目次に戻る平成15年度(2003年度)版　「化学物質と環境」
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● 調査地点及び実施方法

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　　　１．試料採取機関名
　　　２．調査地点
・【図3-1-1】水質38調査地点36自治体7物質（群）
・【図3-1-2】底質63調査地点4自治体 8 物質（群）
・【図3-1-3】生物23調査地点21自治体8物質（群）　うち１調査地点は２生物種を調査
・【図3-1-4】大気34調査地点33自治体 6物質（群）
　　　３．調査対象生物種
　　　４．試料の採取方法 　分析フロー
　　　５．分析方法
　 　

　　本調査は全国の都道府県および政令指定都市に試料採取を、民間分析機関に分析を委託して実施した。

　
１．試料採取機関名
　

　試料採取は、水質36自治体、底質47自治体、生物21自治体、大気33自治体で実施した。
　
　都道府県および政令指定都市の試料採取担当機関名（名称は平成14年度調査実施当時）
　
試料採取担当機関 水
質 		底
質 		生
物 		大
気 		　 試料採取担当機関 水
質 		底
質 		生
物 		大
気
北海道環境科学研究センター ○ ○ ○ ○ 　 和歌山県衛生公害研究センター 　 ○ 　 　
青森県環境保健センター ○ ○ 　 　 鳥取県衛生環境研究所 　 　 ○ 　
青森県八戸環境管理事務所 　 ○ ○ 　 島根県保健環境科学研究所 　 　 ○ ○
岩手県環境保健研究センター ○ ○ ○ ○ 岡山県環境保健センター ○ ○ 　 　
宮城県保健環境センター ○ ○ ○ ○ 広島県保健環境センター ○ ○ 　 　
秋田県環境センター ○ ○ 　 　 山口県環境保健研究センター ○ ○ ○ ○
山形県環境保全センター ○ ○ 　 　 徳島県保健環境センター ○ ○ ○ ○
福島県環境センター ○ ○ 　 　 香川県環境保健研究センター ○ ○ 　 ○
茨城県公害技術センター ○ ○ ○ ○ 愛媛県立衛生環境研究所 　 ○ 　 ○
栃木県保健環境センター 　 ○ 　 　 高知県環境研究センター ○ ○ ○ 　
群馬県衛生環境研究所 　 　 　 ○ 福岡県保健環境研究所 　 　 　 ○
千葉県環境研究センター 　 ○ 　 ○ 佐賀県環境センター ○ ○ 　 ○
東京都立衛生研究所 ○ ○ ○ ○ 熊本県保健環境科学研究所 ○ 　 　 ○
神奈川県環境科学センター 　 　 ○ ○ 大分県衛生環境研究センター 　 ○ 　 　
新潟県保健環境科学研究所 　 ○ 　 ○ 宮崎県衛生環境研究所 ○ ○ 　 ○
富山県環境科学センター ○ ○ 　 ○ 鹿児島県環境保健センター ○ ○ ○ 　
石川県保健環境センター ○ ○ ○ ○ 沖縄県衛生環境研究所 ○ ○ ○ ○
福井県衛生環境研究センター 　 ○ 　 　 札幌市衛生研究所 　 　 　 ○
山梨県衛生公害研究所 　 ○ 　 ○ 仙台市衛生研究所 　 ○ 　 　
長野県衛生公害研究所 ○ ○ 　 ○ 千葉市環境保健研究所 ○ ○ 　 　
岐阜県保健環境研究所 　 　 　 ○ 川崎市公害研究所 ○ ○ ○ 　
静岡県環境衛生科学研究所 ○ ○ 　 　 横浜市環境科学研究所 ○ ○ ○ ○
愛知県環境調査センター ○ ○ 　 　 名古屋市環境科学研究所 　 　 　 ○
三重県科学技術振興センター ○ ○ 　 ○ 京都市衛生公害研究所 ○ ○ 　 　
滋賀県立衛生環境センター ○ ○ ○ 　 大阪市立環境科学研究所 ○ ○ 　 　
京都府保健環境研究所 ○ ○ 　 ○ 神戸市環境保健研究所 ○ ○ 　 ○
大阪府環境情報センター ○ ○ ○ ○ 広島市衛生研究所 　 　 ○ ○
兵庫県立健康環境科学研究センター ○ ○ 　 　 北九州市環境科学研究所 　 ○ ○ 　
奈良県保健環境研究センター 　 ○ 　 ○ 福岡市保健環境研究所 　 ○ 　 　
▲
　
２．調査地点
　

　　調査地点を図3-1-1から図3-1-4に示す。

  • 【図3-1-1】水質38調査地点36自治体7物質（群）
  • 【図3-1-2】底質63調査地点4自治体 8 物質（群）
  • 【図3-1-3】生物23調査地点21自治体8物質（群）　うち１調査地点は２生物種を調査
  • 【図3-1-4】大気34調査地点33自治体 6物質（群）

　　平成14年度は、水質は38地点、底質は63地点、生物は23地点、大気は34地点で実施した。また調査対象物質は媒体別に全地点同一であった。
自治体 調査地点 水
質 		底
質		 生物種類 大
気 		　 自治体 調査地点 水
質 		底
質 		生物種類 大
気
北海道 天塩川恩根内大橋
(美深町) 		　 ○ 　 　 　 群馬県 群馬県衛生環境
研究所(前橋市) 		　 　 　 ○
十勝川すずらん大橋
(帯広市) 		○ ○ 　 　 千葉県 市原・姉崎海岸 　 ○ 　 　
石狩川河口 ○ ○ 　 　 市原松崎測定局 　 　 　 ○
苫小牧港 　 ○ 　 　 千葉市 花見川河口 (千葉市内) ○ ○ 　 　
釧路市立春菜中学校 　 　 　 ○ 東京都 荒川河口 　 ○ 　 　
釧路沖 　 　 ウサギ
アイナメ 		　 隅田川河口 ○ ○ 　 　
日本海沖 　 　 アイナメ 　 東京湾 　 　 スズキ 　
札幌市 札幌芸術の森 　 　 　 ○ 東京都立衛生研究所(新宿区) 　 　 　 ○
青森県 十三湖 ○ ○ 　 　 神奈川県 神奈川県環境科学センター(平塚市) 　 　 　 ○
八戸市蕪島 　 　 ウミネコ 　 三浦半島 　 　 ムラサキ
イガイ 		　
岩手県 豊沢川(花巻市) ○ ○ 　 　 川崎市 多摩川河口 　 ○ 　 　
網張スキー場(雫石町) 　 　 　 ○ 川崎港 ○ ○ スズキ 　
盛岡市郊外 　 　 ムクドリ 　 横浜市 横浜港 ○ ○ ムラサキ
イガイ 		　
山田湾 　 　 ムラサキ
イガイ 		　 横浜市環境科学研究所 　 　 　 ○
　 　 アイナメ 　 新潟県 信濃川下流 　 ○ 　 　
仙台市 広瀬川(仙台市) 　 ○ 　 　 国設新潟大気汚染測定局(新潟市) 　 　 　 ○
宮城県 仙台湾(松島湾) ○ ○ 　 　 富山県 神通川河口 ○ ○ 　 　
国設仙台酸性雨測定局 　 　 　 ○ 砺波一般環境大気測定局 　 　 　 ○
松島湾 　 　 スズキ 　 石川県 犀川河口 ○ ○ 　 　
秋田県 八郎湖 ○ ○ 　 　 石川県保健環境センター(金沢市) 　 　 　 ○
山形県 最上川河口 ○ ○ 　 　 能登半島 　 　 ムラサキ
イガイ 		　
福島県 小名浜港 ○ ○ 　 　 福井県 笙の川三島橋 　 ○ 　 　
茨城県 利根川利根川大橋(波崎町) ○ ○ 　 　 山梨県 荒川(甲府市) 　 ○ 　 　
茨城県公害技術センター(水戸市) 　 　 　 ○ 富士吉田市(富士吉田合同庁舎) 　 　 　 ○
常磐沖 　 　 サンマ 　 長野県 諏訪湖 ○ ○ 　 　
栃木県 田川(宇都宮市) 　 ○ 　 　 長野県衛生公害研究所(長野市) 　 　 　 ○

自治体 調査地点 水
質 		底
質		 生物種類 大
気 		　 自治体 調査地点 水
質 		底
質 		生物種類 大
気
岐阜県 岐阜県保健環境研究所(各務原市) 　 　 　 ○ 　 広島県 広島湾 　 ○ 　 　
静岡県 清水港 　 ○ 　 　 広島市 広島市立国泰寺
中学校 		　 　 　 ○
静岡県 天竜川(竜洋町) ○ ○ 　 　 瀬戸内海 　 　 スズキ 　
愛知県 名古屋港 ○ ○ 　 　 山口県 徳山湾 ○ ○ 　 　
衣浦港 ○ ○ 　 　 宇部沖 　 ○ 　 　
名古屋市 千種区平和公園(名古屋市) 　 　 　 ○ 萩沖 ○ ○ 　 　
三重県 四日市港 ○ ○ 　 　 山口県環境保健研究センター(山口市) 　 　 　 ○
鳥羽港 　 ○ 　 　 見島 　 　 ムラサキ
インコ 		○
三重県科学技術振興センター(四日市市) 　 　 　 ○ 徳島県 吉野川河口 ○ ○ 　 　
滋賀県 琵琶湖早崎港沖 　 ○ 　 　 徳島県保健環境センター(徳島市) 　 　 　 ○
琵琶湖 唐崎沖中央 ○ ○ 　 　 鳴門 　 　 イガイ 　
安曇川(安曇川町) 　 　 ウグイ 　 香川県 高松港 ○ ○ 　 　
京都府 宮津港 ○ ○ 　 　 香川県高松合同庁舎 　 　 　 ○
京都府立城陽高校
(城陽市) 		　 　 　 ○ 愛媛県 新居浜港 　 ○ 　 　
京都市 桂川宮前橋(京都市) ○ ○ 　 　 愛媛県宇和島地方局 　 　 　 ○
大阪府 大和川河口 ○ ○ 　 　 高知県 四万十川河口 ○ ○ 　 　
大阪府環境情報センター(大阪市) 　 　 　 ○ 四万十川 　 　 スズキ 　
大阪湾 　 　 スズキ 　 福岡県 大牟田市役所 　 　 　 ○
大阪市 大阪港 ○ ○ 　 　 北九州市 洞海湾 　 ○ ムラサキ
イガイ 		　
大阪港外 　 ○ 　 　 福岡市 博多湾 　 ○ 　 　
淀川河口 　 ○ 　 　 佐賀県 伊万里湾 ○ ○ 　 　
大阪市内河川 　 ○ 　 　 佐賀県環境センター(佐賀市) 　 　 　 ○
兵庫県 播磨灘 （姫路沖） ○ ○ 　 　 熊本県 緑川平木橋(宇土市) ○ 　 　 　
神戸市 神戸港 ○ ○ 　 　 宇土市内 　 　 　 ○
神戸市葺合大気測定局 　 　 　 ○ 大分県 大分川河口 　 ○ 　 　
奈良県 大和川(王寺町) 　 ○ 　 　 宮崎県 大淀川河口 ○ ○ 　 　
奈良県天理大気観測局 　 　 　 ○ 宮崎市内 　 　 　 ○
和歌山県 紀ノ川河口 　 ○ 　 　 鹿児島県 天降川(隼人町) 　 ○ 　 　
鳥取県 中海 　 　 スズキ 　 五反田川五反田橋(串木野市) ○ ○ 　 　
島根県 隠岐(国設隠岐酸性雨測定所) 　 　 　 ○ 薩摩半島西岸 　 　 スズキ 　
島根半島沿岸(中海) 　 　 ムラサキ
イガイ 		　 沖縄県 那覇港 ○ ○ 　 　
岡山県 水島沖 ○ ○ 　 　 国頭村（辺戸岬） 　 　 　 ○
広島県 呉港 ○ ○ 　 　 中城湾 　 　 ミナミ
クロダイ 		　
▲
　 　 　
３．調査対象生物種
　
　

　生物媒体において調査対象とする種は、指標としての有意性、実用性の他、国際的な比較も考慮し、また、地球的な規模での汚染レベルを把握できる種を含めて、スズキ及びムラサキイガイを中心に魚類６種、貝類３種及び鳥類２種、計11種を選定した。
　

　平成14年度において調査対象となった各生物種の特性等を表3-1に示す。
　

　また、表3-2には、各採取生物毎に、分析に供した検体の概要をまとめた。ここで、ウミネコは巣立ち前の幼鳥（斃死）を検体として使用した。

  • 【表3-1】調査対象生物種の特性等
  • 【表3-2】モニタリング調査（生物）検体の概要
４．試料の採取方法
　
　

　試料の採取と検体の調整方法については、環境省環境保健部環境安全課編「ＰＯＰｓモニタリング調査のための試料採取方法並びに検体調整方法（案）」に従った。
▲
５．分析方法
　
　 (1) PCB類測定法
　

　PCB類の測定は、1塩素化体から10塩素化体まで各1種類ずつ、合計10種類の13CラベルPCBs標準物質を内標準物質（サロゲート物質）として加え、GC/HRMSを用いて定量する。
　

　サロゲート物質を試料に添加し、抽出して脱水・濃縮し、濃縮液をフロリジルカラムでクリーンアップして、GC/HRMS-SIMで測定する。状況に応じてゲルろ過（GPC）、硫酸処理（硫酸シリカゲルカラム）などを組み合わせる。
　
　 (2) 有機塩素系化合物測定法
　

　HCB、類、DDT類、クロルデン類、ヘプタクロル及びHCH類は、サロゲート物質を試料に添加し、抽出後フロリジルカラムでクリーンアップし、GC/HRMS-SIMまたはGC/NCI-MS-SIMで測定する。そのほか、必要に応じてゲルろ過（GPC）、シリカゲルカラム等（硫酸シリカゲルカラム）を組み合わせる。
　
　 (3) 有機スズ化合物測定法
　

　有機スズ化合物は、サロゲート物質を試料に添加し、抽出して脱水・濃縮し、濃縮液をフロリジルカラムでクリーンアップして、GC/HRMS-SIMで測定する。

　

　　　分析フローを章末に示す。

　環境調査物質の分析方法のフローチャートはこちら

　
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