環境省大気環境・自動車対策微小粒子状物質健康影響評価検討会

第9回微小粒子物質健康影響評価検討会 会議録


1.日時

平成20年3月11日(火) 9:30〜12:00

2.場所

虎ノ門パストラル 新館5F ミモザ

3.出席者

(委員)
 安達 修一    内山 巌雄    香川  順
 小林 隆弘    坂本 和彦    佐藤  洋
 島  正之    祖父江友孝    高野 裕久
 富永 祐民    新田 裕史    溝畑  朗
 横山 榮二
(オブザーバー)
片野田耕太
(環境省)
 竹本水・大気環境局長
 岡部総務課長
 松田総務課課長補佐

4.議題

(1)大気汚染に係る粒子状物質による長期曝露調査の報告
(2)微小粒子状物質の健康影響評価の検討事項に関する審議
(3)その他

5.配付資料  

資料1   大気汚染に係る粒子状物質による長期曝露調査進捗報告

資料2   知見の統合による健康影響評価
 資料2−1 影響メカニズムの検証
 資料2−2 有害性同定に関する評価

参考資料1 委員名簿
参考資料2 健康影響評価の検討・整理の考え方について
参考資料3 疫学研究の健康影響に関する知見の整理(第8回検討会資料1−5)

6.議事

【松田補佐】 それでは、定刻となりましたので、ただいまより第9回微小粒子状物質健康影響評価検討会を開催いたします。
 それでは、お手元の配付資料のご確認をお願いいたします。
 配付資料について、一覧を読み上げます。最初に議事次第ですが、資料1に、大気汚染に係る粒子状物質による長期曝露調査の進捗報告。それで資料2に、知見の統合による健康影響評価。2-1として影響メカニズムの検証、2-2に有害性同定に関する評価。それと、参考資料については、三つつけております。また、これは委員限りの資料ではありますが、袋の中に入っている資料、これは、前回第8回の検討会資料でございまして、今回、資料1、資料2に関する審議の中で、場合によっては、前回ご議論いただいた五つの知見の分野の評価文書の中身について確認することもあろうかと思いますので、もし必要があれば、その内容について見ていただければと思います。もし資料の不足がございましたら、お申しつけいただければと思います。
 また、本日、議題1の長期曝露調査に関連しまして、この報告作成の作業に実際に携わっている国立がんセンターの片野田先生にも出席をお願いしております。
 それでは、これ以降の会議の進行は、開催要項により座長が会議の議事運営に当たることとされておりますので、内山座長にお願いいたします。

【内山座長】 年度末のお忙しいところ、お集まりいただきましてありがとうございます。昨日から京都の方も暖かくなったので、急に花粉が増えて、朝起きてみたら、ちょっと声が、今年は、のどの方に来てしまいお聞き苦しいと思いますが、申しわけございませんがよろしくお願いいたします。
 今日、議題1は、大気汚染に係る粒子状物質の長期曝露調査の報告に関する審議ということになっております。これは、第5回の会議におきまして、国内における微小粒子状物質による死亡に関する長期曝露影響の知見を加えたらどうかということで、環境省において現在も追跡作業を継続しております大気汚染に係る長期曝露調査を活用して、これに微小粒子状物質を含めた粒子状物質の長期曝露影響の推計を何とかできないだろうかということで、富永先生の方からお考えを示されたところです。それで報告がまとまり次第、本検討会にご提案いただくということになっております。本来でしたら1年、2年かかる集計だと思うのですが、大変急いでやっていただいて、各委員の、富永先生、祖父江先生、それから、今日ご出席いただいています片野田先生初め、いろいろな方にご協力をいただいているところでございます。
 今日は、この富永先生とそれから祖父江先生及び事務局からご説明いただきます。祖父江先生からはパワーポイントを用意していただいておりますので、パワーポイントを用いてご説明していただくということになっています。なお、祖父江先生の、まだデータは解析途中ということでございますので、資料としては配付されておりません。正式に数字が固まったところで、また配付資料として皆さんのお手元に行くことになろうかと思います。きょうは経過報告ということになろうかと思います。
 それでは、最初に富永先生に、現在の進捗や今後の予定などについてご説明いただきまして、調査内容について祖父江先生からご説明いただいて、それから、大気環境データにつきましては事務局の方から補足説明をしていただきたいと。こういう順番でいきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

【富永委員】 それでは、私の方から、大気汚染に係る粒子状物質による長期曝露調査の概要、それから現在の作業の進捗状況、今後の見通しについて、手短にご説明、ご報告いたします。
 この調査の目的ですが、大気汚染の人体への長期的な曝露による影響を分析することです。健康影響のうち、主たるエンドポイントは肺がんです。そのほか、全がん、全死因などについても調べています。
 第2番目に調査方法ですけれども、どのように調査地域を設定したかといいますと、まず、国設の大気汚染測定局があり、かつ、比較的精度のよい地域がん登録が行われている地域ということに限定しました。その条件に当てはまったのは、宮城県、愛知県、大阪府でございまして、それぞれの府県には疫学研究者もいましたので、この3県が調査対象の府県として選ばれました。その地域でございますけれども、これは県全体ではなくて、大気汚染測定局の周辺の地域を選んでおります。全体として、それぞれの府県で3万人強、3府県延べ10万人を対象として、調査開始時から15年にわたり観察を続けています。調査時期は、最初にこのベースライン調査をやりましたのが昭和58、59、60年、3年間でございまして、その後15年間、死亡それから転出、それから地域がん登録からのがん罹患、これらのデータを得て観察を続けてきました。
 一方、大気汚染のデータですけれども、これは今回の資料の資料1の5ページにもございますように、過去に著しい大気汚染がございましたので、できるだけ過去にさかのぼって大気汚染データを収集しました。これが意外に時間と手間暇がかかりましたが、大体データはまとまりました。
 次に重要な点は、15年の観察期間ですけれども、全県を通じて全部データがそろっているのは10年観察データでございまして、一部の地域では、まだ地域がん登録のデータを入力中でございますので、近々入力を終了すると思われますが、データチェック、クリーニングなどに時間を要しますので、まだ二、三カ月はかかると思われます。15年データを完成するには、二、三カ月かかるということです。
 本日お示ししますのは、3府県の都市部と周辺の対照地区、コントロール地区の肺がん死亡、全がん死亡、全死因などのデータと大気汚染データをお示しします。大気汚染の程度を横軸にして、肺がんリスクを縦軸にした6地区のプロット図は今回間に合っておりませんので、次回の検討会が3月24日に予定されていますので、ここでご報告できると思っております。
 先ほど申しましたように今回は10年データでございますから、これを選挙に例えますと3分の2の開票率のところの結果でございますから、中間報告になります。また、15年終わりましても大勢は変わらないと思いますが、やはり15年のデータが完全に出そろって、きちんとした集計・解析が終わってから最終報告をしたいと思います。あわせて、この調査の主要結果を研究論文として発表する予定でございます。
 本日は、実際に集計・解析を担当していただきました国立がんセンターのグループを代表して、祖父江先生から概要をご報告いただきたいと思います。
 お願いします。

【祖父江委員】 国立がんセンターの祖父江です。
 今、富永先生から概要をお話しいただきましたけれども、これ、かなり以前からやられている調査でありまして、私も、大学を卒業してすぐに、実は大阪の成人病センターに入りましたが、そこで当時ベースライン調査をやっていたというような、かなり歴史のあるものです。多くの方が参加されていますけれども、その中で私の方で集計をするという機会がありましたので、委員の中では富永先生に次いで私がよく知っているというようなことでありましょうから、佐藤先生もかなり古くから関与されていますけれども、ご報告させていただくという役割を果たさせていただきます。
 昭和56年、1981年から、がんが死因の第1位になっているということですけれども、その中で大気汚染というものが一つの発がん性があるというようなことが指摘されていて、その関連を明確にする必要がある、と。昭和57年、当時、環境庁でしたけれども、大気汚染の中でも重金属等に係る長期曝露影響というものを評価しようということで、この調査が発足しています。具体的には、大気汚染の進んでいる都市地区、それから大気汚染が見られないといいますか、ある程度の低い対照地区、この住民を対象として、当該住民の転居、死亡等の追跡を行う前向きコホート研究、こういうものを採用して、この調査を行ったということです。前向きコホート以外に、断面的な調査ですとか、あるいは後ろ向きにコホートを形成して追跡を人工的にするとか、あるいはケースコントロールスタディーといったものがありますけれども、その中でも、この前向きにコホート研究を行うということが、一番バイアスの少ない、証拠としては信頼性の高いものが提示できるというようなことで、これを採用したという経緯であります。
 大気汚染と発がん性の関連を検討するために、この3地区を選びました。宮城県の都市部それから対照、都市部・対照、都市部・対照と。40歳以上の地域住民、各3万人程度ですけれども、合わせて10万人の人たちを対象としたコホート研究を開始したと。これらの地域を設定した理由としては、開始当時の段階で、既に地域がん登録が、この宮城、愛知、大阪で行われており、さらに都市地区及び対照地区として、一般大気特定局あるいは国設の環境大気測定局が近くにある。唯一例外が、この大阪の対照地区でしたけれども、近隣のものあるいは移動測定局というようなことを設定して、大気を測定したというようなことであります。さらにその追跡に関して地元の自治体の協力が得られたと。この二つを満たす地域を選んで、この三つの地域を対象としたというわけであります。
 各地域におけるベースライン対象者は、原則としては住民基本台帳、これに基づく40歳以上の地域住民として定義しました。一部は、市町村の一部ですね、全体、町全体というわけじゃなくて、特に都市地域あるいは対照地域もそうですけれども、ある学校区を選んだというような形での設定をしています。ベースライン調査で有効回答を得た人たちを対象に追跡調査をしたということで、解析対象数はほぼ有効回答数と等しいというようなところであります。
 ちょっと見にくい、小さい図です。小さ過ぎて申しわけないですが、これが対象地域の人口、住民基本台帳で、学校区であれば学校区、そこの住民基本台帳の住民数、40歳以上の数字がここに挙げられています。全体で13万人、14万人程度ですけれども。地区の住民を一応、全体を対象としたのですけれども、調査票を配布した数というのが、ほぼこの人口数と一致しているのが宮城・対照、それから愛知の都心・対照、それから大阪の対照、この4つであります。大阪の都心それから宮城の都心に関しては、調査票の配布数が住民票に基づく住民数よりもかなり少ないことになっています。それは、宮城の方では、アパート等に住んでおられるような、転居を頻繁にするようなところに関してはあらかじめ調査票を配布しなかったということ。それから、大阪の都心地区に関しては、地域住民の地区組織を通じて配布しましたので、全体に配布ができなかったという事情があります。それで、ここの数は、この対象とする人口よりもちょっと減っているという事情があります。これが有効回答を得て解析対象となった、この方々で、全体として10万人ぐらいおられますが、これを配布数に対する割合で見ますと、かなり回収率は非常にいいです。唯一、この大阪の都心地区が63%とやや低いですが、他のところは90%程度と。これは、後で言いますけれども、郵送ではなく地区組織を通じて配布・回収をしたということで、今やると、こんな数字にはほとんどならないと思いますけれども、当時としては、地区組織はまだ有効に機能していたということで、このような配布数に対する割合になったと。人口に対する割合は、先ほど申しましたように、この宮城の都心と大阪の都心ではちょっと低目になりますけれども、あとのところでいきますと、大体9割程度あるいは8割の後半程度という数が確保されているということで、かなり地域代表性のあるコホートが設定できているということであります。
 今申し上げましたように、ベースラインは、各地域の自治体職員あるいは自治会の組織の協力を得て、調査対象者に自記式の調査票を配布し一定期間後回収するという方法によって、この時期に行いました。ほぼ共通の質問表、調査票を使用しています。
 その後の追跡ですけれども、がん罹患、死亡を解析に足るだけの観察数を得るということで、15年間の追跡を目標に設定をいたしました。それから、追跡に関しては住民基本台帳の上での移動、転出ですか、転居ですね、それから、人口動態統計による死因の把握、それから、地域がん登録によるがんの罹患の把握といったものの、個人の識別情報を用いて照合するということで、対象者の転出、死亡、死因を同定し、さらにがんの罹患等についての追跡調査を実施しました。転出については、各市町村からの転出というところで観察打ち切りにしました。これ、結構、転出される方、多いです。後で示しますけれども、都心地区ですと3割ぐらいの人が10年後にはもう転出しているというようなこともあります。
 ベースラインの調査票ですけれども、12から18ページにわたるような自記式の質問表で、たしかB5サイズでしたかね、あの当時はAではなくてBでしたね。小さ目のもので、最近の健康状況、身長、体重、既往歴の有無、健康保険の種類、健康診断のがん検診、それから、食生活は12項目、お茶など、それから酒、タバコですね、それから両親の病気、同居人の喫煙、居住環境、ストーブを使ったか使わなかったかとかいうようなことですね、それから職業の項目、それから出産歴。こういったものを、一般の生活習慣を把握するというような感じの質問票を行いました。
 これが一例ですが、ちょっと見にくいですが、これが食事のところですね。先ほどの12項目に関して頻度を聞くというような形。それから、お茶とかの摂取頻度。これは、お酒に関しての、これは種類が書いてあって、ほとんど飲む、毎日飲むとか、飲まないとかいうようなことが書いてある。タバコのところは、吸っている、吸っていたがやめた、吸ったことがない、と。あと、開始年齢とか本数を聞くという、大体スタンダードな質問票です。
 実施体制ですけれども、昭和57年に大気汚染にかかわる重金属等のこの検討会を設置しまして、そちらにワーキンググループ、疫学と大気のワーキンググループを設置しました。それぞれ、疫学が、富永先生が座長で、大気の方が、森田先生が座長でした。全体を統括する形で、鈴木継美先生が座長であったということです。宮城、愛知、大阪は、それぞれ研究者がもう既に疫学的なことをやっているというところで、東北が佐藤先生と久光先生でしたかね、それから愛知がんセンターは富永先生、それから大阪が鈴木先生とそれから森永先生。その後、いろいろ世代がかわりまして、10年、15年たつと、かなり人がかわっていますけれども、結局、宮城の方は中塚先生、今それで西野先生が継続していただいています。それから愛知の方は、たしか加藤先生、竹崎先生、それから若井先生、それから平木先生。今、平木先生の方で継続していただいています。それから大阪の方は、一時期私も多少やりましたけれども、中山富雄先生が大体やっていただいている。そういうように、大分世代がかわってきていますが、ずっと疫学研究者が関係して集積を管理していたということであります。3地区まとめるという形で、私は途中から、大阪から国立がんセンターに移りましたので、何かサスのプログラムを書くとか、そんな形でデータを集約して関与するというようなことをさせてもらっていました。
 大気の測定データに関しては、大気ワーキンググループにおいて、コホート実施地区の大気測定データを可能な限り過去にさかのぼって、1983年、84年、85年あたりから開始したものでありますけれども、それの健康影響を見るためには、その以前の大気の状況を知るということが必要ですので、こういったものに関して、過去にさかのぼって収集をしたと。そのあたりに関しては、事務局の方から、後で詳しく説明していただきます。
 ここからはちょっと表で、見にくくて申しわけないですが、各地区、宮城、愛知、大阪のいろいろな集計項目と、それが都心・対照、都心・対照別に並んでいます。ベースライン時の年齢については大体各地区50歳代の後半でありまして、大阪の対照が若干若目でありますけれども、大体、年齢分布としては一致しています。
 それから、喫煙ですが、宮城、愛知、大阪とあって、若干、比較性が問題かなというところは、宮城の欠損値がちょっと高目であるというところです。きちんとチェックしなかったということかもしれませんけれども、欠損値がこれだけある、と。これ以外は、地区ごとに喫煙率が大きく変わるということは、男性については余りないというように思います。ただ、女性については、現在喫煙者の割合というのは、やはり都心地区の方で若干高いという傾向があります。14と8とか、12と9とかいうような感じですけれども、そういう傾向が見られます。
 飲酒については、これについてはそれほど欠損値が大きくは、ここがちょっと多いですけれども、そういうことがありますが、それほど地区別にほとんど毎日飲むという人の割合が大きく変わるということはなく、都心・対照の間でも余り変わりません。ただ、女の人については、若干都心の方が毎日飲む頻度が高いという傾向が見られます。
 それから、BMIについては、ほぼ大体同じような、若干宮城の方が太っている人が多いですけど、平均としては23とか22とかいうBMIでした。
 それから既往症で、若干、この循環器のところで問題になるのですけれども、高血圧の既往ですとか、あるいは脳卒中、脳血管疾患の既往ですとかということも聞いてはいるのですが、聞き方が、ここに関しては若干違っていて、ある場合に丸をするというだけの聞き方をするので、欠損値というのがここでは、この都心地区あるいは宮城の対照・都心地区では定義できません。愛知の都心・対照、ここの都心・対照だけは欠損値というのが定義できるわけですけれども、それを見ると、それを考慮したとしても、若干、高血圧の既往ですとか脳血管疾患の既往ですとか、宮城の方で高目かなというようには思いますが、そんなに高くはないですね、ここが多少は高目ですけれども、それほど、思ったほどは地区による違いはないという感じではいます。
 ここから追跡の結果でありますけれども、10年追跡、15年追跡で、15年のところは宮城、それから大阪の都心地区についてはまだ集計中であります。10年についてはそろっていますが、宮城の都心地区で、10年後転出している人が29%、あるいは、愛知でも都心では28%ですから、ほぼ3割の人が転出をしてしまっているという状況です。それに対して対照の方は、かなり人口としては安定しているといった状況であります。ここで打ち切りという形で、後のハザード比とかは計算をしています。
 それで、死亡者が大体それぞれ2,000人程度観察されていて、その中の死因を見たというのが次であります。全体の約3割の人ががんで亡くなっているというのが、大体の、それぞれの地区で見られまして、肺がんが5%程度、若干大阪の都心で多いですけれども、大体5%程度というところです。循環器疾患が3割から4割ぐらいで、その中で心疾患というのがこの程度、2割程度ですね。それから、脳血管疾患が2割から15%の程度ですけれども、ここで宮城の対照地区での脳血管疾患の割合がほかに比べてかなり高いということがうかがえます。24%。ほかのところは15%程度です。脳血管疾患のうちで、脳梗塞が占める割合が大体半分以上ぐらい、6割程度というのが大体の水準かと思います。それから、呼吸器疾患というのが10%プラスぐらい占めていて、その大半が肺炎インフルエンザによる死亡であるというような感じであります。
 地区ごとに死亡リスク比というものを推定しました。対照地区に対する都市地区の多変量解析による調整相対危険度、死亡リスク、これをCoxの比例ハザードモデルを用いてハザード比として求めました。調整変数としては、ベースライン時の年齢、これは連続変量で入れ、喫煙状況、これは三つのカテゴリーを入れて、それから危険職種の有無、野菜の毎日摂取の有無、果物の毎日摂取の有無、それからBMI、それから毎日飲酒の有無、健康保険の種類を調整変数として入れて、解析は、各県別に都心、都市/対照を比較するということと、それから、大気汚染状況から見ると一番きれいなところである宮城県の対照地区、これを1として他の地区のハザード比を求めたと。この二つのやり方を行いました。
 まず、その肺がんに関しての多変量解析の結果を示しています。肺がんで、上が男性、下が女性ですけれども、肺がんと喫煙というのが、これが確立した因果関係を持っている危険因子なわけですけれども、通常、日本では、この現在喫煙者が非喫煙者に対して持っているリスク比というのが5倍から10倍の間ですけれども、このコホートでも男性では8倍ですとか6倍ですとか4倍ですとか、あるいは女性ですと5倍、4倍、3倍といったところで、大体ほかのコホート研究あるいはケーススタディーで観察されている肺がんと喫煙のリスク比といったものが確認できています。ほかのものも幾つか有意になっているものがありますが、それよりは低いリスク比でありまして、問題の地区ですね、対照に比べての都心地区のハザード比というのが、愛知ですと、肺がんの場合ですと、この1.46、1.43ということで、有意に都心地区の方が、リスク比が高いと。女性の方は、1.32、1.88、1.10で、高目には出ていますけれども有意さはない、という状況になっています。値としては1.幾らかという、2以下の値で、地区ごとの比というのが喫煙に比べるとそれほど大きなものではないということはあるのですけれども、幾つかのところで有意さが出ている、上向きの方の有意さが出ているということであります。
 この肺がんに関しての地区、男性、女性、ここのところを、ほかの疾患についてピックアップして、こういう調整変数のものについては省略をした形で提示したのが次の表であります。疾患ごとに、府県ごとに見た対象地区に対する都市地区のハザード比というものを求めますと、ですから、今の肺がんの1.46有意、1.43有意というのは、ここの部分でありますけれども、そのほかに上昇傾向を示しているところが、全がんの大阪、あるいは全死因の大阪といったところです。逆に、循環器疾患、心疾患、虚血性心疾患、脳血管疾患、こういったところで1を下回るような値が出ています。ハザード比としては0.幾らか。それも有意である。循環器及び呼吸器疾患というところも、特に宮城県の対照地区と都心地区を比べた場合の値として、全死因を含めて有意に、対象地区の方が、リスクが高いといいますか、都心地区の方が、リスクが低いというような値が出ています。
 今度は、その宮城県の対照地区を1とした場合に他の五つの地域のハザード比がどうなのかということを、肺がん、全がん、それを性別に示したものがこの表であります。肺がんについては、宮城県・対照を1とした場合に、愛知の都心あるいは大阪の都心で1.50、1.62ということで有意に高いということになっています。女性については、高目ではあるのですけれども有意さはないということになっています。全がんについて、大阪では高目である、男性では高目であるということですが、女性では宮城と一緒で、むしろ低目の有意さが出ている。肺がん、全がんについては、このようになっています。
 循環器、先ほどの県の中での比較もそうでしたけれども、宮城県の対照というのがかなり循環器の死亡、絶対的なリスクが高いようで、それに比べた場合に、ほかの地域では軒並みハザード比としては1を下回るという値になっています。呼吸器の方は、それほど、1程度というようなことで、幾つかは有意になっていますけれども、一定の傾向は余り見られないということであります。
 循環器、呼吸器を合わせた形のものですと、循環器の影響が非常に大きいので、すべての地区で1を下回る値になっています。全死因に関しては、宮城県、愛知県などでは1を下回っています。ここでちょっと、多くのところで1を下回るような値になっています。
 ハーバードのシックスシティースタディーでどんな解析がやられたかということなのですけれども、こういう地区ごとのハザード比を出すというところまでは同じように六つの地区での相対リスクを、一番空気がきれいというか、大気汚染レベルが低いウィスコンシンポートレージを1とした場合にどうなるかということを計算され、それを縦軸に用い、横軸に市中の大気汚染パラメーターを、大体観察期間の年平均を、さらに平均したというような形のものを地区ごとの代表値として採用して、それを横軸にプロットをして、これがトータルパーティクル、サルファダイオキサイド、SO2、これがエアロゾロアシディティー、これがファインパーティクルですね。それからサルフェートパーティクル、オゾンと、それぞれ汚染物質ごとに、とにかくプロットをしたというものが、シックスシティスタディーズの最初のペーパーとして出されています。これと同じようなことを試みてみました。
 ちょっと見にくいので口で言いますが、これ、肺がんですね。SO2、NO2、SPM、PM2.5に関しては0.7倍としたということで、軸がちょっと違いますが、同じ図にしています。それで、男、女。これ、六つ、点があるわけですけれども、宮城の対照というのがここです。宮城の都心がこの点ですね、2というこのあたり。それから、愛知の対照が、ここですね、この3番。愛知の都心が4番ですから、ここですね。大阪の対照がここですね、5番。大阪の都心がここですね、6番。一番リスク比が高くて、なおかつ汚染が高いと。男については、この汚染源といいますか、汚染のパラメーターごとに見た場合に、何となく、このSPM、PM2.5というのが一番リニアになっているかなというところでして、ハーバードの方でもファインパーティクルが一番、ここリニアに並んでいますねというようなところが、PM2.5がどうも怪しいと言っているこの根拠になっていますので、それに類似するような感じかなと思いますが、そうはいっても、ほかのものも結構リニアには並んでいるということはあります。これが男の方ですけれども、女の人でいきますと、ちょっと、この3という愛知の対象がかなり低目に出ていて、これを除くと、何となくリニアかなという気もしますが、ちょっと男の人に比べると一定の傾向はない、と。これが肺がんであります。
 全がんにいきますと、この6という点が、かなり影響があって、大阪の都心が高目であり、さらにその各汚染パラメーターが高目の傾向があるので、このように並んでいるかもという感じはありますけれども、女性になると、それほど一定の傾向は見られないと。全がんに関しては、このようなプロットであります。
 循環器になると、むしろこの1番ですね、宮城の対照が、リスク比としては、1ですけれども、ほかのところが1以下の値ですので、どちらかというとネガディブなコリレーションの傾向があるという形であります。
 呼吸器疾患は、それほど一定の傾向は見られない、と。
 循環器、呼吸器を合わせた形のものでいきますと、ここの点が、かなり影響があるので、ちょっとネガティブな相関があるかなというところであります。
 全死因でいきますと、こことここが高くて、ほかがちょっと低いというような感じで、これも余り一定の傾向が見られるというわけではありません。
 ということで、肺がんの死亡に関しては、喫煙を含む主要なリスク要因、ほぼ、肺がんに関して8割程度はリスク要因として喫煙が寄与していますので、そういったものを調整したということで、ある程度適切な調整ができていて、それを調整した後で考えた場合も、大気レベルと肺がん死亡に関しての正の関係が見られたということがあります。循環器死亡に関しては、あるいはその他の疾患に関しては、大気汚染のレベルと、その死亡との関係・関連が見られないか、あるいは大気レベルと負の関係がある、負の関連があるというような感じの傾向もありましたけれども、これらについては主要なリスクファクターである血圧ですとかといったものの調整ができていないと。これは、もともと、このコホートを設定したときに、肺がんというのが一番ターゲットとして考えていた疾患であったために、こういう循環器関係の主要なリスク要因というものをきちんと調べる、系統的に調べる、と。検診をしてこういうものを調べるというようなことが余り想定していなかったということで、結果的に主要なリスク要因が調整できない解析になっているということを留意する必要があるということです。肺がんは喫煙が最も重要な発症要因と考えられ、ほかにもさまざまな要因が存在します。大気中の粒子状物質の死亡リスク増加は、それらに比べて、喫煙に比べて大きいものではない、と。しかしながら、本結果は、微小粒子状物質の曝露が肺がん発症の要因の一つとなり得るということを示唆していると考えますというようなことです。
 以上です。

【松田補佐】 それでは、引き続きまして、事務局の方から大気環境データについて補足的な説明をします。それでは、資料1の4ページ目を開いていただければと思います。
 先ほど祖父江委員の方からもお話がありましたが、3地域、都市地区と対照地区のSPM、SO2、NO2、こういった実測データ、これを過去相当に古いものまで集めてきたと。これについてのデータの経緯、推移というのが図5-1に示しておるというところなのですが、SO2やSPMについては、最近、さらに近年減少傾向にある、NO2についてはほぼ横ばい傾向にある、と。また、対象地区に比べて都心地区の方が3物質も高濃度を示しているということが言えるということでございます。それで、SPMとSO2とNO2のこのデータについては、代表測定局の実測値を基本としましたけれども、中には欠損が見られるというような場合もあります。こういった欠測のものについては、近隣の測定局の測定データの代替を行うとか、同じ測定局の同時期の平均濃度の使用などで補完を行っていただいております。
 それで、その次のページにいきまして、6ページ目ですが、これは第5回検討会でもお話をしましたが、PM2.5のデータというのがほとんど存在をしない、特に過去のデータはほとんど存在しないということで、推計によるデータを用いたということでございます。
 それで、溝畑委員の方から提供していただきました図5-2の資料ですけども、これは非常に膨大なデータがあるということですが、おおむね0.6から0.8の幅で推移を、PM2.5とSPMの濃度比で推移しているということで、便宜上、一律0.7と設定してPM2.5濃度を推計しているということでございます。
 それで、図5-3にPM2.5の推計結果について、こちらの方にお出ししていると。疫学データについては多変量解析に使うということですので、この推計データを5カ年ごとに区切って、平均濃度を算出したということでございます。PM2.5も、農村濃度についてはSPMの0.7を掛けているということですので、同様な傾向が見られているということでございます。
 以上です。

【内山座長】 ありがとうございました。
 ただいま富永委員、祖父江委員それから事務局の方からご説明いただきました。今回の検討は、富永先生の方からお話がありましたように10年のデータまでということでございますけれども、その一方で、非常に貴重な、あるいは、今までに我が国では見られなかった結果というのも得られておりますので、疫学分野での長期曝露の死亡に関する評価にも、この検討会での疫学分野の長期曝露の死亡に関する評価に関連してまいりますので、少しご議論いただければというように思います。また、片野田先生の方からもご追加で何かご意見がございましたら、どうぞご発言ください。いかがでしょうか。

【片野田先生】 特にございません。ありがとうございます。

【内山座長】 では、委員の方からご質疑、コメントございますでしょうか。

【富永委員】 私から質問してはちょっと変ですけれども、きょう、祖父江先生に大気汚染のデータを横軸に、縦軸に肺がん、その他のエンドポイントのリスクのプロット図を示していただきましたが、あのプロット図のリスク比は、他の関連危険因子、交絡因子などですね、例えば喫煙、年齢、その他いろいろありますが、これですべて調整された調整リスク比ですか。

【祖父江委員】 はい。もちろん、先ほど申し上げました調整因子で、すべて調整をしたリスク比です。

【富永委員】 それから一つ補足ですけれども、6地区のデータを横並べで見るときに宮城の対照地区を1としましたけれども、その宮城の対照地区を1としましたのは、全地区を通じて大気汚染の程度が一番軽かったから、そこを1として選んだわけですね。

【内山座長】 いかがでしょうか。
 島先生。

【島委員】 まず、ちょっと確認をさせていただきたいのですけど、資料1の5ページに、SO2、NO2、SPMのグラフがあります。SO2は7ポイントについて説明がありますけれども、NO2とSPMはグラフの横の凡例は六つしかありません。グラフは、ちょっと複雑で見にくいのですが、NO2とSPMについても7本の線があるように見えるんですけども。

【松田補佐】 七つ、六つの話はちょっと置いておきまして、まず、大阪の対照地区につきましては、先ほど祖父江委員からもお話があったとおり、三つの町に分かれて対照地区を設定したということがございまして、そのうちSO2については二つのデータについて近隣の測定局のデータがあったということで、こういう形でちょっと掲載をさせていただいております。ただ、ちょっとSO2とNO2とSPMで、なぜこういう書き分けをしているのかという点については、今の時点でちょっとお答えができないものですから、そこの点については、大阪については、対照地区というのは3地区に分かれていて、それは北部と南部と、それと東側の方の、この地区に分かれたところで調査をして、そこの中でデータがあるものについて、ここで収集をしてきたということでございますので、ひとまずそういうことで、恐らく実測データの有無から来るものではないかと思われますが、その点については、ちょっと確認をしたいと思います。

【島委員】 結局、NO2とSPMで、グラフ中には示されていながら凡例がないものは大阪のデータと解釈すればよろしいのですか。

【松田補佐】 実際に大阪の国設大阪というのが都市地区の内容で、能勢とここで熊取というふうに書いてあるのが対照地区になると。NO2、SPMについては、これは能勢については対照地区ということでございますが、熊取がなぜないかという部分については、ちょっと今の時点で、もう一回確認をしなければいけないなと思います。ということで、その点については、また確認をしてご説明をしたいと思います。

【溝畑委員】 よろしいですか。
 今、島先生の質問についてですけど、大阪は能勢と河南町と熊取町の3カ所が、私が何回か金属の影響のときに協力した記憶では、3カ所がバックグラウンド地点になっていまして、いずれの場所もいわゆる常時監視のデータはないところです。それで、池田の南端も、能勢からいうと大分外れています。能勢はまさにダイオキシンで問題になった、あの地域なのです。そこは私も見に行ったことがあるんですけども。ですから、このデータは、その近くの一番近いところのデータ、特にバックグラウンドについては、それを載せてあるということだと思います。

【内山座長】 新田先生、どうぞ。

【新田委員】 ただいまの島委員のご指摘の点ですけれども、このグラフ作成に当たりましてちょっとお手伝いしたものですから、発言させていただきます。
 凡例が単純に、プリントアウト上、ずれて消えているということだけだと思います。

【内山座長】 わかりました。多分、名古屋と能勢が2行になっているので、一番下が消えてしまったのではないかなという感じもいたしますが。グラフは7本ありますので、それだけのことではないかと思います。

【松田補佐】 そこは事務局の方で、ちょっとこの資料を1枚にした過程で消えてしまったということについて、気がつかなかった。そこの点についてはおわびしたいと思います。

【内山座長】 島先生。

【島委員】 祖父江先生にお尋ねしたいのですが、各地域の大気汚染濃度とハザード比をプロットされた、ここに出ているようなグラフは非常にわかりやすくて、大変ありがとうございました。そのグラフの横軸に示されている大気汚染の濃度は期間中の平均値とのことですが、どの期間の平均値ですか。

【祖父江委員】 1979年から83年です。ですから、ちょうど観察を開始した以前の4年間ぐらいのデータです。

【島委員】 ありがとうございます。
 それで、さきにお尋ねした各地域の推移を見ますと、特にSO2などは全体として下がってきているのですが、地域間の順序というのは必ずしも一定でなくて、SPMなどについては高くなったり低くなったりしています。そのあたりは、この解析の中でどういうように評価したのがいいのかというのが私もよくわからないんですけれども、先生が解析されるに当たって、そのあたりをどのようにお考えになったかをちょっと教えていただければと思うんですが。

【祖父江委員】 SPMに関してはちょっと順番が変わるというようなこともありますけども、おおむね、汚いところは汚いし、きれいなところはきれいであるということが、観察期間中もそれ以前も、一定でなければ、この解析というのはあんまり成り立たないですし、そのタイムラグをどう設定して細かい解析をするということは、ちょっと、この性質上避けた方がいいのかなというように思いますけども。ですから、かなり荒っぽいとは言いますけども、大まかな解析をまずはしてみるということが大事かなと思っています。

【島委員】 ありがとうございました。

【安達委員】 一つお伺いしたいんですけども、一般的には女性の方が一般環境の影響を受けやすいと思うのですが、我々の埼玉医大の研究室では剖検肺の分析をしていまして、肺の沈着粒子をフィルターにとって、その量と黒さと重金属の量を比べますと、やはり女性の方が非常に黒化度というか沈着粒子と、それからニッケルクロムといった、今はかなり少ないですけれども、そういう大気汚染の指標の金属との関係が非常に強くて、男性の方はむしろ、職業の影響であるとかそういったものが非常に大きくて、そういったことを考えると、恐らく今回の例も、男女合わせてしまうと男性の方が多いですから、リニアリティーはかなり出ると思うんですけども、女性の方で出にくいという部分では、何かその辺の、発がん要因を持っている、その微小粒子としての発がん影響のその特性みたいなものというのは、何かお考えがあったらお聞かせいただきたいと思うんですが。

【祖父江委員】 私、いいですか。特に、微小粒子ということでは、考えはありません。女性の方の肺がんは、ですけれども数が少ないので、そのことできちんとした結果が出ていないのかなということぐらいが理由としては考えられる。地区としては、愛知の対照地区がやや低いという、そのアウトラインみたいな形になっていますけれども、そのことについて特に理由があるということは、ちょっと今のところは考えていません。

【富永委員】 愛知の女性で肺がんのリスクが低いことですが、これは10年終わった時点で肺がんの死亡の絶対数がちょっと不足しておりましたので、もう5年間観察期間を延ばして15年やってみよう、そうすると少し決定的なことがわかるのではないかというので、15年に延長しました。ですから、15年のデータを見た上で、またもう一度再検討したいと思います。

【内山座長】 そのほかにいかがでしょうか。
 横山先生。

【横山委員】 この種の調査で僕はいつも気になるのは、その大気環境濃度の地域代表性です。このところに各地区の濃度を代表する代表測定局というような記載がありますですけれども、これは、この測定局を拝見しただけではどんなところにあるのかよくわからないのですけれども、そういうように断言されるだけの何らかの地域代表性について検討をなさったのかどうかを、まずお聞きしたいと思います。
 それと、大変大規模なフォローアップでございまして、いろいろ制限はあったと思うんですけれども、このごろ疫学の方から死亡を対象にする調査の場合には学歴等々が問題になるということをよく耳にいたします。本調査においては学歴を含めて、いわゆる社会経済的な状況というものの因子が入っていないように思うのですが、ここら辺のことについては、何か特別なお考えがあったのでしょうか。

【富永委員】 前者の地域代表性ですけれども、私が冒頭でご説明しましたように国設の大気測定局が設置されていた場所です。いわゆる都市部と周辺の住宅地域などでございまして、それを都市部の代表、住宅地域の代表で、厳密な意味の代表ではないです。ですから、実態は国設測定局の設置されていた場所ということになります。
 それから、後者の社会経済因子でございますけれども、我々は職業については非常に詳しく、詳細なデータをとりました。だけど、学歴とか収入など、欧米の疫学調査で必須の調整項目は、日本ではなかなか、調査するのは難しゅうございまして、幸い日本はそれほど個人格差もないだろうということで、それは最初から入れませんでした。

【祖父江委員】 学歴、収入が聞けなかった分、健康保険の種類というのを聞いていて、それを一応調整因子の中には入れています。国保であるとか社保であるとかいうようなことの区分を一応調整因子の中に入れているということです。

【横山委員】 すみません、よろしいですか。保険の加入状況、要するに政管か国保か等々、そういうことでもって、そういう社会的な状況を推察するということは一般的に日本で行われているんでしょうか。

【富永委員】 余り一般的ではないですけれども、私は、がん検診の死亡率低下効果を評価するに当たり、各市町村別のがん検診の受診率を調べましたけれども、やはり都市部と農村部では医療機関の分布状況などが違いますので、一応、国保加入率を調整因子としました。国保加入者は、大体、農山村部に多いしということで、それを使っております。ですから、ほかの疫学調査でも、日本では収入とか学歴がないものですから、次善の指標として国保の加入率を使っています。

【内山座長】 新田先生、どうぞ。

【新田委員】 測定局の代表性の点ですが、先ほど申し上げましたようにちょっと集計のお手伝いをしたということで、きょう、本来は森田委員の方からお答えいただくのが筋かなと思いますが、ちょっと、私の知っている範囲でお答えさせていただきます。
 測定局の周辺の住民を選んだというようなことは、諸外国の、先ほどご紹介いただいたハーバードの6都市調査でも同様ですけれども、今回の場合、大阪の対照地域に測定局がなかったというようなことで、いろいろ周辺の測定局、その他の地域も周辺の測定局の濃度変動とその対象地域になっているところの濃度変動、短期間の測定、それから大気の拡散のモデルによる検証等を行った上で、対象地域の代表として、国設なり常時監視局のデータが使えるという判断をしたと聞いておりますし、そのようなやり方である程度妥当な値になっているというように考えられます。もちろん、曝露評価の問題は、この調査に限らず、疫学のまとめでも、本検討会で繰り返しお話しさせていただいておりますように非常に不確実性の大きい問題ではありますが、少なくとも諸外国で非常に重要視されているコホート調査で行われている曝露評価と比較して、十分妥当なものだろうというように私自身は考えております。

【内山座長】 高野先生。

【高野委員】 呼吸器疾患と循環器疾患の死亡についてお伺いしたいんですけれども、特に循環器疾患に関しましては、リスクファクターの調査がなかったということでしたが、表の6-1-1を見させていただきますと、循環器疾患、それから、呼吸器疾患の既往歴という項がございますけれど、この既往の有無による死亡の差異というものがいかがであったのかという点について、まずお伺いしたいと思います。

【祖父江委員】 既往のありの方々が数としては非常に少ないので、それごとの死亡率というのは、まだきちんとは聞いていません。すみません。

【高野委員】 それともう一つは、死亡診断書の書き方、というのもおかしいのですけれども、これは恐らくかなり以前のものですので、心不全とか、そういう、かなり大まかな、という言い方もどうかとは思うのですけれども、細かな死因別の書き方をしていない可能性があると思うのですけれども、その辺が与える影響というのはどのようにお考えでしょうか。

【祖父江委員】 そうですね。95年にICDの9から10の行動に変えたときに、終末期の不確実な状態を余り死因として書かないようにという指導があったので、それ以前とそれ以降で、ちょっと、心不全ですとかあるいは呼吸不全、肝不全等の割合が変わっているかもしれません。というか若干減っているというようには思います。その点、ですから、より、がんなんかは、それ以降は、肝がんなどは多少増えたりしていますけれども、そういうこともありますが、こういう地区ごとの比較に関しては同じように影響があったかということで、それほどバイアスにならないのかなというように思ったりもします。

【高野委員】 今のことと関係するのですが、最近のものは直接死因ではないけれども関連する状況的な事項を記載するというようなところがあると思うのですけれども、そういったところの利用というのは、今後可能性としていかがでしょうか。

【祖父江委員】 今回は、死因としてはコード化された、統計情報でコード化されたものだけを使っています。ですから、一つの死因だけですね。その場合、がんは割と優先的に第一の死因といいますか原死因としてコード化されるんですけども、その他のものは副次的なもので落ちるということもあり得るかもしれません。

【内山座長】 坂本先生、どうぞ。

【坂本委員】 PM2.5の濃度推定について、全部一律に0.7を使われていますけれども、例えば都市部と非都市部で少し分ける形は検討されませんでしたか。これは、なぜそういうことを申し上げるかというと、ここ数年にわたってやった調査では、非都市部それから自排の測定局、それから都市部と自排測定局が例えば0.6ぐらいに対して、非都市部ですと0.7から0.8に近い数値とかいうような形が出てきて、それで、これ自体は大きい粒子の方が、例えば自動車走行とか都市のアクティビティーだとか、そういうものに関連してやや増える部分があるので、比較的そういう差があってもおかしくないように思っていたところですが。

【内山座長】 新田先生、どうぞ。

【新田委員】 直接的なお答えではないんですけども、現状ではSPMとPM2.5、幾つかの測定局があって、今、坂本委員ご指摘の点、私自身は考慮すべきだと思います。ただ、今回のこのコホート調査の場合には、先ほど富永先生の方からもお話がありましたように、できるだけ過去にさかのぼって、過去の状況とそのものを、肺がん死亡を中心とした死亡状況等の関連を見るということで、過去にさかのぼってSPMとPM2.5の濃度の関係を、地域差を含めて考察するのはなかなか難しいのかなと、私自身はちょっと思っております。

【内山座長】 私もそこをちょっと質問しようと思ったのですが。
 ですから、無理にPM2.5を推計しなくても、あのグラフはSPMで、ただ0.7掛けてあるだけでしょう、あの縦軸は。SPMとして、都市部ではそのうちのPM2.5の寄与率は、溝畑先生のデータから0.7ぐらい、過去でもそうだったかもしれないというような方法でもいいのかなという気がしたんですが、いかがなものでしょうか。

【新田委員】 その点、今、内山座長ご指摘の点のとおりだと思います。ただ、疫学ワーキングを中心にした議論それから疫学の評価の取りまとめでも、長期のコホート調査の取りまとめの表というものを、案を出させていただいております。それは基本的にはPM2.5、PM10というような、欧米で測定されている指標で、単位濃度当たりのリスクの大きさということを示しておりますので、そこの中に今回の結果を加えたときに、見やすさとして、大体は、今、坂本委員からご指摘ありましたけれども、0.7ぐらい掛けたところで大ざっぱにリスクの大きさを諸外国の結果等を比較できるようにという、疫学の評価の取りまとめの方の観点も加えてほしいというようなことでお願いをしております。

【内山座長】 わかりました。
 そのほか、いかがでしょうか。
(なし)

【内山座長】 そうしましたら、ありがとうございました。今ご議論いただいたご質問あるいはコメントなどを踏まえて、また次回の検討会までにもう少しおまとめいただいて、また、ご報告をいただければと思います。
 本調査の内容におきましては、諸外国の知見の中でも数が少ない死亡の長期曝露に関する知見ということでございますので、その結果を踏まえて、また新田先生が中心となって作成いただいております疫学分野の知見の整理や有害性同定に関する資料にも、ぜひそれを加えた形で結論を出していきたいというように思います。それで、次回までに、またご苦労をおかけいたしますけれども、よろしくお願いしたいと思います。
 それでは、引き続きまして、前回の検討会で長時間ご議論いただきました影響メカニズム及び有害性同定に関する評価について、に移りたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 前回の議論を踏まえして、私とそれから各ワーキンググループ長とご相談をしながら資料を、また、きょう少しリバイスしてご提示しております。資料の構成につきましては、1として生物学的妥当性や整合性に関する評価としての呼吸器、循環器、肺がん、あるいは粒径や成分あるいは高感受成分、共存汚染物質の基準というように記述いたしまして、2に有害性の同定に供する構成に少しまとめて、前回はたしか三つに分かれていたと思いますが、二つにという構成にしております。それから、またこの資料は、先ほどご報告ありました長期曝露影響調査の内容を反映しているものとはまだなっておりませんので、先ほど富永先生からご報告ありました経過報告を含めて、またこれから資料の参考資料として添付している疫学知見の整理の関連も含めてご議論いただいて、またその内容を踏まえて、次回もう一つ加えた形でまとめていきたいというように思いますので、よろしくお願いいたします。
 では、まず、事務局から資料をまとめて説明をお願いして、それから議論していきたいと思います。
 よろしくお願いします。

【松田補佐】 それでは、資料2-1と資料2-2について、まとめてご説明をしたいと思います。
 前回の検討会で、資料2-1の影響メカニズムの検証という部分について、そのときの案をお出しして、かなりご審議をいただいたということで、前回の審議の内容を踏まえて、内山座長と毒性ワーキング長の高野委員、ほかの委員の方々とも相談の上、文言の修正を中心に整理いただいております。それで、全体の修正の方向としては、それぞれの分類に、呼吸器系への影響とか、循環器系への影響とか、そういった分類に応じて、影響を来すと想定されるメカニズムとしてどういうものがあり得るかということで、この表現を整理しております。
 それで、主に変更した部分だけお話をしますと、免疫系への影響ということで、2ページ目ですが、ここにつきましては呼吸器系への影響と重複するものもあるのではないかというご意見が前回あったかと思いますので、その免疫に関する表現ということで、呼吸器系への影響と重複する症状もあるかということを最初につけて、その上で、2)の、この表現、免疫に関する表現について、粒子状物質がアジュバンドのような作用を有するというような表現を、こちらの方につけております。
 また、発がん影響につきまして、これにつきましては、都市大気微小粒子の発がん性の検証に関して、DEPや燃料燃焼由来粒子を含むことから、少なくとも部分的に発がんに関与することが示唆される旨ということで記述いただきました。
 また、粒子成分に関しましては、金属について前回はかなり多くのものを列挙しておりましたが、これは金属の一例ということで代表的なものに絞っていただきました。
 また、粒径と健康影響の関係ですけども、粒子がもたらす影響について、炎症や酸化ストレスなどの、あと、毒性の内容を示す、と。それと、粒径によって気道内沈着箇所や沈着率が異なって、成分や組成も異なる可能性があるので、粒径の大きさのみによって影響が決定されると断定できない旨、記述いただきました。
 また、共存汚染物質による影響については、相加・相乗もしくは相殺的な作用ということで、用語を修正いただいております。
 これが資料2-1の主な修正点でございます。
 次、資料2-2につきまして、前回の審議事項として提示していた箇所を中心に、前回の検討会での審議内容を踏まえまして、その後、内山座長やワーキング長、関係する委員との打ち合わせを踏まえ、取りまとめをいただいております。
 先ほど内山座長からもお話がありましたが、構成について、前回の検討会資料では、1に疾患分類ごとの生物学的妥当性及び整合性、2に全体に関する有害性同定、3に影響要因の考察という構成でしたが、打ち合わせの結果、粒径や成分などの影響要因の考察については、主に疫学知見と毒性学の統合による評価をいただくものであり、まとめの内容を記述することになる有害性同定の前の部分で記述した方が整理しやすいということで、生物学的妥当性及び整合性の中で評価をいただくことになりました。
 また、影響要因の考察の中で、1の主な部分については発がん影響の閾値と非発がん影響の閾値に区分した方が整理しやすいのでは、という指摘がございました。今回のこの資料については、その閾値の有無という部分の影響要因の中で取り上げるということはやめまして、発がん影響の閾値については肺がんに関する部分の中で記述をいただいております。
 また、欧米の疾患との比較につきましては、主に循環器に関連する部分だということですので、循環器への影響の箇所で日米の疾病構造の違いに関する記述を加えていただいております。
 あとは生物学的妥当性及び整合性に関しては、これは最後の4ページ目ですが、感受性が高いと予測される集団については現在検討中ということで、今回の資料には掲載していません。また、有害性の同定についても、まだ現時点では今回の議論を踏まえて作成いただくということで、今回の資料には掲載はしておりません。
 共存汚染物質の影響については、これは呼吸器、循環器、肺がん、それぞれの項目の中ではなくて、共存汚染物質の影響の中で記述をいただいております。
 こういった全体の修正の方針に沿ってそれぞれのものを作成したということですので、1ページに戻っていただきまして呼吸器系への影響ということですが、前回の検討会では、死亡リスクの増加はあるがその呼吸器症状等との関連の解明は難しい、また、微小粒子に特化した影響と見ることはなかなかできないのではないか、疫学評価の報告と整合を図る必要があるのではないか、等のご意見がございました。そのご意見も踏まえて、呼吸器の文案についてご検討いただきました。それでは読み上げます。
 「現在までの疫学知見は、大気中の粒子状物質への短期および長期の曝露により、呼吸器系疾患による死亡、入院および受診、肺機能の低下、呼吸器症状の増加など広範囲な影響を示唆している。また、COPD患者や喘息患者が粒子状物質への曝露に対して感受性が高いことを示す知見も存在する。
 同じ環境中の粒子状物質を対象とした呼吸器に関する疫学研究と毒性学研究を行った研究事例として、米国ユタバレーで実施された一連の研究がある。ユタバレーにおける粒子状物質の影響に関するいくつかの疫学研究および人志望者実験および動物実験の研究では、肺の炎症などの影響が示されている。疫学研究では、粒子状物質の主な発生源である製鋼所が操業を停止していた期間中は小児の呼吸器系疾患による入院患者数が減少したことが観察された。一方、製鋼所閉鎖期間の前後、および閉鎖期間中に捕集した大気中粒子の抽出物の気管内投与による曝露実験では、人志望者実験および動物実験の研究いずれにおいても、前者による曝露は、後者による曝露に比べてより大きな肺炎症反応を示す結果となっていた。
 疫学研究で得られた入院および受診、肺機能の低下、呼吸器症状の増加などの影響は、毒性学研究から想定される気道や肺への炎症反応の誘導、気道の抗原反応性の増強、呼吸器感染の感受性の増大によって基本的に説明が可能である。その一方、疫学研究では、粒子状物質への長期曝露と呼吸器系疾患の発症との関連については明確に示されていない。
 毒性学研究から想定された影響メカニズムによれば、疫学研究で示された呼吸器疾患に関する死亡増加は、種々の病態の増悪に伴うものと解釈できるが、直接的な死因を推定することや死亡に至るまでの生体反応の過程を説明することは現時点では困難である。
 なお、疫学知見で見られた呼吸器系への影響は、PM2.5のみならずPM10においても同様の結果が見られ、また数は少ないもののPM10-2.5も影響を示唆する知見が存在しており、疫学調査で観察された健康指標との関連性が、微小粒子領域に存在する粒子のみの影響を示すものであると明確に結論付けることは困難である」。
 その次、心血管系(循環器系)への影響ということですが、前回の検討会では、循環器疾患に関する知見でさまざまな指標の変化が見られる知見が増加をしている、また、死亡に至るプロセスについて理解はできる、といったご意見を踏まえて、循環器の文案についてご検討いただきました。それでは読み上げます。
 「大気中の粒子状物質への短期および長期の曝露と冠動脈疾患等の心血管系疾患による死亡、入院および受診の増加との関連性が示されている。さらには、心拍数の増加、心拍変動の低下、安静時血圧値の上昇、C-反応性タンパク濃度やフィブリノゲン濃度の増加、高齢者の上室性期外収縮の増加、糖尿病患者における血管拡張障害、徐細動器埋め込み患者における心室性不整脈の発生、虚血性心疾患患者における心電図上の変化(T波の振幅低下・運動負荷時のST-segment低下など)、種々の心血管系の機能変化との関連性に関する研究がなされている。
 一般大気環境で行われている疫学研究で得られた心拍数の増加、血圧値の上昇、血中フィブリノゲン濃度の上昇、心電図に関する変化など種々の結果については、毒性学研究から想定される呼吸器系の刺激や自律神経機能への影響等を介した作用、生理活性物質や過酸化物の増加等を介した作用、血液凝固系の活性化や血栓形成の誘導等を介した作用によって基本的に説明が可能である。また、疫学研究で得られた心血管系疾患による死亡増加の結果について、疫学研究で得られた症状及び機能変化に関する種々の結果や毒性学研究から想定される影響メカニズムから、不整脈、心筋梗塞、冠動脈疾患等により、重篤な場合は死亡に至る過程は基本的に説明が可能である。
 ただし、粒子状物質の循環器系への影響を検討する場合には、欧米と我が国の循環器系疾患の疾病構造の相違に留意する必要がある。
 欧米とアジアの循環器系疾患の疾病構造について、欧米では冠動脈疾患や動脈硬化性脳梗塞(いずれも太い動脈の粥状硬化症が基盤)の占める割合が多く、一方、アジアでは脳血管疾患、中でも出血性脳卒中やラクナ梗塞(いずれも細動脈硬化症が基盤)の割合が多いという相違が存在し、病態の違いやリスクファクターの重要度なども相違がみられる。これらの疾病構造などの相違によって、循環器疾患の健康指標に関する疫学研究の結果において、日本と欧米で見かけ上異なる結果を示すことが推察される。
 例えば、『微小粒子状物質曝露影響調査報告書』によれば、PM2.5への曝露による循環器系疾患に関する死亡リスクの大きさは、欧米の知見とやや異なる結果となった。しかし、急性心筋梗塞に限れば、死亡リスクの大きさは米国等で報告されている循環器系死亡のリスクと同程度であった。一方、脳出血では死亡リスクの上昇はほとんどみられなかった」。
 また、本日の長期曝露影響調査については、ここには反映はされておりません。
 その次に、肺がんにつきましては、疫学や毒性学の知見を踏まえて、文案についてさらにご検討いただきました。読み上げます。
 「微小粒子状物質の長期曝露による肺がん死亡リスクの変動に関する疫学知見に関しては、いくつかのコホート研究によって概ね正の関連を示す結果となっている。
 実験動物やin vitro試験による毒性学知見によって、DEPやDEP以外の燃料燃焼由来の粒子成分の変異原性や遺伝子傷害性の存在が示唆されるが、これらの成分以外の知見は不足している。DEPや燃焼燃料由来成分が、肺組織内で炎症や貧食マクロファージを介して活性酸素を産生し酸化ストレスを増加させ酸化的損傷の指標である8-ヒドロキシグアニン(8-OHdG)の増加にみるように変異の原因となるDNA損傷を引き起こすことや、ニトロ化PAH等の微量でも強力な変異原成分が付加体を形成することによってがん発生に寄与しうる。
 微小粒子状物質を構成する個々の成分について発がん性が不明な部分も多いが、主に都市地域における微小粒子状物質には、DEPや燃焼燃料由来成分が主要成分として含まれている。このことを踏まえれば、疫学調査で得られた微小粒子の長期曝露による肺がん死亡リスクの増加の結果について、DEPや燃焼燃料由来成分による発がん物質の関与を否定することは難しい。しかし、粒子状物質は様々な成分で構成されるとともに、地域によって大気環境中の粒子成分が変動することを踏まえれば、粒子状物質全体の発がん性に関する閾値の存在を明らかにすることは困難である」。
 次に、粒径および成分につきましては、前回の会議で、粗大粒子の影響があるとの知見もあり粒径別の影響を区別することは難しいのではないか、成分単独の影響を見てとることはできない、などのご意見を踏まえ、同案についてご検討いただきました。それでは読み上げます。
 「微小粒子が人々の健康に一定の影響を与えていることは、疫学知見ならびに毒性学知見から示されている。一方、微小粒子の影響に比較して、粗大粒子に関してはその健康影響が示唆されるものの、疫学知見は少ない。しかし、毒性学研究からは微小粒子と比較する形で粗大粒子の影響を示す研究が少ないものの、一概に粒径の大きさのみによって毒性が決定されるものではないことが示唆されている。
 微小粒子の成分に関する影響について、疫学知見と毒性学知見を統合すると、現在の知見では特定の成分が健康影響と関連する明確な証拠はないが、その一方で、微小粒子は、人為起源の様々な成分を含んでいる。これら成分の影響を明らかにすることを目的とした研究が世界で取り組まれている状況にあり、今後もその結果を注視していく必要がある」。
 それで、その次にいきまして共存汚染物質の影響でございますが、前回の会議では呼吸器に関する影響について、NO2などの共存汚染物質の刺激作用と粒子状物質による作用が似ていて区別が難しいこと、疫学研究では共存汚染物質の影響を区別することは難しいこと、などのご意見を踏まえ、文案について検討いただきました。それでは、読み上げます。
 「粒子状物質はある種のガス状汚染物質と共通の発生源を持っていることから、大気中の挙動に類似性がみられる場合が多い。そのため、粒子状物質とガス状汚染物質それぞれの健康影響を疫学研究において区別して評価することには大きな困難がある。
 毒性学による共存汚染物質の影響のメカニズムとしては以下によるものが考えられている。(1)ガス状物質と粒子状物質の化学的相互作用による二次生成物の形成。(2)ガス状物質の粒子状物質への吸収・吸着、その後の抹消気道領域への運搬。
 しかし、粒子状物質とガス状汚染物質に関するこれまでの研究からは、粒子状物質とガス状汚染物質が、その組み合わせにより相加的、相乗的若しくは相殺的な作用を及ぼすことを示す証拠は、比較的限られたものしか得られていない。
 疫学知見に関して、呼吸器系疾患に関する健康指標については、PM2.5やPM10の粒子状物質について知見が多く存在するものの、粒子状物質が高濃度の地域においてNO2をはじめとする様々な大気汚染物質が高濃度に存在し、気道や肺への炎症反応の誘導については気道刺激性を有するNO2等その他のガス状汚染物質による曝露においても同様の関連性がみられる。心血管系疾患に関する健康指標については、PM2.5に多くの知見が得られ微小粒子の影響が示唆されるものの、近年、オキシダントなどの大気汚染物質による影響を示唆する知見も存在する。肺がんについては、PM2.5の長期曝露による死亡に関する知見に限られ、その他のガス状汚染物質も同様に関連性がみられる場合がある。これらのことから、疫学研究で観察された健康指標とPM2.5との関連性については、毒性学知見を含めて解釈することが必要である。
 現在までの疫学知見と毒性知見を統合すると、共存汚染物質が粒子状物質の影響に相加的、相乗的若しくは相殺的な作用を及ぼす可能性は否定できない。しかし、粒子状物質と共存汚染物質による毒性学的な作用に類似性が認められるとともに、大気中の粒子状物質と共存汚染物質の濃度変化に相関性がみられることによって、それぞれの物質の影響を分離することが困難な場合が多い」。
 あとは先ほど述べたとおり、感受性が高いと予測される集団については現在検討中で、2番の有害性の同定については、今回の議論等を踏まえたこの疫学知見の生物学的妥当性や整合性に関する評価を踏まえ、記述いただく予定です。
 以上です。

【内山座長】 ありがとうございました。
 大分煮詰まってきましたので全文を読み上げていただきましたけれども、この資料2-1、2-2について少しご議論いただきたいと思います。いかがでしょうか。
 島先生、どうぞ。

【島委員】 資料2-1の1ページ、呼吸器系への影響のところについてお尋ねしたいんですが、2)で「ヒトにおける研究成績は限定的ではある」、3)で「ヒトにおいては証明されていない」という文言が今回追加されていますけども、この2項目についてこのような趣旨の文言が入るということは、その他のものについてはヒトにおいては限定的ではないというお考えなのでしょうか。前段の部分で、「安全性や倫理上の問題から、ヒト志願者による試験の実施は困難である」という断り書きがありますので、「ヒトにおいて限定的ではある」というのは、呼吸器系への影響に限らず、循環器系、免疫系、すべてに当てはまることではないかというように私は思いますけども、この文言を追加された理由を教えていただきたいと思います。

【松田補佐】 それでは、事務局の方から。
 これは、この表現については、毒性学のこれまでの表現に照らしてここに掲載をさせていただいたわけですけども、ここで想定されるメカニズムというような言い方をしているというところも、ここの影響を来すと想定されるメカニズムということで、かなり不確実性を持った表現に変更しております。1番も、2番、3番、4番、これはいずれもそのような表現にしております。そのような意味で、ちょっと、ここのヒトの部分の記述を、あえて毒性学の表現に合わせる必要がないというようなことであるのであれば、ここは、これは検討会上での議論だと思いますが、ここの表現について、さらに修正についてご検討いただくということでもいいのかと思いますが、いかがでしょうか。

【内山座長】 高野先生。

【高野委員】 2)に関しては、DE、DEPに関する、ここで少し限定した言い方になったものですから、一応ヒトにおける研究成績は、これに関しても限定的であるというように加えた方がいいのではないかという意見もあって、この原案とさせていただいたわけでありますけれども、今、事務局からのご説明のとおり、検討会の方でこれはいかがなものかというような議論をしていただければ、こちらとしてもありがたいと思います。

【内山座長】 ここの表現については、いかがでしょうか。ヒトに関して断っているのは呼吸器系だけだということですね、島先生によると。それから、全体としてのメカニズムの検証のところでは、ヒトでの影響、ヒトでのデータは限られたものであるということは全体に書いてあるので、ここでわざわざ言う必要が、もう一度繰り返す必要があるかということのようですが。
 2番と3番はちょっとニュアンスが違うと思うのですが、2の方は、逆に言うと、「ヒトにおける研究成績は限定的ではある」ということですね。3番は「ヒトにおいては証明されていない」のだから、はっきりそういうポジティブなものをあらわしているものはないという、同じヒトのことを書いているんですが、ちょっとニュアンスが違いますね。

【高野委員】 2番の方は、特に動物に比べれば限定的であるという意味で、それなりの数はあるというご意見もあってしかるべきだと思います。

【内山座長】 それは、新田先生の方、それでよろしいですか。

【新田委員】 はい。

【内山座長】 そうすると、2番の方は、特にDE、DEPに限って言っているので、むしろこのDEPについてのアジュバンド効果というのは、ヒトでも疫学的にも少しデータはあるということで、逆に言うと、2番は「限定的ではある」がという表現はそのままでいいような気がするのですが、3番は確かに一般的なことを言っているので、特に、「ヒトにおいては証明されていない」ということは抜いてしまってもいいような気がするのですが、いかがでしょうか。

【高野委員】 特に、2番に関しましては、香川先生のご意見もいただいておいた方がよろしいかなと思います。

【内山座長】 それでよろしいですか。では、この検討会の意見として、2番は、そのまま「ヒトにおける研究成績は限定的ではあるが、」ということは生かして、3番の方は、これは一般的に言っておりますので、この「ヒトにおいては証明されていないが、」ということはしなくて、「動物実験においては呼吸器感染の感受性を増加する。」というようにすればいいですか。島先生、どうでしょう。

【島委員】 今の2)と3)については、それで私も異存ございません。
 それに関係して、私、知らないので教えていただきたいんですが、2ページの心血管系への影響については、「ヒトにおける」というような断り書きが全くないわけでございますけれども、2)で「血管系への構造変化を促進する」、それから、3)で「心臓に直接的、間接的悪影響を及ぼす」というようなことは、これはヒトにおいて証明されているのでしょうか。

【高野委員】 これは基本的に動物実験レベルです。

【内山座長】 これは、逆に、その前段で「ヒト志願者や実験動物による毒性学の知見より」とあるので、ヒト志願者でもある程度こういうことがメカニズムとしてわかってきているというような文脈にとられますが。

【高野委員】 1番なんかはヒトのボランティアの知見もあるということです。2番、3番に関しては、動物実験がほとんどという認識だと思います。

【内山座長】 はい。そうすると、呼吸器系への影響の形をあわせれば、1)のところには、ヒトにおける研究成績は、限定的と言っていいのか、ある程度解明されていると言っていいのか、香川先生、入れるとしたらいかがでしょうか。

【香川委員】 いや、これ、事務局の方も苦労して書かれたのだと思いますけれども、私は、島委員のご指摘のように、違っておりますけども、これはこれでいいんじゃないかなという気もするんですけども。

【内山座長】 1、2、3で、全体的として「ヒト志願者や実験動物による毒性学の知見より」ということで、1、2、3が並列に書いてあるけれども、特に……。

【香川委員】 はい。細かいところは、もう一つ詳しいのがありますよね。そこを見ていただくということで、これはこれでよろしいんじゃないかと思いますけれども。

【高野委員】 追加させていただきますと、循環器は、どちらかというと病態の説明でありまして、呼吸器の場合は、ちょっと疾患の具体的な対象が含まれているところで、若干言いぶりは変えた方がいいのかなという意見もあるかと思います。

【島委員】 よろしいですか。
 そういう趣旨であれば結構ですけども、前回の資料と今回を比べますと、特に呼吸器のところだけヒトと動物実験を分けて明確に書かれているようですので、それであれば循環器についても同じような書きぶりにした方が、後で誤解を招かないのではないかなというふうに思っただけです。

【内山座長】 高野先生、何かいい考えはありますか。よろしいですか。
 今、島先生がおっしゃったのは、先ほどの呼吸器の場合も、3番のところに「動物実験においては」というのがまだ残っていますよね。ですから、これも逆に言うと、同じようにすればとってしまっていいということにしますかね。

【島委員】 前回の資料には、それもなかったですよね。ただ、これは事実ですので、「動物実験においては呼吸器感染の感受性を増加する」というのは、全くそのとおりでありますけれども、それであれば、やはり(2)の循環器系についても、先ほど高野先生がおっしゃったように、2)と3)については動物実験の知見であるということをここで明記されておいた方が、統一性がとれていいのではないかと思いますけど。

【佐藤委員】 さっきの香川先生の意見に賛成するんですけれども、ここはどれも、何というか、ある意味じゃまとめの部分だと思うのですよね。それで、それぞれ想定されるメカニズムについては以下のとおりであるというようなことが書いてあるので、ここで一々、動物実験であるかヒトで証明されているとかいないとかと書く必要は、ここの部分ではないんじゃないですかね。その前に細かい話が書いてあって、それをまとめて、それで考察している部分ですから、想定されるメカニズムというのは、ヒトの知見も動物実験もあわせて総合的にエキスパートジャッジメントとして判断しているんだろうと思うものだから、特に書かなくても私はいいように思うんですけれども、いかがでしょうか。

【島委員】 私も全く同じ意見です。ということであれば、やはり呼吸器系についても、あえて書く必要はないのではないかと私は思います。

【内山座長】 それでは、呼吸器系のところも、これもまとめということで、ヒトということを、ヒトと動物を区別しないということで説明していただければと思いますが。そうすると、大体もとに戻るということになりますかね。

【佐藤委員】 別のところでよろしいですか。
 資料2-1の3ページの右上の方の、先ほどちょっとご説明あった、金属がたくさん挙げられていたので幾つかに絞ったというお話ですけれども、これ、大体、選ばれたのは妥当かなというように、アルミは結構多いですし、バナジウムは燃焼由来で問題になるし、ニッケルは、その毒性を考えたり、鉄は結構やっぱり多いし、鉛は今までの大気汚染ということもありますけど、私、よくわからないのは、亜鉛が挙げられているんですね。それから、さっきちょっと安達先生からも話が出ましたけど、クロムが、これ、ないんですけれども、やっぱり何か大気汚染というのを考えると、亜鉛じゃなくてクロムを挙げておいた方がいいように思うんですけれども、いかがでしょうか。

【内山座長】 亜鉛は、最近論文で、粒子状物質の中の亜鉛も少し影響しているのではないかという論文が二、三出ていたので、たしか入れたと思うのですが。

【佐藤委員】 エッセンシャルがメタルだし、食べ物からが圧倒的に多いですからね。

【高野委員】 具体的には覚えていないのですけれども、CAPsの中の成分に関する相関あるいは金属単体を投与する実験などで、有意差があったというようなものを中心に挙げてはいるつもりなのですがーーー。しかし、例えば、クロムを抜く理由があるのかとか、あるいはランタンなんかも報告している論文もありますので、確かに何を抜くかというのは難しいところですので、できれば各委員のご意見を入れさせていただいてーーー、例えばクロムをここに入れても特に問題はないというようには、毒性の観点からは考えます。

【佐藤委員】 あんまりこだわりませんけどね。

【内山座長】 わかりました。
 では、ここは例として挙げるのをもう少しちょっと考えて、最終的までに確認させていただきます。

【坂本委員】 ちょっと今のところですが、もっと早く気がつかないといけなかったんですが、1行目で「酸性エアロゾル」というところを「酸性粒子」にして、それからその後、硫酸、硝酸と書いてあるのですが、硝酸は削除しておいて硫酸などとするということ。
 それから、臭素、Br、Cl、NH3、これがちょっと表現ぶりを、場合によっては、臭化物だとか塩化物だとかアンモニウム塩とか、そういう形に変えた方がいいかなという気がいたしますが。このものがという感じにとられると嫌なのと。それから、NH3だと、これ自身はガスだということですので。

【内山座長】 わかりました。では、ここら辺は少し次回までに訂正させていただきます。

【安達委員】 言葉の問題ですが、資料2-1の2ページの発がん影響のところですが、前回の資料もそうだったんですが、「燃料燃焼」と「燃焼燃料」が入りまじっていまして、それは資料2-2の方もそうなのですが、どちらでも通じるとは思いますが、どちらかといえば燃料燃焼の方がいいのかなというように思いました。
 あと、同じくその段落二つ目のところですが、2行目の真ん中辺で、「、酸化的損傷」というふうになっていますが、何の酸化的損傷かわかりませんので、その下の行にあります「DNA損傷」というところのDNAを、この句点のあとに「DNAの酸化的損傷の指標である」というふうに直した方がいいように思いました。
 それから、同じく段落二つ目の3行目の終わりのところから4行目にかけて、「ニトロ化PAH」とありますけれども、それは、同じく先ほどの3ページの上から2行目のところでは「ニトロPAH」となっていますので、そこは統一していただくといい。ちょっと、記述上、どちらにしましょう。ほかのところでも書いているので、ほかのところを確認していただいて統一していただければよいかと思います。

【内山座長】 先ほどの「燃料燃焼」と「燃焼燃料」は、環境省の使い方はあるのですか。

【松田補佐】 これは燃料燃焼の方が一般的だと思います。ここは「燃料燃焼由来成分」にしたいと思います。

【内山座長】 では、これは「燃料燃焼由来」ということで、確かに資料2-2の方でもまざっているということで、そちらで言おうかと思っていたらこちらで出てきていますので、これは「燃料燃焼由来」に後で全部統一していただきたいと思います。
 そのほかに。

【小林委員】 3ページの共存汚染物質による影響のところですが、この2-1の方ですね、2-2も後で関係すると思いますが、この相互作用が生ずる機構の、この相互作用というところが、この文章では科学的といいますか、これ、粒子状物質とガス状物質の、その物質的な相互作用とか運搬というようなこともありますが、4ページの方は、どちらかというと共存物質の影響という生体影響のメカニズムのような記述になっていて、資料2-1と2-2のところで意味する影響の意味というのが若干違っているような印象を受けるんですが。もし影響の方の共存物質の影響ということであれば、単にこの二次生成物の形成と、それから、吸収・吸着による運搬の違いということだけでなく、もともとガス状物質と粒子状物質は、化学的性状からいろいろな作用を持っているので、そういった総合として効いてくる機構というのは当然あるのかなと。要するに、例えばNOとかNO2とかSO2、そういった共存物質が生体影響に与える影響という意味で考えるならば、メカニズムとしてはそういったところも入れないといけないのではないかと思います。

【内山座長】 確認しますと、3ページの方の、これは影響メカニズムの検証の中で書いてあるのですが、逆に言うと、これは。

【小林委員】 これですと、二次生成物の形成とそれから吸収・吸着によって異なるであろうと。それプラス、化学的性状の違いがあるので、もともと幾つかが加わると影響も違ってくる。そういう意味で書かれているのか。後半の方を見ると、影響のような記述、生体影響への影響のメカニズムというようなニュアンスの書かれ方をしているように思われるのですが。

【内山座長】 ここはむしろ、生体への影響、それから、それがどういうメカニズムで起こるかということを書きたいという。

【小林委員】 そうですね。共存物質の影響とちょっと平たく考えてしまうと、ガス状物質があって粒子状物質があると生体影響がどう変わってくるかという、そのメカニズムという意味でとらえてしまう。そうなると、この二次生成物の形成と、それから運搬の違い、こういったメカニズム以外に、もともと、ガス状物質は、作用部位とか、そういったところも違う可能性を持っているので、そういったメカニズムも入れないと、この二つでは説明し切れないのではないかなということです。

【内山座長】 新田先生、どうぞ。

【新田委員】 今の小林委員のご発言の趣旨、ちょっと確認させていただきたいんですけれども、資料2-2の共存汚染物質の記述の中に、例えばNO2とかオキシダントとかの例示があって、恐らく両者とも気道の炎症、肺の炎症を起こすというような、粒子状物質と共通するようなメカニズムがあり得るというようなことも、この資料2-1の今の3ページのどこかに書いておくべきというようなご趣旨でしょうか。

【小林委員】 若干違っていて、同じような影響がないものもある。例えばNOとかが循環器に及ぼす影響ということであれば、NOとかいろいろな共存物質の性状によって影響もいろいろな作用部位も違うということを考えれば、その物質ごとに性状や作用部位が異なるメカニズム。異なるので共存した場合に生体影響に影響が出る、というような記述になるのではないかなと。

【内山座長】 では、その前に「相互作用が生じる機構」と書いてあるので、それで二つになっていると思うのですが。

【小林委員】 これの意味というのは、この相互作用という意味を、生体影響への相互作用という、そういう表現でここに書かれているのか、それとも生体影響に及ぼす相互作用という意味で書かれているかによって異なると思うのですが。多分、後者だとすると、この記述だけでは説明し切れないところがあるかなということです。

【高野委員】 例えば2-1に関してだけ言いますと、(8)のすぐ次に、「これまでの研究から、」という文章を持ってきまして、「相加的・相乗的若しくは相殺的な作用を及ぼす証拠は現在のところ限られている」と述べさせていただいて、次に、粒子状物質とガス状物質の相互作用、これが物理的あるいは化学的な相互作用というように限定して書かせていただくとわかりやすいかなという気もするんですけど。

【小林委員】 その意味で言えば、この文章は正しいと思うんですが……。

【高野委員】 小林先生の言っておられること、よくわかりました。例えば、たとえは悪いと思うのですけれども、塩と砂糖があったときに、塩と砂糖が化学的に何か影響を及ぼすか、物理的に影響を及ぼすかという問題と、塩と砂糖を一緒にとったときに例えば健康にどのような影響を及ぼすかといった三通りの方法、塩と砂糖が全く別々に作用はするけれども健康の影響は一つの個人にあらわれる ということはあるわけですから。ただ、それを、文章として書こうとするとなかなか難しいと思います。

【小林委員】 いや、この文章である限りは、ここは資料2-1である限りは、これでいいのですが、2-2の方で共存物質の影響と書かれているところで、今度は「毒性学による共存汚染物質の影響のメカニズムとしては以下によるものが考えられている」と書かれていて、それで挙げられているメカニズムがやはり1と2ということになると、資料1で言っている相互作用という意味と、それから、資料2-2で言っている相互作用の意味が違ってしまうので、何かそこら辺、違和感がないように、誤解が生じないような形で表現をされるといいのではないかということです。

【高野委員】 確かに資料2-2の方は、疫学的にどう影響を切り分けるかとかいう問題も含まれておりますので、扱っている内容は確かに違うと思いますので、見出しを少し、確かに変えるべきか、という気はいたします。

【内山座長】 はい。では、ここはまた2-2にもかかわってきますが、少し検討させていただいて、次回また、少し修正したいと思いますが。
 大体、2-1は最後の方まで行きましたので、2-2の方にも行きたいと思いますが。
 資料2-2の有害性同定に関する評価。これは先ほど申し上げましたように、これからまた、富永先生、祖父江先生の方から加えられるデータがまたここで加わってきますので、少し違ってくるところもありますが、大筋の流れということでご議論いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

【佐藤委員】 前々からちょっと気になっているんですけれども、微小粒子の健康への影響を考える場合に、ケミカルなことだけ考えておけばいいのかどうか。あるいは、粒子そのものとしての影響みたいなものは、PM2.5の場合、考えなくてもいいのか、もっと小さい粒子、いわゆるナノ粒子みたいなものになったら初めて考えればいい問題なのかという、そこのところをちょっと、どうなのかなというように前々から思っていたんですね。
 ちょっと気になったのは、免疫系への影響のところで、アジユバンドとしての作用があるみたいなことが書いてあるわけですけれども、アジュバンドとしての作用があるというのは、ちょっと私、誤解していたらごめんなさい、要するに余りケミカルコンポーネントは関係なくて、むしろ物理的なものに関係してくるんじゃないかなというように思うんですけれども、もしそうだとすると、粒径と化学成分の影響の中に、やっぱり粒径の中に、粒子そのものの物理的な影響みたいなものを、どこかほかの報告書のどこかの部分で書いてあれば、それでもいいんだと思うんですけれども、ちょっと有害性の中で考えておく必要はないのかな。あるいは、ないならないで、あるいは今まではそういうデータがないならないで、そういうふうに書いておいてもいいのかなという、そういう感じがするんですけれども。

【内山座長】 非常に難しいところですが、重要だと思うのですが、高野先生、何かご意見は。

【高野委員】 ご指摘のとおりでございまして、ただ、なかなかクリアカットに書けない状況というものがございます。我々の持っているデータだけに関しましても、例えば、ある粒子にオーガニックケミカルがくっついているときに、ではどちらが、アジュバンド効果が強いかというと、確かにオーガニックケミカルの方が強いというデータもあることはあるんですが、その一方で、カーボンの粒子を使ったときに、カーボンの粒子だけでもアジュバンド効果、ある大きさよりも小さくなるとそれがあるというような所見・知見もありました。ただ、それが、じゃあ、小さければ小さいほど強いかというと、必ずしもそうでもないという知見もありました。それが一研究室の現状でありますので、それをまた世界中の研究室から集めて何か同一の見解を出すというのが、なかなか、現在のところでは難しいところでございます。でも、全く先生のおっしゃるとおりだと思います。

【佐藤委員】 よくわかっていないというのを書いてもいいんじゃないかと思うんですけれども。

【内山座長】 それを書いてあるところが粒径および成分というところで、3ページの(4)で少しは書いているつもりですが。ここでは、佐藤先生ご指摘のPM2.5の中で、さらに、もっとナノになったらどうかというところまでは触れていないということですね。

【佐藤委員】 そこまで触れなくてもいいのかもいいのかもしれないですけどね。最初のパラグラフの記述で十分なのかなという気がちょっとしたものですから。

【内山座長】 ほかにいかがですか。
 坂本先生は何かございますか。特によろしいですか。

【坂本委員】 特には。

【内山座長】 ほかにいかがでしょうか。島先生、どうぞ。

【島委員】 2ページの上から2行目から3行目にかけてですけども、疫学研究では長期曝露と呼吸器疾患の発症との関連が明確に示されていないという記述ですが、この段落は疫学研究の知見と毒性学研究で得られた知見との関連について記述しているところですから、ちょっとその一文だけ、何か前後との関係が理解しがたいんですが。

【内山座長】 ここは、その前の1ページの下からで、入院、受診それから症状の増加ということは、疫学あるいはとあって、それが毒性学的研究からも、ある程度基本的な説明だけれども、それが発症に関与しているかどうかというのが、どちらからもまだ明らかでないという、そういう流れになっているんですけれども。

【島委員】 しかし、この文は疫学的な知見のことだけを記述しているようですので、それであれば、もし入れるとすれば、1ページの(1)呼吸器系への影響の第1パラグラフに追加で入れた方が流れとしてはわかりやすいのではないかと思います。ただし、この「明確に示されていない」というのは、どういうことを意図されているのか。これ以外は明確に示されているのかということになるかと思うんですけども、そのあたりについても、ちょっと説明していただければと思います。

【内山座長】 新田先生、何か。

【新田委員】 島先生のご指摘のとおり、2ページの上の、「その一方、」というところは、疫学知見と、それを毒性学の知見で説明が可能であるという後に、毒性学の知見では、その一方の後のことは説明できないというように、何か暗に示唆するような格好で出てきております。ですから、趣旨で言えば、(2)の呼吸器系への影響の1ページの最初のパラグラフに入れるべきだろうというふうに思います。それから、そこのところだけ「関連については明確に示されていない」ということだけ書いて、ほかのことはどういう評価になっているのかというご指摘だと思いますけれども、先ほどメカニズムの議論でありましたように、ここは全体の総合的な評価ということですので、まとめの文章として、個別にはいろいろ、疫学研究で有意だったり、有意でなかったりということがあって、それをここの記述のみ取り出して記載するということに関しては、ちょっと全体の記載とのバランスで少し検討させていただければと思いますが。

【内山座長】 ありがとうございます。では、そこを少し、また場所、それから書きぶりをもう少し検討していただきたいというように思いますが。
 そのほかにいかがでしょうか。香川先生。

【香川委員】 先ほどの島先生ご指摘のヒト志願者と実験動物を分けるという、私も、島先生のご意見を踏まえますと、2-1の1ページは、呼吸器系も循環器系も想定されるメカニズムについて述べているわけですから、(1)の2)は、「さまざまな種類の粒子状物質」というのをとっちゃって、「気道反応性の亢進や気道の抗原反応性を増強し、喘息やアレルギー性鼻炎を悪化させうる」とすればいいのではないかと思います。
 それから、3)は、「ヒトにおいては証明されていないが、動物実験においては」というのをみんなとっちゃって、「呼吸器感染の感受性を増加する」。想定されるメカニズムですから、ヒトにおいては、マクロファージの貪食能とか、動物実験の肺炎を起こすかどうかという、そういう類のものはありませんけども、感染につながる基本的な機構は、一部、ヒトの実験でもなされておりますので、3)は「呼吸器感染の感受性を増加する」というだけでよろしいんじゃないかと思います。
 それから、循環器系の方は、先ほど高野先生が、2)に関しては動物実験が主体とおっしゃって、まあ、動物実験が主体ですけど、ヒトの曝露においても、生理活性物質の増加とかそれから過酸化物の増加というのが、一部報告がありますので、(2)はこのままで、一々、2)のところを「動物実験」というただし書きは要らないんじゃないかと思います。
 それから2-2の、先ほどの2ページの、「疫学研究では、粒子状物質への長期曝露と呼吸器系疾患の発症との関連については明確に示されていない」というのは、方法論的な問題が関係すると思うんですね。コホート調査とかそういうもので、クロスセクショナルではちょっと難しいと思うので、そういう言葉をちょっと入れていただかないと誤解を与えるんじゃないかと思います。
 それから、もう一つ非常に細かい話ですけども、2-2の1ページの下から3行目のところですね。「前者による曝露は、後者による曝露に比べてより大きな肺炎症反応」と、「肺」という言葉を使っているんですけども、これ、ヒト志願者の場合も動物実験の場合も、気道炎症が主体なので、私は、最初1ページを見たときに、気道とか肺とかと限定しないで肺という言葉を使っているのかなと思うと、2ページの上になってきますと、毒性学研究から想定される気道や肺への炎症というので、気道と肺を分けておりますし、4ページの共存汚染物質のところの真ん中あたりのところも、気道や肺への炎症反応という言葉を使っておりますので、1ページのところで「肺」というだけにやっちゃうと、気道は起こしていないのかなと。どちらかというと、1ページは気道炎症が主体だと思いますけども、少しその辺のところを、ちょっと考慮していただけたらなと思います。
 以上です。

【内山座長】 ありがとうございました。
 今、それでは2-1の方は、先ほどもご議論ありましたように、少し、また次回までに今のご指摘をいただいて書き直すということにしたいと思います。
 それから、2-2の方に関しては、1の下の方は気道炎症ということですが、これは新田先生、これでよろしいですか。なかなか実験動物、気道と肺、両方一緒に実験して、どちらの影響かとわからない場合もあるのですが、一応ここでは気道と肺と、そのあとは分かれて書いておりますし、従前の本文の方でも気道と肺と分けて書いてありますので、その1の1ページ目のところは、気道炎症反応とあります。「主に」というような表現が入りますか。

【香川委員】 ヒトに関してはもう、肺炎症というと肺の実質とか間質のことですから、ヒトの場合は、確かにバイオプシーなんかをやっていますが、そういうものはあくまでも気道に限定されているので、むしろ高野先生に、動物実験で肺の実質とか間質の炎症を調べているのであれば、「肺」を入れたらいいと思いますけれども、もし調べていないのだったら「気道」。

【内山座長】 では、そこをちょっと確認していただいて、文言を考えます。よろしいでしょうか。
 そのほか、いかがでしょうか。きょうは12時半までの予定ですが。
 島先生、どうぞ。

【島委員】 すみません。たびたび申しわけありませんけれども、2ページの上から第3パラグラフになりますが、これは粒径と成分のところで改めて記載すべきかもしれませんが、呼吸器系への影響について、PM2.5のみならずPM10あるいはPM10-2.5も影響を示唆するという、ここに書かれていることは全くそのとおりだと思います。けれども、呼吸器系への影響についてのみこれが当てはまるのでしょうか。循環器や肺がんへの影響については、そういう記載がないのですが、循環器や肺がんについてはPM2.5のみの影響と考えていいのでしょうか。全体について同じことが当てはまるのではないかと思うんですけども、いかがでしょう。

【内山座長】 新田先生、何かご意見ございますか。

【新田委員】 呼吸器、循環器それから肺がんとここで取り上げられて、疫学知見で言えば、長期のコホート調査の知見があったりなかったり、短期の影響があったりなかったりと、いろいろ知見の内容それから量にも差がありますが、一般論で言えば、ここは呼吸器に限定したことではないと思います。

【内山座長】 これは粒径及び成分のところでもやはり一般的として粒径のみで、大きさによって毒性が決定されるものではないということを書いていただいてはいるのですが。島先生のご意見はここだけ強調されているように見えるということでしょうか、呼吸器系だけが。

【島委員】 はい、そういうことです。

【内山座長】 そうですか。

【島委員】 そこで記載されている内容には、全く私も反対するものではありませんけども、呼吸器のところだけそういうふうに記載するということは、うがった見方をすれば、循環器や肺がんについてはPM2.5に限定された影響なのかというように誤解されないかという心配です。

【香川委員】 心血管系もPM10-2.5の影響を調べたのはあるのですけれども、これ、細かく言うと切りがないので、やっぱりこういうことに言及するだけのデータがあるかとなりますと、やっぱり呼吸器の方が少し多いからこういう書き方になっていると思いますね。循環器系の方は全くないわけではないのだけれども、それを呼吸器のように書けるかというと、ちょっと書きにくいから事務局も多分こうなっているのではないかと思うのですけれども。やはり述べるにはそれだけのエビデンスが必要だと思うので、循環器系の方でそれがないのだったら、確かに島先生がおっしゃったように、そういうことを言えるだけのデータが十分ないとか、そういうことを一々入れないといけないことになっちゃうので、ここは包括的ですから、私はこれでもいいのかなという気もするのですけれども。

【内山座長】 新田先生、何かございますか。

【新田委員】 ここに残っていた趣旨は、今、香川先生にご説明いただいたとおりです。例えば、同じように(2)の心血管系への影響のところに、同じ、なお書きで、「なお、疫学知見で見られた循環器系への影響は、」というような形で同じように記載するには、ちょっとデータ、呼吸器に関しては、研究がたくさんあるがゆえに、こういう記述になっていて、例えば肺がんでも、ほとんどの場合にはPM2.5との関係を見ているのですが、それは論文がそういう形になっているので、別にPM10とかPM10-2.5の影響を議論していないというだけのものですから、一般論としては、こういうことで間違いないと私も、呼吸器系以外でも、こういうことは十分理論的にも考えられると思うのですが、知見の数があるゆえに、呼吸器系だけここに、書けるので書いている。それだけの知見があるということなので、ちょっと、その辺、確かに、島先生ご指摘のように、書かないとそれを認めているというような解釈される可能性があるとすれば、そこは誤解のないように記載しなきゃいけないのですけれども、なかなかちょっと、記載の仕方が難しいという点はございます。ですから、ここで、なお書きで、呼吸器のところで書いたように、まあ、解釈というかその意図するところは、疫学研究で見られた全体の影響で、特に呼吸器系への影響に関しては知見がたくさんありこういうことがあるというのが疫学知見の実態だというように思いますので、その実態に合わせて、なるべく誤解のない記述に変えるべきというように思います。

【内山座長】 わかりました。逆に、今ご説明があったとおりだと思います。呼吸器系の方は、非常にいろいろ粒径ごとにまたやられているものがある、と。それでも、まだPM10-2.5は十分ではないかもしれないですけれども、一応そういう分け方でやっているものもある、と。そのほかは、ほとんど、そういう観点で論じたものが余りないということで、ここに書き込むほどだけのことではないということで、先ほどの呼吸器系に書かれているところを少し工夫していただいて、その知見があるから逆にこういうことが言えるのだということを、誤解のないように少し書き加えていただければと思います。
 そのほかにございますでしょうか。
(なし)

【内山座長】 それでは、大体きょうの議論は出尽くしたような感じがいたしますけれども、よろしいでしょうか。

【富永委員】 本日、資料1に基づいて、一部、祖父江先生からはパワーポイントで大気汚染に係る粒子状物質による長期曝露調査の進捗報告をいたしましたけれども、まだ報告書は完成しておりません。できましたら、次回予定されている3月24日に報告書、祖父江先生が示されたパワーポイントのサンプルも含めまして報告書を提出して、もう一度ご審議いただいて、それから、私としては、我々もある程度考察しておりますけれども、日本の疫学調査の結果を十分考察したいと思います。ですから、各委員の先生方の意見も反映して、できればもう一回、3月24日に加えてもう一度検討会を開催して、最終確認、仕上げをしたいと思います。その点はいかがでございましょう。

【内山座長】 わかりました。今、大変重要なご指摘もいただきました。きょうお示しいただいたものに関しては、今、今日ご意見いただいた、あるいはご議論いただいた点を含めまして、私とワーキング長で、また修正内容を検討いたしますが、富永先生からも今ご発言がありましたように、今回の検討会の審議ですが、今日は、長期曝露影響調査は中間報告ということでご報告いただきましたので、次回の開催のときにある程度ご報告をいただけると。そこにはある程度考察はしてあるけれども、一応それを、今日お示しした2-2の中に含めた形で、もう一回委員の方々のご意見を集約して、この検討会の最終的な報告にしたいということのご提案がありました。この報告書は年度内ということで進めてまいっているところでございますけれども、お忙しい中ですので、皆さんのご都合を伺いながら日程調整させていただいて、私もぜひもう一回、次回のほかにもう一回ご議論をいただければというように思いますけれども、事務局、それでよろしいでしょうか。できれば年度内ということですが、ご都合によっては、ということになるかもしれませんが、それでよろしいでしょうか。
(了承)

【内山座長】 では、富永先生からもそういうご提案をいただきましたので、私の方も是非それがいいと思います。それから、委員の皆様にご賛同いただいたということで、この次回以降の日程調整につきましては、また事務局の方から日程調整させていただきたいと思いますが。
 それでは、きょうのところの議論は……。新田先生、どうぞ。

【新田委員】 1点確認させていただきます。
 ただいまの富永先生のご発言ですが、それに関連して、疫学研究に関する知見の整理、既にこの検討会に提示、ワーキングの方の議論を踏まえて提示させていただいておりますけれども、コホート調査の結果を踏まえて、その疫学知見の整理のところも若干その件を追加して、記述内容を若干それに、我が国でのコホート調査の結果があるという前提には現在の知見の整理になっておりませんので、その部分を修正させていただければというように思いますが、そういうことでよろしいでしょうか。

【内山座長】 ええ。ぜひ、そういうようにお願いいたします。疫学知見にも、次回はご報告いただきます調査結果を加えた形でまた全体を修正して、それから、きょうのまとめのところも、それを加えた形でもう一回ご議論いただくということにしたいと思います。非常に大変ですけれども、よろしくお願いいたします。
 それでは、事務局の方にお返しいたします。

【松田補佐】 本日は、長時間にわたってのご審議、どうもありがとうございました。本日の議事要旨及び議事録については、また各委員の方にご確認いただいた上で公開することとさせていただきます。
 また、次回検討会は、富永委員、内山座長からもお話がありましたとおり、24日を予定しております。先生方、大変お忙しいところを恐縮ですが、よろしくお願いします。
 また、本日座長から提案のあった次々回検討会の日程調整も行いたいと思いますので、非常にタイトなところで申しわけありませんが、よろしくお願いいたします。
 それでは、本日の会議はこれで終了したいと思います。ありがとうございました。

【内山座長】 どうもありがとうございました。