環境省廃棄物処理技術情報

廃棄物処理等科学研究費補助金
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「平成15年度次世代廃棄物処理技術基盤整備事業補助金」に係る交付対象事業の決定について

 環境省では、廃棄物に係る諸問題の解決及び循環型社会形成に資する研究・技術開発を推進する目的として、競争的資金である次世代廃棄物処理技術基盤整備事業補助金制度を導入し、本年度は「廃棄物適正処理技術」、「廃棄物リサイクル技術」、「循環型設計・生産技術」の3つ分野で公募を行い次世代廃棄物処理技術基盤整備事業審査委員会での評価を得て、交付対象が決定されました。


1 交付決定した事業
事業番号事業者 事業名
J1501ヤマハリビングテック(株) 「焼却灰高充填(80%以上)成形体用コンパウンド」技術の開発
J1502(株)サンアクティス連続式マイクロ波減圧照射・滅菌による食品産業廃液の再利用化技術の開発
J1503東洋建設(株)一体型複合遮水シートによる海面処分場鉛直遮水工法の開発
J1504住友金属工業(株)含塩化ビニル廃材のガス化溶融塩素回収基盤技術の開発
J1505(株)高知水熱科学技術研究所焼却灰を原料とした建設用石材の製造技術の開発
J1506清本鉄工(株)生ゴミの加圧加温分解による養鶏利用化技術の開発
J1507(株)大林組石炭灰の資源回収を伴う洗浄無害化・有効利用技術の開発
J1508(株)荏原製作所 内部循環流動床ガス化炉を用いた廃棄物処理におけるタールおよび塩素の除去技術開発
J1509(株)竹中工務店汚染土壌に含まれる有害物質の固化・不溶化に関する実用化研究
J1510五洋建設(株)造粒焼成技術を用いた焼却灰再資源化システムの開発
J1511(株)間組 一般廃棄物と産業廃棄物を融合した高度利用技術の開発
J1512五洋建設(株)加圧・加熱型スラリー反応法を用いた人工ゼオライト製造システムの開発
J1513東京舗装工業(株)焼却灰を焼成・造粒した人工砂の道路構築実験による用途開発
J1514旭平硝子加工(株)プラズマディスプレイパネルのリサイクル技術開発
J1515富士通オートメーション(株)廃棄プラスチックを分別なしで再商品化するリサイクルシステムの開発
J1516田中建材(株)木質アスファルト加熱混合機及び配合割合の技術開発
J1517(株)モリタASRの有価物回収と燃料化のリサイクル技術の開発
J1518(株)カワタプラスチック系廃棄物のリサイクル品用途拡大を目指した品種分離技術の開発


2 平成15年度次世代廃棄物処理技術基盤整備事業審査委員名簿(50音順)
氏名所属・職名
井上 雄三 独立行政法人国立環境研究所循環型社会形成推進・廃棄物研究センター最終処分技術研究開発室長
岡田 光正 広島大学大学院工学研究科教授
嘉門 雅史京都大学大学院地球環境学堂教授
河村 清史 埼玉県環境科学国際センター研究所長
武田 信生京都大学大学院 工学研究科環境工学専攻教授
田中 信壽 北海道大学大学院工学研究科環境資源工学専攻廃棄物資源工学講座廃棄物処分工学分野教授
田中 勝 岡山大学大学院自然科学研究科教授
寺嶋 均(社)全国都市清掃会議 技術部担当部長
道宗 直昭生物系特定産業技術研究推進機構 畜産工学研究部飼養管理工学研究主任研究員
永田 勝也 早稲田大学理工学部機械工学科教授
馬場 寿 (財)日本産業廃棄物処理振興センター調査研究部長
林 愼也 独立行政法人海上技術安全研究所客員研究員
藤吉 秀昭 (財)日本環境衛生センター環境工学部長
諸頭 達夫 (財)廃棄物研究財団東京研究所次長
安井 至東京大学生産技術研究所教授


○ 事業の概要
J1501.ヤマハリビングテック(株):「焼却灰高充填(80%以上)成形体用コンパウンド」技術の開発
 焼却灰有効利用の一環として、以下に示す技術的特徴を有する「焼却灰高充填(充填率80%以上)成形体用コンパウンド」の開発。
○中小規模のプラスチック成形メーカーが保有する一般的な成形機で製造が可能なコンパウンド。
 →特殊な設備を必要としないため、汎用性が高く普及の促進が容易となる。
○無機材料でありながら高温焼結処理が不要な無機材料のため、成形に伴うCO2の大幅な削減とローコスト化が可能。また、加工に伴う廃材発生の抑制を同時に実現。
○カスケード型のマテリアルリサイクルが可能な無機材料である
○焼却灰充填率80%以上を実現でき、リサイクル率が高い。
 今回は、本技術の第一段階として数ある焼却灰グループの中でも、発生量と入手性、かつ性状が比較的安定しているフライアッシュ(火力発電所から発生する石炭灰)について実施する。

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J1502.(株)サンアクティス:連続式マイクロ波減圧照射・滅菌による食品産業廃液の再利用化技術の開発
 地域性の高い多種・多様な食品加工産業から発生するボイル・調味廃液は、特有の色及び微生物による腐敗が速いため、これまで再利用が困難であった。従来、申請企業では加熱管内蔵型の濃縮機を用いて廃液の食品素材化を行ってきた。しかし、芽胞菌による汚染を防止することができず、長時間高温にさらされることによる熱変性、暗色への着色と熱伝導に起因する局部的高温電触の問題を解決することができず困窮している。そこで、本技術開発では、京都大学において開発された、世界初の連続式マイクロ波照射加熱装置に着目し、多様で腐敗の速い食品産業廃液を連続的に減圧下マイクロ波加熱処理することにより、従来法では困難であった短時間に均一で高温加熱に起因する電触を抑制しつつ、急速な無泡下濃縮を実現し、添加物を加えず主要成分を保持しつつ滅菌した化学的にも安全な食品素材として再利用する製造技術を開発する。

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J1503.東洋建設(株):一体型複合遮水シートによる海面処分場鉛直遮水工法の開発
 本事業は一体型複合遮水シート(以下、複合シートと称す)を適用した最終処分場の鉛直遮水壁を開発する。この複合シートは、二重遮水シート間に遮水性中間保護層を形成すべく2液常温硬化型ポリウレタンを注入する。材料の良好な充填性によりボイドのない遮水層が形成できる。硬化後の性能は遮水性、可とう性(地盤変状追随性)、耐薬品性に優れ、遮水シートと同等のせん断強度を有する。従来の遮水シート工法はシート、ジョイント部に元来ある確率で欠陥が存在することが不可避であり、完全な遮水構造の実現は困難である。これに対し、ポリウレタン注入は上記欠陥を修復できるのみならず、硬化後の高い遮水性によりシートと一体化した完璧な三重遮水構造が形成できる。本工法は海面処分場への適用を第一とするが陸上の既存汚染物質封じ込めにも適用できる。前年度に実施した実大規模現地施工実験によって施工性は検証できており、今年度に実施する遮水性の最終確認で事業化が見込まれる。

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J1504.住友金属工業(株):含塩化ビニル廃材のガス化溶融塩素回収基盤技術の開発
 我が国では年間約550万tの廃プラスチックが単純焼却や埋め立てで処理されており、地球温暖化、ダイオキシン、最終処分場確保等の問題が顕在化している。この対応策として容器包装リサイクル法が制定されたが、リサイクル普及のためには廃プラスチック中に含まれる含塩素系プラスチックの安全かつ経済的な処理が必須となっている。本事業はこの安全かつ経済的な処理方法として、ガス化溶融プロセスを用いて含塩化ビニル廃材をマテリアルケミカルリサイクル利用する技術を開発・確立するものである。H14年度の本補助金により、実験プラントを用いた無害化性能評価、回収塩酸品質評価、腐食対策検討を実施し、所期の成果を達成した結果、最終の実用化のため、回収塩素の付加価値向上(塩ビモノマー原料化)や更なる腐食対策と無害化性能の両立等の課題が明らかになった。これらの課題に対する技術開発を本年度も本事業を継続して行いたい。

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J1505.(株)高知水熱科学技術研究所:焼却灰を原料とした建設用石材の製造技術の開発
 弊社及び東北大学において、約3年間研究開発を続けてきた“焼却灰等の無機質廃棄物類を原料とした水熱固化品の製造技術”をベ-スに、現在全国の自治体が処理やリサイクルに苦慮している一般廃棄物の焼却灰を、水熱反応によって固化し建設用石材として土木・建築・海洋資材用に有効利用できるよう技術開発を進める。
 現在までの研究段階において、B300×L300×H100mm程度までの数種の水熱固化品テストピ-スにより、コンクリ-トの3~7倍を有する強度の確保、並びに重金属の溶出を環境基準以下に抑える技術の確立を行ってきたが、建設用石材として更に大型で多種の形状を有する固化品を、低コストにて大量に製造する技術の開発が急務であり、大学やさまざまな部門の技術者と協力しながら共同で技術開発を完成させ、一般廃棄物焼却灰以外の廃棄物についても、当技術が有効に利用されるよう研究を継続する。

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J1506.清本鉄工(株):生ゴミの加圧加温分解による養鶏利用化技術の開発
 現在各地で行われているリサイクルのうち生ゴミの堆肥化については頻繁に行われているが、飼料化については事例が少ない。
 理由としては処理物の成分にバラツキが多くTDN(エネルギ-総量)の計算が困難であること、また割り箸、爪楊枝、瓶蓋等が混じっており家畜飼料として使用した場合斃死の原因となり、さらに一部腐敗したものもあり衛生面からも家畜の飼料として使用するには出荷後の検査でサルモネラ等が検出される可能性もあり飼料としての扱いが困難であるからである。
 今回の研究実証事業においては上記の成分のバラツキを安定させる為の副資材の種類と添加率の把握、異物の除去方法の確立、殺菌処理による衛生管理を行い安全なリサイクル飼料に処理し、主に養鶏農家向けの養鶏飼料として生ゴミをリサイクルできる技術の開発を行う。
 1 副資材を加え安定した成分で製品をつくるための配合割合の把握
 2 高温、高圧処理で殺菌と短時間処理を行うための運転条件の把握
 3 飼料安全法に準じたリサイクル飼料の安全性試験

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J1507.(株)大林組:石炭灰の資源回収を伴う洗浄無害化・有効利用技術の開発
 本事業は、以下の項目からなる。  
[1] 石炭灰を土と同等の安全、安心な材料にして用いる埋立工事、盛土工事など
 石炭灰を酸洗浄することにより、石炭灰のほう素等が除去され、土と同等の安全、安心な材料に改良できることを申請者らは基礎研究で確立している。
[2] 石炭灰の酸洗浄において副生するほう素等の資源回収と有効利用の推進検討
 石炭灰を酸洗浄することによって、ほう素などの化学成分が回収できる。ほう素は、各分野で必要な資源であり、高濃度に濃縮することによって資源としての価値が出てくる。経済原理により、すぐに流通に乗らない場合、将来にむけて資源として効率的にストックしておく。

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J1508.(株)荏原製作所:内部循環流動床ガス化炉を用いた廃棄物処理におけるタールおよび塩素の除去技術開発
 これからの廃棄物処理技術には、廃棄物の再資源化や高効率エネルギー回収を低コストで実現することがこれまで以上に要求される。本事業では、一般廃棄物等の塩素含有低発熱量原料をガス化してエネルギー回収を行う際に課題となるタールおよび塩素を、安価かつ簡易に除去する技術を開発することを目的とする。本事業で用いられるガス化炉は当社が独自開発した内部循環流動床ガス化炉である。このガス化炉はガス化室(還元雰囲気)と燃焼室(酸化雰囲気)を一つの炉内に有し、ガスは混合することなくかつ両室の間を流動媒体が循環するという特徴を有しており、この特徴を活かした新しい乾式除去法を開発することによって環境負荷低減と低コストの双方を実現する。特にカルシウム化合物などの安価な物質を除去剤として利用することで、タール分解、塩素除去、ダイオキシン類合成の抑制を同時に達成できる可能性がある。本事業では実機規模の実証機での実証試験運転と分解・除去メカニズムの解明など基礎研究との双方を行う。

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J1509.(株)竹中工務店:汚染土壌に含まれる有害物質の固化・不溶化に関する実用化研究
 本事業の全体は,洗浄法の最終段階で発生する洗浄残分、すなわち、重金属を多量に含む汚染細粒子を対象にして特殊固化材を添加、撹拌、造粒し、さらに、造粒物の表面を無機系材料でコーティングすることで、有害物質の不溶化をより信頼性の高いものとする工法を開発することにある。
 以上の開発のために、平成14年度の事業では「重金属の固化・不溶化法の開発」、「固化・不溶化材の選定・開発」および「実用化システムの提案」を遂行した。その結果、小規模実験において砒素、鉛、水銀およびカドミウムの溶出量を環境基準(含有量=環境基準の10~2,000倍)以下に押さえる工法と不溶化材が開発できた。
 平成15年度は、上述した工法の実用化を目指して実生産レベル(日産処理:30m3)のシステムを構築し[1]固化・不溶化技術を検証する。併せて[2]前述した重金属以外に対応する処理材の開発,[3]長期耐久性に関する評価方法の提案および[4]造粒物の再利用化技術の研究、が本年度の事業概要である。

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J1510.五洋建設(株):造粒焼成技術を用いた焼却灰再資源化システムの開発
 本技術は、廃棄物の焼却処理によって排出される焼却灰から金属物や未燃物等を選別除去し、乾燥し、粉砕し、さらに特殊ミキサーにより造粒したものを焼成することにより、砂礫の代替材として多様な用途に利用可能なリサイクル材をローコストで製造する技術である。この技術を実用化するため、ごみ焼却施設に隣接して実証プラントを建設し、焼却施設から出る焼却灰を用いて実際にリサイクル材を生産し、リサイクル材の安全性や土木・環境資材としての適性及び本システムの稼動安定性、経済効率性等を評価・検討する。
 本事業は2ヵ年に渡り実施し、平成14年度においては、実証プラントの建設及び対象焼却灰を用いた基本配合試験を実施した。平成15年度は、実証プラント運転による実証試験(リサイクル材の製造、物性評価、システム性能評価)を実施する。

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J1511.(株)間組:一般廃棄物と産業廃棄物を融合した高度利用技術の開発
 石炭灰・ペーパースラッジ焼却灰(以下、PS灰)・下水汚泥焼却灰等の各種粉体系廃棄物を、溶融球状化パウダー(以下、溶融パウダー)処理するフレーム溶融炉(火炎中で粉体を溶融する炉)を試作し、各種粉体系廃棄物のリサイクル技術を開発する。リサイクル技術として、以下の技術を検討する。 
[1] 一般廃棄物溶融スラグと組合せて、コンクリート用骨材に利用し、天然骨材に対する置換率を従来技術の50%程度から100%に増加させても、コンクリートの品質を損なわない方法。
[2] 土壌流動化材として従来技術よりも低コストの方法。
[3] 改良コラム工法として従来工法よりも高品質・低コストの方法。

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J1512.五洋建設(株):加圧・加熱型スラリー反応法を用いた人工ゼオライト製造システムの開発
 製紙灰や石炭灰などの焼却灰から高品質な人工ゼオライトをローコストで製造するシステムの確立を目指す。本事業で取り扱う技術は(財)エネルギー総合工学研究所の片山博士が開発したもので、灰に対して固液比1:2以下でアルカリ金属水酸化物水溶液を混合してスラリー状とし、0.5Mpa程度の圧力下にてアルカリ濃度を一定に保ちながら100~300℃で加熱反応させ、2~4時間で人工ゼオライトを製造する技術である(2002年11月特許成立)。この技術を実用化するため、富士市における事業実施を想定した産学4社が共同で、製造能力1t/日の実証プラントを製作し、各種の灰を用いてゼオライトの製造を行い、本システムの基本性能を確認するとともに稼働安定性、経済性を評価・検討し、実プラント製作に向けた基礎データを収集する。さらに、製造したゼオライトを用いて覆砂材や重金属吸着材などの建設資材としての利用方法を検討する。

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J1513.東京舗装工業(株):焼却灰を焼成・造粒した人工砂の道路構築実験による用途開発
 本事業は、焼却灰の資源化技術、リサイクル材の用途技術開発及び有効利用に関する社会ニーズの調査研究を行い、資源・エネルギーの消費、廃棄を循環型システムへ移行する技術の実用化を評価する。
 本技術は廃棄物焼却後の灰を焼成、粉砕、造粒により省エネ、安全に人工砂を製造するもので、実証プラントを長時間連続稼働する事により、リサイクル材生産の安全性、安定稼働率、経済効率性等の評価・検討をする。
 生産するリサイクル材は、道路構築への適用性について実路的な実証施工を行い、材料管理、施工管理、品質管理手法等を把握すること及び追跡調査を継続し長期間の供用性を確認する。
 また、路面の滞水防止、地下水の涵養、ヒートアイランド現象抑制等の要請に対し、本リサイクル材利用構築路床と透水性舗装を組合わせる事で期待される「保水性舗装」への活用方法にも取り組む。

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J1514.旭平硝子加工(株):プラズマディスプレイパネルのリサイクル技術開発
 近年、パネル自体が発光し明るい映像を映し出し、高精細度、軽量薄形の表示デバイスとしてプラズマディスプレイパネル(PDP)がブラウン管に代わる表示装置として、ここ1~2年急速にそのマーケットを伸ばしている。一方、製造工程で発生する不良基板や市場の家電製品として廃棄されるPDP数量も、先行している液晶ディスプレイ(LCD)と同様に年々増加の一途を辿るものと思われる。廃棄PDP基板の3R(リサイクル、リデュース、リユース)を推進するため、2枚の硝子基板で構成されているPDPセル基板を容易確実に分離するとともに、分離された2枚の硝子基板に付着している表示電極、アドレス電極などの構成物質全てを研削手法により剥ぎ取ることで硝子基板の90%以上をリユースし、且つ、剥離した金属物質は溶融又は電気分解などの方法により効率よくマテリアルリサイクルすることができる。本提案の技術開発方法を採用することで廃棄PDP基板のリサイクルシステム構築が可能となり、増加が予想される廃棄PDPに対応できる。

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J1515.富士通オートメーション(株):廃棄プラスチックを分別なしで再商品化するリサイクルシステムの開発
 廃プラスチックをプラスチックの種類別に分別することなくリサイクル(再生)プラスチックとして商品化するシステムの開発を行う。
 このシステムは
(1) 異種プラスチックが混合した状態で各種リサイクル製品に成形できる装置の開発
(2) 顧客の廃プラスチック量・廃プラスチックの保管場所面積・予算に合わせたリサイクルのソリューションビジネスの確立
(3) 地球環境の復元と保護を目標とした循環型社会形成のための啓蒙教育
以上、3つの分野から構成されている。

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J1516.田中建材(株):木質アスファルト加熱混合機及び配合割合の技術開発
 本計画では、次の項目について研究し、木質加熱混合物の量産化及び経済的条件を確立する。
<前年度からの継続事業>
  1. 解体廃材やその他の木質を利用した舗装材として性能を向上する技術の開発
  2. 多様な木質の加熱及び混合物による材料の開発
  3. 可燃性物の効率の良い加熱可能な混合炉の改良と混合炉の他の用途への研究
  4. 水蒸気によるアスファルト発泡のコントロール
<今年度の新規の事業>
  5. 半製品および粒状アスファルトの技術研究
  6. 半製品製造機開発

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J1517.(株)モリタ:ASRの有価物回収と燃料化のリサイクル技術の開発
 使用済み自動車をリサイクルする工程で発生する残渣(シュレッダダスト以下ASRという)を破砕・選別の処理を行うことで,有価物・燃料化物・廃棄物に区分する。
 有価物においては,調査の結果ASR中にも10~15%残存しており,回収することでリサイクル率の向上に寄与させる。また,有価物を取り除いたASRには,ワイヤハーネスや現在の技術では回収が困難なアルミ類が含まれており,これらを回収することでリサイクル率向上に寄与する。
 これらを除去したASRは,自動車部品で考えると,シート,マット類,ホース等のプラスチック及びゴム類,内装等のプラスチック類,ガラス類と土砂になる。ガラス,土砂類については廃棄処分とするが,残りの物は燃料として利用する事とし,全体として使用済み自動車のリサイクル率95%以上を達成させる。

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J1518.(株)カワタ:プラスチック系廃棄物のリサイクル品用途拡大を目指した品種分離技術の開発
 多品種混在するプラスチック系の産業廃棄物や一般廃棄物を貯蔵もしくはリサイクル加工をする為に廃棄物の取扱い性を良くする目的で減容化と固形化したケースが多くある。
 この事業は減容化と固形化を行う段階に於いて品種の分離を行う装置の開発を行い、廃棄物の再利用装置として安価な設備機械を供給し、リサイクルの普及を促進する目的である。
 容器包装リサイクル法の施行に当たり、その回収率が上昇する傾向にあるが、廃棄されるプラスチック系廃棄物は品種の分別をされることがなく、多品種混在しているのが現状である。
 この事業は混在して回収されている品種の内、特に塩素系プラスチック(塩化ビニール・塩化ビリニデン)の分離を行う装置で、廃棄物の回収段階に分離を行う煩雑な方法ではなく、プラスチックの品種毎の物性特質を顕著にすることにより減容化・固形化を行う途上で分離も併わせて行い、簡素化された工程で貯蔵やリサイクル加工に用い易い品物を製造する機械の開発を行う。

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環境再生・資源循環局 廃棄物適正処理推進課

TEL: 03-5501-3154 FAX: 03-3593-8263 E-mail: hairi-haitai@env.go.jp

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