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平成12年度振動規制法施行状況調査

平成14年3月22日


  環境省は、全国の都道府県等の報告に基づき、平成12年度における振動苦情の状況及び振動規制法の施行状況を取りまとめた。その概要は次のとおりである。
(1)振動苦情の状況
  振動苦情の件数は、平成12年度は2,264件で、前年度に比べると約8.6%増加した。
  苦情の発生源別内訳を見ると、建設作業が1,257件(全体の約55.6%)、工場・事業場が628件(約7.7%)、道路交通が244件(約10.8%)等であった。
(2)振動規制法の施行状況
 法に基づく規制地域を有する市区町村は、平成12年度末現在、全国の市区町村の約52.4%に当たる1,701市区町村であった。平成12年度中に、新たに1市4町2村において規制対象地域が指定された。
 同法に基づき届出された規制対象の工場・事業場(特定工場等)の総数は平成12年度末現在で全国で121,432件(前年度比約1.5%増)となっている。この特定工場等に対して法に基づく立入検査が151件(前年度152件)行われた。この他、行政指導が162件(前年度161件)行われた。
 また、同法に基づき届出された建設作業(特定建設作業)の総数は26,958件(前年度比0.9%増)となっている。この特定建設作業に対して法に基づく立入検査が424件(前年度371件)行われた。この他、行政指導が457件(前年度388件)行われた。

1.目 的

 環境省では、振動防止行政の一層の推進を図るため、毎年度、全国の都道府県、指定都市、中核市及び特例市を通じ、振動に係る苦情の状況、振動規制法に基づく各種措置の施行状況等について調査を行い、その結果を取りまとめている。

2.調査結果

(1)振動苦情の状況
 [1] 平成12年度に全国の地方公共団体が受けた振動に係る苦情の件数は2,264件であった。これは、平成11年度(2,084件)と比べて180件、約 8.6%の増加となる。(図1参照)
 
 


図1 苦情件数の推移
  

 [2] 苦情件数を都道府県別に見ると、東京都の577件が最も多く、次いで大阪府272件、神奈川県245件の順となっており、この3都府県で全国の振動苦情件数の約48%を占めている。(表1参照)
 苦情件数の都道府県別対前年度増減状況を見ると、減少件数の大きいのは、広島県等であり、増加件数の大きいのは、東京都、埼玉県等である。(表2参照)

 表1都道府県別苦情件数(上位5都道府県)
 表2苦情件数の都道府県別対前年度増減状況
 

 [3] 苦情件数を発生源別に見ると、建設作業が1,257件(約55.6%)で最も多く、次いで工場・事業場628件(約27.7%)、道路交通244件(約10.8%)、鉄道48件(約2.1%)の順となっている。(図2参照)
  また、平成11年度と比較すると工場・事業場に係る苦情が38件増加し、建設作業に係る苦情が137件増加した。
 


図2 過去3カ年の苦情件数の発生源別内訳
 

 [4] 規制対象とそれ以外の苦情件数との比較
 工場・事業場に対する苦情総数628件のうち、法の規制対象となる指定地域内の特定工場等に対するものは、約30.7%の193件であり、建設作業に対する苦情総数1,257件のうち、同指定地域内の特定建設作業に対する苦情は約38.5%の484件となっている。(表3参照)

 表3規制対象・非対象別苦情件数
 

(2)地域指定の状況
 振動規制法に基づき地域指定が行われている市区町村数は平成12年度末現在1,701(平成11年度1,694)で、全国の市区町村数の約52.4%に相当する。(表4参照)

 表4地域指定の状況(平成12年度末現在)
 

(3)工場・事業場に対する規制の状況
 [1] 特定工場等及び特定施設の届出数
 振動規制法に基づき届出された特定工場等の総数は、平成12年度末 現在121,432(平成11年度末現在119,693)となっている。
 また、特定施設の総数は858,536(同872,533)となっている。
 特定工場等の内訳を見ると、金属加工機械を設置しているものが約34.6%と最も多く、次いで、圧縮機を設置しているものが約26.1%、織機を設置しているものが約17.0%の順となっている。     
 特定施設の内訳を見ると、織機が約33.6%と最も多く、次いで、金属加工機械が約34.1%、圧縮機が約17.2%の順となっている。 (表5−1、表5−2参照)

 表5 法に基づく届出数(平成12年度末現在)

 特定工場等数及び特定建設作業件数については、特定工場等の総数は121,432件(平成11年度119,698件)で前年度より1,734件増加しており、特定建設作業件数は26,958件(同26,719件)と239件増加した。(表6参照)

 表6 特定工場等数及び特定建設作業件数の過去3カ年の推移

 

 [2] 法に基づく措置等の状況
  指定地域内の特定工場等に係る苦情193件(平成11年度190件)に対して、平成12年度中に行われた振動規制法に基づく措置の件数は、報 告の徴収59件(同43件)、立入検査151件(同152件)、振動の測定100件(同92件)であった。振動測定の結果、規制基準を超えていたものは16件(同19件)であった。なお、改善勧告が1件行われている(同0件)。
  また、振動防止に関する行政指導が162件(同161件)行われた。(表7参照)

 表7 指定地域内の特定工場等に係る措置等の状況
 

(4)特定建設作業に対する規制の状況

 [1]

 特定建設作業の実施届出件数
 平成12年度中の特定建設作業実施届出件数は26,958件(平成11年度26,719件)であり、その内訳を見ると、くい打機等を使用する作業が8,074件(同8,607件)、ブレーカーを使用する作業17,961件(同17,112件)であり、これらが多くを占めている。(表8参照)

 表8特定建設作業件数
 

 [2] 法に基づく措置等の状況
  指定地域内の特定建設作業に対する苦情484件(平成11年度422件)に対して、平成12年度に行われた振動規制法に基づく措置の件数は、報告の徴収90件(同86件)、立入検査424件(同371件)、振動の測定137件(同127件)であった。振動測定の結果、基準を超えていたものは17件(同10件)であった。改善勧告及び改善命令は行われていない(同0件)。
 なお、振動防止に関する行政指導が457件(同388件)行われた。(表9参照)

 表9指定地域内の特定建設作業に係る措置等の状況
 

(5)道路交通振動に対する措置の状況

 指定地域内の道路交通振動の苦情230件(平成11年度228件)に対し て、振動の測定は124件(同133件)行われており、要請限度を超えて いたものは1件(同1件)であった。また、道路管理者に対する要請 及び都道府県公安委員会に対する要請は行われていない(同0件)。

 なお、これらの振動規制法に基づく措置のほか、道路管理者に対す る協力依頼等の措置が75件(同85件)、都道府県公安委員会に対する 同様の措置が10件(同5件)行われた。(表10参照)

 表10指定地域内の道路交通振動に係る措置等の状況