ないばかりでなく、近年、保護と開発との調整をめぐる問題が顕在化しているイヌワシ・クマタカについて、繁殖状況等モニタリング、行動圏内における利用環境の分析等を行い、これらの成果を踏まえて、一層効果的な保護対策が可能となる保護指針を策定する。
- (3)業務内容 イヌワシ・クマタカについて、繁殖状況等モニタリング、利用環境分析調査、保全策検証調査等を行う。
- (4)履行期限 平成20年3月31日
3.業務の詳細
請負者は、次のとおり現地調査等を実施するとともに、イヌワシ・クマタカの専門家及び学識経験者から構成する検討委員会を設置し、調査全般についての検討・結果の評価等を行うものとする。
- (1)イヌワシ調査
[1]繁殖状況等モニタリング
全国的な繁殖状況を把握するための情報収集を行うとともに、代表的なイヌワシ生息地である東北地方の営巣地(4箇所、4回/箇所、2泊3日程度)を対象として、繁殖成功率や繁殖失敗の原因等についてモニタリングを実施する。
[2]利用環境分析調査
東北地方において個体を捕獲して発信機を装着し、ラジオテレメトリー調査を実施(2地域程度)することで、イヌワシが行動圏内においてどのような環境を選択的に利用しているのかについて分析を行う。また、昨年度に実施した生息環境整備の結果や各地における間伐事例の結果をあわせて分析することで、より効果的な生息環境整備方法について検討する。なお、ラジオテレメトリー調査においては発信機を4台程度使用する。 - (2)クマタカ調査
[1]繁殖状況等モニタリング
代表的な地域個体群として山形県西川地区、滋賀県鈴鹿地区、宮崎県西都地区の3箇所(4回/箇所、2泊3日程度)、各10ペア程度を対象に、繁殖成功率、繁殖失敗の原因等についてモニタリングを実施する。
[2]利用環境分析調査
上記モニタリング地域における行動圏が既知のペアについて、生息地周辺の航空写真(50枚程度)、GIS等を用いて行動圏の環境特性の解析を行い、利用環境の選択性を明らかにすることにより、保全すべき環境の質と量について分析を行う。また、繁殖成功率と餌資源の関係に関する文献や情報を収集し、保全すべき餌環境の質について分析を行う。 - (3)保全策検証調査
開発事業における保全策として行われることのある、代償措置(ミティゲーション)、慣らし(コンディショニング)の有効性を検証する。 - (4)検討委員会の設置
専門家及び学識経験者から構成するイヌワシ・クマタカ保護指針検討調査検討委員会を設置し、調査全般についての検討・指導・結果の評価等を行うものとする。
上記検討委員会は東京において行うものとする。(1回程度)
4.応募要件
- (1)基本的要件
[1] 予算決算及び会計令(昭和22年勅令第165号)第70条の規定に該当しない者であること。なお、未成年者、被補佐人又は被補助人であって、契約締結のために必要な同意を得ている者は、同条中、特別の理由がある場合に該当する。
[2] 予算決算及び会計令第71条の規定に該当しない者であること。
[3] 工事請負契約等に係る指名停止等措置要領について(平成13年1月6日環境会第9号)に基づく指名停止を受けている期間中でないこと。 - (2)守秘性に関する要件
企業等の服務規程として、業務上知り得た情報を漏らさないという条件が満たされていること。 - (3)業務執行体制に関する要件
[1] イヌワシ・クマタカの繁殖状況等モニタリング、行動圏内における利用環境の分析等に関する豊富な経験及び知識を持つとともに、一層効果的な保護指針策定のための科学的知見を持っている者を有していること。
また、ラジオテレメトリー調査、航空写真、GIS等を用いた解析等に関して、豊富な経験及び知識を持っている者を有していること。
[2] 生息数の極めて少ないイヌワシ・クマタカの全国規模の生息情報を確実に得るため、全国各地において独自の生息情報を有する団体、研究者及び専門家との緊密な人脈・ネットワークを有していること。
[3] 調査対象地において、イヌワシ・クマタカに関する豊富な経験及び知識を持った現地調査員を有していること。
[4] 希少性の高い猛禽類を傷つけることなく安全に捕獲する必要があるため、猛禽類を捕獲する十分な知識と技術、経験を持った調査員を有していること。 - (4)業務実績に関する要件
過去5年間に国又は地方公共団体からイヌワシ、クマタカの繁殖状況、繁殖地の環境等について調査、解析しその結果をとりまとめる業務を受託した実績があること。
5.募集要領を交付する期間及び場所等
(1)交付期間:平成19年3月1日(木)~3月12日(月)
10時~17時(ただし12日(月)は12時まで)
(2)交付場所:〒100-8975 東京都千代田区霞が関1-2-2
(中央合同庁舎5号館24階)
環境省大臣官房会計課契約第1係 担当:齋藤 真知
電話03-3581-3351 内線6187 FAX 03-5521-8349
6.参加希望書類の提出期限等
- (1)提出期限:平成19年3月20日(火)17時
- (2)提出場所:5(2)に同じ
- (3)提出方法:持参又は郵送(書留郵便等の配達の記録が残るものに限る。)
- (4)参加希望書類の書式:募集要領に定める様式により作成すること。
7.その他
- (1)手続において使用する言語及び通貨
日本語及び日本国通貨に限る。 - (2)関連情報を入手するための照会窓口
5(2)に同じ - (3)企画競争手続に移行した場合の企画書の提出予定期限
平成19年3月28日(水) 17時 - (4)平成16・17・18年度環境省競争参加資格(全省統一資格)「役務の提供等」の「調査・研究」の認定を受けていない者であっても、参加希望書類を提出することができるが、その者が3に定める応募要件を満たすと認められ、企画競争方式に移行した場合に企画書を提出するためには、企画書の提出時までに、当該資格の認定を受ける必要がある。
- (5)本公示に記載がない事項は、募集要領によることとする。