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2 平成10年度 化学物質環境安全性総点検調査結果の概要

 2−1 平成10年度 化学物質環境調査結果の概要

  (1)調査目的 (4)調査結果に対する評価
  (2)調査地点及び調査対象物質     1)環境調査(水系)
  (3)調査結果     2)環境調査(大気系)

(1)調査目的

 本調査は、一般環境中に残留する化学物質の早期発見及びその濃度レベルの把握を目的とする。

 

(2)調査地点及び調査対象物質

1)環境調査(水系)

 全国で56地点の水質、底質及び14地点の魚類を対象とし、水質24物質(群)、底質24物質(群)及び魚類3物質(群)を調査した。【調査地点:図2 検出状況一覧 水質:表1 底質:表2 魚類:表3
 このうち、フェニルスズ化合物、ジフェニルスズ化合物、アニリン、o-クロロアニリン、m-クロロアニリン及びp-クロロアニリンの6物質(群)については56地点で調査を行った。その他の物質については12〜15地点において調査を行った。

2)環境調査(大気系)

 全国で11〜17地点を対象とし、32物質(群)を調査した。【調査地点:図3 検出状況一覧(大気):表4

 

(3)調査結果

1)環境調査(水系)

 水質から8物質(群)、底質から16物質(群)及び魚類から2物質が検出された。【検出状況一覧 水質:表1 底質:表2 魚類:表3

2)環境調査(大気系)

 29物質(群)が検出された。【検出状況一覧(大気):表4

 


(4)調査結果に対する評価

 1) 環境調査(水系) 2) 環境調査(大気系)

 

1) 環境調査(水系)

◎印は検出された物質
◎ジブチルスズ化合物 ◎フェニルスズ化合物 ◎ジフェニルスズ化合物
◎アニリン ◎4-エトキシアニリン ◎o-クロロアニリン
◎m-クロロアニリン ◎p-クロロアニリン ・2,4-ジクロロアニリン
◎2,5-ジクロロアニリン ◎3,4-ジクロロアニリン ◎o-トルイジン
・m-トルイジン ・p-トルイジン ・アクリルアミド
◎ピリジン ◎N,N-ジメチルホルムアミド  
・N-tert-ブチル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド  
・N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド  
・N,N-ジンクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド  
◎ベンゾチオフェン ◎ジベンゾチオフェン  
◎非イオン系界面活性剤 ◎フェノール  

 

(ア) ジブチルスズ化合物
 ジブチルスズ化合物は、水質及び底質から検出され、検出頻度が共に高いことから、今後より詳細な環境調査を行い、その推移を監視するとともに、情報収集に努めることが必要である。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
水質
20/39
8/13
0.003-0.017
ng/ml
底質
36/36
12/12
0.0020-0.27
μg/g-dry
魚類
調査なし
μg/g-wet

 

(イ) フェニルスズ化合物
 フェニルスズ化合物は、前回の平成元年度調査と比べ検出頻度は減少傾向にあり、今回は底質でのみ検出された。今後は一定期間をおいて環境調査を行うとともに、情報収集に努めることが必要である。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
水質
0/156
0/52
-
ng/ml
底質
31/134
14/46
0.016-0.76
μg/g-dry
魚類
調査なし
μg/g-wet

 

(ウ) ジフェニルスズ化合物
 ジフェニルスズ化合物は、水質及び底質で検出され、底質からの検出頻度は高かった。また、検出濃度レベルは全体として減少傾向にあるが、今後は一定期間をおいて環境調査を行うとともに、情報収集に努めることが必要である。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
水質
12/133
6/45
0.0037-0.0017
ng/ml
底質
79/138
30/46
0.00079-0.21
μg/g-dry
魚類
調査なし
μg/g-wet

 

(エ) アニリン
 アニリンは、水質及び底質で検出され、底質からの検出頻度は高いことから、一定期間をおいて環境調査を行うことが必要である。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
水質
1/141
1/47
0.0074
ng/ml
底質
95/120
36/43
0.0021-0.21
μg/g-dry
魚類
調査なし
μg/g-wet

 

 

(オ) 4-エトキシアニリン
 4-エトキシアニリンは、水質から検出されているが、現時点では特に問題を示唆するものではないと考えられる。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
水質
1/39
1/13
0.36
ng/ml
底質
0/39
0/13
-
μg/g-dry
魚類
調査なし
μg/g-wet

 

環境調査(水系)一覧へ戻る

 

(カ) o-クロロアニリン
 o-クロロアニリンは、底質から検出されているが、底質での検出頻度は低いことから、現時点では特に問題を示唆するものではないと考えられる。しかし、生態影響については、より詳細な情報を引き続き収集することが必要である。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
水質
0/144
0/48
-
ng/ml
底質
17/133
7/45
0.0051-0.056
μg/g-dry
魚類
調査なし
μg/g-wet

 

(キ) m-クロロアニリン
 m-クロロアニリンは、底質から検出されているが、底質での検出頻度は低いことから、現時点では特に問題を示唆するものではないと考えられる。しかし、生態影響については、より詳細な情報を引き続き収集することが必要である。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
水質
0/153
0/51
-
ng/ml
底質
11/130
5/44
0.0046-0.022
μg/g-dry
魚類
調査なし
μg/g-wet

 

(ク) p-クロロアニリン
 p-クロロアニリンは、底質から検出されているが、底質での検出頻度は低いことから、現時点では特に問題を示唆するものではないと考えられる。しかし、生態影響については、より詳細な情報を引き続き収集することが必要である。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
水質
0/135
0/45
-
ng/ml
底質
24/135
9/45
0.0053-0.020
μg/g-dry
魚類
調査なし
μg/g-wet

 

(ケ) 2,4-ジクロロアニリン
 2,4-ジクロロアニリンは、水質及び底質いずれからも検出されず、現時点では特に問題を示唆するものではないと考えられる。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
水質
0/39
0/13
-
ng/ml
底質
0/36
0/12
-
μg/g-dry
魚類
調査なし
μg/g-wet

 

(コ) 2,5-ジクロロアニリン
 2,5-ジクロロアニリンは、底質から検出されているが、底質での検出頻度は低いことから、現時点では特に問題を示唆するものではないと考えられる。しかし、生態影響については、より詳細な情報を引き続き収集することが必要である。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
水質
0/39
0/13
-
ng/ml
底質
1/36
1/12
0.010
μg/g-dry
魚類
調査なし
μg/g-wet

 

環境調査(水系)一覧へ戻る

(サ) 3,4-ジクロロアニリン
 3,4-ジクロロアニリンは、底質から検出されているが、底質での検出頻度は低いことから、現時点では特に問題を示唆するものではないと考えられる。しかし、生態影響については、より詳細な情報を引き続き収集することが必要である。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
水質
0/39
0/13
-
ng/ml
底質
4/39
2/13
0.012-0.015
μg/g-dry
魚類
調査なし
μg/g-wet

 

(シ) o-トルイジン
 o-トルイジンは、底質から検出されているが、検出頻度及び濃度レベルから考えて、現時点では特に問題を示唆するものではないと考えられる。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
水質
0/39
0/13
-
ng/ml
底質
7/36
3/12
0.0054-0.0074
μg/g-dry
魚類
調査なし
μg/g-wet

 

(ス) m-トルイジン
 m-トルイジンは、想定される濃度レベルから考えて、現時点では特に問題を示唆するものではないと考えられる。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
水質
0/39
0/13
-
ng/ml
底質
0/39
0/13
-
μg/g-dry
魚類
調査なし
μg/g-wet

 

(セ) p-トルイジン
 
p-トルイジンは、想定される濃度レベルから考えて、現時点では特に問題を示唆するものではないと考えられる。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
水質
0/39
0/13
-
ng/ml
底質
0/36
0/12
-
μg/g-dry
魚類
調査なし
μg/g-wet

 

(ソ) アクリルアミド
 アクリルアミドは、想定される濃度レベルから考えて、分析方法の改良を行い、再度環境調査を行うことが必要である。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
水質
0/33
0/11
-
ng/ml
底質
0/31
0/10
-
μg/g-dry
魚類
調査なし
μg/g-wet

 

環境調査(水系)一覧へ戻る

(タ) ピリジン
 ピリジンは、水質及び底質から検出されているものの、その検出頻度は低かった。しかし、複数媒体から検出されていることから、今後一定期間をおいて環境調査を行うことが望ましい。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
水質
6/33
2/11
0.29-0.41
ng/ml
底質
6/33
2/11
0.013-0.019
μg/g-dry
魚類
調査なし
μg/g-wet

 

(チ) N,N-ジメチルホルムアミド
 N,N-ジメチルホルムアミドは、水質及び底質から検出されているものの、検出レベルは平成3年度調査に比べ減少傾向にある。しかし、生産量が多く、複数媒体で検出されていることから、生産・使用動向を見ながら、今後一定期間をおいて環境調査を行うことが望ましい。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
水質
5/36
2/12
0.080-0.110
ng/ml
底質
10/36
4/12
0.0033-0.03
μg/g-dry
魚類
調査なし
μg/g-wet

 

(ツ) N-tert-ブチル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド
 N-tert-ブチル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミドは、水質及び底質いずれからも検出されず、現時点では特に問題を示唆するものではないと考えられる。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
水質
0/39
0/13
-
ng/ml
底質
0/36
0/12
-
μg/g-dry
魚類
調査なし
μg/g-wet

 

(テ) N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド
 
N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミドは、水質及び底質いずれからも検出されず、現時点では特に問題を示唆するものではないと考えられる。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
水質
0/36
0/12
-
ng/ml
底質
0/39
0/13
-
μg/g-dry
魚類
調査なし
μg/g-wet

 

(ト) N,N-ジシクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド
 N,N-ジシクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミドは、水質及び底質いずれからも検出されず、は現時点では特に問題を示唆するものではないと考えられる。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
水質
0/39
0/13
-
ng/ml
底質
0/39
0/13
-
μg/g-dry
魚類
調査なし
μg/g-wet

 

環境調査(水系)一覧へ戻る

(ナ) ベンゾチオフェン
 ベンゾチオフェンは、底質から検出され検出頻度がやや高いことから、今後一定期間をおいて環境調査を行うとともに、情報収集に努めることが必要である。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
水質
0/42
0/14
-
ng/ml
底質
11/36
4/12
0.0023-0.023
μg/g-dry
魚類
0/42
0/14
-
μg/g-wet

 

(ニ) ジベンゾチオフェン
 ジベンゾチオフェンは底質及び魚類から検出され、底質では検出頻度が高く、魚類でもやや高いことから、より詳細な環境調査を行うとともに情報収集に努めることが必要である。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
水質
20/39
8/13
0.003-0.017
ng/ml
底質
18/39
10/13
0.0022-0.14
μg/g-dry
魚類
15/39
5/13
0.00071-0.013
μg/g-wet

 

(ヌ) 非イオン系界面活性剤
 
非イオン系界面活性剤は、水質及び底質で検出され、底質で検出頻度が高いことから、今後成分別の分析方法の開発を検討し、より詳細な環境調査を行うことが必要である。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
水質
7/45
3/15
3.5-22
ng/ml
底質
29/42
10/14
0.0086-12
μg/g-dry
魚類
調査なし
μg/g-wet

 

(ネ) フェノール
 フェノールは、水質、底質及び魚類の全ての媒体から検出され、検出頻度も高く、前回の平成8年度調査と同様の傾向を示していることから、今後詳細な環境調査を行い、併せてリスク評価を行うことが必要である。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
水質
15/30
5/10
0.066-0.70
ng/ml
底質
23/29
8/10
0.012-0.50
μg/g-dry
魚類
16/30
8/11
0.024-0.062
μg/g-wet

 

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2) 環境調査(大気系)

◎印は検出された物質
◎臭化メチル ・臭化エチル ◎塩化ビニル
・1,2-ジブロモエタン ・2-ブロモプロパン ◎1-クロロブタン
◎3,4-ジクロロ-1-ブテン ◎トルエン ◎クロロベンゼン
◎o-キシレン ◎m-キシレン+p-キシレン ◎スチレン
◎ジクロロメタン ◎1,2,4-トリメチルベンゼン ◎1,3,5-トリメチルベンゼン
◎ポリ塩化ナフタレン ◎リン酸トリス(2-クロロエチル) ◎リン酸トリブチル
◎リン酸トリクレジル ◎アジピン酸ビス(2-エチルヘキシル)
◎モノメチルナフタレン(2物質) ◎ジメチルナフタレン(9物質群) ◎クロトンアルデヒド

(ア) 臭化メチル
 臭化メチルは、検出頻度が高く、前回の昭和55年度調査と比べ、増加傾向にあることから、今後より詳細な環境調査を行い、その推移を監視するとともにリスク評価を行うことが必要である。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
大気
36/39
13/14
49-340
ng/m3

 

(イ) 臭化エチル
 臭化エチルは、大気から検出されず、現時点では特に問題を示唆するものではないと考えられる。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
大気
0/36
0/12
-
ng/m3

 

(ウ) 塩化ビニル
 塩化ビニルは、検出頻度が高く、以前の調査結果と比べ検出濃度レベルも横ばい傾向にあることから、発生源周辺を含めた詳細な環境調査を行いその推移を監視するとともに、リスク評価を行うことが必要である。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
大気
31/36
12/13
16-1300
ng/m3

 

(エ) 1,2-ジブロモエタン
 1,2-ジブロモエタンは、大気から検出されず、現時点では特に問題を示唆するものではないと考えられる。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
大気
0/39
0/13
-
ng/m3

 

(オ) 2-ブロモプロパン
 2-ブロモプロパンは、大気から検出されず、現時点では特に問題を示唆するものではないと考えられる。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
大気
0/39
0/13
-
ng/m3

 

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(カ) 1-クロロブタン
 1-クロロブタンは、検出濃度レベルは直ちに問題となるレベルではないが、検出頻度が高いことから、今後一定期間をおいて環境調査を行うことが必要である。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
大気
19/37
9/13
38-1400
ng/m3

 

(キ) 3,4-ジクロロ-1-ブテン
 3,4-ジクロロ-1-ブテンは、検出頻度は低く、現時点で特に問題となるものではないと考えられる。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
大気
1/36
1/12
80
ng/m3

 

(ク) トルエン
 トルエンは、検出頻度が高く、検出濃度レベルも相対的に高いことから、今後も環境調査を行い、その推移を監視するとともにリスク評価を行うことが必要である。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
大気
42/42
14/14
1100-85000
ng/m3

 

(ケ) クロロベンゼン
 クロロベンゼンは、検出濃度レベルは直ちに問題となるレベルではないが、検出頻度が高いことから、今後一定期間をおいて環境調査を行うことが必要である。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
大気
24/32
10/11
20-160
ng/m3

 

(コ) o-キシレン
 o-キシレンは、検出濃度レベルは直ちに問題となるレベルではないが、検出頻度が高く、生産量が多いことから、今後一定期間をおいて環境調査を行うとともに、情報収集に努めることが必要である。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
大気
42/42
14/14
330-9500
ng/m3

 

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(サ) m-キシレン+p-キシレン
 m-キシレン+p-キシレンは、検出濃度レベルは直ちに問題となるレベルではないが、検出頻度が高く、生産量が多いことから、今後一定期間をおいて環境調査を行うとともに、情報収集に努めることが必要である。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
大気
42/42
14/14
550-35000
ng/m3

 

(シ) スチレン
 スチレンは、検出濃度レベルは直ちに問題となるレベルではないが、検出頻度が高く、生産量が多いことから、今後一定期間をおいて環境調査を行うとともに、情報収集に努めることが必要である。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
大気
42/42
14/14
39-2700
ng/m3

 

(ス) ジクロロメタン
 ジクロロメタンは、検出頻度が高く、以前の調査結果と比べ検出濃度レベルも増加傾向にあることから、発生源周辺を含めた詳細な環境調査を行いその推移を監視するとともに、リスク評価を行うことが必要である。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
大気
42/42
14/14
280-24000
ng/m3

 

(セ) 1,2,4−トリメチルベンゼン
 1,2,4−トリメチルベンゼンは、検出頻度が高く、検出濃度レベルも相対的に高いことから、今後も環境調査を行いその推移を監視すとともに、情報収集に努めることが必要である。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
大気
39/42
13/14
370-10000
ng/m3

 

(ソ) 1,3,5−トリメチルベンゼン
 1,3,5−トリメチルベンゼンは、検出頻度が高く、検出濃度レベルも相対的に高いことから、今後も環境調査を行い、その推移を監視するとともに、情報収集に努めることが必要である。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
大気
38/38
13/13
90-3200
ng/m3

 

環境調査(大気系)一覧へ戻る

 

(タ) ポリ塩化ナフタレン
 ポリ塩化ナフタレンは、検出頻度が高く、PCBと構造が類似した化学物質であることから、今後も環境調査を行い、その推移を監視するとともに、情報収集に努めることが必要である。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
大気
42/42
14/14
0.011-0.86
ng/m3

 

(チ) リン酸トリス(2-クロロエチル)
 リン酸トリス(2-クロロエチル)は、検出頻度が高いことから、今後も環境調査を行い、その推移を監視するとともに、情報収集に努めることが必要である。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
大気
24/37
14/14
0.011-0.86
ng/m3

 

(ツ) リン酸トリブチル
 リン酸トリブチルは、検出頻度が高いことから、今後も環境調査を行い、その推移を監視するとともに、情報収集に努めることが必要である。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
大気
29/40
13/15
0.22-7.5
ng/m3

 

(テ) リン酸トリクレジル
 リン酸トリクレジルは、検出頻度は低く、現時点で特に問題を示唆するものではないと考えられる。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
大気
8/46
5/16
1.2-2.6
ng/m3

 

(ト) アジピン酸ビス(2-エチルヘキシル)
 アジピン酸ビス(2-エチルヘキシル)は、検出頻度が高く、前回の平成7年度調査と比べ同様の結果を示したことから、今後も環境調査を行い、その推移を監視するとともにリスク評価を行うことが必要である。また、内分泌かく乱作用を有すると疑われる化学物質との指摘があることなどから、情報収集に努めることが必要である。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
大気
26/33
11/12
1.0-26
ng/m3

 

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(ナ) 1-メチルナフタレン、2-メチルナフタレン
○1-メチルナフタレン
 1-メチルナフタレンは、検出濃度レベルは直ちに問題となるレベルではないが、検出頻度が高く、前回の昭和59年度調査と比べ同様の結果を示したことから、今後一定期間をおいて環境調査を行うとともに、情報収集に努めることが必要である。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
大気
29/30
10/10
5.1-150
ng/m3

 

○2-メチルナフタレン
 2-メチルナフタレンは、検出濃度レベルは直ちに問題となるレベルではないが、検出頻度が高く、前回の昭和59年度調査と比べ同様の結果を示したことから、今後一定期間をおいて環境調査を行うとともに、情報収集に努めることが必要である。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
大気
30/30
10/10
3.2-310
ng/m3

 

(ニ) ジメチルナフタレン

 ジメチルナフタレンは、検出頻度が高いことから、今後も環境調査を行いその推移を監視するとともに、情報収集に努めることが必要である。

  1,2-ジメチルナフタレン
検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
大気
28/30
10/10
0.37-9.9
ng/m3
  1,3+1,6-ジメチルナフタレン
大気
26/27
9/9
2.0-70
ng/m3
  1,4-ジメチルナフタレン
大気
29/30
10/10
0.27-7.2
ng/m3
  1,5-ジメチルナフタレン
大気
28/30
10/10
0.4-8.9
ng/m3
  1,7-ジメチルナフタレン
大気
27/27
9/9
0.13-23
ng/m3
  1,8-ジメチルナフタレン
大気
21/21
7/7
0.09-5.1
ng/m3
  2,3-ジメチルナフタレン
大気
28/30
10/10
0.4-13
ng/m3
  2,6-ジメチルナフタレン
大気
26/27
9/9
1.2-30
ng/m3
  2,7-ジメチルナフタレン
大気
27/27
9/9
0.31-22
ng/m3


(ヌ) クロトンアルデヒド
 クロトンアルデヒドは、検出頻度が高く、検出濃度レベルも相対的に高いことから、今後より詳細な環境調査を行い、その推移を監視するとともにリスク評価を行うことが必要である。

検出/検体数
検出/調査地点
検出範囲
単位
大気
21/29
8/10
15-330
ng/m3

 

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