「緑の経済と社会の変革」について

環境省緑の経済と社会の変革>斉藤環境大臣と有識者の意見交換(第 4回)概要

斉藤環境大臣と有識者の意見交換(第4回)概要

1.日時 :

平成21年2月26日(木) 16:30〜18:00

2.場所 :

環境大臣室

3.出席者

坂根正弘
日本経団連環境安全委員長
市野紀生
日本商工会議所特別顧問 環境小委員長 
桜井正光
経済同友会代表幹事
斉藤鉄夫
環境大臣
吉野正芳
環境副大臣
古川禎久
環境大臣政務官
西尾哲茂
環境事務次官
竹本和彦
地球環境審議官
伊藤秀継
大臣秘書官
大熊一寛
大臣秘書官事務取扱
近藤亮太
副大臣秘書事務取扱
長谷川敬洋
政務官秘書事務取扱
寺田達志
地球環境局長
谷津龍太郎
廃棄物・リサイクル対策部長
鈴木正規
大臣官房審議官
後藤真一
大臣官房会計課長
紀村英俊
大臣官房政策評価広報課長

4.意見交換の概要

(1)斉藤環境大臣から、「緑の経済と社会の変革」(日本版グリーンニューディール)の検討開始の経緯、今般の意見交換の実施の趣旨等について説明した。

(2)坂根日本経団連環境安全委員長、市野日本商工会議所環境小委員長、桜井経済同友会代表幹事から、それぞれ意見が述べられた後、意見交換がなされた。

【配布資料】

資料1
「緑の経済と社会の変革」への期待(2009年2月26日 日本経団連) [PDF 95KB]
資料2
日本版ニューディールの推進を求める(2009年2月9日 日本経団連) 
資料3
商工会議所環境行動計画(平成20年6月19日 日本商工会議所)
資料4
東京商工会議所会員の環境問題に関する意識・実態調査結果(平成20年5月8日 東京商工会議所)
資料5
「緑の経済と社会の変革」(日本版グリーンニューディール)とりまとめにあたって(2009年2月26日 桜井正光経済同友会代表幹事) [PDF 13KB]

(3)坂根委員長からは、概ね以下の趣旨の意見が述べられた。(詳細は資料1 [PDF 95KB]を参照)

  • ○2月9日に「日本版ニューディールの推進を求める」(資料2)を発表した。そのうち環境関連の内容をまとめた「『緑の経済と社会への変革』への期待」(資料1)をもとにお話ししたい。
  • ○昨年前半までは良かったものの、10月からの世界経済悪化の影響を受け、10〜12月期のわが国GDP成長率はマイナス12.7%を記録した。多くの企業は2009年の方が厳しくなるであろう。極めて厳しい経済状況の中で、即効性のある需要創出対策と、中長期的な国際競争力強化に資する対策を切れ目なく打ち出すべきである。
  • ○今後の世界共通課題は、資源・エネルギー、食料・水、地球環境の3つであろう。政府は、経済危機からの脱却を図る「経済対策」と持続可能な社会の構築に資する「環境対策」とが両立する施策を思い切って講じてほしい。
  • ○わが国産業界は多くのセクターで世界最高水準のエネルギー効率を実現してきた。今後、全世界的な「原単位競争」、エネルギー効率の競争を展開していくべきだ。そうすれば企業間で厳しい技術開発競争が起きるが、世界的な原単位競争のなかで、日本は勝ち残っていけると思う。政府にはこのような産業界の取り組みを後押ししていただきたい。
  • ○原単位競争の徹底が重要であり、仮に総量目標を設定するにあたっては、国益を考え、公平・公正な目標とすべきである。欧米の制度に追随するのではなく、日本型のモデルを作り、世界に提案していっていただきたい。

(4)市野委員長からは、概ね以下の趣旨の意見が述べられた。

  • ○地方を含めた中小・零細企業の声を中心にお話したい。現在、中小・零細事業者は、必死に事業の継続と雇用の維持に努めているが、受注は減少しており、個人消費も伸びない。危機的な状況にある。
  • ○昨年6月に「商工会議所環境行動計画」を作り、環境と経済の両立について具体的に取り組んできたが、その後環境が激変した。昨年6月は洞爺湖サミットの前であったので、中小・零細事業者にも環境への取組について耳を傾けていただいたが、現在はそれどころではないという声もある。100年に一度の不況の中、国の政策展開にスピード感が必要。
  • ○意識調査結果によると、9割の中小企業が温暖化防止が必要と回答しており、また、6割の中小企業が省エネが経営に必要なコストであると回答している。しかし実際の行動に移すときの政策的な後押しが必要である。具体的な対策を行うための補助金や低利融資、減税などインセンティブの充実をお願いしたい。
  • ○また、日本各地で環境関連の地域に根ざした取組みが始まっており、ビジネスに発展することを期待している。このような地方や中小企業における環境ビジネスの芽を支援する仕組みをしっかりしてほしい。
  • ○「緑の経済と社会の変革」の考え方としては、社会資本整備や環境対策など将来役に立つものについては大きく前倒しで取り組んでいただき、持続的な成長と国民生活の向上を図っていただきたい。各省庁が環境対策に取り組んでいるが、整合性をとりもう少し国民目線でわかりやすくしてほしい。日本はどのような国づくりをするのかという視点で、環境と経済政策の道筋を明確にして、施策を重点化し、メリハリをつけて取り組んでいただきたい。

(5)桜井代表幹事からは、概ね以下の趣旨の意見が述べられた。(詳細は資料5 [PDF 13KB]を参照)

  • ○現下の景気の後退・急減速により、実態経済、そして企業経営はこれからまだ下がるという大変な時期に直面している。色々な方々から、この時期に環境対策をやっている場合じゃないのではないか、という声もあるが、今だからこそやるべきであり、経済活性化にもなるという視点が非常に重要であると考えている。
  • ○政府として何が必要なのかについては、まずはセイフティーネット、次は景気活性化対策、そして長期の成長という、3つ段階がある。しかし、この3つは同時に取り組むべきである。具体的な策を考えると非常に難しいが、景気の活性化と長期成長戦略は同一軸であると考えている。特に、グリーン・ニューディール政策については、景気対策・景気活性化と長期成長を同時に実施しなければ、中途半端なものになると思う。この視点が重要である。
  • ○グリーン・ニューディールについては、景気対策指向で取り組むとセイフティーネットに傾く点に留意が必要である。むしろ、中期目標・長期目標達成のための低炭素社会をいかにつくるかという課題として、取り組むべきだと考えている。現在政府が検討中の新成長戦略を基盤とし課題の重点化をすべきだ。新成長戦略に基づいたグリーンニューディールとしたい。低炭素社会づくりのための重要項目を明確にし、その中に現下の景気対策につながる要素を組み込み、政策展開をしていくことにより、新規産業、新サービスなどの振興が雇用増大等につながる、というようにするべきである。具体的には、太陽光発電、電気自動車や低燃費自動車、あるいはエコ住宅などは重点的な分野と考える。決してアイディア募集的な網羅的な施策となってはならない。

以上

*この概要は、事務局の責任で作成したものであり、今後変更の可能性があります。