「BOD自動測定システム」公益財団法人 鹿児島県環境検査センター

水環境保全への取組(現場取材&インタビュー)

公益財団法人 鹿児島県環境検査センター 企画課 濱田 恭暢さん

公益財団法人 鹿児島県環境検査センター 企画課 濱田 恭暢さん

効率的なBOD自動測定システムを開発しました

生物学的酸素要求量(BOD)は浄化槽の水処理性能を示す重要な水質項目です。鹿児島県の指定検査機関である(公財)鹿児島県環境検査センターでは、年間約13万検体のBODを測定できる、効率的なBOD自動測定システムを地元企業と共同開発しました。
今回、実際に測定システムの開発に関わられた(公財)鹿児島県環境検査センターの濱田さんに、BOD自動測定システムを開発するにいたった経緯等についてお話を伺いました。

BOD自動測定システムを開発するにいたった経緯

これまでもBOD自動測定装置を導入していましたが、自動で測定可能な検体数が十分ではなく職員の休日出勤が必要であったり、製造・販売業者が遠方であるため装置故障時の対応の迅速性が不安であること等が課題でした。そこで、地元企業(株式会社モレックス喜入)と共同で、測定可能な検体数を大幅に増やしたBOD自動測定システムの開発に着手しました。(公財)鹿児島県環境検査センターからの水質分析に関するアドバイスのもと、地元企業が機器の設計・製造を行い、約1年半かけて現在のBOD自動測定システムが完成しました。

BOD自動測定システムの導入効果

画像、全日対応自動BOD測定システム 全体図

測定可能数が従来の220検体から600検体に大幅に増加した結果、職員の休日出勤は不要となりました。また、現場で発行するQRコードによって検体を識別・管理するシステムにより、検体受付時間の大幅な短縮やデータの正確性の向上が可能となりました。
定期的な維持管理がDO計隔膜の交換等の軽微な作業のみであるため、(公財)鹿児島県環境検査センターでは、職員1名、臨時職員2名の計3名で年間約8万検体の測定を行っています。