〔平成一二・四・二八 環告三二〕
農薬取締法第三条第二項の規定により定められた同条第一項第四号から第七号までに掲げる場合に該当するかどうかの基準を定める等の件第一号イの環境庁長官の定める基準を定める件(昭和四十八年七月環境庁告示第四十六号)の一部を次のように改正し、公布の日から適用する。
1の表3―クロロ―N―(3―クロロ―5―トリフルオロメチル―2―ピリジル)―α、α、α―トリフルオロ―2、6―ジニトロ―p―トルイジン(別名フルアジナム)の項を次のように改める。
3―クロロ―N―(3―クロロ―5―トリフルオロメチル―2―ピリジル)―α,α,α―トリフルオロ―2,6―ジニトロ―p―トルイジン(別名フルアジナム) | 小麦 | 0.1ppm |
みかん | 0.5ppm | |
みかん以外のかんきつ類 | 5ppm | |
第一大粒果実類 | 0.5ppm | |
第二大粒果実類 | 0.5ppm | |
小粒果実類 | 0.5ppm | |
第一葉菜類 | 0.1ppm | |
第二葉菜類 | 0.1ppm | |
根・茎類 | 0.05ppm | |
鱗茎類 | 0.1ppm | |
いも類 | 0.05ppm | |
大豆以外の豆類 | 0.1ppm | |
てんさい | 0.5ppm | |
茶 | 5ppm |
1の表(RS)―S―sec―ブチル O―エチル 2―オキソ―1、3―チアゾリジン―3―イルホスホノチオアート(別名ホスチアゼート)の項を次のように改める。
(RS)―S―sec―ブチル O―エチル 2―オキソ―1,3―チアゾリジン―3―イルホスホノチオアート(別名ホスチアゼート) | 第一大粒果実類 | 0.1ppm |
小粒果実類 | 0.05ppm | |
第一果菜類 | 0.1ppm | |
第二果菜類 | 0.2ppm | |
第二葉菜類 | 0.1ppm | |
根・茎類 | 0.2ppm | |
鱗茎類 | 0.05ppm | |
いも類 | 0.03ppm | |
大豆以外の豆類 | 0.02ppm |
1の表2―メチルビフェニル―3―イルメチル (Z)―(1RS、3RS)―3―(2―クロロ―3、3、3―トリフルオロプロペン―1―イル)―2、2―ジメチルシクロプロパンカルボキシラート(別名ビフェントリン)の項を次のように改める。
2―メチルビフェニル―3―イルメチル (Z)―(1RS,3RS)―3―(2―クロロ―3,3,3―トリフルオロプロペン―1―イル)―2,2―ジメチルシクロプロパンカルボキシラート(別名ビフェントリン) | 第一大粒果実類 | 0.1ppm |
第二大粒果実類 | 0.5ppm | |
小粒果実類 | 2ppm | |
第二果菜類 | 0.5ppm | |
第二葉菜類 | 1ppm | |
根・茎類 | 0.1ppm | |
いも類 | 0.05ppm | |
大豆以外の豆類 | 0.1ppm |
1の表4―ブロモ―2―(4―クロロフェニル)―1―エトキシメチル―5―(トリフルオロメチル)ピロール―3―カルボニトリル(別名クロルフェナピル)の項を次のように改める。
4―ブロモ―2―(4―クロロフェニル)―1―エトキシメチル―5―(トリフルオロメチル)ピロール―3―カルボニトリル(別名クロルフェナピル) | みかん以外のかんきつ類 | 2ppm |
第一大粒果実類 | 0.1ppm | |
第二大粒果実類 | 1ppm | |
小粒果実類 | 5ppm | |
第一果菜類 | 1ppm | |
第二果菜類 | 1ppm | |
第二葉菜類 | 3ppm | |
根・茎類 | 0.1ppm | |
大豆以外の豆類 | 0.1ppm |
1の表メチル (E)―2―メトキシイミノ―2―[2―(o―トリルオキシメチル)フェニル]アセタート(別名クレソキシムメチル)の項を次のように改める。
メチル (E)―2―メトキシイミノ―2―[2―(o―トリルオキシメチル)フェニル]アセタート(別名クレソキシムメチル) | 小麦以外の麦・雑穀 | 5ppm |
第一大粒果実類 | 1ppm | |
第二大粒果実類 | 5ppm | |
小粒果実類 | 15ppm | |
第一果菜類 | 2ppm | |
第二果菜類 | 3ppm | |
第一葉菜類 | 2ppm | |
第二葉菜類 | 2ppm | |
根・茎類 | 0.3ppm | |
鱗茎類 | 0.1ppm | |
いも類 | 0.1ppm | |
茶 | 15ppm |
1の表N―(2、3―ジクロロ―4―ヒドロキシフェニル)―1―メチルシクロヘキサンカルボキサミド(別名フェンヘキサミド)の項を次のように改める。
N―(2,3―ジクロロ―4―ヒドロキシフェニル)―1―メチルシクロヘキサンカルボキサミド(別名フェンヘキサミド) | みかん | 0.5ppm |
みかん以外のかんきつ類 | 5ppm | |
第一大粒果実類 | 1ppm | |
小粒果実類 | 20ppm | |
第二果菜類 | 2ppm |
1の表2´―tert―ブチル―5―メチル―2´―(3、5―キシロイル)クロマン―6―カルボヒドラジド(別名クロマフェノジド)の項の次に次のように加える。
3―アニリノ―5―メチル―5―(4―フェノキシフェニル)―1,3―オキサゾリジン―2,4―ジオン(別名ファモキサドン) | 小粒果実類 | 2ppm |
第二果菜類 | 2ppm | |
いも類 | 0.1ppm | |
アンモニウム メチルジチオカルバマート(別名メタムアンモニウム塩又はカーバムアンモニウム塩) | 第一大粒果実類 | 0.1ppm |
第二果菜類 | 0.1ppm | |
第一葉菜類 | 0.1ppm | |
第二葉菜類 | 0.1ppm | |
根・茎類 | 0.1ppm | |
鱗茎類 | 0.1ppm | |
いも類 | 0.1ppm | |
エチル 4―(シクロプロピル―α―ヒドロキシメチレン)―3,5―ジオキソシクロヘキサンカルボキシラート(別名トリネキサパックエチル) | 米 | 0.5ppm |
(EZ)―(RS)―2―{1―[(2E)―3―クロロアリルオキシイミノ]プロピル}―3―ヒドロキシ―5―ペルヒドロピラン―4―イルシクロヘキス―2―エン―1―オン(別名テプラロキシジム) | さや付未成熟豆類 | 1ppm |
根・茎類 | 0.2ppm | |
鱗茎類 | 0.5ppm | |
いも類 | 0.2ppm | |
大豆 | 2ppm | |
大豆以外の豆類 | 0.2ppm | |
てんさい | 0.2ppm | |
(RS)―2―シアノ―N―[(R)―1―(2,4―ジクロロフェニル)エチル]―3,3―ジメチルブチラミド(別名ジクロシメット) | 米 | 0.5ppm |
ビス[(RS)―1―{2―[3―(4―クロロフェニル)プロピル]―2,4,4―トリメチル―1,3―オキサゾリジン―3―イルカルボニル}イミダゾリウム] フマラート(別名オキスポコナゾールフマル酸塩) | みかん | 0.5ppm |
みかん以外のかんきつ類 | 5ppm | |
第一大粒果実類 | 2ppm | |
第二大粒果実類 | 2ppm | |
小粒果実類 | 5ppm | |
N―(7―フルオロ―3,4―ジヒドロ―3―オキソ―4―プロプ―2―イニル―2H―1,4―ベンゾキサジン―6―イル)シクロヘキサ―1―エン―1,2―ジカルボキシミド(別名フルミオキサジン) | みかん | 0.1ppm |
みかん以外のかんきつ類 | 0.1ppm | |
第二大粒果実類 | 0.1ppm |
2(310)を次のように改める。
(310) クレソキシムメチル試験法
ア 装置 アルカリ熱イオン型検出器又は高感度窒素・リン検出器付きガスクロマトグラフを用いる。
イ 試薬試液
アセトニトリル アセトニトリル(特級)
アセトン アセトン(特級)
塩化ナトリウム 塩化ナトリウム(特級)
ジエチルエーテル ジエチルエーテル(特級)
ヘキサン ヘキサン(特級)
無水硫酸ナトリウム 無水硫酸ナトリウム(特級)
ケイソウ土 化学分析用ケイソウ土
シリカゲル カラムクロマトグラフィー用シリカゲル
シリカゲルミニカラム 内径10mm、長さ25mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用シリカゲル690mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
クレソキシムメチル標準品 本品は、クレソキシムメチル99%以上を含み、融点は102℃である。
ウ 試験溶液の調製
A法(麦・雑穀の場合)
1) 試料20gを300mlの三角フラスコに量り取り、水40mlを加えて2時間放置する。これにアセトン100mlを加え、振とう機を用いて30分間激しく振とうした後、ケイソウ土を1cmの厚さに敷いたろ紙を用いて吸引ろ過する。ろ紙上の残留物についても、三角フラスコに戻してアセトン50mlを加え、同様の振とう及びろ過の操作を繰り返す。全ろ液を500mlのナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で40mlに濃縮する。
2) この濃縮液を5%塩化ナトリウム溶液100ml、次いでヘキサン50mlで300mlの分液漏斗に洗い入れ、振とう機を用いて5分間激しく振とうし、暫時放置した後、ヘキサン層を分取する。残った水層についても、ヘキサン50mlを加え、同様の振とう及び分取の操作を繰り返す。全ヘキサン層を300mlの三角フラスコに合わせ、無水硫酸ナトリウム20gを加え、時々振り混ぜながら30分間放置した後、300mlのナス型フラスコ中にろ過する。使用した三角フラスコをヘキサン20mlで洗い、その洗液でろ紙上の残留物を洗い、その洗液をナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
3) この残留物をアセトニトリル飽和ヘキサン30ml、次いでヘキサン飽和アセトニトリル30mlで100mlの分液漏斗に洗い入れ、振とう機を用いて5分間激しく振とうし、暫時放置した後、アセトニトリル層を分取する。残ったヘキサン層についても、ヘキサン飽和アセトニトリル30mlを加え、同様の振とう及び分取の操作を繰り返す。全アセトニトリル層を200mlのナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
4) この残留物にヘキサンを加えて溶かし、10mlとする。
あらかじめ、シリカゲルミニカラムにヘキサン5mlを流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液の5mlを分取して流し入れ、ヘキサン及びジエチルエーテルの混液(49:1)20mlで展開し、流出液を捨てる。次いでヘキサン及びジエチルエーテルの混液(19:1)20mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
この残留物にヘキサンを加えて溶かし、5mlとして試験溶液とする。
B法(果実及び野菜の場合)
検体20g相当の試料を300mlの三角フラスコに量り取り、アセトン100mlを加え、振とう機を用いて30分間激しく振とうした後、ケイソウ土を1cmの厚さに敷いたろ紙を用いて吸引ろ過する。ろ紙上の残留物についても、三角フラスコに戻してアセトン50mlを加え、同様の振とう及びろ過の操作を繰り返す。全ろ液を500mlのナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で20mlに濃縮する。
この濃縮液についてA法の2)及び4)と同様の操作を行う。
C法(茶の場合)
試料5gを300mlの三角フラスコに量り取り、水20mlを加えて2時間放置する。これにアセトン100mlを加え、振とう機を用いて30分間激しく振とうした後、ケイソウ土を1cmの厚さに敷いたろ紙を用いて吸引ろ過する。ろ紙上の残留物についても、三角フラスコに戻してアセトン50mlを加え、同様の振とう及びろ過の操作を繰り返す。全ろ液を500mlのナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で20mlに濃縮する。この濃縮液についてA法の2)と同様の操作を行う。この残留物にヘキサン10mlを加えて溶かす。
あらかじめ、130℃で16時間加熱して活性化したシリカゲル10gをヘキサンでクロマト管(内径1.5〜2cm、長さ30cmのガラス管)に充てんし、その上に無水硫酸ナトリウム5gをヘキサンで充てんしておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、ヘキサン及びジエチルエーテルの混液(19:1)100mlで展開し、流出液を捨てる。次いでヘキサン及びジエチルエーテルの混液(7:3)100mlで展開し、溶出液を200mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
この残留物についてA法の4)と同様の操作を行う。
エ ガスクロマトグラフの操作条件
分離管 内径0.2〜約0.7mm、長さ5〜15mの溶融シリカ製の管の内面に50%フェニルメチルポリシロキサンを0.1〜1.5μmの厚さで被覆したもの又はこれと同等の分離性能を有するものを用いる。
試料導入部温度 スプリットレス方式の場合は200〜270℃、コールドオンカラム方式の場合は50〜100℃
分離管槽昇温プログラム 50℃で2分保ち、50〜約260℃の範囲で毎分2〜20℃の昇温を行う。
検出器温度 280〜300℃
ガス流量 キャリヤーガスとして高純度窒素ガス又はヘリウムガスを用い、内径0.2〜約0.7mmの分離管に対して線速度を毎秒20〜40cmとするとともに、水素ガス、空気及び追加ガス(高純度窒素ガス又はヘリウムガス)の流量を至適条件になるように調整する。
感度 クレソキシムメチルの0.04ngが十分確認できるように感度を調整する。
オ 検量線の作成
クレソキシムメチル標準品の0.02〜0.4mg/Lヘキサン溶液を数点調製し、それぞれを2μlずつガスクロマトグラフに注入し、縦軸にピーク高、横軸に重量を取ってクレソキシムメチルの検量線を作成する。
カ 定量試験
試験溶液から2μlを取り、ガスクロマトグラフに注入し、オの検量線によりクレソキシムメチル(Z体を含む。)の重量を求め、これに基づき、検体中のクレソキシムメチルの濃度を算出する。
2(334)の次に次のように加える。
(335) ファモキサドン試験法
ア 装置 紫外分光光度型検出器付き高速液体クロマトグラフを用いる。
イ 試薬試液
アセトニトリル アセトニトリル(特級)
アセトン アセトン(特級)
酢酸エチル 酢酸エチル(特級)
ジエチルエーテル ジエチルエーテル(特級)
ヘキサン ヘキサン(特級)
メタノール メタノール(特級)
アルミナミニカラム 内径10mm、長さ25mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用中性アルミナ1710mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
ケイソウ土 化学分析用ケイソウ土
シリカゲルミニカラム 内径10mm、長さ25mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用シリカゲル690mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
C18シリカゲルミニカラム 内径9mm、長さ60mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用C18シリカゲル(シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたもの)500mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
多孔性ケイソウ土カラム 内径約2cmのカラムに20ml保持量のカラムクロマトグラフィー用顆粒状多孔性ケイソウ土を充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
ファモキサドン標準品 本品は、ファモキサドン99.4%以上を含み、融点は142.4〜143.3℃である。
ウ 試験溶液の調製
検体20g相当の試料を300mlの三角フラスコに量り取り、これにアセトン100mlを加え、振とう機を用いて30分間激しく振とうした後、ケイソウ土を1cmの厚さに敷いたろ紙を用いて吸引ろ過する。ろ紙上の残留物についても、三角フラスコに戻してアセトン50mlを加え、同様の振とう及びろ過の操作を繰り返す。全ろ液を500mlのナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で20mlに濃縮する。
この濃縮液を多孔性ケイソウ土カラムに流し入れ、10分間放置する。ヘキサン及び酢酸エチルの混液(9:1)120mlで展開し、溶出液を200mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物にヘキサン及びアセトンの混液(3:2)5mlを加えて溶かす。
あらかじめ、アルミナミニカラムにアセトン5ml、次いでヘキサン5mlを流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、ヘキサン及びアセトンの混液(3:2)15mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物にヘキサン及びジエチルエーテルの混液(17:3)5mlを加えて溶かす。
あらかじめ、シリカゲルミニカラムにヘキサン5mlを流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、ヘキサン及びジエチルエーテルの混液(17:3)15mlで展開し、流出液を捨てる。次いでヘキサン及びジエチルエーテルの混液(7:3)15mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物に蒸留水及びメタノールの混液(1:1)5mlを加えて溶かす。
あらかじめ、C18シリカゲルミニカラムにメタノール5ml、次いで蒸留水5mlを流し入れ
、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、蒸留水及びメタノールの混液(1:1)15mlで展開し、流出液を捨てる。次いでメタノール及び蒸留水の混液(7:3)10mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
この残留物にアセトニトリル及び蒸留水の混液(1:1)を加えて溶かし、4mlとして試験溶液とする。
エ 高速液体クロマトグラフの操作条件
充てん剤 シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたものを用いる。
分離管 内径2〜6mm、長さ15〜30cmのステンレス管を用いる。
分離管槽温度 40℃
溶離液 アセトニトリル及び蒸留水の混液(1:1)を用い、ファモキサドンが14〜20分で流出するように流速を調整する。
検出器 波長230nmで測定する。
感度 ファモキサドンの1ngが十分確認できるように感度を調整する。
オ 検量線の作成
ファモキサドン標準品の0.05〜1mg/Lアセトニトリル及び蒸留水の混液(1:1)溶液を数点調製し、それぞれを20μlずつ高速液体クロマトグラフに注入し、縦軸にピーク高、横軸に重量を取ってファモキサドンの検量線を作成する。
カ 定量試験
試験溶液から20μlを取り、高速液体クロマトグラフに注入し、オの検量線によりファモキサドンの重量を求め、これに基づき、検体中のファモキサドンの濃度を算出する。
(336) カーバムアンモニウム塩試験法
ア 装置 アルカリ熱イオン型検出器、高感度窒素・リン検出器又は炎光光度型検出器付きガスクロマトグラフ及び蒸留装置((154) メチルイソチオシアネート試験法の別図(以下、(336)において「別図」という。)に掲げる構成のもの)を用いる。
イ 試薬試液
塩化ナトリウム 塩化ナトリウム(特級)
酢酸エチル 酢酸エチル(特級)
シリコン 消泡用シリコン
リン酸水素二ナトリウム リン酸水素二ナトリウム(特級)
リン酸二水素カリウム リン酸二水素カリウム(特級)
液相分離ろ紙 液相分離ろ紙(化学分析用ろ紙をシリコン処理したもの)
0.2mol/Lリン酸緩衝液 0.2mol/Lリン酸二水素カリウム溶液に0.2mol/Lリン酸水素二ナトリウム溶液を加えてpHを6.7に調整したもの
メチルイソチオシアネート標準品 本品は、メチルイソチオシアネート97.0%以上を含み、融点は35〜36℃である。
ウ 試験溶液の調製
検体50g相当の試料を蒸留装置の丸底フラスコに量り取り、0.2mol/Lリン酸緩衝液250ml、シリコン約1ml及び酢酸エチル10mlを加え、40分間加熱還流する。
終了後、トラップ(別図の@)の部分の水及び酢酸エチルを100mlの分液漏斗にとり、塩化ナトリウム15gを加え、振とう機を用いて5分間激しく振とうし、暫時放置した後、酢酸エチル層を分取し、液相分離ろ紙を用いてろ過し試験溶液とする。
エ ガスクロマトグラフの操作条件
分離管 内径0.2〜約0.7mm、長さ10〜30mの溶融シリカ製の管の内面にポリエチレングリコールを0.1〜1.5μmの厚さで被覆したもの又はこれと同等の分離性能を有するものを用いる。
炎光光度型検出器のフィルター イオウ用干渉フィルター(波長394nm)を用いる。
分離管槽温度 80℃
試料導入部温度 250℃
検出器温度 280〜300℃
ガス流量 キャリヤーガスとして高純度窒素ガス又はヘリウムガスを用い、内径0.2〜約0.7mmの分離管に対して線速度を毎秒20〜40cmとするとともに、水素ガス、空気及び追加ガス(高純度窒素ガス又はヘリウムガス)の流量を至適条件になるように調整する。
感度 メチルイソチオシアネートの0.03ngが十分確認できるように感度を調整する。
オ 検量線の作成
メチルイソチオシアネート標準品の0.015〜0.3mg/L酢酸エチル溶液を数点調製し、それぞれを2μlずつガスクロマトグラフに注入し、縦軸にピーク高、横軸に重量を取ってメチルイソチオシアネートの検量線を作成する。
カ 定量試験
試験溶液から2μlを取り、ガスクロマトグラフに注入し、オの検量線によりメチルイソチオシアネートの重量を求め、これに係数1.70を乗じてカーバムアンモニウム塩の重量に換算し、これに基づき、検体中のカーバムアンモニウム塩の濃度を算出する。
(337) トリネキサパックエチル試験法
ア 装置 紫外分光光度型検出器付き高速液体クロマトグラフを用いる。
イ 試薬試液
アセトニトリル アセトニトリル(特級)
アセトン アセトン(特級)
ジエチルエーテル ジエチルエーテル(特級)
炭酸水素ナトリウム 炭酸水素ナトリウム(特級)
ヘキサン ヘキサン(特級)
メタノール メタノール(特級)
リン酸 リン酸(特級)
液相分離ろ紙 液相分離ろ紙(化学分析用ろ紙をシリコン処理したもの)
ケイソウ土 化学分析用ケイソウ土
C18シリカゲルミニカラム 内径10mm、長さ13mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用C18シリカゲル(シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたもの)500mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
SAXシリカゲルミニカラム 内径15mm、長さ65mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用SAXシリカゲル(シリカゲルにトリメチルアミノプロピル基を化学的に結合させたもの)1000mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
4―(シクロプロピル―α―ヒドロキシ―メチレン)―3,5―ジオキソシクロヘキサン酢酸(以下「トリネキサパック」という。)標準品 本品は、トリネキサパック97.0%以上を含み、融点は144.4℃である。
トリネキサパックエチル標準品 本品は、トリネキサパックエチル99.3%以上を含み、融点は36.1〜36.6℃である。
ウ 試験溶液の調製
1) 試料10gを300mlの三角フラスコに量り取り、水20mlを加えて2時間放置する。これにメタノール及び0.5%リン酸の混液(4:1)100mlを加え、振とう機を用いて30分間激しく振とうした後、ケイソウ土を1cmの厚さに敷いたろ紙を用いて吸引ろ過する。ろ紙上の残留物についても、三角フラスコに戻してメタノール及び0.5%リン酸の混液(4:1)50mlを加え、同様の振とう及びろ過の操作を繰り返す。全ろ液にメタノールを加えて200mlとする。この100mlを500mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で20mlに濃縮する。
この濃縮液を蒸留水30ml、次いでジエチルエーテル及びヘキサンの混液(7:3)100mlで300mlの分液漏斗に洗い入れ、リン酸3mlを加え、振とう機を用いて5分間激しく振とうし、暫時放置した後、有機溶媒層を分取する。残った水層についても、ジエチルエーテル及びヘキサンの混液(7:3)100mlを加え、同様の振とう及び分取の操作を繰り返す。全有機溶媒層を300mlの三角フラスコに合わせ、液相分離ろ紙を用いて、500mlのナス型フラスコ中にろ過する。使用した三角フラスコをジエチルエーテル及びヘキサンの混液(7:3)20mlで洗い、その洗液でろ紙上の残留物を洗い、その洗液をナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物に5%リン酸5mlを加えて溶かす。
あらかじめ、C18シリカゲルミニカラムにメタノール5ml、次いで蒸留水5mlを流し入れ
、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、蒸留水及びメタノールの混液(17:3)20mlで展開し、流出液を捨てる。次いで蒸留水及びメタノールの混液(13:7)15ml、続いて蒸留水及びメタノールの混液(1:1)20mlで展開し、初めの溶出液15mlを50mlのナス型フラスコに取り、トリネキサパック溶出液とする。さらに次の溶出液20mlを100mlのナス型フラスコに取り、トリネキサパックエチル溶出液とする。
2) トリネキサパックエチル溶出液を、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物に蒸留水及びアセトニトリルの混液(3:2)を加えて溶かし、2mlとしてトリネキサパックエチルの試験溶液とする。
3) トリネキサパック溶出液に、0.5mol/L炭酸水素ナトリウム溶液を加えてpH6〜7に調整する。これを、あらかじめメタノール5ml、次いで蒸留水5mlを流し入れ、洗浄しておいたSAXシリカゲルミニカラムに流し入れ、メタノール10mlで展開し、流出液を捨てた後、約1分間吸引を続け水分を除去する。メタノール及びリン酸の混液(199:1)10mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物に蒸留水及びアセトニトリルの混液(4:1)を加えて溶かし、3mlとしてトリネキサパックの試験溶液とする。
エ 高速液体クロマトグラフの操作条件
T トリネキサパックエチル
充てん剤 シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたものを用いる。
分離管 内径2〜6mm、長さ15〜30cmのステンレス管を用いる。
分離管槽温度 40℃
溶離液 0.5%リン酸及びアセトニトリルの混液(3:2)を用い、トリネキサパックエチルが10〜15分で流出するように流速を調整する。
検出器 波長280nmで測定する。
感度 トリネキサパックエチルの1ngが十分確認できるように感度を調整する。
U トリネキサパック
充てん剤 シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたものを用いる。
分離管 内径2〜6mm、長さ15〜30cmのステンレス管を用いる。
分離管槽温度 40℃
溶離液 0.5%リン酸及びアセトニトリルの混液(4:1)を用い、トリネキサパックが30〜35分で流出するように流速を調整する。
検出器 波長280nmで測定する。
感度 トリネキサパックの1ngが十分確認できるように感度を調整する。
オ 検量線の作成
T トリネキサパックエチル
トリネキサパックエチル標準品の0.025〜0.5mg/L蒸留水及びアセトニトリルの混液(3:2)溶液を数点調製し、それぞれを40μlずつ高速液体クロマトグラフに注入し、縦軸にピーク高、横軸に重量を取ってトリネキサパックエチルの検量線を作成する。
U トリネキサパック
トリネキサパック標準品の0.025〜0.5mg/L蒸留水及びアセトニトリルの混液(4:1)溶液を数点調製し、それぞれを40μlずつ高速液体クロマトグラフに注入し、縦軸にピーク高、横軸に重量を取ってトリネキサパックの検量線を作成する。
カ 定量試験
トリネキサパックエチル及びトリネキサパックの試験溶液からそれぞれ40μlを取り、高速液体クロマトグラフに注入し、オの検量線によりトリネキサパックエチル及びトリネキサパックの重量を求める。このトリネキサパックエチルの重量の値と、トリネキサパックの重量の値に係数1.13を乗じてトリネキサパックエチルの重量に換算したものを合計し、これに基づき、検体中のトリネキサパックエチルの濃度を算出する。
(338) テプラロキシジム試験法
ア 装置 ガスクロマトグラフ質量分析計を用いる。
イ 試薬試液
アセトン アセトン(特級)
イソプロパノール イソプロパノール(特級)
塩化ナトリウム 塩化ナトリウム(特級)
塩酸 塩酸(特級)
オルトぎ酸トリメチル オルトぎ酸トリメチル(純度98%以上のもの)
過酸化水素水 過酸化水素水(特級)
ぎ酸 ぎ酸(特級)
酢酸エチル 酢酸エチル(特級)
ジエチルエーテル ジエチルエーテル(特級)
水酸化カリウム 水酸化カリウム(特級)
水酸化カルシウム 水酸化カルシウム(特級)
炭酸水素ナトリウム 炭酸水素ナトリウム(特級)
ヘキサン ヘキサン(特級)
ペルオキソ二硫酸カリウム ペルオキソ二硫酸カリウム(純度95%以上のもの)
無水硫酸ナトリウム 無水硫酸ナトリウム(特級)
メタノール メタノール(特級)
硫酸 硫酸(特級)
活性炭 化学分析用活性炭
ケイ酸マグネシウム カラムクロマトグラフィー用合成ケイ酸マグネシウム
ケイソウ土 化学分析用ケイソウ土
C18シリカゲルミニカラム 内径10mm、長さ13mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用C18シリカゲル(シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたもの)360mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
NH2シリカゲルミニカラム 内径10mm、長さ13mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用アミノプロピル(NH2)シリカゲル(シリカゲルにアミノプロピル基を化学的に結合させたもの)360mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
ジメチル 3―(3,4,5,6―テトラヒドロ―2H―ピラン―4―イル)グルタラート(以下、「DMP」という。)標準品 本品は、DMP99.0%以上を含み、屈折率は1.4662である。
ジメチル 3―ヒドロキシ―3―(3,4,5,6―テトラヒドロ―2H―ピラン―4―イル)グルタラート(以下、「OH―DMP」という。)標準品 本品は、OH―DMP99.0%以上を含み、融点は67〜68℃である。
ウ 試験溶液の調製
検体20g相当の試料(豆類の場合は試料10gに水20mlを加えて2時間放置したもの)を300mlの三角フラスコに量り取り、メタノール及び蒸留水の混液(4:1)150mlを加え、5分間細砕した後、ケイソウ土を1cmの厚さに敷いたろ紙を用いて吸引ろ過する。ろ紙上の残留物についても、三角フラスコに戻してメタノール及び蒸留水の混液(4:1)150mlを加え、同様の細砕及びろ過の操作を繰り返す。全ろ液を500mlのナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で30mlに濃縮する。
この濃縮液に蒸留水70mlを加えた後、イソプロパノールを加えて300mlとする。この150mlを300mlの三角フラスコに取り、水酸化カルシウム5gを加えて緩やかに振り混ぜた後、ろ紙を用いて吸引ろ過する。(豆類の場合は、濃縮液に蒸留水20ml、イソプロパノール100ml及び水酸化カルシウム5gを加えて緩やかに振り混ぜた後、ろ紙を用いて吸引ろ過する。)使用した三角フラスコをイソプロパノール及び蒸留水の混液(4:1)20mlで洗い、その洗液でろ紙上の残留物を洗い、同様にろ過する。全ろ液を500mlの三角フラスコに合わせ、水酸化カリウム1gを加え、撹拌子を投入し、還流冷却器を付けて撹拌しながら加熱還流する。還流開始直後に過酸化水素水3mlを還流冷却器上から滴下して加え、10分間隔で過酸化水素水3mlを滴下して加える操作を3回繰り返した後、さらに30分間加熱還流する。冷後、塩化ナトリウム25gを加え10分間撹拌する。三角フラスコから撹拌子を取り出し、溶液を飽和塩化ナトリウム溶液20mlで500mlの分液漏斗に洗い入れ、暫時放置した後、水層を分取する。残った有機溶媒層についても、飽和塩化ナトリウム溶液50mlを加え、振とう機を用いて5分間激しく振とうし、暫時放置した後、水層を分取する。全水層を300mlのナス型フラスコに合わせ、塩酸5mlを加え、すり合わせ減圧濃縮器を用いて50〜60℃でイソプロパノールを完全に留去する。
これに残留物が溶解するまで蒸留水を加えた後、活性炭2.5gを加え、振とう機を用いて10分間激しく振とうする。溶液をろ紙を用いて吸引ろ過し、使用したナス型フラスコを蒸留水200mlで洗い、その洗液でろ紙上の活性炭を洗った後、5分間吸引を続け水分を除去する。次いでヘキサン100mlでろ紙上の活性炭を洗い、5分間吸引を続け、活性炭を乾燥させる。
ろ紙上の活性炭及び5mm角に切断したろ紙を500mlの三角フラスコに移す。これにメタノール100ml、ペルオキソ二硫酸カリウム2g、オルトぎ酸トリメチル25ml及び硫酸20mlを加え、撹拌子を投入し、還流冷却器を付けて1時間撹拌しながら加熱還流する。終了後、冷却器をメタノール50mlで洗い、洗液を三角フラスコに合わせる。これを500mlのナス型フラスコ中にろ紙を用いてろ過し、使用した三角フラスコをメタノール及びぎ酸の混液(9:1)100mlで洗い、その洗液でろ過器上を洗い、その洗液をナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて50〜60℃で80mlに濃縮する。
この濃縮液を蒸留水300ml、次いで酢酸エチル150mlで1000mlの分液漏斗に洗い入れ、振とう機を用いて5分間激しく振とうし、暫時放置した後、酢酸エチル層を分取する。残った水層についても酢酸エチル150mlを加え、同様の振とう及び分取の操作を繰り返す。
全酢酸エチル層を500mlの分液漏斗に合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム溶液50mlを加え、振とう機を用いて5分間激しく振とうし、暫時放置した後、酢酸エチル層を分取する。残った水層についても酢酸エチル50mlを加え、同様の振とう及び分取の操作を繰り返す。
全酢酸エチル層を500mlの三角フラスコに合わせ、無水硫酸ナトリウム20gを加え、時々振り混ぜながら30分間放置した後、500mlのナス型フラスコ中にろ過する。使用した三角フラスコを酢酸エチル20mlで洗い、その洗液でろ紙上の残留物を洗い、その洗液をナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物にアセトン1mlを加えて溶かし、ヘキサン19mlを加える。
あらかじめ、ケイ酸マグネシウム10gをヘキサンでクロマト管(内径1.5cm、長さ30cmのガラス管)に充てんし、その上に無水硫酸ナトリウム5gをヘキサンで充てんしておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、ヘキサン及びアセトンの混液(19:1)60mlで展開し、流出液を捨てる。次いでヘキサン及びアセトンの混液(4:1)80mlで展開し、溶出液を200mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物にジエチルエーテル3mlを加えて溶かし、ヘキサン12mlを加える。
あらかじめ、シリカゲルミニカラムにヘキサン5mlを流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、ヘキサン及びジエチルエーテルの混液(4:1)15mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物にメタノール0.5mlを加えて溶かし、蒸留水9.5mlを加える。
あらかじめ、C18シリカゲルミニカラムにメタノール5ml、次いで蒸留水5mlを流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、蒸留水及びメタノールの混液(1:1)20mlで展開し、溶出液を100mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
この残留物にアセトンを加えて溶かし、3mlとして試験溶液とする。
エ ガスクロマトグラフ質量分析計の操作条件
分離管 内径0.2〜約0.25mm、長さ10〜30mの溶融シリカ製の管の内面にフェニルポリシルフェニレンシロキサンを0.1〜0.25μmの厚さで被覆したもの又はこれと同等の分離性能を有するものを用いる。
キャリヤーガス ヘリウムガスを用い、内径0.2〜約0.25mmの分離管に対して線速度を毎秒20〜40cmとする。
試料導入部温度 スプリットレス方式の場合は200〜270℃、コールドオンカラム方式の場合は50〜100℃
分離管槽昇温プログラム 100℃で2分保ち、100〜約200℃の範囲で毎分2〜20℃の昇温を行う。
インターフェース部温度 200〜270℃
イオン源温度 150℃以上
測定質量数 DMPの場合は、213、182、168、OH―DMPの場合は、175、155、143
感度 DMP及びOH―DMPのそれぞれ0.05ngが十分確認できるように感度を調整する。
オ 検量線の作成
DMP及びOH―DMP標準品のそれぞれ0.025〜0.5mg/Lアセトン溶液を数点調製し、それぞれを2μlずつガスクロマトグラフに注入し、縦軸にピーク高、横軸に重量を取ってDMP及びOH―DMPの検量線を作成する。
カ 定量試験
試験溶液から2μlを取り、ガスクロマトグラフに注入し、オの検量線によりDMP及びOH―DMPの重量を求める。このDMP及びOH―DMPの重量の値にそれぞれ係数1.40及び1.31を乗じてテプラロキシジムの重量に換算したものを合計し、これに基づき、検体中のテプラロキシジムの濃度を算出する。
(339) ジクロシメット試験法
ア 装置 アルカリ熱イオン型検出器又は高感度窒素・リン検出器付きガスクロマトグラフを用いる。
イ 試薬試液
アセトニトリル アセトニトリル(特級)
アセトン アセトン(特級)
ヘキサン ヘキサン(特級)
アルミナミニカラム 内径10mm、長さ25mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用塩基性アルミナ1710mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
ガラス繊維ろ紙 化学分析用ガラス繊維ろ紙
C18シリカゲルミニカラム 内径15mm、長さ65mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用C18シリカゲル(シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたもの)1000mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
NH2シリカゲルミニカラム 内径10mm、長さ25mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用アミノプロピル(NH2)シリカゲル(シリカゲルにアミノプロピル基を化学的に結合させたもの)360mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
(R)―2―シアノ―N―[(R)―1―(2,4―ジクロロフェニル)エチル]―3,3―ジメチルブチラミド(以下、「RR体」という。)及び(S)―2―シアノ―N―[(R)―1―(2,4―ジクロロフェニル)エチル]―3,3―ジメチルブチラミド(以下、「SR体」という。)の混合物(以下、「ジクロシメット」という。)標準品 本品はジクロシメット99.0%以上を含み、融点は161℃である。
ウ 試験溶液の調製
試料10gを300mlの三角フラスコに量り取り、水20mlを加えて2時間放置する。これにアセトン100mlを加え、振とう機を用いて30分間激しく振とうした後、ガラス繊維ろ紙を用いて吸引ろ過する。ろ紙上の残留物についても、三角フラスコに戻してアセトン50mlを加え、同様の振とう及びろ過の操作を繰り返す。全ろ液を500mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で20mlに濃縮する。
あらかじめ、C18シリカゲルミニカラムにアセトニトリル5ml、次いで蒸留水5mlを流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、蒸留水及びアセトニトリルの混液(3:2)8mlで展開し、流出液を捨てた後、約1分間吸引を続け水分を除去する。次いで、アセトニトリル10mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物にヘキサン及びアセトンの混液(19:1)5mlを加えて溶かす。
あらかじめ、NH2シリカゲルミニカラムの下にアルミナミニカラムを連結し、これにヘキサン及びアセトンの混液(19:1)5mlを流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、ヘキサン及びアセトンの混液(9:1)10mlで展開し、流出液を捨てる。次いで、ヘキサン及びアセトンの混液(4:1)20mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
この残留物にアセトンを加えて溶かし、2mlとして試験溶液とする。
エ ガスクロマトグラフの操作条件
分離管 内径0.2〜約0.7mm、長さ10〜30mの溶融シリカ製の管の内面に50%フェニルメチルポリシロキサンを0.1〜1.5μmの厚さで被覆したもの又はこれと同等の分離性能を有するものを用いる。
試料導入部温度 スプリットレス方式の場合は200〜270℃、コールドオンカラム方式の場合は50〜100℃
分離管槽昇温プログラム 50℃で2分保ち、50〜約280℃の範囲で毎分2〜20℃の昇温を行う。
検出器温度 280〜300℃
ガス流量 キャリヤーガスとして高純度窒素ガス又はヘリウムガスを用い、内径0.2〜約0.7mmの分離管に対して線速度を毎秒20〜40cmとするとともに、水素ガス、空気及び追加ガス(高純度窒素ガス又はヘリウムガス)の流量を至適条件になるように調整する。
感度 ジクロシメットの0.1ngが十分確認できるように感度を調整する。
オ 検量線の作成
ジクロシメットの0.05〜1mg/Lアセトン溶液を数点調製し、それぞれを2μlずつガスクロマトグラフに注入し、縦軸にRR体のピーク高及びSR体のピーク高の和、横軸に重量を取ってジクロシメットの検量線を作成する。
カ 定量試験
試験溶液から2μlを取り、ガスクロマトグラフに注入し、オの検量線によりジクロシメットの重量を求め、これに基づき、検体中のジクロシメットの濃度を算出する。
(340) オキスポコナゾールフマル酸塩試験法
ア 装置 紫外分光光度型検出器付き高速液体クロマトグラフ並びにアルカリ熱イオン型検出器又は高感度窒素・リン検出器付きガスクロマトグラフを用いる。
イ 試薬試液
アセトン アセトン(特級)
酢酸エチル 酢酸エチル(特級)
ヘキサン ヘキサン(特級)
メタノール メタノール(特級)
リン酸水素二ナトリウム リン酸水素二ナトリウム(特級)
リン酸二水素カリウム リン酸二水素カリウム(特級)
ガラス繊維ろ紙 化学分析用ガラス繊維ろ紙
ケイ酸マグネシウムミニカラム 内径10mm、長さ25mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用合成ケイ酸マグネシウム910mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
シリカゲルミニカラム 内径10mm、長さ25mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用シリカゲル690mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
C18シリカゲルミニカラム 内径15mm、長さ65mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用C18シリカゲル(シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたもの)1000mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
NH2シリカゲルミニカラム 内径10mm、長さ25mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用アミノプロピル(NH2)シリカゲル(シリカゲルにアミノプロピル基を化学的に結合させたもの)360mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
多孔性ケイソウ土カラム 内径約2cmのカラムに20ml保持量のカラムクロマトグラフィー用顆粒状多孔性ケイソウ土を充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
0.2mol/Lリン酸緩衝液 0.2mol/Lリン酸水素二ナトリウム溶液に0.2mol/Lリン酸二水素カリウム溶液を加えてpHを7.5に調整したもの
オキスポコナゾールフマル酸塩標準品 本品は、オキスポコナゾールフマル酸塩99.95%以上を含み、融点は123.6〜124.5℃である。
2―[3―(4―クロロフェニル)プロピル]―N―ホルミル―2,4,4―トリメチルオキサゾリジン―3―カルボキサミド(以下、「ホルミル体」という。)標準品 本品は、ホルミル体97.63%以上を含み、融点は100.5〜102℃である。
4,4―ジメチル―2―オキサゾリジノン(以下、「オキサゾリジノン」という。)標準品 本品は、オキサゾリジノン99.3%以上を含み、融点は57〜58℃である。
ウ 試験溶液の調製
1) 検体20g相当の試料を300mlの三角フラスコに量り取り、これに0.2mol/Lリン酸緩衝液(みかん以外のかんきつ類の場合は0.1mol/Lリン酸水素二ナトリウム溶液)10ml及びアセトン100mlを加え、振とう機を用いて30分間激しく振とうした後、ガラス繊維ろ紙を用いて吸引ろ過する。ろ紙上の残留物についても、三角フラスコに戻してアセトン50mlを加え、同様の振とう及びろ過の操作を繰り返す。全ろ液を500mlのナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で30mlに濃縮する。
あらかじめ、C18シリカゲルミニカラムにメタノール5ml、次いで蒸留水5mlを流し入れ
、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、蒸留水及びメタノールの混液(1:1)5mlで展開し、溶出液を50mlの三角フラスコに取り、これをオキサゾリジノン溶出液とする。次いで、メタノール10mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、これをオキスポコナゾールフマル酸塩及びホルミル体溶出液とする。
2) オキスポコナゾールフマル酸塩及びホルミル体溶出液をすり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物にヘキサン及びアセトンの混液(19:1)10mlを加えて溶かす。あらかじめ、シリカゲルミニカラムにヘキサン5mlを流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液(みかん以外のかんきつ類の場合は、その1ml)を流し入れ、ヘキサン及びアセトンの混液(19:1)5ml(みかん以外のかんきつ類の場合は10ml)で展開し、流出液を捨てる。次いでヘキサン及びアセトンの混液(9:1)10mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、これをホルミル体溶出液とする。次いで、ヘキサン及びアセトンの混液(4:1)25mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、これをオキスポコナゾールフマル酸塩溶出液とする。
3) オキスポコナゾールフマル酸塩溶出液を、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物にヘキサン及びアセトンの混液(9:1)5mlを加えて溶かす。
あらかじめ、ケイ酸マグネシウムミニカラムにヘキサン5mlを流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、ヘキサン及びアセトンの混液(9:1)10mlで展開し、流出液を捨てる。次いで、アセトン及びヘキサンの混液(1:1)20mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
この残留物にメタノールを加えて溶かし、2mlとしてオキスポコナゾールフマル酸塩の試験溶液とする。
4) 2)のホルミル体溶出液を、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物にメタノールを加えて溶かし、2mlとしてホルミル体の試験溶液とする。
5) 1)のオキサゾリジノン溶出液に蒸留水を加えて40mlとする。この20mlを、多孔性ケイソウ土カラムの下にNH2シリカゲルミニカラムを連結したものに流し入れ、10分間放置する。酢酸エチル100mlで展開し、溶出液を200mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
この残留物にアセトンを加えて溶かし、2mlとしてオキサゾリジノンの試験溶液とする。
エ 測定機器の操作条件
1) 高速液体クロマトグラフ(オキスポコナゾールフマル酸塩及びホルミル体測定用)
充てん剤 シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたものを用いる。
分離管 内径2〜6mm、長さ15〜30cmのステンレス管を用いる。
分離管槽温度 40℃
溶離液 メタノール及び蒸留水の混液(13:7)を用い、オキスポコナゾールフマル酸塩及びホルミル体がそれぞれ10〜20分で流出するように流速を調整する。
検出器 波長220nmで測定する。
感度 オキスポコナゾールフマル酸塩及びホルミル体のそれぞれ2ngが十分確認できるように感度を調整する。
2) ガスクロマトグラフ(オキサゾリジノン測定用)
分離管 内径0.2〜約0.7mm、長さ10〜30mの溶融シリカ製の管の内面に50%フェニルメチルポリシロキサンを0.1〜1.5μmの厚さで被覆したもの又はこれと同等の分離性能を有するものを用いる。
試料導入部温度 スプリットレス方式の場合は200〜270℃、コールドオンカラム方式の場合は50〜100℃
分離管槽昇温プログラム 50℃で2分保ち、50〜約280℃の範囲で毎分2〜20℃の昇温を行う。
検出器温度 280〜300℃
ガス流量 キャリヤーガスとして高純度窒素ガス又はヘリウムガスを用い、内径0.2〜約0.7mmの分離管に対して線速度を毎秒20〜40cmとするとともに、水素ガス、空気及び追加ガス(高純度窒素ガス又はヘリウムガス)の流量を至適条件になるように調整する。
感度 オキサゾリジノンの0.03ngが十分確認できるように感度を調整する。
オ 検量線
1) オキスポコナゾールフマル酸塩及びホルミル体
オキスポコナゾールフマル酸塩標準品及びホルミル体標準品のそれぞれ0.1〜2mg/Lメタノール溶液を数点調製し、それぞれを20μlずつ高速液体クロマトグラフに注入し、縦軸にピーク高、横軸に重量を取ってオキスポコナゾールフマル酸塩及びホルミル体の検量線を作成する。
2) オキサゾリジノン
オキサゾリジノン標準品の0.015〜0.3mg/Lアセトン溶液を数点調製し、それぞれを2μlずつガスクロマトグラフに注入し、縦軸にピーク高、横軸に重量を取ってオキサゾリジノンの検量線を作成する。
カ 定量試験
オキスポコナゾールフマル酸塩及びホルミル体の試験溶液からそれぞれ20μlを取り、高速液体クロマトグラフに注入し、オの1)の検量線によりオキスポコナゾールフマル酸塩及びホルミル体の重量を求める。
オキサゾリジノンの試験溶液から2μlを取り、ガスクロマトグラフに注入し、オの2)の検量線によりオキサゾリジノンの重量を求める。
このオキスポコナゾールフマル酸塩の重量と、ホルミル体及びオキサゾリジノンの重量の値にそれぞれ係数1.24及び3.65を乗じてオキスポコナゾールフマル酸塩の重量に換算したものとを合計し、これに基づき、検体中のオキスポコナゾールフマル酸塩の濃度を算出する。
(341) フルミオキサジン試験法
ア 装置 アルカリ熱イオン型検出器又は高感度窒素・リン検出器付きガスクロマトグラフを用いる。
イ 試薬試液
アセトン アセトン(特級)
ヘキサン ヘキサン(特級)
メタノール メタノール(特級)
ガラス繊維ろ紙 化学分析用ガラス繊維ろ紙
ケイ酸マグネシウム カラムクロマトグラフィー用合成ケイ酸マグネシウム
シリカゲルミニカラム 内径10mm、長さ25mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用シリカゲル690mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
C18シリカゲルミニカラム 内径15mm、長さ65mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用C18シリカゲル(シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたもの)1000mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
NH2シリカゲルミニカラム 内径10mm、長さ25mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用アミノプロピル(NH2)シリカゲル(シリカゲルにアミノプロピル基を化学的に結合させたもの)360mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
フルミオキサジン標準品 本品は、フルミオキサジン99.0%以上を含み、融点は201.8〜203.8℃である。
ウ 試験溶液の調製
A法(果実(みかん以外のかんきつ類を除く。)の場合)
1) 検体20g相当の試料を300mlの三角フラスコに量り取り、アセトン100mlを加え、振とう機を用いて30分間激しく振とうした後、ガラス繊維ろ紙を用いて吸引ろ過する。ろ紙上の残留物についても、三角フラスコに戻してアセトン50mlを加え、同様の振とう及びろ過の操作を繰り返す。全ろ液を500mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で20mlに濃縮する。
あらかじめ、C18シリカゲルミニカラムにメタノール5ml、次いで蒸留水5mlを流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、蒸留水及びメタノールの混液(1:1)8mlで展開し、流出液を捨てた後、約1分間吸引を続け水分を除去する。次いで、メタノール10mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物にヘキサン及びアセトンの混液(19:1)5mlを加えて溶かす。
あらかじめ、シリカゲルミニカラムにヘキサン5mlを流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、ヘキサン及びアセトンの混液(19:1)10mlで展開し、流出液を捨てる。次いで、ヘキサン及びアセトンの混液(17:3)20mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物にヘキサン及びアセトンの混液(9:1)10mlを加えて溶かす。
あらかじめ、NH2シリカゲルミニカラムにヘキサン5mlを流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、ヘキサン及びアセトンの混液(9:1)10mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
2) この残留物にアセトンを加えて溶かし、2mlとして試験溶液とする。
B法(みかん以外のかんきつ類の場合)
A法の1)と同様の操作を行う。この残留物にヘキサン及びアセトンの混液(9:1)10mlを加えて溶かす。あらかじめ、130℃で4時間加熱して活性化したケイ酸マグネシウム10gをヘキサン及びアセトンの混液(9:1)でクロマト管(内径1cm、長さ30cmのガラス管)に充てんし、その上に無水硫酸ナトリウム2gをヘキサン及びアセトンの混液(9:1)で充てんしておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、ヘキサン及びアセトンの混液(9:1)20mlで展開し、流出液を捨てる。次いで、ヘキサン及びアセトンの混液(7:3)40mlで展開し、溶出液を100mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
この残留物についてA法の2)と同様の操作を行う。
エ ガスクロマトグラフの操作条件
分離管 内径0.2〜約0.7mm、長さ10〜30mの溶融シリカ製の管の内面に5%フェニルメチルポリシロキサンを0.1〜1.5μmの厚さで被覆したもの又はこれと同等の分離性能を有するものを用いる。
試料導入部温度 スプリットレス方式の場合は200〜270℃、コールドオンカラム方式の場合は50〜100℃
分離管槽昇温プログラム 50℃で2分保ち、50〜約280℃の範囲で毎分2〜20℃の昇温を行う。
検出器温度 280〜300℃
ガス流量 キャリヤーガスとして高純度窒素ガス又はヘリウムガスを用い、内径0.2〜約0.7mmの分離管に対して線速度を毎秒20〜40cmとするとともに、水素ガス、空気及び追加ガス(高純度窒素ガス又はヘリウムガス)の流量を至適条件になるように調整する。
感度 フルミオキサジンの0.2ngが十分確認できるように感度を調整する。
オ 検量線の作成
フルミオキサジン標準品の0.1〜2mg/Lアセトン溶液を数点調製し、それぞれを2μlずつガスクロマトグラフに注入し、縦軸にピーク高、横軸に重量を取ってフルミオキサジンの検量線を作成する。
カ 定量試験
試験溶液から2μlを取り、ガスクロマトグラフに注入し、オの検量線によりフルミオキサジンの重量を求め、これに基づき、検体中のフルミオキサジンの濃度を算出する。