〔平成一五・六・三○ 環告七一〕
昭和四十八年七月環境庁告示第四十六号(農薬取締法第三条第二項の規定により定められた同条第一項第四号から第七号までに掲げる場合に該当するかどうかの基準を定める等の件第一号イの環境大臣の定める基準を定める件)の一部を次のように改正し、公布の日から適用する。
1の表4―クロロベンジル N―2、4―ジクロロフェニル―2―(1H―1、2、4―トリアゾール―1―イル)チオアセトイミダート(別名イミベンコナゾール)の項を次のように改める。
4―クロロベンジル N―2,4―ジクロロフェニル―2―(1H―1,2,4―トリアゾール―1―イル)チオアセトイミダート(別名イミベンコナゾール) | みかん以外のかんきつ類 | 1ppm |
第一大粒果実類 | 1ppm | |
第二大粒果実類 | 1ppm | |
小粒果実類 | 5ppm | |
大豆 | 0.5ppm | |
大豆以外の豆類 | 0.1ppm |
1の表N―tert―ブチル―N′―(4―エチルベンゾイル)―3、5―ジメチルベンゾヒドラジド(別名テブフェノジド)の項を次のように改める。
N―tert―ブチル―N′―(4―エチルベンゾイル)―3,5―ジメチルベンゾヒドラジド(別名テブフェノジド) | 小麦以外の麦・雑穀 | 5ppm |
第一大粒果実類 | 0.1ppm | |
第二大粒果実類 | 1ppm | |
小粒果実類 | 1ppm | |
いも類 | 0.1ppm | |
大豆 | 0.5ppm |
1の表4―フェノキシフェニル (RS)―2―(2―ピリジルオキシ)プロピル エーテル(別名ピリプロキシフェン)の項を次のように改める。
4―フェノキシフェニル (RS)―2―(2―ピリジルオキシ)プロピル エーテル(別名ピリプロキシフェン) | 第一大粒果実類 | 0.1ppm |
第一果菜類 | 5ppm | |
第二果菜類 | 1ppm |
1の表3―ドデシル―1、4―ジヒドロ―1、4―ジオキソ―2―ナフチル アセタート(別名アセキノシル)の項を次のように改める。
3―ドデシル―1,4―ジヒドロ―1,4―ジオキソ―2―ナフチル アセタート(別名アセキノシル) | みかん以外のかんきつ類 | 2ppm |
第一大粒果実類 | 0.1ppm | |
第二大粒果実類 | 2ppm | |
小粒果実類 | 2ppm | |
第二果菜類 | 1ppm | |
茶 | 50ppm |
1の表3―(2―クロロ―1、3―チアゾール―5―イルメチル)―5―メチル―1、3、5―オキサジアジナン―4―イリデン(ニトロ)アミン(別名チアメトキサム)の項を次のように改める。
3―(2―クロロ―1,3―チアゾール―5―イルメチル)―5―メチル―1,3,5―オキサジアジナン―4―イリデン(ニトロ)アミン(別名チアメトキサム) | 米 | 0.1ppm |
みかん | 0.5ppm | |
みかん以外のかんきつ類 | 0.5ppm | |
第一大粒果実類 | 0.5ppm | |
第二大粒果実類 | 1ppm | |
小粒果実類 | 5ppm | |
第一果菜類 | 1ppm | |
第二果菜類 | 0.5ppm | |
さや付き未成熟豆類 | 0.5ppm | |
第一葉菜類 | 1ppm | |
第二葉菜類 | 2ppm | |
いも類 | 0.5ppm | |
大豆以外の豆類 | 0.5ppm | |
てんさい | 0.1ppm | |
茶 | 15ppm |
1の表(RS)―2―(4―フルオロフェニル)―1―(1H―1、2、4―トリアゾール―1―イル)―3―トリメチルシリルプロパン―2―オール(別名シメコナゾール)の項を次のように改める。
(RS)―2―(4―フルオロフェニル)―1―(1H―1,2,4―トリアゾール―1―イル)―3―トリメチルシリルプロパン―2―オール(別名シメコナゾール) | 米 | 0.1ppm |
みかん | 0.1ppm | |
みかん以外のかんきつ類 | 0.5ppm | |
第一大粒果実類 | 1ppm | |
第二大粒果実類 | 0.5ppm | |
小粒果実類 | 5ppm | |
第二果菜類 | 0.5ppm | |
第二葉菜類 | 0.2ppm | |
鱗茎類 | 0.1ppm | |
大豆 | 0.2ppm | |
茶 | 10ppm |
1の表プロピル(1RS、2SR)―(3―オキソ―2―ペンチルシクロペンチル)アセタートを10±2%含むプロピル(1RS、2RS)―(3―オキソ―2―ペンチルシクロペンチル)アセタート(別名プロヒドロジャスモン)の項の次に次のように加える。
5―tert―ブチル―3―(2,4―ジクロロ―5―イソプロポキシフェニル)―1,3,4―オキサジアゾール―2(3H)―オン(別名オキサジアゾン) | 米 | 0.1ppm |
アンモニウム DL―ホモアラニン―4―イル (メチル)ホスフィナート(別名グルホシネート) | 第一果菜類 | 0.1ppm |
3―(2,4―ジクロロフェニル)―2―オキソ―1―オキサスピロ[4.5]デカ―3―エン―4―イル 2,2―ジメチルブチラート(別名スピロジクロフェン) | みかん | 0.1ppm |
みかん以外のかんきつ類 | 2ppm | |
第二大粒果実類 | 2ppm | |
小粒果実類 | 5ppm |
2(328)を次のように改める。
(328) アセキノシル試験法
第1 果実及び野菜の場合
食品、添加物等の規格基準(昭和34年12月厚生省告示第370号)第1 食品の部D 各条の項の○ 穀類、豆類、果実、野菜、種実類、茶及びホップの2 穀類、豆類、果実、野菜、種実類、茶及びホップの成分規格の試験法の目に規定するアセキノシルの試験法による。
第2 茶の場合
ア 装置 紫外分光光度型検出器付き高速液体クロマトグラフを用いる。
イ 試薬試液
アセトニトリル アセトニトリル(特級)
アセトン アセトン(特級)
塩化アンモニウム 塩化アンモニウム(特級)
塩化ナトリウム 塩化ナトリウム(特級)
ケイソウ土 化学分析用ケイソウ土
酢酸エチル 酢酸エチル(特級)
ジエチルエーテル ジエチルエーテル(特級)
ヘキサン ヘキサン(特級)
メタノール メタノール(特級)
リン酸 リン酸(特級)
液相分離ろ紙 液相分離ろ紙(化学分析用ろ紙をシリコン処理したもの)
ガラス繊維ろ紙 化学分析用ガラス繊維ろ紙
シリカゲルミニカラム 内径10mm、長さ25mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用シリカゲル690mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
凝固液 塩化アンモニウム10gを蒸留水800mlに溶解しリン酸20mlを加えたもの
アセキノシル標準品 本品は、アセキノシル99%以上を含み、融点は58〜59℃である。
3―ドデシル―2―ヒドロキシ―1,4―ナフトキノン(以下「アセキノシルヒドロキシル体」という)標準品 本品は、アセキノシルヒドロキシル体99%以上を含み、融点は95〜96℃である。
ウ 試験溶液の調製
試料2gを300mlの三角フラスコに量り取り、水20mlを加えて2時間放置する。これにアセトン100mlを加え、振とう機を用いて30分間激しく振とうした後、ガラス繊維ろ紙を用いて吸引ろ過する。ろ紙上の残留物についても、三角フラスコに戻してアセトン50mlを加え、同様の振とう及びろ過の操作を繰り返す。全ろ液を500mlの分液漏斗に合わせ、5%塩化ナトリウム溶液150ml及びヘキサン100mlを加え、振とう機を用いて5分間激しく振とうし、暫時放置した後、ヘキサン層を分取する。残った水層についても、ヘキサン100mlを加え、同様の振とう及び分取の操作を繰り返す。全ヘキサン層を液相分離ろ紙を用いて300mlのナス型フラスコ中にろ過する。ヘキサン20mlでろ紙上の残留物を洗い、その洗液をナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物にアセトン30mlを加えて溶かす。
この溶液に凝固液60ml及びケイソウ土2gを加えて緩やかに振り混ぜ、10分間放置した後、ケイソウ土を1cmの厚さに敷いたろ紙を用いて吸引ろ過する。使用したナス型フラスコを凝固液及びアセトンの混液(2:1)50mlで洗い、その洗液でろ紙上の残留物を洗い、吸引ろ過する。全ろ液を500mlの分液漏斗に合わせ、5%塩化ナトリウム溶液150ml及びヘキサン100mlを加え、振とう機を用いて5分間激しく振とうし、暫時放置した後、ヘキサン層を分取する。残った水層についても、ヘキサン100mlを加え、同様の振とう及び分取の操作を繰り返す。全ヘキサン層を液相分離ろ紙を用いて300mlのナス型フラスコ中にろ過する。ヘキサン20mlでろ紙上の残留物を洗い、その洗液をナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物にヘキサン10mlを加えて溶かす。
あらかじめ、シリカゲルミニカラムにヘキサン5mlを流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、ヘキサン及びジエチルエーテルの混液(49:1)8mlで展開し、流出液を捨てる。次いでヘキサン及び酢酸エチルの混液(19:1)8mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物にアセトニトリルを加えて溶かし、2mlとして試験溶液とする。
エ 高速液体クロマトグラフの操作条件
充てん剤 シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたものを用いる。
分離管 内径2〜6mm、長さ15〜30cmのステンレス管を用いる。
分離管槽温度 40℃
溶離液 メタノール、蒸留水及びリン酸の混液(95:5:0.1)を用い、アセキノシル及びアセキノシルヒドロキシル体がそれぞれ10〜15分で流出するように流速を調整する。
検出器 波長275nmで測定する。
感度 アセキノシル及びアセキノシルヒドロキシル体のそれぞれ2ngが十分確認できるように感度を調整する。
オ 検量線の作成
アセキノシル標準品及びアセキノシルヒドロキシル体標準品をそれぞれアセトニトリルに溶解し、各溶液を等量ずつ合わせ取り、アセトニトリルで希釈し、アセキノシル及びアセキノシルヒドロキシル体0.1〜2mg/Lアセトニトリル溶液を数点調製し、それぞれを20μlずつ高速液体クロマトグラフに注入し、縦軸にピーク高、横軸に重量を取ってアセキノシル及びアセキノシルヒドロキシル体の検量線を作成する。
カ 定量試験
試験溶液から20μlを取り、高速液体クロマトグラフに注入し、オの検量線によりアセキノシル及びアセキノシルヒドロキシル体の各重量を求める。このアセキノシルの重量の値と、アセキノシルヒドロキシル体の重量の値に係数1.12を乗じてアセキノシルに換算したものとを和し、これに基づき、試料中のアセキノシルの濃度を算出する。
2(369)イ及びウを次のように改める。
イ 試薬試液
アセトニトリル アセトニトリル(特級)
アセトン アセトン(特級)
アンモニア水 アンモニア水(特級)
塩化ナトリウム 塩化ナトリウム(特級)
塩酸 塩酸(特級)
酢酸 酢酸(特級)
酢酸エチル 酢酸エチル(特級)
ジエチレングリコール ジエチレングリコール(特級)
ヘキサン ヘキサン(特級)
メタノール メタノール(特級)
ケイソウ土 化学分析用ケイソウ土
アルミナミニカラム 内径10mm、長さ25mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用中性アルミナ1710mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
グラファイトカーボンミニカラム 内径15mm、長さ65mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用グラファイトカーボン500mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
NH2シリカゲルミニカラム 内径9mm、長さ60mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用NH2シリカゲル(シリカゲルにアミノプロピル基を化学的に結合させたもの)500mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
SCXシリカゲルミニカラム 内径15mm、長さ65mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用SCXシリカゲル(シリカゲルにスルホフェニルプロピル基を化学的に結合させたもの)500mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
ポリスチレンミニカラム 内径15mm、長さ25mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用スチレンジビニルベンゼン共重合体(ポリスチレン系ゲル、粒径80〜160μm)500mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
1―[2―(4―フルオロフェニル)―アリル]―1H―1,2,4―トリアゾール(以下「脱シロキサン体」という。)標準品 本品は、脱シロキサン体98%以上を含み、融点は38〜39℃である。
ウ 試験溶液の調製
A法(米、豆類、果実、野菜(にんにくを除く。)及び茶の場合)
1)検体20g相当の試料(米及び豆類の場合は試料10gに水20mlを加えて2時間放置したもの、茶の場合は試料5gに水20mlを加えて2時間放置したもの)を300mlの三角フラスコに量り取り、これにアセトニトリル100mlを加え、振とう機を用いて30分間激しく振とうした後、ケイソウ土を1cmの厚さに敷いたろ紙を用いて吸引ろ過する。ろ紙上の残留物についても、三角フラスコに戻してアセトニトリル及び水の混液(4:1)50mlを加え、同様の振とう及びろ過の操作を繰り返す。全ろ液にアセトニトリルを加えて200mlとする。この溶液の100mlを300mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で20mlに濃縮する。
2)この濃縮液を酢酸エチル及びヘキサンの混液(1:1)50ml、次いで蒸留水100mlで300mlの分液漏斗に洗い入れ、これに塩化ナトリウム6gを加え、振とう機を用いて5分間激しく振とうし、暫時放置した後、有機溶媒層を分取する。残った水層についても同混液50mlを加え、同様の振とう及び分取の操作を繰り返す。全有機溶媒層を300mlの三角フラスコに合わせ、無水硫酸ナトリウム20gを加え、時々振り混ぜながら30分間放置した後、300mlのナス型フラスコ中にろ過する。使用した三角フラスコを同混液20mlで洗い、その洗液でろ紙上の残留物を洗い、その洗液をナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
3)この残留物にヘキサン及び酢酸エチルの混液(19:1)5mlを加えて溶かす。
あらかじめ、NH2シリカゲルミニカラムにヘキサン5mlを流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、ヘキサン及び酢酸エチルの混液(19:1)15mlで展開し、流出液を捨てる。次いでヘキサン及び酢酸エチルの混液(7:3)30mlで展開し、溶出液を100mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
4)この残留物に7%酢酸15ml及び1mol/L塩酸15mlを加え、栓をして時々振り混ぜながら60℃で3時間放置する。
あらかじめ、ポリスチレンミニカラムにメタノール5ml、次いで蒸留水5mlを順に流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、蒸留水10mlで展開し、流出液を捨てた後、約1分間吸引を続け水分を除去する。ポリスチレンミニカラムの下にSCXシリカゲルミニカラム(あらかじめ、メタノール5mlを流し入れ、洗浄したもの)を連結し、メタノール10mlで展開し、流出液を捨てた後、ポリスチレンミニカラムを分離する。SCXシリカゲルミニカラムにメタノール―アンモニア水(99:1)10mlを流し入れて展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、2%ジエチレングリコールアセトン溶液0.5mlを加え、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物に蒸留水及びアセトニトリルの混液(7:3)を加えて溶かし、2ml(米及び豆類の場合は1ml、茶の場合は6ml)として試験溶液とする。
B法(にんにくの場合)
検体20g相当の試料を300mlの三角フラスコに量り取り、これに水20ml及びアセトニトリル80mlを加え、振とう機を用いて30分間激しく振とうした後、ケイソウ土を1cmの厚さに敷いたろ紙を用いて吸引ろ過する。ろ紙上の残留物についても、三角フラスコに戻してアセトニトリル及び水の混液(4:1)50mlを加え、同様の振とう及びろ過の操作を繰り返す。全ろ液にアセトニトリルを加えて200mlとする。この溶液の100mlを300mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で10mlに濃縮する。この溶液について、A法の2)と同様の操作を行う。この残留物に蒸留水及びアセトニトリルの混液(4:1)5mlを加えて溶かす。
あらかじめ、グラファイトカーボンミニカラムの下にポリスチレンミニカラムを連結し、これにアセトニトリル5ml、次いで蒸留水5mlを順に流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、蒸留水及びアセトニトリルの混液(4:1)5mlで展開し、流出液を捨てる。次いで、アセトニトリル10mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物についてA法の3)と同様の操作を行う。この残留物にヘキサン及びアセトンの混液(19:1)5mlを加えて溶かす。
あらかじめ、アルミナミニカラムにアセトン及び蒸留水の混液(19:1)5ml、次いでヘキサン5mlを順に流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、ヘキサン及びアセトンの混液(19:1)15mlで展開し、流出液を捨てる。次いでヘキサン及びアセトンの混液(7:3)10mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
以下、この残留物についてA法の4)と同様の操作を行う。
2(371)の次に次のように加える。
(372) オキサジアゾン試験法
ア 装置 アルカリ熱イオン型検出器又は高感度窒素・リン検出器付きガスクロマトグラフを用いる。
イ 試薬試液
アセトン アセトン(特級)
アセトニトリル アセトニトリル(特級)
酢酸エチル 酢酸エチル(特級)
ジエチルエーテル ジエチルエーテル(特級)
ヘキサン ヘキサン(特級)
ガラス繊維ろ紙 化学分析用ガラス繊維ろ紙
C18シリカゲルミニカラム 内径15mm、長さ65mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用C18シリカゲル(シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたもの)1000mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
NH2シリカゲルミニカラム 内径10mm、長さ15mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用NH2シリカゲル(シリカゲルにアミノプロピル基を化学的に結合させたもの)360mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
ケイ酸マグネシウムミニカラム 内径10mm、長さ25mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用合成ケイ酸マグネシウム910mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
オキサジアゾン標準品 本品は、オキサジアゾン94%以上を含み、融点は89〜90℃である。
ウ 試験溶液の調製
試料10gを300mlの三角フラスコに量り取り、水20mlを加えて2時間放置する。これにアセトン100mlを加え、振とう機を用いて30分間激しく振とうした後、ガラス繊維ろ紙を用いて吸引ろ過する。ろ紙上の残留物についても、三角フラスコに戻してアセトン50mlを加え、同様の振とう及びろ過の操作を繰り返す。全ろ液にアセトンを加えて200mlとし、その100mlを300mlのナス型フラスコ中に取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で10mlに濃縮する。
あらかじめ、C18シリカゲルミニカラムにアセトニトリル5ml及び蒸留水5mlを流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、蒸留水及びアセトニトリルの混液(3:2)10mlで展開し、この流出液を捨てた後、約1分間吸引を続け水分を除去する。アセトニトリル20mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物にヘキサン5mlを加えて溶かす。
あらかじめ、ケイ酸マグネシウムミニカラムにヘキサン5mlを流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、ヘキサン及びジエチルエーテルの混液(19:1)10mlで展開し、流出液を捨てる。次いでヘキサン及び酢酸エチルの混液(9:1)10mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物にヘキサン5mlを加えて溶かす。
あらかじめ、NH2シリカゲルミニカラムにヘキサン5mlを流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、ヘキサン5mlで展開し、流出液を捨てる。次いでヘキサン及びジエチルエーテルの混液(19:1)20mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物にアセトンを加えて溶かし、1mlとして試験溶液とする。
エ ガスクロマトグラフの操作条件
分離管 内径0.2〜約0.7mm、長さ10〜30mの溶融シリカ製の管の内面に50%フェニルメチルポリシロキサンを0.1〜1.5μmの厚さで被覆したもの又はこれと同等の分離性能を有するものを用いる。
試料導入部温度 スプリットレス方式の場合は200〜270℃、コールドオンカラム方式の場合は50〜100℃
分離管槽昇温プログラム 50℃で2分保ち、50〜約280℃の範囲で毎分2〜20℃の昇温を行う。
検出器温度 280〜300℃
ガス流量 キャリヤーガスとして高純度窒素ガス又はヘリウムガスを用い、内径0.2〜約0.7mmの分離管に対して線速度を毎秒20〜40cmとするとともに、水素ガス、空気及び追加ガス(高純度窒素ガス又はヘリウムガス)の流量を至適条件になるように調整する。
感度 オキサジアゾンの0.1ngが十分確認できるように感度を調整する。
オ 検量線の作成
オキサジアゾン標準品の0.05〜1mg/Lアセトン溶液を数点調製し、それぞれを2μlずつガスクロマトグラフに注入し、縦軸にピーク高、横軸に重量を取ってオキサジアゾンの検量線を作成する。
カ 定量試験
試験溶液から2μlを取り、ガスクロマトグラフに注入し、オの検量線によりオキサジアゾンの重量を求め、これに基づき、試料中のオキサジアゾンの濃度を算出する。
(373) グルホシネート試験法
食品、添加物等の規格基準(昭和34年12月厚生省告示第370号)第1 食品の部D 各条の項の○ 穀類、豆類、果実、野菜、種実類、茶及びホップの2 穀類、豆類、果実、野菜、種実類、茶及びホップの成分規格の試験法の目に規定するグルホシネートの試験法による。
(374) スピロジクロフェン試験法
ア 装置 電子捕獲型検出器付きガスクロマトグラフを用いる。
イ 試薬試液
アセトニトリル及びヘキサン それぞれ300mlをすり合わせ減圧濃縮器を用いて5mlに濃縮し、その5μlをガスクロマトグラフに注入したとき、ガスクロマトグラム上の当該物質が示すピーク以外のピークの高さが2×10−11gの γ―BHCが示すピークの高さ以下であるもの
ケイソウ土 化学分析用ケイソウ土
グラファイトカーボンミニカラム 内径15mm、長さ65mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用グラファイトカーボン250mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
C18シリカゲルミニカラム 内径15mm、長さ65mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用C18シリカゲル(シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたもの)500mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
スピロジクロフェン標準品 本品は、スピロジクロフェン98%以上を含み、融点は94〜95℃である。
ウ 試験溶液の調製
検体20g相当の試料を300mlの三角フラスコに量り取り、アセトニトリル及び水の混液(4:1)100mlを加え、振とう機を用いて30分間激しく振とうした後、ケイソウ土を1cmの厚さに敷いたろ紙を用いて吸引ろ過する。ろ紙上の残留物についても、三角フラスコに戻して同混液50mlを加え、同様の振とう及びろ過の操作を繰り返す。全ろ液を200mlのメスシリンダーに合わせ、アセトニトリル及び水の混液(4:1)を加えて200mlとし、その10mlを50mlの三角フラスコに取り、蒸留水5mlを加える。
あらかじめ、C18シリカゲルミニカラムにアセトニトリル5ml、次いでアセトニトリル及び蒸留水の混液(1:1)5mlを流し入れ、洗浄しておく。これに三角フラスコ中の溶液を流し入れ、アセトニトリル及び蒸留水の混液(1:1)10mlで展開し、流出液を捨てる。C18シリカゲルミニカラムの下にグラファイトカーボンミニカラム(あらかじめ、アセトニトリル5mlを流し入れ、洗浄したもの)を連結し、アセトニトリル20mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物にヘキサンを加えて溶かし、10ml(みかんの場合は2ml)として試験溶液とする。
エ ガスクロマトグラフの操作条件
分離管 内径0.2〜約0.7mm、長さ10〜30mの溶融シリカ製の管の内面に50%フェニルメチルポリシロキサンを0.1〜1.5μmの厚さで被覆したもの又はこれと同等の分離性能を有するものを用いる。
試料導入部温度 200〜270℃
分離管槽昇温プログラム 150℃で2分保ち、150〜約280℃の範囲で毎分2〜20℃の昇温を行う。
検出器温度 280〜300℃
ガス流量 キャリヤーガスとして高純度窒素ガス又はヘリウムガスを用い、内径0.2〜約0.7mmの分離管に対して線速度が毎秒20〜40cmとするとともに、追加ガス(高純度窒素ガス)の流量を至適条件になるように調整する。
感度 スピロジクロフェンの0.01ngが十分確認できるように感度を調整する。
オ 検量線の作成
スピロジクロフェン標準品の0.005〜0.1mg/Lヘキサン溶液を数点調製し、それぞれを2μlずつガスクロマトグラフに注入し、縦軸にピーク高、横軸に重量を取ってスピロジクロフェンの検量線を作成する。
カ 定量試験
試験溶液から2μlを取り、ガスクロマトグラフに注入し、オの検量線によりスピロジクロフェンの重量を求め、これに基づき、検体中のスピロジクロフェンの濃度を算出する。