環境省では、瀬戸内海の底質と底生生物の概況について調査するため、「瀬戸内海環境情報基本調査」をこれまで3回実施してきた(第1回(昭和56~62年度)、第2回(平成3~8年度)、第3回(平成13~17年度)。平成13~17年度に測定した瀬戸内海における底質(含泥率、化学的酸素要求量)の分布状況と底生生物の分布状況(マクロベントス個体数、マクロベントス種類数)を示す。また、3回目の調査で、以下のように考察されている。

(1)底質
 各湾・灘の底質の各項目の基本統計量(平均値)は、20年前の調査と比較すると、酸化還元電位を除いた各項目に大きな変化は見られなかった。
 各湾・灘の類似性、及び10年間の変化を検討するため、底質の各項目を用いてクラスター分析を行い、10年前の調査と比較したところ、悪化している海域は見受けられず、全ての海域で改善の傾向が見られた。特に周防灘が顕著であった。

(2)底生生物
 各湾・灘において、マクロベントスの種類数、多様度指数などを変数としたクラスター分析を行った結果、マクロベントスの豊かな安芸灘、マクロベントスの貧弱な別府湾、広島湾、及び大阪湾、その中間に位置するその他の海域に分類できた。
 10年前の調査と比較すると、平均値の差について、統計的に有意な変化が見られたのは播磨灘(個体数が減少)、燧灘(種類数、及び個体数が減少)、紀伊水道(種類数が減少)、備讃瀬戸(種類数が増加)、豊後水道(種類数が増加)、安芸灘(種類数、及び個体数が増加)であった。

底質分布図(含泥率)

底質分布図(含泥率)

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注) 環境省「瀬戸内海環境情報基本調査」(平成13年~17年)による。 

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底質分布図(COD)

底質分布図(COD)

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注) 環境省「瀬戸内海環境情報基本調査」(平成13年~17年)による。 

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底生生物分布図(マクロベントス個体数)

底生生物分布図(マクロベントス個体数)

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注) 環境省「瀬戸内海環境情報基本調査」(平成13年~17年)による。 

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底生生物分布図(マクロベントス種類数)

底生生物分布図(マクロベントス種類数)

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注) 環境省「瀬戸内海環境情報基本調査」(平成13年~17年)による。 

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底生生物分布図(マクロベントス多様性指数)

底生生物分布図(マクロベントス多様性指数)

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注) 環境省「瀬戸内海環境情報基本調査」(平成13年~17年)による。 

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強熱減量全燐全窒素酸化還元電位 の分布状況はこちら

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