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ディーゼル車対策技術評価検討会とりまとめ
用語集
- SPM[Suspended Particulate Matter](浮遊粒子状物質)
- 大気中に浮遊する粒子状物質(PM)のうち、粒径が10μm以下の粒子の総称で、環境基準が設定されている。SPMは発生源から直接排出された一次粒子と排出されたガス状物質が反応や凝縮などを経て生成した二次粒子とに大別される。
- ディーゼル車からの粒子状物質(PM [Particulate Matter])
- 自動車から排出されるPMは、黒煙、サルフェート及びSOF[Soluble Organic Fraction](可溶有機成分)とに大別される。
サルフェートとは、燃料中の硫黄分が酸化されて生成した硫酸化合物の総称。エンジンの高負荷時や酸化力の強い触媒がある場合に多量に生成される。
SOFとは、比較的低沸点で溶媒抽出が可能な有機成分のことをいい、具体的には軽油や潤滑油の未燃焼分である。
- 自動車から排出される窒素酸化物の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法(自動車NOx法)
- 特定地域(埼玉、千葉、東京、神奈川、大阪及び兵庫の6都府県内の196市町村)における二酸化窒素の環境基準を達成させるため、平成4年に制定された法律。この法律に基づき、一定の猶予期間後には排出基準を満たさない車両は使用できなくなる車種規制等の各種施策が実施されている。平成12年度までに二酸化窒素に係る環境基準を概ね達成することを目的としていたが、達成が困難な状況となっているため、現在中央環境審議会で見直しについて審議中。
- DPF[Diesel Particulate Filter](ディーゼル微粒子除去装置)
- エンジンの排気系に装着したコーディエライト製等のフィルターにより、自動車の排気ガス中のPMを捕集し、電熱線や触媒の作用等によりPMを除去する装置。
- コーディエライト製フィルター
- コーディエライト[Cordierite] (2MgO・2Al2O3・5SiO2)を主成分とするセラミックスフィルターの一種で、金属酸化物等を焼成して作られる。フィルターは通常排出ガスとの接触面積を大きくするためにハニカム(蜂の巣)型をしている。
- 差圧
- DPFの入口と出口の排気圧力の差のこと。フィルターにPMが溜まると、排気ガスの通り道が狭められて、出口側の圧力が高くなり、差圧が増加する現象が起こる。
- EGR[Exhaust Gas Recirculation](排気ガス再循環)
- 窒素酸化物の生成を抑制するために吸気に排気ガスの一部を戻すこと。燃焼温度が下がるためにNOxの排出が抑制される。
- JCAP[Japan Clean Air Program]
- 大気改善のための自動車・燃料等の技術開発プログラム(石油連盟と日本自動車工業会の共同研究・開発プログラム。平成8年度(1996年度)~平成13年度(2001年度))。
- 車種別規制開始時期
- ディーゼル車の元年規制、短期規制、長期規制は車種によって規制開始年次が異なる。車種毎の規制開始年次は以下のとおり。
- 元年規制
- 63年
- 直噴3.5t以下トラック・バス
- 元年
- 直噴3.5t超及び副室式トラック・バス
- 2年
- 8t超トラクタ及びクレーン車
(乗用車については、61,62年と2,4年に2度規制が実施された)
- 短期規制
- 5年
- 軽量・中量トラック・バス
- 6年
- 乗用車、重量トラック・バス
- 長期規制
- 9年
- 小型乗用車、軽量・中量マニュアル・3.5t以下重量トラック・バス
- 10年
- 中型乗用車、中量オートマチック・3.5t超12t以下重量トラック・バス
- 11年
- 12t超重量トラック・バス
- 試験モード
- 排出ガス試験を実施する際の車両の走り方又はエンジンの運転の仕方。走り方や運転の仕方が変われば、排出ガスの量も変わるので、異なるモードでの試験結果は直接には比較できない。規制モードのディーゼル13モード(D13モード)は車両ではなくエンジンに対する試験モードであり、規制に適合しているか試験をする際に使われる。次頁以降にディーゼル13モード、JARIモード及び東京都モードの図を示す。
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