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平成15年度化学物質環境汚染実態調査物質選定検討会(第2回)議事要旨


1.日時 平成15年5月28日(火)
2.場所 環境省第1会議室
3.出席者
<検討委員>
有田 芳子 全国消費者団体連絡会事務局
及川紀久雄 新潟薬科大学応用生命科学部教授
日下 幸則 福井医科大学教授
白石 寛明 (独)国立環境研究所化学物質環境リスク研究センター暴露評価研究室長
鈴木 茂 (独)国立環境研究所循環型社会形成推進・廃棄物研究センター循環資源・廃棄物試験評価研究室主任研究員
鈴木 規之 (独)国立環境研究所環境ホルモン・ダイオキシン研究プロジェクト総合研究官
田辺 信介 愛媛大学沿岸環境科学センター教授

(座長)中杉 修身

(独)国立環境研究所化学物質環境リスク研究センター長
村田 幸雄 (財)世界自然保護基金ジャパンシニアオフィサー
若林 明子 淑徳大学国際コミュニケーション学部人間環境学科教授
<事務局>
環境安全課 安達課長
環境リスク評価室 三宅室長
環境リスク評価室 (石川)
化学物質審査室 (木村)
環境安全課 (荒木、波多野、中嶋、福島、榎本)
<オブザーバー>
  環境省水環境部企画課 (藤田)
4.議題
(1)平成15年度化学物質環境汚染実態調査物質選定について
(2)その他
5.配付資料
資料1 平成15年度化学物質環境汚染実態調査物質選定検討会(第1回)議事要旨(案)
資料2 平成14年度化学物質環境汚染実態調査実施状況について(第1回検討会資料2の修正)
資料3 平成15年度化学物質環境汚染実態調査実施方針(第1回検討会資料3の修正)
資料4-1 調査候補物質一覧(第1回検討会資料5-1の修正)
資料4-2 初期環境調査候補物質一覧(第1回検討会資料5-2の修正)
資料4-3 暴露量調査候補物質一覧(第1回検討会資料5-3の修正)
資料4-4 モニタリング調査候補物質一覧(第1回検討会資料5-4の修正)
資料5 調査物質評価結果一覧
参考資料1 調査候補物質シート及び調査候補物質一覧の参考とした資料について(第1回検討会参考資料3の修正)
参考資料2 調査地点別化学物質検出状況
参考資料3 「平成14年度版化学物質と環境」(通称「黒本」)の公表について(お知らせ)
第1回検討会資料の追加(第1回資料5、及び参考資料4の追加)
6.内容
【事務局】資料確認、検討委員(河瀬委員、山本委員、吉見委員)欠席の報告、検討会開催定員の充足の確認。第1回に引き続き中杉委員に座長を任せる。

議題(1)平成15年度化学物質環境汚染実態調査物質選定について
【座長】第1回検討会議事要旨(案)について、修正、意見はないか。なければ、これで了承したものとする。
会議の進め方について、まず調査対象物質の選定を行い、残った時間で前回の宿題などを検討することとしたい。
事務局から資料について説明して下さい。
【事務局】資料2(第1回検討会資料2の修正)、資料3(第1回検討会資料3の修正)、資料4-1(第1回検討会資料5-1の修正)、資料4-2(第1回検討会資料5-2の修正)、資料4-3(第1回検討会資料5-3の修正)、資料4-4(第1回検討会資料5-4の修正)、参考資料1(第1回検討会参考資料3の修正)の修正箇所について説明した。資料5について、得票の多かった物質・媒体順の整理であること、河瀬委員、村田委員からの評価を含まれていないことを説明した。

初期環境調査対象物質の選定について
【座長】資料5に従い、初期環境調査の候補を得票の多かったものから順に検討します。まず、短鎖塩素化パラフィン(水質、底質、生物)についてどうか。得票数4点以上は原則として実施する方向で考えているので、実施しない方向での意見はないか。
【鈴木(茂)委員】分析法開発状況が途中である。本物質は混合物であり、総合的な分析法として開発するには時間がかかるので、特定の塩素数のものに絞った分析法など短期間に開発し調査したらどうか。部分的にLC/MSまたはGC/MSで開発されており、統一的な分析法にならない。適切な分析法にする必要がある。
【事務局】鈴木(茂)委員の意見の通り、短鎖塩素化パラフィンについては開発中の段階であり、当初LC/MSで開発を始めたが、現在はGC/MSを検討しているところである。
【座長】短鎖塩素化パラフィン(水質、底質、生物)は調査対象物質として開発を進めるものとする。次にヒドラジン(大気)はどうか。
【鈴木(茂)委員】非常に反応性が高く、大気濃度は低いと考えられる。還元性物質のため捕集時に空気と反応して壊れることが予想され、捕集技術にも困難を伴う。
【日下委員】産業暴露で問題となっているため候補としたが、一般大気として現実的には無理かもしれない。
【及川委員】分析法としては不可能ではないか。
【座長】現段階では候補からはずすこととしたい。
【事務局】現在ヒドラジン(大気)はLC/MS分析法開発中であり、開発ができれば初期環境調査を実施することとしたい。
【座長】ポリ臭素化ジフェニルエーテル類(底質、水生生物)は、モニタリング候補にもあがっており、モニタリング候補物質を検討した後に、検討することとしたい。
ピペラジン(水質)はどうか。特に反対意見もないので調査対象物質として整理する。
ヒドラジン(水質)はどうか。分析法感度より、PNECを引き上げるほうを検討すべきではないか。
【若林委員】安全係数を引き下げるなど、要求感度を再検討できるかもしれない。
【座長】要求感度など再検討した上で、候補とするか検討することとしたい。1,1-ジクロロ-1-フルオロエタン(大気)はどうか。フロン等オゾン層影響微量ガス監視調査調査はどの程度の規模か。
【事務局】地球環境局より年1回1地点で実施しているとの回答を受けている。
【座長】1地点では少ない。こちらで実施する意義はあるので、調査対象物質として整理する。ポリ(オキシエチレン)=アルキルエーテル(水質)はどうか。
【白石委員】分析法はまだない。
【事務局(PRTR)】例示された物質はPRTRの水生生物の生態毒性の観点から選定されている。この中での優先順位は(C=14~15)>(C=13~15)>(C=12~13)と考える。昭和56年度開発分析法により昭和57に(C=14~15)を調査している。調査に対応できるもので優先度の高いものから実施してほしい。
【白石委員】分析法としては同じになる。同時分析は可能だが、標準品の入手などの問題がある。
【座長】開発する価値はある。
【有田委員】界面活性剤であり、使用量もあるので、是非開発して調査してほしい。
【座長】反対意見がないので、調査対象物質として整理する。クロルピリホス(食事)はどうか。
【及川委員】輸入食品(ほうれん草)から検出されることが知られている。国内で使われている実態もある。
【座長】どのような食事試料を選択するのか。
【有田委員】昨年から問題になっているので実施してほしい。
【若林委員】食事試料の分析は難しい。魚や肉のように高濃度に濃縮するものなら必要かもしれないが、野菜への残留などならば他により効果的な方法があるのではないか。
【座長】野菜の残留農薬の問題であり、一般環境とは性質が違うのではないか。物質としては重要だが、行政的判断もあるので環境省には関係部局と調整してほしい。
【安全課長】関係部局と調整したい
【座長】本物質については情報が必要であるとの検討会意見である。
テトラブロモビスフェノールA(水質、底質)はどうか。平成12年度調査結果を踏まえモニタリング候補となっており、初期環境調査の段階は済んでいるのではないか。
【及川委員】平成12年度に調査しており、しばらく様子をみてから初期環境調査を実施してもよいのではないか。
【事務局】モニタリング調査候補物質に掲げた臭素化難燃剤の代表例としてテトラブロモビスフェノールAがある。
【座長】初期環境調査の調査対象物質とはしないこととする。ブロモメタン(底質)はどうか。
【及川委員】重要度は高いが、実際に検出はされないと考える。
【若林委員】底質に吸着はするのか。
【座長】あまり吸着はしない。初期環境調査の調査対象物質とはしないこととする。
ポリ(オキシエチレン)=ノニルフェニルエーテル(水質)はどうか。
【若林委員】内分泌かく乱化学物質の関係で、ノニルフェノール、オクチルフェノールが業界で生産自主規制しているとの話がある。リスク管理が進んでいるならばこれらを分析するのは非効率である。総体としての分析法はあり、その濃度がいつまでも高いままならば、個別に分析法開発し調査する必要はあるかも知れない。生産、使用がされていないことが確認できればよいのではないか。
【安全課長】業界団体で自主的取組は行われているが、多少生産量が下がっている程度である。
【座長】内分泌かく乱化学物質にかかる調査の対象となっているか。
【事務局】なっていない。
【若林委員】ヨーロッパでは規制されているが、日本ではいつまでも使われているのでは、非イオン性界面活性剤は生分解性が悪く、水質に残る可能性がある。状況によっては個別の物質を調査する必要がある。個別でなければ、東京都で開発した分析法がある。
【座長】調査対象物質とする。1,2,5,6,9,10-ヘキサブロモシクロドデカン(水質、底質、生物)はどうか。分析法の開発状況はどうか。
【事務局】水質、底質については完了見込み。生物は着手したところである。
【座長】調査対象物質とする。1,4-ジクロロ-2-ニトロベンゼン(底質)はどうか。
【若林委員】底質からの検出濃度が低ければ、第2種特定化学物質として規制されないなど、それなりの対策をとり次に進むことができる。分析法の目処があり感度を上げるだけでよい。
【鈴木(茂)委員】H6調査で既に十分な感度で調査し、検出されていない。要求濃度が高く検出される可能性は低い。
【若林委員】H6調査結果で2特の判断が可能ということか。判断材料がないため2特の判断をしていない状況なので、同じ方法で要求濃度で検出されそうな場所を実施すべきではないか。
【事務局(化審室)】指定化学物質の中でもH12出荷量が多い。H6調査以降の変化を踏まえ、開放系用途への出荷量も多いことから、調査を実施してもらいたい。
【座長】生態影響の観点から化審室の要求感度でよいか若林委員と検討してください。
調査対象物質として整理するが、要調査項目で実施するようならば、重複して実施することはない。環境省で調整してほしい。N-(2-アミノエチル)-1,2-エタンジアミン(水質)はどうか。反対はないので調査対象物質とする。o-(2,4-ジクロロフェニル)-o-エチル=フェニルホスホノチオアート(水質、生物)はどうか。
【及川委員】調査時期が問題である。
【若林委員】用途は何か。
【化審室】農薬用途との情報しか持っていない。難分解、高蓄積性物質であるための候補
【座長】特に反対意見がなければ調査対象物質とする。
【安全課長】農薬用途のみならば、化審室としてデータをどのように活用するのか。行政的な整理をすることもありうる。
【座長】関係部局との調整により実施しないならば、その旨説明してもらえばよい。
PCN(底室)、2,4,6-トリ-t-ブチルフェノール(大気)はモニタリング候補にもあがっているので後で検討する。直鎖アルキルベンゼンスルホン酸及びその塩(水質)はどうか。
【有田委員】最近調査されているが、PRTRデータが公表されたこともあり、その後の経過を把握するため調査してもらいたい。
【座長】反対意見がないので調査対象物質とする。トリクロロニトロメタン(水質)はどうか。地下水汚染事例はあるが水質調査を実施している。農薬用途であり、大気など他の調査がよいのではないか。意見はないので本物質は調査対象物質としないこととする。ポリ(オキシエチレン)=アルキルエーテル(底室)はどうか。
【事務局(PRTR)】昭和57年度調査では水質は30箇所全て不検出であったが、底質は30箇所中19箇所で検出されている。
【有田委員】農薬を溶かすために使われていないか。
【事務局(PRTR)】一部農薬には補助剤として使われている。その他塗料や界面活性剤が主な用途である。
【座長】水質と同様に調査対象物質とする。クロルピリホス(水生生物、大気)はどうか。
【若林委員】LogPowはどうか。
【事務局】第1回検討会資料5-5より物性データを説明
【鈴木(茂)委員】シロアリ駆除に使われており、クロルデンなどはいまだに大気から検出される。クロルピリホスのほうが分解性はよいが、健康上あまりよくはない。
【座長】調査対象物質とする。ノニルフェノール(水生生物)はどうか。内分泌かく乱化学物質に係る環境調査を十分実施しており、対象物質とはしない。N,N-ジメチルドデシルアミン=N-オキシド(水質)はどうか。特に意見はないので調査対象物質とする。1-ブロモプロパン(大気)はどうか。移行し始めたところなので、直ぐに実施するひつようがあるか。
【及川委員】早い時期に調査し、その後の動向を見ることも必要ではないか。
【座長】調査対象物質とする。
【鈴木(茂)委員】1,4-ジクロロ-2-ニトロベンゼンについて、平成6調査時と検出感度が1万倍近く違う。平成6当時の感度からみて、生産量が増加しても1万倍近く濃度が高くなる生産量は考えにくい。
【若林委員】化審法の改正で生態影響を考えているのではないか。毒性との関係で必要でありリスク評価をしていくのではないか。
【座長】それらを含めて要求感度を再検討してください。積み残しにしたものがあるので、先にモニタリング調査候補物質を検討します。

モニタリング調査対象物質の選定について
【事務局】資料4-4により候補物質を説明。資料3により調査頻度について説明。
【座長】臭素系難燃剤(テトラブロモビスフェノールA)はどうか。臭素系難燃剤としてはこれでよいか。
【田辺委員】これでよい。
【座長】調査対象物質とする。ヘキサブロモビフェニルはどうか。
【及川委員】分析法はあるのか。
【鈴木(茂)委員】十数年前にやっているが検出されていない。
【事務局】平成元年度に調査している。
【座長】対象物質としない。有機スズはどうか。
【若林委員】トリブチルスズ化合物(TBT)、トリフェニルスズ化合物(TPT)と一斉分析できないか。可能ならば一斉分析で実施すればよい。
【座長】有機すず化合物としてTBT、TPT、DBTを調査対象物質とする。
【事務局】POPsは条約対応として実施するが、平成14年度モニタリング調査を実施したヘキサクロロシクロヘキサンはどうか。
【座長】重要な物質であり継続して実施する必要があるので、調査対象物質とする。短鎖塩素化パラフィンはどうか。まだ初期環境調査を実施していないので、初期環境調査の結果を見てから判断すべきであり、モニタリング調査の調査対象物質とはしない。アトラジンはどうか。
【及川委員】農薬は調査時期が問題となる。
【事務局】自治体の協力のもと9~11月に採取しているところである。黒本調査としては残留性調査として散布時期でないときの残留状況を調査することに意義がある。
【有田委員】食品として人体影響などが考えられるので候補物質にあげている。
【座長】散布時期については別の観点が必要。農薬室の生態毒性管理ではピーク時の濃度を問題としている。農薬管理室と整理する必要がある。食品についても、環境汚染としての話と、残留の話では違う。全体としてどう整理するのかが問題である。
検出されたとしても、これをどう処理するのか、関係部署の連携が取れなければ収拾がつかないこととなる。
【有田委員】内分泌かく乱化学物質に係る調査の対象となっているか。
【事務局】なっている。
【及川委員】残留性に着目しているのなら時期によらず実施したほうがよい。
【若林委員】高残留性、高蓄積性、環境に長くとどまるもの、すぐに環境に排出され、常時レベルを確認する必要があるものにあてはまらないものは常時監視のモニタリングには含まれず、別の調査で実施するべき。モニタリングは継続することが重要である。
【座長】モニタリング調査対象物質とはしない。
【有田委員】初期環境調査で検討してほしい。
【座長】ノニルフェノールなどはどうか。ノニルフェノールは内分泌かく乱化学物質でやっており、ノニルフェノールエトキシレートは分析法開発としたので、まだモニタリングの段階ではない。まず初期環境調査すべき。
【事務局】ノニルフェノールエトキシレートは水環境部で調査に着手している。
【座長】調査結果を踏まえて検討することとし、今回は対象としない。
【事務局】2,4,6-トリ-t-ブチルフェノールを候補としているがどうか。大気については開発完了見込みである。
【座長】モニタリングは平成14年度調査結果をみて検討することとしたい。

初期環境調査候補の積み残しを検討します。テトラブロモビスフェノールAはモニタリング調査対象物質としたので初期環境調査対象物質にはしない。ポリブロモジフェニルエーテル類はどうか。
【村田委員】ペンタブロモジフェニルエーテルを実施してほしい。
【座長】ポリブロモジフェニルエーテル類はペンタブロモを中心に実施する。ポリ塩化ナフタレンはモニタリング調査対象物質とする。2,4,6-トリ-t-ブチルフェノールは実施する。
1,4-ジクロロ-2-ニトロベンゼン(水質)はどうか。
【若林委員】底質で検出されれば必要かもしれない。
【座長】o-(2,4-ジクロロフェニル)-o-エチル=フェニルホスホノチオアート(底質)はどうか。水質、生物とあわせ分析法開発とする。
トリフェニル(n-オクタデシルアミン)ボロン(水質)はどうか
【若林委員】総体としてでもよいから測定してほしい。
【座長】トリフェニル(n-オクタデシルアミン)ボロン、ビス(2-スルフィドピリジン-1-オラト銅)、ピリジン-トリフェニルボランを調査対象物質とする。
N,N‘-ジトリル-パラ-フェニレンジアミン等は1特であり調査を進める。1,3-ジクロロプロペンはどうか。情報を集めながら実施する。トリクロロニトリメタンはどうか。散布時でないと検出されないと思うが、一度図っておく必要がある。ピリダフェンチオンはどうか。
【事務局】宿題となっており実施したい。
【座長】調査対象とする。3-クロロ-N-(3-クロロ-5-トリフルオロメチル-2-ピリジル)-α,α,α-トリフルオロ-2,6-ジニトロ-p-トルイジンはどうか。
【若林委員】用途は何か
【事務局】農薬、殺菌剤の用途がある。
【若林委員】生分解性が悪ければ実施する必要がある
【座長】農薬なので情報はあると考えられる。調査したうえで対象とするか決める。
ジンクピリチオンはどうか
【若林委員】水質基準81物質に入っているか。入っていなければこれに足したものがある。入っている物質は水質目標値を出すかどうかの判断をするため分析法開発が必要。
【鈴木(茂)委員】分析法開発しているのではないか。
【座長】対象物質にする。トリアジン系農薬はどうか。シメトリン、アトラジンを対象物質とする。
【若林委員】モニタリングで多環芳香族としてベンゾ[a]ピレンを掲げているが他はどうなのか。水質、底質、生物へ移行しているのではないか。そのあたりの調査もしてほしい。濃度が比較的高く毒性との関係で問題となりそうなもの3物質程度を初期環境調査で実施してほしい。
【座長】底質媒体でベンゾピレン3物質程度を調査対象とする。なお、対象物質の詳細は若林委員と検討する。

暴露量調査対象物質の検討について
【座長】PFOS、PFOAはどうか。採用する。
2-アミノエタノールはどうか。
【若林委員】リスク室から再確認のため実施してもらいたいとしたもの。
オクタブロモジフェニルエーテルはどうか。
【リスク室】データがなく評価できない
【座長】難燃剤であり、人健康の懸念がある。
【若林委員】フェノールは水質目標値の検討をしているが、フェノール類としてのデータが多く、フェノールの値がほしい。
【座長】1-クロロ-2,4-ジニトロベンゼンはどうか。出ないことを確かめるだけかもしれない。
【若林委員】ポリクロロターフェニルは若宮先生が関心を持っており、人に高濃度に蓄積していたが、汚染源が特定できなかった経緯がある。今年でなくともよいが注意してほしい。

【座長】選定物質を確認する。
【有田委員】アトラジンの食事媒体は調査対象か。
【座長】調査対象にする
【安全課長】アトラジンは内分泌かく乱化学物質に係る調査で実施することになっており、本検討会の意見を内分泌かく乱化学物質の検討会に上げることとしたい。
【座長】どちらかで実施されればよい。本検討会の意見としては候補としてあげる。実施については行政上の整理をしてもらえばよい。後の調整は座長一任ということで了承していただく。

第1回の宿題について
【事務局】有田委員から質問のあった産総研の指摘事項について説明
吉見委員からエトキシレートなどの調査について説明
鈴木(茂)委員からの粉じんを媒体とするかとの指摘について説明
【鈴木(茂)委員】決めていただければそれに対応する
鈴木規之委員から地点についての指摘について参考資料2により説明
【座長】存在量が少ないものは発生源近傍でないと検出できないことも考えられる。発生源から2kmも離れれば一般環境と変わらない。PRTRデータを活用し発生源近傍の調査を考えてもよいのではないか。
【有田委員】産業総合研究所とのやりとりを公開してほしい。産業総合研究所のHPに掲載されていたため、質問した。産業総合研究所からの一方的意見だけが公開され、環境省側はHPに掲載していないので、HPを見ている一般からは、環境省は何ら対応していないように見える。
【座長】産業総合研究所と環境省の応対をHPに公開するのは困難であるが、調査手法等に対する問題点を指摘されながら、環境省側の対応がないように見えてしまうと、環境省データの信用を疑われることにつながる。
【事務局】参考資料3により、平成14年度版黒本を発行したことを報告。本検討会の議事録を作成し、HPに公開することを周知した。
【座長】来年度の検討会では、各部局からの提案事由を明確にすること、調査実施後そのデータをどのように活用していくのかを示してほしい。以上で本検討会を閉会する。