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[キーワード]環境質評価、微生物定量技術、DNAプローブ、16S rRNA、核酸標準物質

[RF-076 複合微生物解析による環境質評価のための迅速・網羅的微生物検出・定量技術の開発]

(2)環境質評価のための微生物種検出DNAプローブの設計・評価と検出技術の環境への適用[PDF](1,933KB)

  独立行政法人産業技術総合研究所
  生物機能工学研究部門
  バイオメジャー研究グループ


野田 尚宏

  [平成19~20年度合計予算額] 8,705千円(うち、平成20年度予算額 4,200千円)

[要旨]

  複合微生物群集中の特定微生物群(例えば好気性細菌、嫌気性細菌、メタン生成古細菌や硝化菌、脱窒菌等)について、その変遷を定量的に評価する必要がある場合がある。その場合、各微生物群を検出するためのDNAプローブや、標的とする核酸の国家計量標準および実用標準と計測のトレーサビリティ体系を整備することが重要である。本サブテーマでは、バイオレメディエーションや環境質評価に利用可能な微生物検出プローブ(16S rRNAを標的としたオリゴヌクレオチドプローブ)を整備し、様々な微生物分類群を検出するための基盤を整備すると共に、その検出と定量のための標準核酸物質となるrRNAライブラリを整備した。また、サブテーマ(1)で整備した技術を実際の環境質評価に利用し、その有効性を確認することを目標に研究を行うことを目標とする。本サブテーマでは、各種嫌気性微生物群、好気性微生物群や硝化細菌等のゲノムDNAを調整し、そこから16S rRNA遺伝子を増幅、プラスミドの形で保持する系を構築した。それらのプラスミドは、in vitroでrRNAを転写、合成できるよう作成し、人工的に容易にrRNAを調整するためのライブラリを作成した(120種類)。また、特に嫌気性微生物群を検出するDNAプローブ群を68種類整備し、その特異的切断条件を評価した。